「gundam22v」さんのページ

総レビュー数: 644レビュー(全て表示) 最終投稿: 2010年12月06日

ついに完結した本作。医療漫画系じゃおそらく最高傑作だと
思います。
医療関係の知識を入れながら、高い画力、個性あるキャラ
、迫力ある演出、見せ場、印象深いセリフなど、漫画として魅せることに成功。そして話の質がこれだけ
長期なのにほとんど下がらなかったなど稀有な作品かと。

大きなテーマとしては教授選の動向がありますが、
当初は、主人公の天才朝田、改革者加藤が物語の中心で、日本医療を腐ったとも表現しつつ、その問題点を暴き改革を訴える
という内容でした。

途中から凡人代表の医者として霧島、現体制保持者の野口が
その位置を大きくして、アメリカナイズ的な医療改革の問題点
などを反論。改革という言葉は具体的ではなく単語止まり
となって、教授選動向そのものがテーマになり、それを巡る駆け引きや心理描写に重きを置きました。

その作風の変遷には、作者の主張が朝田、加藤的から霧島的になったのではないか、日本医療の良さを再評価、+αくらいが必要という考えになったのでは、と思ったりしました(結局は読者にどう判断するのかは委ねる形になりましたが)。そのせいもあって、日本医療を擁護するキャラが後半は恩恵を受けて、特に霧島は前半と別人レベルになってしまった感じは短所でしょうね。ミキの妄想と片付けられるレベルか厳しいですし、作中でもノータッチでした
から。

しかし、全体としては「日本医療を巡る様々な人間の群像劇」として纏まったと思います。変遷は感じつつも最後の最後まで
毎回読み応えがあった作品は珍しいです。こういう漫画が最近は
少ないので終わったのが残念に思います。


ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-02-28 03:31:51] [修正:2011-02-28 03:34:55] [このレビューのURL]

ひぐらし解答編第二弾。ボリュームの増加もあり、
アニメでは表現し切れない細部が描かれているのは共通の
傾向です。

今回は綿流し編への直接の解答(綿流し編
とほとんど同じ設定の平行世界で分岐もないです
。完全に解答編という感じ)、魅音と詩音の掘り下げ
がなされている回ですが、アニメで何故か変更されている
入れ替わりがこっちではちゃんと描かれている
ということがもっとも大きな変更点かと。
これがあるとないとでは全然意味合いが違いますしね。

あと最後のページを見るとショックが大きいです(綿流し編の
オチでも言及はあり、分かってたことですが)。

この両編は単にミステリー仕立てという感じなのですが、ひぐらし
の全編共通の謎として、非常に重要なのはここまで読むと
分かって来るのが巧いです。この綿流し、目明かし両編だけは、
その他の編共通の大害が起こっていないのです。人物周辺は、
悲劇の話なのですが、小害を起こして大害を実は防いでいます。
そういう意味では、実はハッピーエンド寄りなのでは、という
のが話を深くしています。

何故防げたのか、この編と他編との違いは何か、ここを意識
すると、完全な謎解きをする次編以降がますます楽しみ
になります。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-02-25 18:21:37] [修正:2011-02-25 18:21:37] [このレビューのURL]

ひぐらし出題編が終了して遂に解答編へ。
そしてこれが第一弾。
ここからページ数のボリュームが一気に増加します。

よってここはカットしまくりのアニメ2期よりも見るべき
価値がある作品に。原作を見なくてもほとんどしっかり
纏めてるくらいの出来はあります。

漫画としても鬼隠し編の時よりも描きなれて、画力、
表現など色々と向上が見られます。

鬼隠し編、祟り殺し編の時とリンクする謎が色々判明
する回、圭一とレナの掘り下げが深まる回でもあります。そしてハッピーエンドへの足掛かりにも。しかし、結末としては結局祟り殺し、暇つぶし編などと同じになるという
悲惨な結果です(ここをしっかり漫画版では描いている)。

明かされた重要な謎解きとさらに深まる謎。
次回以降に惹き付けられる良作です。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-02-25 18:05:15] [修正:2011-02-25 18:05:15] [このレビューのURL]

これに関してはアニメ先に見てしまったのが、
ある意味良くなかったですね
。アニメ版の方が色々と出来が良いのに驚きました。
アニメに関しては名作だと思います(アニメの方が
これだけ原作より上というのは珍しい。
アニメだと8点辺りが相当かなと思います。
ジャンプ原作では最高レベルで出来が良いくらいです)

それに比べると原作は水墨画
みたいな癖のある絵、背景などには手抜きがありますし、
終盤は捨ててるようなものですから。

ときに出る病的な描写もアニメくらいに抑えてるのが丁度良い
ですね。原作は痛いと思うくらいの域に行ってましたから。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-02-20 07:51:03] [修正:2011-02-20 07:51:03] [このレビューのURL]

最近のジブリ作品よりはマシかもってくらいの質がありますが、
1冊の絵本形式だけに、色々面白い要素はありますが、
どれも薄味という感じです。

何が言いたいのかが、あとがきで分かったというくらい主要な部分すら謎に満ちたまま終わるので、すっきりしない感じもします。
漫画以前に絵本的なので読みやすさは乏しいです。

短編アニメにしたらもっと魅力が出るのではと思いましたが、
漫画としては微妙な作品かと。








ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-02-18 04:09:19] [修正:2011-02-18 04:09:19] [このレビューのURL]

アニメ映画は名作として有名。
映画化された部分は実は第一部完的なもので、まだまだ先
があったという事実だけでも驚きでした。

それが今度は打って変わって、テーマが難解かつ複雑な多勢力の物語になって読み応えはあります。基本欝系の暗い話が
続くのでそこは覚悟が必要ですが。

キャラとしてはアニメでは小物王女だったクシャナがこっちで
大物感の出た人物になっており、これには驚きましたしね。

主人公ナウシカも光を人類に示す、救世主的なアニメの扱いではなく、進む道を示すだけで責任は取らないというキャラに最終的になりますし。その道が非常に厳しいもので、ナウシカの決断含めて彼女を非難することすら可能になるものだという辺りが、この作品
の含蓄に富むところで考えさせられます。

「なんであんなマスク程度で腐海で人が生きられるの?」という
突っ込むだけ無駄そうな話が、ラストの実は伏線だったというのに
一番驚きましたね。

ただ、言われてるように漫画としては、作者がアニメ監督なだけあって、絵は綺麗なのに読み難いです。これで話が暗く難解なのだからそこはなんとかならないのかと思いました。

話もすっきりはしませんし、なんだかんだで色々な点を綺麗に整えたアニメの方が、比較すると漫画より上だったかなという気はします。それでもアニメを視聴した上で、この作品も知名度もっと
高くても良いのにという作品ではありました。

出来ればこっちもアニメ化して数クールで作っても面白い
なと思うのですが、今のジブリの作品傾向とは違うので、難しそう
なのが残念です。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-02-18 04:01:22] [修正:2011-02-18 04:01:22] [このレビューのURL]

8点 3×3EYES

長編冒険伝奇漫画。画力、バトル、独自設定、
キャラ、恋愛、ストーリー、伏線など総じてハイレベル
な作品だと思います。
漫画賞獲得でヒットしただけはあるかと。

不老不死設定の主人公、天然&ツンデレの二重人格ヒロイン、
三つ眼族などヒンズー教神話的世界観など独自性
がありました。

後半ロリっぽい・萌え
っぽいキャラデザに変遷した感じもあるのですが、
読んでるとそこまで気にならない範囲です。

「中だるみ」と言う声が不評の典型で大きな声だと思いますが、
一気読みだとアマラ編辺り以外はそこまで感じなかった
ですね(作者自省の通りキャラに感情移入して、
殺せない漫画としての欠点はありますが)。

ただ、連載15年もの期間だからそういう声があがる
のはもっともだと思います。世代をストーリー漫画が
越えるのは良くないかと。そういう意味で悪しき前例
になっているのは残念ですね(現在ならベルセルクが似た
状況に)。

30巻に纏めるのがベストだっただろうなという気が
しますが、タイトル含めてかなり多い伏線、
異世界、異次元まで拡げた風呂敷をほとんど回収
して纏めきったのは凄いです。三つ眼族と人間、神話の出自、
魂の正体(本性)など結構衝撃なところもあります。

自分としては、後半の方がその辺が巧く活かされており
面白さを感じました。前半は色々な外国
を回って、良い話多いが纏まりを感じなかった
ので。伏線貼りの前半あっての後半でしたが。

終わってみると、「中だるみ」の一言で切り捨てられる
声が多いのが残念な作品なので、有名作ではありますが、
再評価が必要な作品かなという気もします。


ナイスレビュー: 3

[投稿:2011-02-16 06:47:56] [修正:2011-02-16 10:26:26] [このレビューのURL]

ひぐらし出題編的第三弾。
キャラデザが前二編、アニメと違う感じがするというのが、
減点要素かなとは思いますが、漫画としての出来
はこれが最も巧さを感じました。

アニメ部分に比べて原作の話が付け加えられているところ
も多く、非常に怖いのと話も深いです。

アニメのラストがラーメン屋のニュース速報だったのに比べると
こっちの衝撃的ラストや圭一のその後は凄まじかった
です。アニメ視聴者でもこれは特に読んで欲しいですね。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-02-14 07:59:11] [修正:2011-02-15 05:48:48] [このレビューのURL]

原作、アニメはそれなりにブーム巻き起こした
作品です。ホラー系謎解き話という感じで(謎解きにファンタジー
要素がかなり多く、リアル的推理を期待すると裏切られる
のでそこを期待してる人には向いてません)。

キャラは萌えなのに、エグい過去やグロい話など
満載ですが、真に訴えてるものは仲間を信じることなど
王道的、真摯的なのが良いと思います。

平行世界を何度も見せることで、他の世界との関連
を使い、見えないキャラの一面が語られたりや謎が解けるという
非常に面白い構成になっており、他編を読んでいて、興味が持続
します。

その出題編的第一弾「鬼隠し編」なわけですが、アニメの該当部分
をそのまま漫画化したというくらいの出来でとり立てて
語ることはないレベル。絵のキャラデザはアニメ的だけど
並からちょい下くらいの画力。表現はまずまずといったところ。
全体としては合格点だと思います。

ひぐらし初という人にとっては普通に衝撃的なものだと思い
ますので、初めての人は是非読んでみて欲しいです。
アニメで該当部分視聴した人は読まなくても大差ない
と思います。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-02-14 07:45:16] [修正:2011-02-14 20:05:56] [このレビューのURL]

ひぐらし出題編的第四弾の作品。
タイトル通り外伝話かと思いきや
しっかり色々と伏線を貼っているのは驚きですね。

この編以降前三編では脇キャラだった梨花が非常に
重要なキャラになって来ます。

前三弾よりも画力が低く、漫画として拙い
点も目だったのが欠点に感じました。

アニメ版と違い赤坂の娘が原作通り出産、生存
しており、それをラスト漫画オリジナル的に登場させて泣かせる
演出をしていたのは印象的でしたが。

その部分を除くとアニメ版で代用可能かなという
気がします。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-02-14 08:09:40] [修正:2011-02-14 19:57:01] [このレビューのURL]

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