「鋼鉄くらげ」さんのページ

他の人達のレビューから興味を持った作品。成程、これはまた随分と、渋い作品です。

総括的な意見として、短編集全体を通して感じる事は、ひどく空虚な感情が物語を支配しているという事です。

これは、作者自身の心の中にある、絶望とはまた違った、ある種の諦念が生み出しているものではないかと私は考えています。しかし、その中でも心のどこかに寄り添える場所を求めている。そんな深層心理が窺えます。

おそらく完全に万人受け、メディア受けしない短編集ですが、こういう表現方法を採る漫画家もいる、という事で一度読んでみてもいいと思います。好みかどうかは別として、漫画に対する見方の幅が広がるはずです。

そして、この短編集をどう感じたかで、自分の人生の立ち位置が何となく分かるはずです。

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[投稿:2009-11-20 20:31:48] [修正:2009-11-20 20:31:48]

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