「臼井健士」さんのページ

総レビュー数: 439レビュー(全て表示) 最終投稿: 2010年06月18日

ジャンプ連載作品の「恋愛系」で成功したのはこれと「電影少女」だけでは?

優柔不断な主人公の三角関係物語だが、主人公一家を超能力者にしたことでかなり話の幅が広がった作品。
「超能力」で何でもありの展開・・・という逃げ道を残しておきたかったのかもしれないけれど。
しかし・・・・主人公が「情けない男」(外見・性格共に)なので、読んでいてあまりにも共感出来ません。
こんな男よりも・・もっと本当の意味で「かっこいい男」はいくらでもいると思うのですが。

主人公の「優柔不断さ」故に話自体が長く続いたと言えますが、ひかるちゃんは可哀想でしたね。

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[投稿:2012-01-06 23:41:23] [修正:2012-01-06 23:41:23] [このレビューのURL]

海辺の街を舞台に中学生の少女の危うい関係を描く。
「おやすみプンプン」等コアな漫画ファンには知られている作者が描く青春の群像。

憧れの先輩に告白するもいきなり肉体関係を迫られた少女・佐藤小梅。
腹いせに昔自分に告白してきた同級生の磯辺とセックスをしてしまう。
心は通っていない肉体だけの関係に溺れる二人。
最初は小梅が優勢だった二人の関係も徐々に磯辺に主導権を握られるようになっていく。

作者の画力は上手いと思うのですが、本のカバーから想像するような透明な作品ではない。
海と言っても「夏の陽光が降り注ぐかのような海」ではなく、
「寂れた観光客もいない、出航しない船だけが取り残されたような冬の浜辺」のイメージです。

寂しく、それ故に「人恋しくなる」のです。
掲載雑誌では志村先生の「青い花」も連載しているんですがね。学園ものでも雰囲気は天と地くらいに差がある。
隔月連載なので2巻は1年後くらいになりそうです。
作中に登場する浜辺が、今、連日のように報道されている「東北の津波を受けた地域の浜辺」とかぶって見えて
二重の意味でも「息苦しくなる」のです。

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[投稿:2012-01-04 15:45:52] [修正:2012-01-04 15:45:52] [このレビューのURL]

「ペルソナ4」公式コミック。

絵は上手いです。その点は流石です。欲を言えばキャラの顔がややノッペリした印象を受ける点が気になる。

各キャラのコミュをある程度以上ブチこめばそれなりの巻数はいけるはず・・・・なのですが、全何巻で落ち着くのだろう?と今から心配してしまいます。

ページの薄さの割に「展開が早い」ような気がしてなりません。
大ヒットゲームの漫画化だけに作者は「ペルソナ3」の轍を踏まないように注意していただきたいのですが・・・

とにかく不安と期待が交錯する立ち上がりと申し上げます。
10巻以上は最低でも続かないと失敗でしょう。

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[投稿:2012-01-04 08:24:21] [修正:2012-01-04 08:24:21] [このレビューのURL]

大災害によって日本が南北に分断された近未来を舞台に、中国とアメリカの支配を脱し「新しい日本」を創り上げようとする人々を「2人の指導者」を相対させながら描く。

阪神大震災・新潟中越地方地震・そしてインド洋の大地震による大津波・・・。
関東もそろそろ危ないなと意識せずにはいられないところにこの漫画である。
「天災は忘れた頃にやって来る」と名言を残したのは寺田寅彦だが、こういった大災害も普段の準備と用心で完全に防ぐことは無理としても多くの生命を守れるのではないか。
2人の異なるタイプの指導者の対比は「かわぐち作品」に共通するものだが、「沈黙の艦隊」よりもこちらのほうが現実になりそうだという点でより目が離せないのだ。

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[投稿:2010-06-18 21:59:17] [修正:2012-01-03 10:01:07] [このレビューのURL]

著者の漫画を読むのは初めてです。
ゲーム「バイオハザード」の漫画版ですね。
鬱屈とした日常を送る青年もとい中年が陥る非日常。異変は自らの付き合っていた彼女の変身から。
突如、多くの人間が「ゾンビ化」し、人を襲い始める。
交通機関は乱れ、街はパニックになる。

原因は「T-ウイルス」の流出・・・・って訳ではなさそう。
何が感染の原因なのか?そもそも原因はウイルスなのか?
でもゾンビ化した人間に噛まれると、噛まれた人間もゾンビ化するらしい。

現実と自らの理想とのギャップに苦しむ男は妄想癖があり、夜は孤独で眠れなくなる。
猟銃の免許を持っているため、展開上では発砲は可能・・・とお膳立てはできたのか?

1巻ラストの引きは凄まじい鳥肌だが・・・今後の展開はどうなるのか?
未だ「手探り」かつ「期待」の部分が大きい。
「只管にパニック」という作風。今のところ。

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[投稿:2011-04-17 21:18:19] [修正:2012-01-03 10:00:12] [このレビューのURL]

ギャグ漫画にしては絵が上手いというのは珍しい。
ギャグはそこそこ笑えました。部長さんの同性愛の雰囲気が前面に押し出されているため、読みにくいというのはあったのかもしれませんが、下ネタに走ることも少なかったので良かったと思います。

自分はジャンプで「奇面組」の後釜的位置に入るかと期待していたのですが・・・そこまでにはなりませんでした。
終わり方が「打ち切り」みたいな感じだったし・・・。鯉造ちゃん後半はほとんど出番なし。作者も忘れていたのでは・・・。

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[投稿:2010-06-18 23:54:28] [修正:2012-01-03 09:59:44] [このレビューのURL]

6点 BILLY BAT

浦沢先生の最新作。

今回は戦後の1947年を舞台に国鉄総裁「下山定則」の轢死にまつわる、所謂「下山事件」を縦軸に日系2世の漫画家「ケビン・ヤマガタ」を語り部として紡がれる。

乗っけからの引き込みの数々の謎の散りばめかたは見事。
けれど、浦沢氏の作品はこの散りばめたいくつもの謎が終局に向かって集結してくる段階で
謎同士が「頭をぶつけ合ってごっつんこ、ごっつんこしてしまう」ことが多い!

つまり仲良く最終の頂まで駆け上る仲間として並列して存在し合えないのですね。
だから最後付近で交通渋滞を起こしてグダグダなまま終了・・・というケース多し!

この作品もスタートダッシュは見事だが、多くのファンが心配しているのはそこだろう。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-07-25 08:20:24] [修正:2012-01-03 09:57:01] [このレビューのURL]

「うしおととら」と比較すると、どうしても見劣りしてしまいますね。
「うしおととら」のときのように素直に感動出来ないシーンが多いです。

鳴海がゾナハ病の発作を抑えるために、無理矢理にでも相手を「笑わさなければいけない」という設定にそれが象徴されていると思います。話の流れの中で素直に感動を受けるのではなく、強引に感動させられるような展開の数々・・・・。勝が属していたサーカスもそうです。「集団」としての存在意義が、人を自然と楽しませるのではなく、意図的に「人を楽しませようとすること」が目的というところに顕著。

主人公が別行動をとっているので展開が遅いのも難点です。鳴海の成長が比較的自然な流れなのに対して、勝の成長は強引。黒賀村でのモテまくりも解せません。小学生に中・高校生の女子が夢中になったりなんて山田南平先生の「オトナになる方法」だけで十分でしょう・・・・って感じですよ。ホント。

なにせ前作でいきなり「歴代漫画の頂点を極めるような作品」を出してしまったため、いくら藤田先生でもそれを超えるような作品を描くのは難しいだろうなと思っていました。だから他の漫画家たちのような、才能の枯渇が原因で「トンデモナイ駄作」になっていないだけでも十分評価出来ると考えたほうがいいですね。20巻以上続いているヒット作を2本持っている作家だって珍しいはずですし。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-07-31 07:29:52] [修正:2012-01-03 09:56:23] [このレビューのURL]

久しぶりに良いと思えた青春恋愛漫画。
美術学校に通う男3人と女2人、そして周囲の人々との日々のふれあい。
友情・恋愛・それぞれが背負う過去・泣いて・笑って・そして・・・・貧乏で(笑)
フロなしアパートなんて昭和の話かと思いましたが建物がある以上、平成の世でも立派に舞台として成り立つんですね。でも地震起きたら、真っ先に潰れるような・・・。
何気にギャグも効果的です。絵柄が少し見づらいのが難点か。

タイトルといい、ストーリーといい、雰囲気といい「スピッツ」の曲をかなり意識しているのではないかと思うのですが、いかがでしょうか?

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[投稿:2010-12-03 12:33:16] [修正:2012-01-03 09:54:36] [このレビューのURL]

最近ついに読むことが出来ました・・・・。凄い作品ですね。いろいろな意味で。
たぶんアニメ版を良く知っていればいるほどに面白い作品だと思います。

原作者と画の岡野先生との「意思の疎通が上手く取れていなかったため(笑)」アニメ版では有り得ないような設定が採用されています。

以下、ざっと挙げるとこんな感じです。

1.アムロの性格が「熱血漢」。
よって口調が乱暴かつ、セリフが熱い(笑)。特にガルマ国葬の際のギレン総帥による演説のシーン(例のジーク・ジオンの場面ですな)をテレビで見て、怒りを堪えきれずにブラウン管にバンチの一撃を喰らわせるアムロは最高です。
「負けんぞ・・・・絶対にキサマらになど負けるものか・・・!」とつぶやくアムロと、それを「頼もしい奴・・・」とでも言いたげな嘘臭い表情で見つめる指揮官・ブライトの表情がまた・・・・・。

2.モビルスーツの設定が大きく違う。水中用であるはずのズゴック・ゾックがなんと宇宙戦で飛び回ります。
しかもゾックに搭乗しているのはあの「マ・クベ」!。
最後はガンダムのビームサーベルの二刀流の前に真っ二つにされた挙句の果てに、なぜか近くに位置していた「ドズルの搭乗している母艦にぶつかる」というコンボが決まって(爆笑)、一石二鳥になるってのがまた・・・・。ムサイ艦って大気圏突入できましたっけ。確か、アニメでは宇宙のみだったような・・・。

3.シャア専用モビルスーツに「アッガイ」がある。
ジャブローでの隠密行動では「専用機」らしく、通常機の3倍以上の動きでアムロのガンダムを苦しめます。

4.とにかく戦闘が「力押し」。
ガンダムはビームライフルなんかよりもパンチやキックで(←格ゲーじゃないんだからさ)敵を倒している。
ガンダムハンマーを振り回してランバ・ラルやハモンさんはおろか、ブライトたちにまで「悪魔の如き視線」で見られたり、グフ2体を振り回して空中衝突させるなんてムチャクチャまでやっています。
アッザムなんて一撃で倒してるし・・・・!。ゴッグはホワイトベースが踏み潰した(笑)。←それを見て「ムチャクチャだ・・・」とコメントする連邦の指揮官を総大将のレビル将軍は「いや、あれでいいんだ・・・」と擁護する。
直後のレビルを見る指揮官の「疑わしげな視線と表情」もサイコー!。

5.そしてラストシーンは宇宙に出たばかりで話の諸々の伏線の消化も終わっていないまま、唐突にシャアとの直接対決の直前に話は終わるのだ。
アムロは叫ぶ・・・・!!ガンダムがいる限り「宇宙の平和」は守ってみせる。お前たちの勝手にはさせん!、と。・・・・・・・え・・・・ガンダムって、「宇宙の平和を守る」ことが目的だったんだ・・・・・・あれえ・・・・・?(笑)。

なんか他のロボットアニメの影響が大きく表れた描写であり、キャラであり、ストーリーだという総括になります。
半分「ギャグ漫画」と化している感じはしますが・・・ガンダムファンは一見の価値あります。

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[投稿:2010-12-05 00:22:43] [修正:2012-01-03 09:53:42] [このレビューのURL]