「臼井健士」さんのページ

総レビュー数: 439レビュー(全て表示) 最終投稿: 2010年06月18日

なんと織田信長が現代日本の内閣総理大臣に・・・・・というトンデモない設定の漫画。
秀吉が参謀で森蘭丸が内閣官房長官を務めている。
昨今の政治不信を反映してなのか無茶苦茶やっているような織田総理だが、意外に支持率は高いらしくて戦後で何番目かの長期政権にまでなった。

好きな話は国連で演説する代わりに歌を歌って世界中の人々にメッセージを伝えた話、そして訪中のときに中国の国家主席に「人を疑うばかりでなく、信じてみることが大切」とさり気なく悟らせた話はお気に入りです。
もっと見ていたかったのに・・・・何故に終了?。全8巻はいくらなんでも少ないでしょうに。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-12-04 23:53:57] [修正:2010-12-04 23:53:57] [このレビューのURL]

凄く期待してた漫画だから「雑誌廃刊」→「そのまま打ち切り」があまりにも悲しかった。
たった「4話」ですよ?

絵も綺麗で見易かったし、大正時代を舞台に活躍する女の子は、浦沢先生の「YAWARA」にも通じるイメージがあって非常に好感を持っていた。
でも・・・・、とにかく連載する雑誌を間違えた。それのみ。

今となっては「森川先生のHP」のみで、その当時の輝きが拝めるのみとなってしまっている。
ただ、森川先生自身はこの作品を再度連載したいという野望を抱いていらっしゃるようなので、僅かな望みを繋いでいきたい。
絵柄から判断するに「週刊少年サンデー」が合うのではないかと思うのだが・・・。

興味のある方は、森川先生の名前で検索して出てくるHP内に画像があるので見て下さい。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-12-04 23:37:38] [修正:2010-12-04 23:37:38] [このレビューのURL]

水沢めぐみの連載作品でまともに読めたのはこの作品まで。
絵柄もこの次作の変身少女もので「しゃべるぬいぐるみ」だとか出てくるようになったら一気に幼児化した。

展開も一番オーソドックス。「ポニーテール白書」から続いていた主人公の出生の秘密が無くなった。
幼い頃に出会っていた男の子と再会するというパターンはまだしばらく続くのだが、絵柄はこの頃が頂点。
全3巻なので前の2作よりも印象が薄いのだが。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-12-04 23:11:42] [修正:2010-12-04 23:11:42] [このレビューのURL]

この作品がジャンプの後のほうのページにありながらもコミックスで通算して15巻も続いたのは、ひとえに作者の「基本的にはハッピーエンドで物語を終わらせる」という姿勢にあると思う。

確かに読み通してみて気付くのは、最後は「善人が幸せになる」という結末が基本であるということ。
一例を挙げると、男の子が飛び込んだボールを捜して古びた洋館に迷い込むのだが、そこで糸に捕らえられた女の子と出会う。女の子を助けようとする少年だが、謎の女が現れて2人を捕らえようとする。

必死の思いで館を脱出した少年はわれにかえる。館は何処にもなく、少女も女も煙のように消え去っていた。
あれは夢だったのか・・・と思った少年が見付けたのは蜘蛛の巣に引っ掛かってもがいている蝶。
少年が蝶を助けてあげると、蝶は感謝するかのように少年の周りを飛び回って去っていく。
あの館での出来事は囚われた蝶が助かりたい一心で見せた幻だったのだ・・・というラストシーン。

上記の話に作者が自ら「実はラストシーンはもうひとつ考えたものがあった」と明かしている。
それは「少年が館で女に捕らえられ、現実では少年を探しに来た仲間が蜘蛛の巣で蜘蛛に喰われている少年を発見する・・・・・」というものだったらしい。
けれど、そのラストシーンは採用されなかった。作者は続けて書いている。
「そんな(悲惨な)ラストに何の意味があるだろう?」
「自分は読者にそんな思い(後味の悪い気持ち)を抱かせたくはなかった」と。

・・・・この姿勢は作品を通してほぼ貫かれていくのだが、「成功」の要因もそこにあったんだろう。
たまにミザリィの不思議グッズを悪党が手に入れて、悪用したりするのだけれど、最終的にはいずれも例外なく「上手く使いこなすことができず、悲惨な末路を迎える」。
バッドエンドの話もあるのだが、悪い目に遭うのは「悪党のみ」で「善人は悲惨な目に遭うことは基本的になし」。
怒らせると怖い案内人の「ミザリィ」も、悪人には強烈なお仕置きを食らわせても、善人を陥れたりは決してしていない。
このハッピーエンドと、たまに挿入されるバッドエンドの話の比率が「7対3」もしくは「8対2」くらいの印象で、「匙加減」が絶妙だった。

大体の読者は物語は「ハッピーエンド」のほうが好印象を抱く傾向にあるというデータも出ている。
「バッドエンド」のほうが印象は強烈なものとなって心に刻み込まれるものらしい。
ただ、バッドエンドだと読後感は当然良くはならないので、ある程度の批判や悪評も覚悟せねばならないだろう。

漫画に限らず映画でもゲームでもドラマでも制作する側は「この事実」を良く認識して制作をすると、好評を得られる作品を作りやすいのではないかと思う。
この作品は上記を実践して、「実際に成功を収めたモデルケース」と自分は考えています。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-12-04 18:53:45] [修正:2010-12-04 18:53:45] [このレビューのURL]

「ARIA」(アリア)のグランドフィナーレから、作者期待の新作は日本に帰国して(笑)の物語。
やはり前作に引き続いて「水」がテーマになるのですね。
都内から伊豆の高校に入学した引っ込み思案な女子高生「大木双葉」。
その彼女と入学式で一緒になったのが天然系の「小日向光」。

彼女に引きずられる形で「ダイビング部」の門を叩くことになる。
今までは引きずられて生きる日常だったけど、初めて自分から飛び込みたいと感じた世界だったかもしれない!

アリアは水の上の物語。これは「水中の物語」。
アリアは水先案内人のお話。これはきっと「人魚姫たち(マーメイド)のお話」。
水に舞う乙女たちの共演を見逃すべからず!ですな。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-12-04 09:26:19] [修正:2010-12-04 09:26:19] [このレビューのURL]

最初に読んだときは衝撃的・・・いや笑激的だった。
本人に全くその気がなく、天使のような純真な心を持つ北野君が、顔が悪魔的に怖いというただそれだけのことで周囲の人間から恐れられ、「伝説の不良」として祭り上げられていく様が可笑しかった。
いかに人間が「見かけ」で判断されるものかということを「皮肉」の意味も込めて描かれた漫画・・・だと言えなくも無い。絵があまり上手くないのが不満だが、設定の面白さで十分読めました。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-12-03 12:16:32] [修正:2010-12-03 12:16:32] [このレビューのURL]

まず「絵」ですよ。一見するとラフデザインか?と思うかのような輪郭の不鮮明な登場人物たち。
だが、それは「白」と「黒」の組み合わせで浮かび上がる、さながら「水墨画」に近いような世界だ。
未熟さは感じつつも・・・多分固定ファンは付くのでは?と思わせるものがある。

大学を出たものの、将来の自身の展望を描けないままにフリーター生活を続ける主人公が、想いを寄せ続けるのがかつての同級生の生真面目な女教師。しかも死んだ幼馴染の男を忘れられず、今もとらわれ続けている。

・・・と書くと「めぞん一刻」と似た雰囲気かと思いきや、上記の2人を主軸としてその2人のことを想う周辺人物の心情をも細やかに描き、「いずれは結ばれことが最初から読めてしまっている」めぞん一刻よりは、先行きが気になる作品ではある。

しかも主人公がフリーター、その主人公を好きになった高校を中退した少女・・・等、人物の背景がより現代的になった分、リアルさが増したように思う。
みんながみんな片想いで、順風満帆なカップルなんて全く登場しない。
そこには実るか実らないか判らない自身の気持ちと、先行きの見えない各キャラの人生がクロスして本来ならもっと重苦しいお話になるのではないかなとも思うのだが、なぜか作品としての雰囲気は全体的に明るめなのは意外だ。

欠点は「作者の遅筆」。コミックスがなかなか出ないのを作中で作者自身が自分でツッコミ入れている辺り、かなりの地雷だと思う。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-12-03 12:13:16] [修正:2010-12-03 12:13:16] [このレビューのURL]

バケモノじみた強さの主人公がバッタバッタと敵を薙ぎ倒す、ある意味とても「少年漫画」らしい漫画。
原作は小説である分、説明的な独特の間があるのが特徴。「戦国時代」が舞台・・・と聞けば、安易に織田信長や徳川家康やらを主人公に持ってくるのが従来の漫画だっただろうが、これはおそらくはそれまではほとんどと言っていいほどに知られていなかった加賀・前田家の反逆児「前田慶次」を主人公に持ってきた。

で、この小説・漫画の影響でゲーム「信長の野望」シリーズでは慶次の能力も随分と贔屓されることになった模様。特に戦闘力なんてそうでしょう。実在の慶次も武力だけでなく、文芸や戦略にも通じ多くの著名人とも交流のあった男で、太閤・秀吉も「怒る前にうなるほど」だったとか。
描写が今のジャンプでは表現出来ないのではないかと思うようなアダルトな描写もありました。伊達政宗・真田幸村・石田三成・直江兼次・結城秀康等、それぞれの立場で「己の信念」を貫こうとする男たちの「生き様」が乱世に大輪の花を狂い咲きさせたこと。それこそがこの作品の魅力ではないかと思う。

慶次が「関ヶ原の戦い」の後、「大坂の陣」を迎える前に死んでいたのは意外。
実質、武将たちの「戦国時代」は「関ヶ原」で天下の大勢が決まり、終局を迎えた。
後は、「徳川幕府」というかつて無いような巨大な権力が自分たちの上に君臨したことを思い知りながら、「封建体制」に組み込まれていくのみ。そんな時代の到来を見ずして死んだことはむしろ慶次のような人間にとっては幸せなことだったのだろう。

逆に「ライヴァルたちの死」を横目に見ながら、しぶとく生き残って豊臣に引導を渡した家康のしぶとさに驚嘆の声を禁じ得ない。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-12-03 12:10:18] [修正:2010-12-03 12:10:18] [このレビューのURL]

画がハッキリ言って下手ですね。巻を重ねるほどに下手になる作家も珍しい。
ヒロインの女の子に特にそれが顕著。
最初のほうが可愛らしくて、後になるとデッサン自体が狂ってきて可愛らしさが無くなった。
そのヒロインも最初のほうでは全然、九十九の力を信用しないで九十九がいくら「大丈夫」と言っても疑って掛かっていたのに、第3部ではテレビの前で九十九の敗北を徹底的に否定。異常な程の肩入れをするようになっていた姿が見てられない。「頼むから黙っててくれよ」と叫びたくなった。
戦いもなんか淡々としている。あんな会話ばっかりしててどこが「戦い」・・・・?
ただストーリーや多くの格闘技が激突する展開自体は悪くない。
ようやく沈黙を破って再開されました。
完結はまだ・・・・・先?

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-11-23 20:07:00] [修正:2010-11-23 20:07:00] [このレビューのURL]

やっぱり藤本先生のほうが作家としての実力では安孫子先生よりも上なんだということが良く分かった作品。

主人公が中学生の女の子という点が異色。しかもあまり売れない画家の父親を持ち、バイトでヌードモデルをしているなんていう設定も。ドラえもん的なキャラの配置がされておらず、アドバイザーの高畑君との二人三脚で事件を解決することで魔美自身の心も成長していくという展開は好きです。

話は重苦しいものも多く、決してハッピーエンドばかりでは有り得ないところもあるものの、いいお話が多かったと記憶しています。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-11-23 13:02:10] [修正:2010-11-23 13:02:10] [このレビューのURL]