「gundam22v」さんのページ

大宰治の名作を現代にリメイクした作品。原作未読ですが出来は
かなり良いのではと思います。画力は相当高いです。主人公の歪みっぷりが半端なく、容赦なく転落して行くので、読んでいて気持ち良い類の作品ではありませんが、大宰の私小説遺書要素の濃い作品だけに痛々しさは作り物感が薄く一読の価値があるかと。

原作は今だと読みにくいものがあるので、現代かつ漫画というこの媒体は貴重だと思います。巻数も3で短く纏まっていますし。誰もが名は知っている大宰を深く知る上でも、作中にある結婚直後の一番心が安定してた時期に、教科書にも掲載されている晴れ晴れとした「走れメロス」を執筆したのだなとか思うのも感慨深かったです。

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[投稿:2015-07-03 00:27:45] [修正:2015-07-03 00:27:45]

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