「臼井健士」さんのページ

総レビュー数: 439レビュー(全て表示) 最終投稿: 2010年06月18日

高校の入学式で気分が悪くなった新奈を助けてくれたのが「特進科」の古閑君。
再会して好きになった新奈は告白するが「付き合うとか興味ない」とつれない返事。
落ち込むが立ち直りも早いのが取柄。「お試しでいいから・・・」で再度アタックして
「面白そうだから」という理由で付き合うことになる二人。
だが、力関係は完全に向こうが上。相手に主導権を握られているため知りたいこともなかなか聞けない。

「S系男子」と天然系女子の恋物語ですが、概要ほどにはSではないですね古閑君は。
むしろ新奈が勝手に独り相撲でバタバタしているようにも見えます。
自分は恋してても相手は自分に恋してるか分んない。
振り向かせるにはどうすればいいのか?

付き合っているのに「片想い」という事実だが、そうなると自分から働きかけるしかないじゃん!
ってことで、ある意味では新奈の行動も正しいわけで。
後手の古閑の反撃は如何に?

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[投稿:2012-03-08 15:30:23] [修正:2012-03-08 15:30:23] [このレビューのURL]

「犬の漫画」を描かせたら間違いなく高橋よしひろ先生は第一人者だと思います。
ジャンプで活躍した漫画家で有名な「高橋先生」がもう一方いらっしゃいますが・・・あちらの先生よりは作家としての実力は上ですね。明らかに。

犬を話の主題に持ってきて展開する「大熊」との対決(人間は無力な脇役にすぎません)は巨大な敵にちっぽけの身体しか持たない犬たちが己の爪と牙だけを頼りに立ち向かっていく様が「かっこいい」を通り越して「痛快」ですらある。
しかも日本全国から個性豊かな「男たち」を集めての決戦は盛り上がり方が凄かったです。
熊の攻撃で犬の首が飛ばされたり、血が噴水のように飛び散ったりと残酷な描写の数々も昨今のジャンプ連載の他作品にはない迫力です。

「赤カブト」という強大な力を持った悪役を倒すという最終目的を最初からキッチリと見据えて連載していたので、ハッキリ言って「八犬士編」は必要なかった。作者もそうだったでしょうが、そこにジャンプお得意の「引き伸ばし」が加わると蛇足な設定がドンドン追加されていくことになる。
「八犬士」は勿論、滝沢馬琴作の「南総里見八犬伝」をモチーフにしているのでしょうが、字で見ると上手いこと重なっていても展開までも・・・とは正直いかなかったかと。
考えてみれば犬の寿命は人間のそれと比較して遥かに短いわけで、そういった意味においては登場する犬たちは立場は違えど「短い生涯」を悔いなく生きれたのではないでしょうか。そう考えるとまたそれぞれの犬たちの「散り様」が感慨深いものとなるわけです。

最後にひとつ。コミックスのあらすじにある「登場人物」は修正すべき。「人」じゃない!(笑)

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[投稿:2012-03-08 09:11:38] [修正:2012-03-08 09:11:38] [このレビューのURL]

「ドクターコトー」で知られる山田先生のサンデー時代のヒット作。(小ヒット)

詐欺師だった青年・ゴダイが実は大財閥の三男坊で、何不自由ない生活が約束されて将来が開けていくかと思いきや、待ち受けていたのは腹違いの長兄たちの罠。
身に覚えのない悪事の濡れ衣を着せられ、完全なスケープゴートにされてしまう。

同じく庶民に育っていた腹違いの弟を唯一の味方にして、持ち前のハッタリと悪知恵を駆使しての大反撃を始めるゴダイ。
菱王財閥の事業を展開させ、親戚たちに少しずつダメージを与えていく様は痛快だった。

意外に人情家の顔も持っていたゴダイ。最初は対立していた姉に当たる長女とは、ゲームの制作を巡って争った後に和解した。
その気になれば「叩き潰すこと」だって出来たはずなのだが・・・・「オレの姉さんだから」。
後に事業の成功を祝って催したパーティーに笑顔で招かれる姉の姿が見える。

その分と言っては何だが・・・長兄は最後まで悪役で遂には人を刺して犯罪者に・・・・。

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[投稿:2012-03-06 22:49:29] [修正:2012-03-06 22:49:29] [このレビューのURL]

「未来都市・東京を舞台にしたSFコメディ」とでも言いましょうか、作品全体を通して付きまとう主人公一家の「貧乏」は藤子不二雄の他作品では見られない珍しいものだと思いますね。
歴史ある(・・・・と言うか「歴史しかない」)旅館の跡取り息子であるところのエモンは実は宇宙船のパイロットになって冒険家になりたいと思っている。跡継ぎを望んでいる両親との間では当然のように確執・・・・とまではいかないものの、意見違いからくる対立が時に表面化することもあるわけです。
でも結局は息子の夢に両親が折れて、「可愛い子には旅をさせろ」じゃないですが、お供にテレポートが使えるモンガーと金儲けの才能のあるゴンスケを連れての珍道中(笑)・・・・って、水戸黄門じゃないんですけれど、実際に行く先々で「悪」を退治していたこともありましたよ。
「ドラえもん」的なキャラの配置がされていないという点も注目です。「静ちゃん」にあたるところのガールフレンドのルナさんや、「スネ夫」にあたる金持ちのボンボンとも言えるカメオ(だったけ?)はいるものの、レギュラーというまでは登場しないので、客として宿泊する個性的な「一発キャラ」の宇宙人頼みで話が展開していくというのはありました。
「エモン」は確か・・・・「赤丸ほっぺ」だったような気がしましたが・・・、違いましたかね?「赤丸ホッペ」なんて「おばっちゃまくん」の茶魔だけかと思いましたが(笑)。貧乏でも栄養はキッチリ取れていた模様ですな(笑)。

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[投稿:2012-03-04 14:44:46] [修正:2012-03-04 14:44:46] [このレビューのURL]

少女漫画版「ハーメルンのバイオリン弾き」ですな。但し、ギャグ無し。
異世界に迷い込んだ少女「典子」は世界を破滅させる「天上鬼」を目覚めさせる存在だった。
作者自身、おそらく初のファンタジー連載で、それまでは学園ものなどで普通の恋愛を描いていただけにホントに描ききれるのかと不安に思ったものだが、意外や意外に戦闘シーンなども迫力のある描写が出来ている。
異世界とは「言葉」が違って、最初は会話すら出来ず、意思の疎通が図れなかったという点が個人的には良かった。他作品では当たり前のように日本語が「世界共通語」に(笑)。
こういう異世界に迷い込む展開の冒険ファンタジーものはラストで元の世界に恋人と一緒に帰るか、帰らずに残るか、別れて帰るかの3パターンだと思う。これは帰らずに残った作品。
ただ、そうなると元の世界の御両親や家族は普通は納得できませんよね。

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[投稿:2012-03-03 17:48:57] [修正:2012-03-03 17:48:57] [このレビューのURL]

「サッカー漫画」でリアル路線を貫きます。
序盤からイタリアのプロリーグでの話が出てきて、いずれ海外での話が展開することが示唆されます。
当初は高校を舞台にした「部活動」で、主人公の姉が監督を務めるチームで全国制覇を狙うのかと思ったのですが、
この漫画はあくまでも「主人公を追っかける展開」に終始します。

なので、中盤で主人公が全日本のメンバーに選出されるようになると、主人公は海外で力をつけたくなるという流れ。
そこで他のチームメイトはどうするんだ?という疑問が浮かびますが、この漫画はある意味潔く「切り捨て」(笑)。
いや、切り捨てるのではなく主人公抜きで全国を戦うような話になり、そこから先は主人公のみにスポットが当たるようになります。

そのせいか、ライバルにしてもチームメイトにしてもどうにも存在感が薄い印象のするメンバーが多い。
戦術やフォーメーションを重視した展開は「近代サッカーの遺伝子」を受けていて非常にいいです。
でも、どうしてもキャラが弱い印象がしてしまいますね。
特に主人公のライバルは皆、主人公に前後して海外で活躍するからいいのですが、
元チームメイトはその後は出て来ずでは惜しいような・・・・・・。

確かに「どっち付かず」を避けたという意味ではそれが良かったのかもしれないんですけど。

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[投稿:2012-02-21 22:26:54] [修正:2012-02-21 22:26:54] [このレビューのURL]

ハーフの双子の女の子と造形師のお兄さんを中心とした人間模様・恋模様を描く。

基本的には「可愛いは正義!」という内容。
お兄さんを大好きな妹2人が少女から女へと変化していく過程を綴る。
純真で無邪気な双子も似ていても別の女の子。

誰とでも友達になれて人気者の「あんず」に対し、妹の「すみれ」は
人見知りが激しくて友達が少ない。

でもその分だけすみれのほうが恋には敏感だった。
幼馴染の男の子を好きだと気が付いて、お姉ちゃんよりも先に「女になった」
でもその男の子は親友の女の子が好きな相手。

板ばさみの三角関係の辛さなんて・・・知るはずもない。
知ってしまったらもう戻れない。それも「大人になるのだということ」なのだと、 後に大人となった双子はかつての自身を自らの子供に重ねて思い出すこともあるのだろうかと。

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[投稿:2012-01-24 22:34:57] [修正:2012-01-24 22:34:57] [このレビューのURL]

山岡荘八原作の小説を横山光輝先生が漫画化。

織田信長は日本史上でも1・2を争う英雄であるはず。
が、なぜか未だ「織田信長漫画の決定版」というような作品は出てきてない。
というか、織田信長漫画の数自体もあまりないような・・・・・。

そんな中でこの作品が現在まで版を重ねていることが定番というような証かもしれない。
が・・・やはり信長の生涯を表現するのに全4巻は短すぎます。
ひとつひとつのエピソードが短いし、大河ドラマの「総集編」的なイメージがする。

「主人公」なためか、信長も他の横山作品に出てくる信長より若々しく描かれています。
でもそれが逆に違和感を感じる部分でもあります。
他の横山作品では合理主義者が前面に出されているのに、この作品では「情に厚い親分肌」の面が強調されている。

コンパクトに信長の生涯を知るには良作ですが、やはりまだ「信長漫画の決定版」は登場していませんね。

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[投稿:2012-01-21 22:59:56] [修正:2012-01-21 22:59:56] [このレビューのURL]

「ボンボン」連載作品中、唯一の名作。って言うかこれ以外は全然記憶に残っていない。
当時のガンダムとプラモブームに上手く乗ってヒットしたという印象だが、自分で作ったプラモを操って仮想現実の世界で戦うという設定は現在でも魅力的な設定だ。

それにしてもプラモシュミレーションは現在でも実現は不可能だろう。
それを考えると作中で「町の一プラモ屋のオヤジさん」が開発したって・・・・凄すぎだよ(笑)。
そっちの技術力で儲けたほうがいいんじゃ・・。

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[投稿:2012-01-20 21:20:22] [修正:2012-01-20 21:20:22] [このレビューのURL]

ゲーム黎明期の傑作「ゲーム漫画」だったと思います。
しかし・・・「ゲームに命を賭けるなんて馬鹿げている」という点では「遊戯王」と同じですね。
まあ、遊戯王よりは格段にいい漫画ですが。

この漫画はアクションが全盛期の時代だからこそ成り立った作品であり、「ドラクエ」「ファイナル・ファンタジー」に代表されるようなRPGが主流になった今のゲーム界ではあまり意味が無いですね。
数々のあらしの必殺技も「高得点を挙げるためのもの」であり、コマンド入力型のRPGに対応は出来ないはずです。その点では「ファミコンロッキー」の「五十連打」や「高橋名人」の「十六連射」も同じですね。

個人的には・・・・必殺技で人を倒す格闘バトル漫画も出来たのではないかな・・と思うのです。
「真空ハリケーン撃ち」なんてビール瓶をスッパリと切断していましたし。そっちのほうが荒唐無稽な作品になったことでしょう。

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[投稿:2012-01-20 21:18:42] [修正:2012-01-20 21:18:42] [このレビューのURL]