「鋼鉄くらげ」さんのページ

総レビュー数: 292レビュー(全て表示) 最終投稿: 2007年10月28日

まず1巻の表紙絵を見て下さい。
するとそこには、四人の男女の姿が映っていると思います。
さてその中で、画面前方左側にいる人物は、あなたの目にどう映りますか?
とても可愛らしい女の子に見えますか?
えぇ、普通はそうだと思います。私もそう思いました。
ですが、実はこの人物は男の子です。本当です。
自分も表紙絵をめくって、次の次のページを見てビックリしました。男かよ、と。

つまりですね。この作品は小林くんという、どう見ても女の子にしか見えないかわいい男の子を見てほのぼのとするような作品なのです。(どストレートな言葉を使えば、ショタコンの漫画とも言えますが。)

そんなわけで、自分は一巻の途中くらいでリタイアしました。頑張って読んではみたんですけどね。どれだけ小林くんがかわいく見えても「実は男」だという、厳然たる事実を前にすると心理的抵抗がハンパ無く押し寄せてくるんです。

まぁ、これは完全に女性のためにあるような少女漫画です。男性が読むのは、正直かなり苦しいと思います。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-05-26 13:09:25] [修正:2011-05-26 13:09:25] [このレビューのURL]

8点 D-LIVE!!

漫画のコマ割りというものを考えた時に、漫画のコマ割りがまるで映画撮影の時と同じようにフィルムの一枚一枚をつなぎ合わせていく作業と同じものだと仮定すると、「いつのタイミングのシーンを切り取って、ストーリーの流れとしてつなぎ合わせていくか」という問題は、作品そのものの出来にも大きく影響する、とても重要な問題です。

ある対象物が球体内の中心にあるとして、その対象物を四角いフレームの中に収めようとする時に、どういった「方向」から、どれくらいの「距離」で、更に言えばどの「タイミング」でフレームの中に収めるのか。それを熟慮し、その結論に基づいた、それに相応しい「画(え)」を生み出していく事が、漫画のコマ割り作業の本質だと考えます。

そんな前置きをしてこの作品ですが、この作品はそういった漫画のコマ割りのセンスが抜群に優れています。

超人的な運転技術を持った主人公が、多種多様な乗り物を操って次々に襲いかかる難題を辛苦の末にクリアしていくこのストーリー。そんなストーリーを基盤に持つこの漫画は、ストーリー毎に出てくる乗り物を使った超絶アクションの見せ方が途轍もなく巧いです。それはもう、先程の例に挙げたように、このアングルで、この距離感で、このタイミングでしかないという、ドンピシャな瞬間を切り取ったような「画(え)」で、読者に臨場感や緊張感をダイレクトに訴えかけてきます。

しかし勿論、見所はその「画(え)」だけではなく、話としても一級品です。多少シナリオに他者の介入が入っている部分は否めませんが、それでも、事前の準備や予備知識の収集、あるいはそれらの資料に基づいた緻密かつ精密な描写は、正にプロの仕事です。(描き手からしてみれば、それくらい当然だと言われてしまいそうですが。)

絵柄そのものに好き嫌いが出るかもしれませんが、カッコよくて面白い漫画を読みたいという人にはぜひともオススメしたい作品です。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2011-05-05 21:51:33] [修正:2011-05-05 21:55:56] [このレビューのURL]

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