「鋼鉄くらげ」さんのページ

総レビュー数: 292レビュー(全て表示) 最終投稿: 2007年10月28日

「侵略!イカ娘」の作者、安部真弘先生の新作漫画ということで結構期待して読んでみたんですが、1巻の時点では正直微妙でした。

と言うのも、とにかく読んでいて地味というか平凡で、物語にも登場人物にも魅力や個性のようなものを感じ取ることが出来ず、記憶にも印象にも残らない退屈な話ばかりを延々とやっているだけなので、正直2巻以降を買うかどうかはあやしいところです。

もっとこう読者に強烈なインパクトを与えるとか、日常物であるにしてもどこかで非日常的な要素を物語の中に組み込むとかして、読者の目を引きつけるような工夫をしていかないと、あっという間にその他大勢の作品群の中に埋没してしまうような気がします。

おそらくこのままでは、近いうちに「侵略!イカ娘2」が始まってしまうのではないかと、そんな危惧の念を抱かざるを得ないような内容でした。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2017-04-28 22:50:02] [修正:2017-04-28 22:50:02] [このレビューのURL]

冴えない男の家に突然可愛い女の子がやってきて、一緒に同棲生活を始めるなんていう基本設定は、女子高生だろうが、異能力者だろうが、今回のような他種族の場合だろうが、既にありきたりで、バニラ味のソフトクリームをチョコレート味に変えただけでオリジナリティを主張してくるような、つまらない発想力です。

面白くないというよりも、ありきたりでつまらない。1巻を読んだだけで今後の展開もある程度読めてしまう。何かもっとこう、「他とは違う何か」を見せて欲しいと思います。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2013-12-20 22:50:25] [修正:2013-12-20 22:54:14] [このレビューのURL]

最初のうちは面白いかもと思っていたんですが、何度か読み返していく内に設定の粗さやツメの甘さの方が気になってきた作品です。

この作品で目立つ問題点は、主体が引き起こした(または主体に起きた)事象に対する理由付けがきちんと作品の流れの中で説明できていないことにあると考えます。具体例を挙げると、

・なぜゆーちゃんが世界を滅ぼすだけの力を持っていたのか、その説明が出来ていない。
(一時の感情の起伏により引き起こされた現象だとしてもそれを可能にできるだけの根拠が無い)

・なぜポチが崩壊後の世界で人間になれたのか、その説明が出来ていない。
(同じように動物から人間になった人物がいるとか、そういう描写も無い。)

・なぜポチが崩壊後の世界でギターを弾いているのか、その説明が出来ていない。
(飼い主を裏切った憎い男が使っていた楽器をなぜ好んで使うのか? この流れから言えば普通嫌いになるはずでは?)

・なぜ体に「印」が出てきた人間は死ななければならないのか、その説明が出来ていない。
(これこそ正に話を盛り上げるだけの設定のように感じます。)

つまり、「こうすれば絵的に面白いかも」みたいな感覚で物語の流れを決めている印象があり、そうなるだけの理由付けが充分に練られていないために、結果「ご都合主義」として物語が進んでしまっている印象があるという事です。ただ、これらの現象は今後の展開次第で説明される可能性があるので何とも言えない部分ではあるんですが、少なくとも現段階では読んでいて少し強引な印象を受けます。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2012-12-17 23:04:39] [修正:2012-12-17 23:09:37] [このレビューのURL]

また一つ、ライトノベルのコミック化による失敗作が作られてしまいました。

これまで、数多くのライトノベルのコミック化を見てきましたが、その挑戦が成功した例は未だかつて、一度も見たことがありません。ちなみに今回の失敗の原因は、「物語の根幹を担う因果律を変更したことによる矛盾点の解消不能」です。どういうことかと言うと、

原作の場合:
・主人公の「小鷹」が、教室でエア友達と喋っている三日月夜空を見つける。
・小鷹と夜空が「隣人部」を作り、そこに入部希望の星奈が現れる。

と言う流れが物語の発端であり、作品のベースとなっています。
しかし、この作品「僕は友達が少ない+」では

・主人公の「小鷹」が、教室でゲームキャラと喋っている柏崎星奈を見つける。
・小鷹と星奈が「隣人部」を作り、そこに委員長の夜空が二人を妨害しに来る。

と言う流れになっています。つまり、物語の発端となっている因果律が変更されている訳です。アイディアとしては面白いと思います。主人公とメインヒロイン二人の出会いの順番を入れ替えて、星奈サイドから物語の展開を進めていく。ただ、この作品はそこからのストーリー展開が失敗でした。

そもそも「隣人部」は夜空が作るからこそ物語になるのであって(幼馴染に気付いてもらうためという目的)、星奈が作っても理事長の娘が友達を作ろうとして何かよく分からない部活を作った、くらいにしかならないんです。設定上。だからこそ「星奈が隣人部を作るだけの理由」を上手く設定できれば良かったんじゃないかと思いますが、そこが、この作品にはあと一歩足りなかったと自分は考えます。

ジグソーパズルは、その向きや置き場所でしか正しく嵌まらないものであり、位置や場所を無理矢理に変えて押し込んでも決して綺麗な形には嵌まりません。物語のストーリー進行もそれと同様で、原作者が熟慮に熟慮を重ねて作り上げっていったストーリーラインと言うパズルを、他の人間が下手に組み替えたところで決して上手くはいかないというのは自明の理だったんじゃないかと思います。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2012-09-28 23:20:07] [修正:2012-09-28 23:36:56] [このレビューのURL]

パッと見、大判コミックとかで見かけそうな内容のこの作品ですが、個人的にはそんなに面白いとは思えません。

その最大の理由は、登場人物たちの個性の無さにあります。

確かに、キャラクターとしての見た目だけを見てみたら、みんなそれなりに見た目の違いがあり、「登場人物」としての区別はそれなりについています。しかし、その奥にあるキャラクターごとの性格や個性といった人間性としての部分に着目して見てみた場合、そこの違いがまるでありません。例えて言うなら、赤い色素で着色したバニラアイスと、青い色素で着色したバニラアイスと、黄色い色素で着色したバニラアイスを三つ並べて、「三種類のバニラアイスを作りました」と言っているようなものです。それは「作った」とは言いません。見た目だけ変えて、数を増やしただけです。

まぁ、作者本人としては登場人物一人ひとりに詳細な人物設定を設けているんだと思いますが、いかんせん作品内でそれを表現できていません。そして、それを正しく読者に伝えられていません。にも関わらず、登場人物がどんどんと増えていき、物語もそれに付随してどんどんと進んでいきます。そんな現象を、一般的には自己満足と言うんですけどね。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2012-08-10 23:48:46] [修正:2012-08-11 00:03:03] [このレビューのURL]

自分にとって「設定」とは、あればあるだけ邪魔なもので、それを前提として理解していないと面白さが分からないという漫画は、それだけで興味の対象から外れてしまうというくらいに相性の悪い存在です。

そんな前提を基にこの漫画のレビューを書いた時、感想の90%が「読んでいて面倒くさい」となり、残りの10%が「ヒロインのパフィーが可愛い」という感想になってしまった事は、ある意味では当然の帰結だったのかもしれません。

最近のハイテクなRPGにありがちな事なんですが、世界観の設定とか、世界観を理解する上で重要な専門用語とか、やたら懲りすぎている技や魔法の名前だとか、キャラクターひとりひとりの(どうでもいい)重たすぎる過去とか、画面にやたらとアルファベットの略語が立ち並ぶ戦闘シーンとか、ホント、面倒くさいことこの上ないんですよね。いや、最終的には、そういう複雑な世界観やシステムが、プレーヤーの前に姿を現しても良いとは思うんです。ただ、ゲームを始めて(漫画を読み始めて)右も左も分からないような状態で、いきなりそんな複雑な世界観やシステムを初見の人間相手に強要しないでほしいと。そういう事を言いたいんです。

なんだか、話が逸れてしまいましたが、要するに、全三巻とは思えないくらいに、やたらと凝った漫画です。とりあえず、ファンタジーが好きという人は楽しめるかもしれません。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-08-27 22:45:08] [修正:2011-08-27 22:45:08] [このレビューのURL]

当初の予定では、一作ずつ個別のレビューを書いていこうと思ったんですが、全体的にあまりパッとしない作品ばかりだったため、個別のレビューを書くのはやめました。

正直に言えば、それほど面白い話は有りません。かろうじてタイトルにもなった「ポジティブ先生」が、ほんの少し強いインパクトを持っているくらいです。

期待外れとは言わないまでも、がっかりする事請け合いの短編集だと思います。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-06-21 14:20:19] [修正:2011-06-21 14:20:19] [このレビューのURL]

もし今、とある誰かが(充分な画力があるという前提で)過去にヒットしたヒット作のどれでも使っていいので、その設定やキャラクターを使って新たに物語を作って下さい、と言われた時、その人は、そのヒット作よりも面白いものが作れるのだろうか? という問い掛けの答の一つを提示したかのような作品。

まず結論から言えば、ある誰かが、何かの設定やキャラクターを借りて物語を作ったとしても、それと同じもの、ましてやそれより面白いものなんて、よほど作る事が出来ないと私はそう思っています。その理由はとても簡単で、結局創作というのは、作者の精神世界の具現化そのものであって、その作者以外、その世界を正確に表せる人間はこの世に存在しないと考えるからです。

例え、物真似や変装、あるいは魔法の力を使って表面上全くの他人に成りすましたとしても、その内面、つまりは精神性や価値観、思考回路、発言内容まで完全に他者の真似をする事なんて出来ない。奇しくも魔法の力を使って他人に成りすますこの漫画でそれを証明してしまった事はとても皮肉な話ですが、創作の世界に、真似のスタンスを持って来た時点で、この漫画の運命は既に決定していたのかもしれません。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-04-20 19:31:20] [修正:2011-06-21 14:17:33] [このレビューのURL]

結局のところ、読切の時の話が一番面白かったという、悲しい末路を辿ってしまった作品。
(ちなみに、その読切の話は最終巻に収録されています)

もう連載が終わってしまった今だから正直に書きますが、自分はこの作品、主人公とヒロイン以外のキャラが全く好きになれませんでした。特に鬼頭衆と呼ばれる、ミヅキ、モモ、ユナの三人が。

この三人がホント気持ち悪いというか、何でこんなキャラクターにしたのか、ホント理解に苦しむほど、好きになれないキャラクターでした。読切の時に出てきた様な普通の女子中学生のままで良かったのに、何でこんな気持ちの悪いキャラクターにしてしまったのか。思えばこの時点で既に、作品全体に暗雲が立ち込めていたように思えます。

他にも生徒会長や、花婿候補。県王、覇王など、話が進めば進むほど、失望や落胆が雪だるま式に累積していきました。それでも最終巻まで読んでいたのは、「いつかは面白くなるかもしれない」という淡い期待だったんですが。結局は最後まで、つまらないままでした。

投資行為っていうのは、情が移ると本当に困ったものです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2011-06-09 14:58:55] [修正:2011-06-09 14:58:55] [このレビューのURL]

打ち切りされた作品のレビューを書くにあたって、何が厄介かって言うと、本来語られるはずだった物語の結論が語られないままに、これまで広げてきた世界観とか物語の伏線とか、そういったものを全て置き去りにして、挙句の果てに、駆け足で物語を進めていって無理矢理に終わらせてしまったその作品を、一体どう評価をしたらいいのか、っていう所にあると思うんですよね。

で、この作品なんですが、この作品も他の打ち切り作品の例に漏れず、ひどく大雑把な終わり方をしました。寄り道ばっかりして全然野球をしなかったストーリー上の問題点とか、この作品の持っていた色々な問題点を書こうかと考えたんですが、製作者側からの作品を通しての結論が明確に提示されていない以上、どれだけ考えて書いても無意味だという事に気付いたのでやめました。

毎度の事なんですが、打ち切り作品っていうのは、ホント消化不良で気持ちが悪いです。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-01-23 23:58:00] [修正:2011-01-25 20:21:59] [このレビューのURL]

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