「臼井健士」さんのページ

総レビュー数: 439レビュー(全て表示) 最終投稿: 2010年06月18日

4点 鬼切丸

画は上手いし、伝奇ものとして(怪奇ものとして?)おどろおどろしい雰囲気はよく出せているとは思うのですが、いかんせん話が暗すぎ。
全くと言っても過言ではないほどに「救いの無い展開」が続く・・・。
こんな漫画は週刊誌では連載できませんよね。
完結していましたっけ?思い出せない。

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[投稿:2012-03-08 09:14:11] [修正:2012-03-08 09:14:11] [このレビューのURL]

面白かったのは8巻の「第二次スフォルツェンド大戦」くらいまで。
絵柄もこのあたりがピークで、以後は「描き込みすぎ」で見づらくなった。
普通の作家は連載中に画力が向上するものなのに、この方は連載が続くほどヘタになっていった。なぜ?
ヴォーカル編が大失敗で、「ドラムよりも強いはず」のオル・ゴールも登場の意味が無かった。
サイザーは仲間になった途端に「弱体化」(笑)
フルートとリュートの兄妹の関係・・もうちょっと違う描き方はなかったのだろうか・・・。年が離れすぎ(リュートが生きていれば最低・18歳は離れていたはず)の上に死んでいたから「つながり」を描きにくい面はあったのかもしれないが。

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[投稿:2012-03-03 17:52:13] [修正:2012-03-03 17:52:13] [このレビューのURL]

展開がワンパターンですね。
「敵が出現」→「危機に陥る」→「負けるもんか!で新たな力が目覚める」→「アッサリ逆転勝利」→「以下、最初に戻って繰り返す」(笑)。

CLAMPお得意の「どんでん返し」もなかよし連載では、結局ハッピーエンドで収めなければならないので肩透かしにも等しい。
2部では1部で登場しなかった新キャラが大量追加されるも、大半は登場の意味も無いような扱いしか受けられず。
そもそも話の展開も早すぎて「大エピソード」から「大エピソード」へと飛び移って、間に場幕のエピソードを入れていないので目まぐるしい。
黒幕がモコナ・・・・も結局のところ「モコナ」は審判者であり「倒すべき悪役」では無い(心情的には味方だ)。
侵攻してきた3国もその点では同じで、誰もセフィーロを破滅させようとは考えておらず、主人公たちも読者も敵に「憎たらしさ」を感じることが出来ていない。どの国も本当の意味での「主人公たちの宿敵」という立ち位置にないのだ。
最後の最後で「明確な攻撃目標」を欠いてしまっているからこそ、主人公たち自身が倒したザガートとエメロード姫を除いて1人も死者が出ないという展開が許され、結論として「結局、み?んな仲良し」なのである。

その「最終的な攻撃目標」=「黒幕」という分かりやすい図式に改善したのがアニメ版で、こちらは侵攻してきている国々なんて問題にならないほどの邪悪っぷりを披露してくれます(笑)。
脇キャラの出番もそれぞれにあるなどしてますが、アニメ版の1部でも謎を勘ぐられていたモコナについて、結局アニメ版の2部では「謎」についてそれどころでは無くなってしまったので(笑)、語られぬまま終了してしまったという欠点はありますが。
ま、確かに明確なラスボスを出した以上「モコナ」については語れませんね。
でも、それでいいと思います。原作は戦死者も出ず、御都合主義的な側面は否定出来ないでしょう。

「戦闘」における各キャラの特色が打ち出されていないのは残念。
例えば「風」であるが、おそらく主要メンバー中ただ1人の「頭脳派」という設定のはずが、それを全く見せる場面が無い。
全ての戦闘が「心の強さ」で勝つ・・・・・のではなく、「お人よし」の光・「短気な」海・・・が敵の罠にかかり、最後に残った風が「知恵比べ」(ゲームのような舞台が必要)で敵の手から2人を救い出すような展開こそが彼女にとっての本領とも言うべき「見せ場」のはず。
「力押し」だけが戦いにはあらず・・・・・というところを、ぜひとも彼女に他の2人に教える役目を負わせて欲しかったのだが。

戦い方が単調で、頭脳戦を挑むようなシステムを生み出せていない分、海と風は2部は特に影が薄くなっていった。
当時の掲載誌の読者層から考えて、難しすぎるとNGなんだろうか?。

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[投稿:2012-01-07 00:10:29] [修正:2012-01-07 00:10:29] [このレビューのURL]

中世風のファンタジーの世界観に、絶望的なまでの巨大さを持った巨人を敵として描いた作品。

実は今までになかった切り口だと思う。PS2のゲーム「ワンダと巨像」にインスピレーションを得たのではないかと推察します。
人を喰らう巨人との戦いで、人類は幾重もの高い壁に囲まれた都市に暮らすことでかろうじて生き長らえていた・・・・。

壁の外の世界に何があるのか?多くの人類はそれを知らないまま一生を終えてしまう。
それを潔しとはしない主人公は軍人に志願して、外の世界に巨人の調査に赴こうとするのだが・・・・・。

強大な敵の存在を演出するのに最も効果的なもの。それは只管に「デカイ」ということ。
それは圧倒的なまでの戦力差を演出し、絶望的なまでのレベル差を感じさせることで、主人公たちと共に読者を奈落の底へと突き落とす。

立ち上がり這い上がれと言うのはあまりにも険しい絶壁。
悲壮感ばかりで希望が全く感じられないこの作風に付き合うのは読者も覚悟が求められるだろう。
気持ちよさや爽快感は全くない!

難点はお世辞にも「画力が高いとは言えない」こと。
アイデア光るものの、絵柄みて判りますが「荒削り」です。
その点はご留意下さい。

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[投稿:2010-12-18 12:36:05] [修正:2012-01-03 10:08:50] [このレビューのURL]

世界三大宗教にも数えられている
「仏教」の開祖であるところの「仏陀」(お釈迦様)と、
「キリスト教」の開祖である「イエス」(キリスト)が、
下界世界の日本に下りてきて(笑)東京都の立川市でアパートをルームシェアして共同生活をエンジョイするというとんでもない設定の漫画。

こんな設定、ぜってー作者本人しか思い付けない(注・褒め言葉です。)
何故に現代社会?
何故に日本?
何故に東京都立川市?
などという、胸の奥に浮かび上がる数々の疑問点も光の速度で消え去って、
後に残るのは無駄遣いの多いイエスと、主婦感覚丸出しで財布の紐の固いブッダとのコンビが織り成す見事なまでの掛け合いの数々である。

成人男性・・・もとい「聖人男性」である彼ら2人は行く先々で
その奇跡の力を所構わず発揮して騒動を巻き起こすのである。

どうせならここにイスラム教の開祖「マホメット」も加えての三つ巴も見たかったのだが・・・その点のみ「世界情勢(中東の)に配慮したのかな」なんて深読みもしてみたりで。

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[投稿:2011-10-26 23:02:03] [修正:2011-10-26 23:02:03] [このレビューのURL]

私は漫画のこれからのヒット作の出し方のひとつに「地域密着」というものがあると考えています。
漫画って作品の舞台が実際の何処なのかを明かさないっていう作品が非常に多い。

そこを逆手に取って、実際の地名の舞台を特定することでカラーをハッキリさせたり、親近感を抱かせたりっていう作戦はアリだと思う。
で、この「めくりめくる」なんだが、瀬戸内海に面した岡山県の倉敷市が舞台になっていて、そこにある高校の学生たちの日常を描いた「青春群像劇」という体裁をとっている。

だが・・・・1巻読み終えての感想は「これって倉敷市舞台の意味があるの?」ってこと。
絵はカバーの絵とか、冒頭のカラー絵見て判るように上手いほうです。
但し、なぜか本編の白黒絵になるとカラーの絵より下手に見える。何故だ???

登場人物紹介もまだないため、話ごとに違う人物が出て区別が付かないのも難点です。

一番の難点が「倉敷が舞台の意味が不明」だということ。
ご当地漫画はアリだとは思いますが、何の意味も無くそこいらの都市を舞台にしても仕方ありません。

ご当地を舞台にしたのなら、その土地独特の雰囲気(方言・観光地・名所)を出さないと無意味でしょう。
「岡山県倉敷市観光キャンペーン採用作品」されたそうですが、そもそも論で「ライバル作品該当なし」で一人勝ちでしょう。

それで喜んでいる場合ではない。「観光キャンペーンに寄与する」ならばせめて「アニメ化」くらいされて倉敷市を訪れる観光客を増やしてこそでしょう。
現状では期待できませんね、それは。
ヒットする吸引力に乏しい。ホントに惜しい作品ですよ。

逆にヒットさせられれば「ご当地漫画ブーム」なんてものも起こせそうな気がするんですよね。

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[投稿:2011-08-20 15:58:48] [修正:2011-08-20 15:58:48] [このレビューのURL]

「オクターヴ」。米米CLUBのアルバムのタイトルのようなポップな雰囲気ではない。
アイドルを目指して田舎から上京した少女。幼い頃に思い描いていた「スポットライトを浴びる自身」は売れない現実の前に脆くも砕け散っていった。

失意のまま田舎に帰り、高校に入学したものの下手にアイドルしてしまっていた自分を周囲の同級生たちは好奇の視線でしか見ず、
そして彼女もそんな周囲の視線に耐えられるほどの図太さも持ち合わせていなかった。
逃げるように田舎から都会へと舞い戻り、かつての所属していた芸能事務所でマネージャーとしての再出発を図る自身。
けれど、かつては自分が立つはずだったスポットライトの世界は「自分自身の惨めさ」を強調させるだけの結果になる。

将来の自分に何の希望も見出せない、誰からも自分は必要とされない。
そんな寂しさに全てを見失いかける中で出会った自分と似た境遇の年上の女性。
彼女は女性を愛する人であり、成行きから肉体関係を結んでしまう。
まだ男性すら知らない処女の自分を優しく包み込んでくれたことがこんなにも自分を安心させてくれるなんて。

「女同士の恋愛」。所謂「百合」のジャンルでも珍しい「学生」ではない「社会人」が主人公の作品。
これが学生が主人公なら、ある意味「その年頃特有の熱病的な感情」とでも言うべきもので片付けられもしよう。
だが、この話では彼女たちは「学び舎」という社会の風雨から守られた空間を得ないため、社会という現実の矛盾に晒されてしまう。

それは大人になれば誰しもが味わうであろう「理想とする自身と現実の自身との差(ギャップ)」が埋められないという苦しみである。
本来なら「女性同士の恋愛」に対してもっと抵抗感や嫌悪感があっていいはず。
だが、この作品での主人公は現実の重さに押しつぶされそうになっているが故に、いとも簡単に手にした自身の居場所を抱え込んでしまうのである。
それが「女性同士の恋愛」という本来ならばもっと背徳感の伴うものであったとしても。

「女性同士の恋愛」が学生の間だけで、もしも終わらなかったとしたら、その後の2人はどうしていくのか?
この作品は言わばその「ある種の夢のような綺麗な世界を打ち破る、同性愛の悲惨な現実」を見せてくれているような気もする。
「茨の道。花は少なく、棘多し。」
つまりはそんな作品と考えていただきたいです。

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[投稿:2010-07-24 22:27:36] [修正:2011-07-23 15:37:55] [このレビューのURL]

4点 ANGEL

熱海康介が毎回毎回登場する女の子たちとセックスをしまくるというだけの漫画。
話の前後関係なんてないも同然で、初期は不良キャラやスケ番が登場するなどしましたがそれらは「一発キャラ」に過ぎず、以後は作品に全く登場しません。

ヒロインの静香はツッパリ美少女という設定で「きまぐれオレンジロード」の鮎川まどかにクリソツです。

で、その康介&静香のコンビが「金田一少年の事件簿」宜しく、様々なエッチ事件に巻き込まれていくという話に途中から展開がシフトしました。

康介は事あるごとに静香をレイプしようと企みますが、最終回まで静香と肉体関係は持てず。
その代わりに毎回登場する女の子たちはおろか教師・年上の女性と避妊もしないままセックスをしまくり、それなのに一人も妊娠させていない。

「康介よ、お前の精子は大丈夫か?(笑)」という話

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[投稿:2011-04-19 00:45:58] [修正:2011-04-19 00:45:58] [このレビューのURL]

4点

山岳レスキュー漫画。
但し、主人公が公的な機関に属している人間ではなく、山岳ボランティアという設定が意外。

展開は遭難者を救出するというお話が主。
そこには山での危険が悲惨な結末を時に起こすことを示唆する。
「雪崩」
「転落」
「凍死」
が危険の大きな原因。

それを承知で人は何故山に登るのか?
山は危険と共に人に大きな恩恵を与えてくれるのかもしれない。
そして今日も世界各地で人は山頂を目指す1歩を踏み出すのだ。

但し、画が洗練されていないことと題材で、どう考えても一般向けではない。
展開も基本的には各話「皆同じ」であるし。

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[投稿:2011-01-08 13:53:36] [修正:2011-01-08 13:54:51] [このレビューのURL]

最初の頃は確かに面白かったし、笑えた。
ただ今読んでみるとそうでもないし、下ネタに不快感を感じる。
ギャグ漫画はストーリー漫画と比較して賞味期限が切れるのが早いのかもしれないので長期連載は大変だ。
作者自身文庫版で「そうそう毎週毎週ギャグは出ない」と言っていたし。
その点で後半はかなり失速ぎみだったし、後に描かれた続編はギャグが滑りまくって全く面白くなかった。
ラストも実は宇宙人だった・・・って。確かにキャラを考えると「宇宙人オチ」か「夢オチ」で終わらせるしかなかったかな。
ギャグ漫画の「終わらせ方」もストーリー漫画以上に難しいと感じた漫画だった。

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[投稿:2010-11-23 20:35:03] [修正:2010-12-23 00:16:33] [このレビューのURL]