「gundam22v」さんのページ

総レビュー数: 644レビュー(全て表示) 最終投稿: 2010年12月06日

頭モジャ女子高生(このモジャは強いて必要な設定だったのか。癖ある絵だが可愛いルックスが描ける作者なのに、人気的にこれでさらに狭めてしまった感じ)の探偵漫画。本当に一話完結物語をほぼ徹底しながら、週刊連載で日常の謎から警察と協力するような事件、感動からブラックな話まで様々な話を提供したのは大したものだと思います。隠れた名作と考える「フランケンふらん」の作者だけに独特の上手さがある作品です。他の探偵漫画と違い現実的な調査に重点を置いて、最近の作品らしくネットやSNSをフル活用しているところが特徴がありました(金田一、コナン的な正統派作品風探偵キャラを皮肉る話がそれを示唆している。この話は特に印象に残った)。欠点としては強引に一話に押し込んでしまった感じの説明的な感の話も散見すること、大筋としての宿敵メカニック事件があまり盛り上がらず駆け足で終わったところです。全体としては様々な面白いネタを扱う一話完結良作だったと思います。

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[投稿:2016-03-26 03:12:22] [修正:2016-03-26 03:12:22] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

時間系作品では「過去を直接変えられない」という制約を課しつつ、再現を体験して今の生き方を変えるという独自のコンセプトがある作品。清潔感ある画風が良くて、画力も高いです。主人公である研究所所長亜紀が魅力的でした。一話完結依頼話と大きな軸である研究所の因縁に謎解き話が平行するのも面白かったです。

ただ全体としては良かったものの、ややご都合色ある良い話だな系が多くワンパターン的(後味がどうしようもなく悪い話があっても良いと思う。そこから今に活かせるものだってあるはず)。大きな軸も伏線回収は良いのですが、平行世界を用いたのはともかく、あちこちに「実はこうだった」と説明調にまくし立てた感が(もっとシンプルな方が良かった)。それでもラストシーンを見た時の余韻はなかなかでした(ずっと片想いされていた所長が今度は片想いになり、本当に初対面でしかない平行世界の助手に再会し声を掛ける)。

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[投稿:2016-03-17 23:22:06] [修正:2016-03-17 23:22:06] [このレビューのURL]

知名度がほとんどない作品ですが、代表作「3×3EYES」に比べても劣らないどころか全10巻中だるみほぼなしで伏線めいたものは回収して、綺麗に終わるので読みやすさでは勝る作品。珍しい航空業界の事故回避をテーマに女性パイロットを主人公にしつつ、毎回勢いがあり破天荒ながらストーリーが楽しめます。飛行機事故頻度の多さやありすの奇抜な操縦法についても、現実性が薄いのを予知能力を絡めたり、作者や監修がなんとか現実を意識して合わせようとしている感じも伝わりました。

一番の魅力は主人公(ヒロインでもある)ありすです。その独特なキャラ、顔芸含めてヒロインがかわいい漫画として一見の価値があると思います。欠点としては彼女の影に焦点当たる後半よりやっぱり前半の方が作風は楽しめたところ、彼女の相手役であるゴリラ顔機長(これ自体は珍しく良かったが)が終盤株下げまくった(理由があるにせよありすを邪険にし過ぎたり、彼女と一度別れて他の女と付き合うなど)ところですかね。

総じてベテランの域に達した作者が代表作に加えてこれだけの作品を作っているのが、あまり知られていない感じなのは残念なほどの良作だと思います。

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[投稿:2016-03-16 20:45:59] [修正:2016-03-16 20:45:59] [このレビューのURL]

世界観と設定が斬新な作品。裏都庁とか本当にあるのかもと思わせるものがありますし、難民や外国人問題も連載時以上に注目度の高い問題なだけに10年越しでドラマ化決定したのも納得出来ます。正直序盤はやや低調だなって感じだったのですが、主人公久保塚がシステマを覚えて戦えるようになった辺りから話もキャラが立ち、時事やバトル要素を絡めて面白さが増しました。

勢力や思惑も絡んで複雑化する中でさりげなく問題提起する姿勢も良かったです。序盤から貼っていた伏線も随所に絡めて消化して行きました。欠点と言えば絵にかなり癖があること、そのため外国人はともかく日本人も外国人と同じような顔に見えてしまう。扱うテーマを考えてもこれはマイナスでした。あと終盤はかなり急いで話は畳んだものの、あれだけ窮地で複雑だったのがあっさり解決したように思えました。久保塚を憎悪する因縁の殺し屋が放置のままだったのもスッキリしない。気になる箇所は序盤と締めにあったものの、全体的にはドラマが良い出来で原作人気も再燃することを願いたいなと思えるほど印象深い作品でした。

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[投稿:2016-03-12 14:09:22] [修正:2016-03-12 14:09:22] [このレビューのURL]

大食い競争番組をあんまり見ないし、好きでもなかったのですが、この漫画は部活スポーツ漫画として十分通じる面白さと熱さがあったと思います。主人公天子の食べっぷり実に素晴らしく、見ているだけで楽しい気分になるスター性があります(実際存在すれば相当な食いドルになれそう)。絵もキャラデザがしっかりして、画力があり、描写もキャラ立て(顔芸込み)が上手いので天子以外でも登場する女性キャラ達がそういう系統の漫画じゃないのにとても魅力的です。

そして競技としての大食い競争の薀蓄、読みにくい勝敗(主人公含めメンバーが負ける時は負ける)など読ませるものがあります。試合のない時の話も楽しい部活漫画の要素もありました。10巻で全国大会までやれるのかよと心配になるペースでしたが、全国大会がかなり駆け足になりながらも綺麗に話を終わらせたところには感心しました。欲言えばその辺をもう2、3巻じっくりやってくれてもとは思いましたが(試合も炎天下でどれだけ食べられるか、連戦の省エネだけが決め手の単純なものになってしまった)。現在も色々と批判もある競技なので、とても有名になれる漫画ではなかったと思いますが、良い作品を発見出来たなと思えました。

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[投稿:2016-03-06 12:22:01] [修正:2016-03-06 12:22:01] [このレビューのURL]

弁護士に比べ圧倒的に目立たない難関資格公認会計士を題材とする漫画。年代にしては絵柄が相当古いため打ち切りになった気がします。「美味しんぼ」の初期に近い感じ。でも慣れれば漫画としても読みやすく、大丈夫だと思います。原作を現役公認会計士(アニメオタクらしい)が担当しているだけに、内容はビジネスミステリーとして職業知識を絡めて、一話完結を原則に面白いです。キャラも主人公萌ちゃん(名前と違って姉御肌のツンデレ系。現役女子大生である意味は謎。仕事ばかりで大学通ってる感じもない)と相棒カッキー(萌より相当年上なのに部下)の掛け合いが楽しめました。

打ち切りでありながら全3冊で会計士の実情を掘り下げ、内容的にもまとまりがあるので(萌ちゃんとカッキーの恋愛関係も暗示を感じる)、続きが読めない残念さはありつつも、隠れた良作だったと思います。

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[投稿:2016-03-01 18:07:49] [修正:2016-03-01 18:07:49] [このレビューのURL]

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