「臼井健士」さんのページ

総レビュー数: 439レビュー(全て表示) 最終投稿: 2010年06月18日

展開がワンパターンですね。
「敵が出現」→「危機に陥る」→「負けるもんか!で新たな力が目覚める」→「アッサリ逆転勝利」→「以下、最初に戻って繰り返す」(笑)。

CLAMPお得意の「どんでん返し」もなかよし連載では、結局ハッピーエンドで収めなければならないので肩透かしにも等しい。
2部では1部で登場しなかった新キャラが大量追加されるも、大半は登場の意味も無いような扱いしか受けられず。
そもそも話の展開も早すぎて「大エピソード」から「大エピソード」へと飛び移って、間に場幕のエピソードを入れていないので目まぐるしい。
黒幕がモコナ・・・・も結局のところ「モコナ」は審判者であり「倒すべき悪役」では無い(心情的には味方だ)。
侵攻してきた3国もその点では同じで、誰もセフィーロを破滅させようとは考えておらず、主人公たちも読者も敵に「憎たらしさ」を感じることが出来ていない。どの国も本当の意味での「主人公たちの宿敵」という立ち位置にないのだ。
最後の最後で「明確な攻撃目標」を欠いてしまっているからこそ、主人公たち自身が倒したザガートとエメロード姫を除いて1人も死者が出ないという展開が許され、結論として「結局、み?んな仲良し」なのである。

その「最終的な攻撃目標」=「黒幕」という分かりやすい図式に改善したのがアニメ版で、こちらは侵攻してきている国々なんて問題にならないほどの邪悪っぷりを披露してくれます(笑)。
脇キャラの出番もそれぞれにあるなどしてますが、アニメ版の1部でも謎を勘ぐられていたモコナについて、結局アニメ版の2部では「謎」についてそれどころでは無くなってしまったので(笑)、語られぬまま終了してしまったという欠点はありますが。
ま、確かに明確なラスボスを出した以上「モコナ」については語れませんね。
でも、それでいいと思います。原作は戦死者も出ず、御都合主義的な側面は否定出来ないでしょう。

「戦闘」における各キャラの特色が打ち出されていないのは残念。
例えば「風」であるが、おそらく主要メンバー中ただ1人の「頭脳派」という設定のはずが、それを全く見せる場面が無い。
全ての戦闘が「心の強さ」で勝つ・・・・・のではなく、「お人よし」の光・「短気な」海・・・が敵の罠にかかり、最後に残った風が「知恵比べ」(ゲームのような舞台が必要)で敵の手から2人を救い出すような展開こそが彼女にとっての本領とも言うべき「見せ場」のはず。
「力押し」だけが戦いにはあらず・・・・・というところを、ぜひとも彼女に他の2人に教える役目を負わせて欲しかったのだが。

戦い方が単調で、頭脳戦を挑むようなシステムを生み出せていない分、海と風は2部は特に影が薄くなっていった。
当時の掲載誌の読者層から考えて、難しすぎるとNGなんだろうか?。

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[投稿:2012-01-07 00:10:29] [修正:2012-01-07 00:10:29] [このレビューのURL]

CLAMPもこの作品辺りから凋落が顕著になったと思います。

それまでの作品に出てきたキャラを一作品に集めてアナザーワールドを展開・・・って。
おいおい、まだ完結してない作品(「エックス」とか「CLOVER」とか)あるのに、そちらをほったらかしにして新連載を始めるなんて、何か違う。

お約束のようにアニメ化を始めとするメディア展開を図るのも、なんかあざとい。
知名度は昔と比較して遥かに大衆に浸透したと思われる彼女たちだが・・・なんか迷走が始まっているような印象が拭えません。

これもキャラの「リサイクル」と言えなくもないが・・・、出来た作品のレヴェルがこれでは「紙資源の無駄遣い」も同じで、全然地球環境に優しくない・・・・・。

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[投稿:2012-01-07 00:07:22] [修正:2012-01-07 00:07:22] [このレビューのURL]

結構好きでした。現代風「ガキ大将漫画」とでも言うべきか。

とにかく主人公の強烈なキャラに魅力を負う部分が大。マンモス校を束ねる「生徒会長」はやはり並大抵
の人間には務まらない・・・ということなんですね。

梧桐がすぐに暴力に訴える点は賛否あるでしょう。ただ、彼は強い信念と覚悟を持って生きているのだということは判ります。チャランポランでいい加減のように見えても、それは彼の所謂「テレ隠し」の部分であって、単に彼の体力的な強靭さだけでは学校を束ねていくことは出来ないはずですし、「その強さを恐れているから」だけでは多数の支持を得ていることの説明は付けられない。半屋の回想シーンから判断するに梧桐は小学校時代からすでに何をするにしても皆の中心的存在として自然と認知されていたようです。「カリスマ」性ありと言い換えてもいいかもしれません。

教育実習にやって来たかつての卒業生の大学生に「情熱を持たない人間に指導された人間がまともに立つはずがない」と諭したシーンは正にそのとおりだと思います。梧桐は「情熱あり」なんでしょう。良くも悪くも。

そんな梧桐の過去が作中では明かされることのないままに終了してしまったのが残念。
全10巻・・・・・はいくら何でも短すぎませんか?

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[投稿:2012-01-07 00:04:56] [修正:2012-01-07 00:04:56] [このレビューのURL]

作者の愚行と作品の内容は分けて考えるべきなのかもしれませんが、絵の汚さは見るに耐えません。

これも「所詮は低年齢向き(それも男の子のみ)」なので、ある程度の年齢を超えた人間が真剣に読むようなものではない。打ち切りは当然で喜ぶべきことだったと思うのだが、何を狂ったのか単行本が再販売され始めた。
あの打ち切りは何だったの?「青少年への影響を考えて」「事件を重大と認識して」が聞いて呆れる。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2012-01-07 00:03:03] [修正:2012-01-07 00:03:03] [このレビューのURL]

ジャンプ連載作品の「恋愛系」で成功したのはこれと「電影少女」だけでは?

優柔不断な主人公の三角関係物語だが、主人公一家を超能力者にしたことでかなり話の幅が広がった作品。
「超能力」で何でもありの展開・・・という逃げ道を残しておきたかったのかもしれないけれど。
しかし・・・・主人公が「情けない男」(外見・性格共に)なので、読んでいてあまりにも共感出来ません。
こんな男よりも・・もっと本当の意味で「かっこいい男」はいくらでもいると思うのですが。

主人公の「優柔不断さ」故に話自体が長く続いたと言えますが、ひかるちゃんは可哀想でしたね。

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[投稿:2012-01-06 23:41:23] [修正:2012-01-06 23:41:23] [このレビューのURL]

展開が明らかにおかしいし、不自然な作品。
主人公夫婦は避妊せずにセックスし続けているにも関わらず、一向に妊娠しない。

明らかに「不妊治療」が必要かと思われるのに、それを気にしたような描写もなく・・・。
そうなるとダラダラと話が続き、コミックスで50巻に達するなどという無茶な話になっています。
もう既に最低でも2人は子供が生まれていて不自然でなく、他の作品なら事実そうなっているでしょう。

惰性で連載し続ける漫画界の悪癖が色濃く出ている作品。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2012-01-04 22:14:02] [修正:2012-01-04 22:14:35] [このレビューのURL]

戦国時代の合戦史上でも毛利元就の「厳島の戦い」、武田信玄と上杉謙信の「川中島の戦い」と並ぶ三大合戦にも挙げられている
「桶狭間の戦い」に至るまでの道筋を駿河の今川義元側を中心とした視点で描いていくというこれまでにない作品。

他の方も言われていることだが、信長に討たれたために今川義元に対する後世の評価は厳しく、
「徳川家康」以前の「東海道一の弓取り」が、「凡将」あるいは酷いものになると「愚将」とさえ言われかねない程。
今川義元の実像については「誤解」ばかりが広く喧伝されてしまっているともいえる。

曰く「胴長短足の風体で、馬にも満足に乗れず輿に乗っていた」
曰く「京都の公家のような格好をしており、お歯黒を付けていた」
曰く「大軍で行軍しながら油断して信長に討たれた」等。
これらの多くは後世の創作による逸話らしい。それが信長を賞賛するための踏み台とされて、あまりにも広く世に喧伝されてしまった。

そんな義元は今川家の分国法に当たる「仮名目録」を定めた父・氏親の五男として誕生し、決して将来を約束された身ではなかったが、
この義元の教育係を務めたのが京都から今川家に招かれていた「大原雪斎」に教育を受け、武将としての資質が覚醒していく。
父・氏親が死去した後に家督を相続した兄・氏輝が病弱で、ほどなく死去した後に起こった家督争いで側室の子供である兄を成敗して、
ようやく歴史の表舞台に登場する。

一方、隣国の尾張国でも「津島」「熱田」という商人・寺社勢力を取り込んで勢力を拡大させつつあった男がいた。
織田信長の父「織田信秀」である。この信秀と義元は度々干戈を交えているのだが、決着を付けることなく信秀は病死し、
因縁は息子の信長に引継がれていく。

一般的に義元の西への行軍は京都に上洛して天下に号令するためであったとする説だが、その割に道中の浅井氏・六角氏・北畠氏などに対する
外交の形跡が見られないため、将来的な布石かはともかく、この作品で語られているような「単なる領土拡大のための侵攻」だった模様だ。

いわば義元・信長共に「戦国大名」としての脱皮の末の「桶狭間合戦」という位置付けである。
けれど、軍師「大原雪斎」存命ならば、義元の命運もまた違ったであろう。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2012-01-04 22:11:13] [修正:2012-01-04 22:11:13] [このレビューのURL]

「風雲児たち幕末編」とわざわざ差別化する意味がよく分らない漫画。

で、結局のところ前述の漫画のほうに吸収合併されてしまうような流れでは全く意味が無いのではないでしょうか。

作者の力量は風雲児たちでよく知っているのですが、この作品の立ち位置がよく分からないのです。

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[投稿:2012-01-04 22:04:18] [修正:2012-01-04 22:04:56] [このレビューのURL]

海辺の街を舞台に中学生の少女の危うい関係を描く。
「おやすみプンプン」等コアな漫画ファンには知られている作者が描く青春の群像。

憧れの先輩に告白するもいきなり肉体関係を迫られた少女・佐藤小梅。
腹いせに昔自分に告白してきた同級生の磯辺とセックスをしてしまう。
心は通っていない肉体だけの関係に溺れる二人。
最初は小梅が優勢だった二人の関係も徐々に磯辺に主導権を握られるようになっていく。

作者の画力は上手いと思うのですが、本のカバーから想像するような透明な作品ではない。
海と言っても「夏の陽光が降り注ぐかのような海」ではなく、
「寂れた観光客もいない、出航しない船だけが取り残されたような冬の浜辺」のイメージです。

寂しく、それ故に「人恋しくなる」のです。
掲載雑誌では志村先生の「青い花」も連載しているんですがね。学園ものでも雰囲気は天と地くらいに差がある。
隔月連載なので2巻は1年後くらいになりそうです。
作中に登場する浜辺が、今、連日のように報道されている「東北の津波を受けた地域の浜辺」とかぶって見えて
二重の意味でも「息苦しくなる」のです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2012-01-04 15:45:52] [修正:2012-01-04 15:45:52] [このレビューのURL]

「ペルソナ4」公式コミック。

絵は上手いです。その点は流石です。欲を言えばキャラの顔がややノッペリした印象を受ける点が気になる。

各キャラのコミュをある程度以上ブチこめばそれなりの巻数はいけるはず・・・・なのですが、全何巻で落ち着くのだろう?と今から心配してしまいます。

ページの薄さの割に「展開が早い」ような気がしてなりません。
大ヒットゲームの漫画化だけに作者は「ペルソナ3」の轍を踏まないように注意していただきたいのですが・・・

とにかく不安と期待が交錯する立ち上がりと申し上げます。
10巻以上は最低でも続かないと失敗でしょう。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2012-01-04 08:24:21] [修正:2012-01-04 08:24:21] [このレビューのURL]