「鋼鉄くらげ」さんのページ

総レビュー数: 292レビュー(全て表示) 最終投稿: 2007年10月28日

もっと評価されてもいい漫画家の一人、河合克敏先生の作品です。自分は、この作品に出会うまで、全く競艇というものを知らなかったのですが、この作品を通して、競艇という競技が、どういうものであるのかを深く知る事が出来ました。

この作品を一言で言うなら、正に、職人気質の豆腐屋さんです。作品中にも、主人公の実家として、豆腐屋さんと、そこで働く一切の妥協を許さない職人気質の親父さんが出てきますが、あれは正に、河合先生の作品に対する姿勢そのものではないかと、私は考えています。

そう感じるのも、この作品が、実に丁寧に作られていると感じるからです。河合先生ほどの画力と、熱意、作品に対する愛情がなければ、レースそのものや、施設館内などで、これほど緻密で、正確な描写は生まれなかったのではないかと私は思います。

ストーリーは明瞭かつシンプルで、それほど厚みのあるものではありませんが、河合克敏という漫画家の、プロとしての仕事ぶりを見るだけでも、一見の価値はある作品だと思います。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2008-05-30 21:00:31] [修正:2008-05-30 21:00:31] [このレビューのURL]

期待外れの作品です。

作者自身は、この作品に対して直球で描き過ぎたとか、残酷描写や性的描写がマズかったとか、色々言っていましたが、本質的な問題はそこではありません。

まず、話が単調で、物語に厚みや面白みが無い。次に、キャラクターが平凡・陰湿で魅力を感じられない。最後に、話全体に、これから先どうなるんだろうという、興味を持てない。

他にも幾つかありますが、要するに、つまらない。

読みきりの頃は期待してたんですけどね。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2008-05-28 22:17:42] [修正:2008-05-28 22:17:42] [このレビューのURL]

今推されている作品ということで読んでみましたが、正直良い評価は出来ません。私が感じた、この作品の主な問題点は二つ。

一つ目は、作者だけが分かっていること。作者だけが話の全体像、キャラクター設定、世界観全てを理解しているが、肝心の読者にはそれを伝えられていないこと。

二つ目は、漫画が描きたくて漫画を描いていること。つまり、伝えたいものがあって、漫画を描いているのではない、ということ。確かに技術はあり、構成力もあり、センスもある。しかし、何も伝わってこない。それは作品そのものを支える「芯」が無いから。

漫画家というよりも、イラストレーター。そんな印象を受けました。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2008-05-10 10:59:02] [修正:2008-05-10 10:59:02] [このレビューのURL]

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