「鋼鉄くらげ」さんのページ

もっと評価されてもいい漫画家の一人、河合克敏先生の作品です。自分は、この作品に出会うまで、全く競艇というものを知らなかったのですが、この作品を通して、競艇という競技が、どういうものであるのかを深く知る事が出来ました。

この作品を一言で言うなら、正に、職人気質の豆腐屋さんです。作品中にも、主人公の実家として、豆腐屋さんと、そこで働く一切の妥協を許さない職人気質の親父さんが出てきますが、あれは正に、河合先生の作品に対する姿勢そのものではないかと、私は考えています。

そう感じるのも、この作品が、実に丁寧に作られていると感じるからです。河合先生ほどの画力と、熱意、作品に対する愛情がなければ、レースそのものや、施設館内などで、これほど緻密で、正確な描写は生まれなかったのではないかと私は思います。

ストーリーは明瞭かつシンプルで、それほど厚みのあるものではありませんが、河合克敏という漫画家の、プロとしての仕事ぶりを見るだけでも、一見の価値はある作品だと思います。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2008-05-30 21:00:31] [修正:2008-05-30 21:00:31]

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