「臼井健士」さんのページ

総レビュー数: 439レビュー(全て表示) 最終投稿: 2010年06月18日

「皇国の守護者」が評価の高い伊藤氏の歴史もの。
珍しいモンゴル帝国時代を舞台にしている点が新鮮。

西夏の文字を巡る「チンギス・ハン」の息子の逃避行。
付き従うのは「悪霊」と恐れられる女戦士である。

時代背景に関する説明がやや少ないため、背景が分り辛いが絵は流麗。
史上最大の帝国を築いた男・蒼き狼が何故、西夏の文字を憎み滅ぼそうとするのか?

全く無関係のようだが、実はこの数世紀後にモンゴル帝国は日本へと侵略してきて「元寇」が起きるのである。
日本軍が大苦戦した彼等の強さを目の当たりに出来るのであろうか?

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[投稿:2012-09-08 20:34:36] [修正:2012-09-08 20:34:36] [このレビューのURL]

夏をイメージしたコミックスカバーが非常に魅力的なラブコメ。

突如として幽霊となってしまった幼馴染の女の子と憧れの先輩との間で繰り広げられるラブコメ。
画が繊細で少年誌連載では珍しく、とても魅力的です。
突如、昏睡状態に陥り、意識だけが分離してしまった幼馴染の「まくら」ですが、
・食事が出来たり
・海で泳げたり
・主人公にしか姿が見えなかったり
・着替えが出来たり
・裸になって入浴が出来たり(笑)
随分と都合がいい設定だなと思うことしばしば。

第1巻はまくらの先制攻撃で、憧れの白井先輩は「後手」の模様。
長期連載出来るかどうかというところですが、裸は思ったよりは少ないほうですよ。

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[投稿:2012-08-09 17:52:38] [修正:2012-08-09 17:52:38] [このレビューのURL]

ネット上のみの掲載で紙面上では見れない作品。

瀬戸内海にある歌劇学校に入学した女の子たちの物語。
オムニバス形式で、主人公が1話ごとに変わるのが特徴。

雰囲気的には「青い花」の延長上にある作品と言えなくもない。
事実、第2話では青い花に登場した上田良子が主人公として登場している。

なかなか更新がされないのだが、今後の展開に期待したい作品。

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[投稿:2012-05-16 06:45:11] [修正:2012-05-16 06:45:11] [このレビューのURL]

百合のお話。子犬のような天然系元気少女はボーイッシュな顔立ちで女子高で女の子にキャアキャア言われている。
でも、それが憧れの先輩に「好き」と告白されたときから変わった。告白されるのなんて慣れていたはずなのに・・・・・。

「マリア様がみてる」で喩えると「弓道部員の支倉令(黄薔薇)が、1年先輩の藤堂志摩子(白薔薇)に告白されて付き合うようになった」。
つまりはそういうお話です。

画は見易くてとてもいいです。注目は「第1巻」である点ですかね。
百合の物語は「短編集」が非常に多く、まだ連作は希少な状態。
・「青い花」(6巻まで。以下続刊)
・「ささめきこと」(8巻まで。以下続刊)
・「オクターヴ」(完結)
・「ガールフレンズ」(完結)
くらいでしょう。連作で5巻以上継続しているのは。

だから新規の連作品には非常に期待したいところです。

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[投稿:2012-04-26 04:53:15] [修正:2012-04-26 04:53:15] [このレビューのURL]

7点 prism

小学6年生のときに半日だけ一緒に過ごした男の子が初恋の相手という恵。
高校に入学してその初恋相手と再会したが・・・・・何と男の子と思っていた相手は「女の子」だった。

引きずっていた初恋の相手との再会は叶ったものの、複雑な心境の恵。
初恋相手の光は才色兼備の美少女。そして・・・・女の子が好きだった。
突然のキスを受けて戸惑う恵だが、自分もまともに男の子を好きになった経験がないことに気づいて、
光を好きだと意識する。

「女の子同士の恋」は世間からの偏見の目が怖いのだけれど、それを超える感情があった。

キスも愛撫も好きな人からされるなら、たとえ女の子からであったとしても格別のものがあったのだ。

以下、続刊のようですが、非常に見やすい絵柄で「綺麗の中にいやらしさ」を隠したような作風。

恵の恋を見守る小学生の妹・愛がいいキャラだと思います。

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[投稿:2012-04-25 07:21:55] [修正:2012-04-25 07:21:55] [このレビューのURL]

高校の入学式で気分が悪くなった新奈を助けてくれたのが「特進科」の古閑君。
再会して好きになった新奈は告白するが「付き合うとか興味ない」とつれない返事。
落ち込むが立ち直りも早いのが取柄。「お試しでいいから・・・」で再度アタックして
「面白そうだから」という理由で付き合うことになる二人。
だが、力関係は完全に向こうが上。相手に主導権を握られているため知りたいこともなかなか聞けない。

「S系男子」と天然系女子の恋物語ですが、概要ほどにはSではないですね古閑君は。
むしろ新奈が勝手に独り相撲でバタバタしているようにも見えます。
自分は恋してても相手は自分に恋してるか分んない。
振り向かせるにはどうすればいいのか?

付き合っているのに「片想い」という事実だが、そうなると自分から働きかけるしかないじゃん!
ってことで、ある意味では新奈の行動も正しいわけで。
後手の古閑の反撃は如何に?

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[投稿:2012-03-08 15:30:23] [修正:2012-03-08 15:30:23] [このレビューのURL]

「犬の漫画」を描かせたら間違いなく高橋よしひろ先生は第一人者だと思います。
ジャンプで活躍した漫画家で有名な「高橋先生」がもう一方いらっしゃいますが・・・あちらの先生よりは作家としての実力は上ですね。明らかに。

犬を話の主題に持ってきて展開する「大熊」との対決(人間は無力な脇役にすぎません)は巨大な敵にちっぽけの身体しか持たない犬たちが己の爪と牙だけを頼りに立ち向かっていく様が「かっこいい」を通り越して「痛快」ですらある。
しかも日本全国から個性豊かな「男たち」を集めての決戦は盛り上がり方が凄かったです。
熊の攻撃で犬の首が飛ばされたり、血が噴水のように飛び散ったりと残酷な描写の数々も昨今のジャンプ連載の他作品にはない迫力です。

「赤カブト」という強大な力を持った悪役を倒すという最終目的を最初からキッチリと見据えて連載していたので、ハッキリ言って「八犬士編」は必要なかった。作者もそうだったでしょうが、そこにジャンプお得意の「引き伸ばし」が加わると蛇足な設定がドンドン追加されていくことになる。
「八犬士」は勿論、滝沢馬琴作の「南総里見八犬伝」をモチーフにしているのでしょうが、字で見ると上手いこと重なっていても展開までも・・・とは正直いかなかったかと。
考えてみれば犬の寿命は人間のそれと比較して遥かに短いわけで、そういった意味においては登場する犬たちは立場は違えど「短い生涯」を悔いなく生きれたのではないでしょうか。そう考えるとまたそれぞれの犬たちの「散り様」が感慨深いものとなるわけです。

最後にひとつ。コミックスのあらすじにある「登場人物」は修正すべき。「人」じゃない!(笑)

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[投稿:2012-03-08 09:11:38] [修正:2012-03-08 09:11:38] [このレビューのURL]

「ドクターコトー」で知られる山田先生のサンデー時代のヒット作。(小ヒット)

詐欺師だった青年・ゴダイが実は大財閥の三男坊で、何不自由ない生活が約束されて将来が開けていくかと思いきや、待ち受けていたのは腹違いの長兄たちの罠。
身に覚えのない悪事の濡れ衣を着せられ、完全なスケープゴートにされてしまう。

同じく庶民に育っていた腹違いの弟を唯一の味方にして、持ち前のハッタリと悪知恵を駆使しての大反撃を始めるゴダイ。
菱王財閥の事業を展開させ、親戚たちに少しずつダメージを与えていく様は痛快だった。

意外に人情家の顔も持っていたゴダイ。最初は対立していた姉に当たる長女とは、ゲームの制作を巡って争った後に和解した。
その気になれば「叩き潰すこと」だって出来たはずなのだが・・・・「オレの姉さんだから」。
後に事業の成功を祝って催したパーティーに笑顔で招かれる姉の姿が見える。

その分と言っては何だが・・・長兄は最後まで悪役で遂には人を刺して犯罪者に・・・・。

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[投稿:2012-03-06 22:49:29] [修正:2012-03-06 22:49:29] [このレビューのURL]

「未来都市・東京を舞台にしたSFコメディ」とでも言いましょうか、作品全体を通して付きまとう主人公一家の「貧乏」は藤子不二雄の他作品では見られない珍しいものだと思いますね。
歴史ある(・・・・と言うか「歴史しかない」)旅館の跡取り息子であるところのエモンは実は宇宙船のパイロットになって冒険家になりたいと思っている。跡継ぎを望んでいる両親との間では当然のように確執・・・・とまではいかないものの、意見違いからくる対立が時に表面化することもあるわけです。
でも結局は息子の夢に両親が折れて、「可愛い子には旅をさせろ」じゃないですが、お供にテレポートが使えるモンガーと金儲けの才能のあるゴンスケを連れての珍道中(笑)・・・・って、水戸黄門じゃないんですけれど、実際に行く先々で「悪」を退治していたこともありましたよ。
「ドラえもん」的なキャラの配置がされていないという点も注目です。「静ちゃん」にあたるところのガールフレンドのルナさんや、「スネ夫」にあたる金持ちのボンボンとも言えるカメオ(だったけ?)はいるものの、レギュラーというまでは登場しないので、客として宿泊する個性的な「一発キャラ」の宇宙人頼みで話が展開していくというのはありました。
「エモン」は確か・・・・「赤丸ほっぺ」だったような気がしましたが・・・、違いましたかね?「赤丸ホッペ」なんて「おばっちゃまくん」の茶魔だけかと思いましたが(笑)。貧乏でも栄養はキッチリ取れていた模様ですな(笑)。

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[投稿:2012-03-04 14:44:46] [修正:2012-03-04 14:44:46] [このレビューのURL]

少女漫画版「ハーメルンのバイオリン弾き」ですな。但し、ギャグ無し。
異世界に迷い込んだ少女「典子」は世界を破滅させる「天上鬼」を目覚めさせる存在だった。
作者自身、おそらく初のファンタジー連載で、それまでは学園ものなどで普通の恋愛を描いていただけにホントに描ききれるのかと不安に思ったものだが、意外や意外に戦闘シーンなども迫力のある描写が出来ている。
異世界とは「言葉」が違って、最初は会話すら出来ず、意思の疎通が図れなかったという点が個人的には良かった。他作品では当たり前のように日本語が「世界共通語」に(笑)。
こういう異世界に迷い込む展開の冒険ファンタジーものはラストで元の世界に恋人と一緒に帰るか、帰らずに残るか、別れて帰るかの3パターンだと思う。これは帰らずに残った作品。
ただ、そうなると元の世界の御両親や家族は普通は納得できませんよね。

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[投稿:2012-03-03 17:48:57] [修正:2012-03-03 17:48:57] [このレビューのURL]