「鋼鉄くらげ」さんのページ

総レビュー数: 292レビュー(全て表示) 最終投稿: 2007年10月28日

AKBにしろ、金環日食の日食眼鏡にしろ、一時的なブームに着目した便乗商法の何もかも全てが悪だと断定することは、火災現場にやってきた野次馬の全てが放火犯だと判断するくらいに早計で、偏った固定観念によって導き出された結論だと言わざるを得ません。

しかし一方で、一時的なブームに便乗して商品レベルとして充分な水準に達していない「粗悪品」を世にばら撒くことで、生産者のみが利益を得ようとする生産者側のスタンスは、いわゆる「社会悪」として判断されて然るべき行動なのではないか、と、そんなことを考えさせられます。

で、この作品。正直言って「AKB」という冠詞が無かったら、単なるご都合主義のSFファンタジー漫画として記憶にも印象にも残らないまま、あっという間に打ち切りになってしまいそうなほど、ヒドい作品です。色んな意味で。

まぁ、結局は一時の流行に合わせて作られた「企画漫画」です。多分、それ以上でもそれ以下でもありません。今後、この作品が別冊少年マガジンでどれだけ続くのかは分かりませんが、おそらく、AKB人気の終焉と共にこの作品もひっそりと終わりを迎えるのだと思います。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2012-06-22 23:15:53] [修正:2012-06-22 23:53:17] [このレビューのURL]

ホント、ごめんなさい。途轍もなくつまらないです、これ。

大概の作品は、第一話だけは物語の始まりということもあってそれなりに面白く、気合が入った作品が多い場合が普通なのですが、この作品はその記念すべき第一話さえもつまらないという、ホントどうしようもない作品です。

これはあくまで経験則から導き出した持論なのですが、漫画家に限らず作家や音楽家など、そのクリエイターが本当に高い才能を持った人物なのかを判断するためには「二作目」に作った作品を見ればいい、という持論があります。

なぜか?

それは、「二作目」にこそ、そのクリエイターが持つ本当の「創造性の器の大きさ」が嘘偽り無い形で現れるからです。そもそも創造物というのは、作り手がこれまで歩んできた人生を具現化させた集合体そのものでしかなく、作り手がこれまで歩んできた人生の中で吸収してきた知識や経験以上のものを生み出すことなんて絶対に出来ません。出来たとしてもそれは所詮付け焼刃で、到底読者に強く訴えかけることが出来るものではありません。

よく言う「一発屋」とは、つまりは第一作目で自分の知識や才能、創造性を出しきった後に、「次」に向けてのインプットを怠ったばかりに(つまりは器の拡張を怠ったばかりに)自身の成長を図る事ができず、また周囲からの評価も上げることができずに、やがては新たな才能を持った新人達に追い抜かされて消えていってしまうと、それがよく言う「一発屋」の末路なのではないかと思います。

まぁそれ以前に、この作品は作者が自分の趣味に走っていることも問題なのですが。「オニデレ」の読切の頃には期待していたんですが、もしかしたらこの作者は・・・なのかもしれません。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2012-06-22 23:15:14] [修正:2012-06-22 23:23:35] [このレビューのURL]

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