「gundam22v」さんのページ

総レビュー数: 644レビュー(全て表示) 最終投稿: 2010年12月06日

民間での科捜研という珍しい舞台での一話完結型をこなしながら、本筋的に主人公縁が巻き込まれた猟奇殺人事件の謎を追うミステリー。画力はありますが、絵柄に結構癖があって慣れるのに少々時間がかかりました(顔がみんなちょっと濃い。縁が某教授的な阿部寛激似なのは笑える)。

鑑定の豆知識を盛り込みながら面白く、本筋部分でも話の引きつけや伏線張り(謎解き以外の人物関係や描写も含む)と回収が上手でした。話が進むにつれ登場人物にも愛着が持てて行きます。引き伸ばしなく綺麗に終わっている部分も好印象。ただ主人公原動力たる故人への愛が安易にヒロインに傾いてるように見えてしまう部分(すべて終わって時間経過後日談でそうなっているなら納得したところはあるのだが)、黒幕が読みやすかった部分(実は生きているだろとすぐに読めた。露骨に怪しい人がそのまま犯人でしたに近く、ヒントも多すぎでかなりベタベタだったと思う)、物語の鍵だった主人公の失われた12時間が緻密じゃなかった(これを丁寧に埋めていくことを期待していたのだが)という核心には多少不満が残ってしまいました。それでもあまり知名度がないのが不思議なくらいミステリー漫画として楽しめる良作だったと思います。

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[投稿:2015-08-03 23:03:18] [修正:2015-08-03 23:03:18] [このレビューのURL]

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