「臼井健士」さんのページ
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8点 ピアノの森
天才ピアニストと謳われた「阿字野壮介」。そのピアノの音色は聴くものの心を捉えて離さなかった。
だが、自動車事故によりその腕をケガによって奏者としての生命を絶たれてしまう。さらに同乗していた婚約者も亡くなった。
生き残りながらも「魂の抜け殻」となった壮介は小学校の音楽教員として無為な日々を過ごす。
しかし、一人の少年との出会いが生きる意味を見失った元・天才ピアニストを再生させる。
かつて愛用していて用済みとなった自身のピアノが森に捨てられ、そこで一人の少年の音楽の天分を開花させる役割を担っていたのだった。
一ノ瀬カイ。決して恵まれた家庭環境ではないながら、母親の溢れる愛情を受けて育つ。
そしてそのカイの力を見抜いた同級生の少年、雨宮。
「天才」と「秀才」の対決はそれぞれの師匠である壮介と雨宮の父との代理戦争のような因縁めいた展開へと繋がる。
やがて成長したカイは世界の大舞台にて雨宮とその腕を競うことになる・・・・・・。
秀逸なのはタイトル。普通なら「森のピアノ」とするところを「ピアノの森」とした点。
森がピアノを包むのではなく、ピアノの調べが「森を形成する」という作品を通して貫く主人公の特性。それを現しているのだ。
音楽漫画はいかにして紙面に「音を再現させる」かがキモ。
だから成功作品は少なく、最近では「のだめカンタービレ」と「ピアノの森」くらいだ。
逆に人気の「けいおん!」にはこの両作品のような「紙面上に音楽を再現する」というような技巧は全く見られない。
音楽をテーマとしながらも、前者と後者の決定的な違いを挙げるとしたらそこだろう。
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[投稿:2010-11-23 12:42:11] [修正:2010-11-23 12:42:11] [このレビューのURL]
「幽幽白書」を超えるヒットになった作者の代表作。このまま「ライフワーク」になるの・・・・か?
ハンターを目指す少年と、父親探しという目的を絡めた王道的な展開に、
「ジョジョ」に並ぶバトル能力「念(オーラを操る能力)」を編み出した手管に引き込まれる。
中盤のヨークシン・シティでの幻影旅団との戦いが盛り上がるが、その途中から絵柄が劣化し、
本誌掲載で手抜きのようなラフ絵が掲載されるに至って連載のペースが鈍化。
話が全く進まない「休載の常連作品」となってしまった。
物語もカードゲームを主題とした「グリードアイランド編」、
新種の生物によるバイオ・ハザードが巻き起こる「キメラ・アント編」へと様変わりして現在も継続中。
肝心の幻影旅団のメンバーとクラピカとの決着、そしてヒソカのゴンへの執着等は結末はまだまだ見れない模様。
後、10年くらいは時間が必要になるのかもしれない。
でも、それでも付いていこうとするファン多数と思われる。
他の方が情けないのではなく、それほどまでに作者の才能は突出しているということだろう。
「セーラームーン」の武内直子姫とご結婚されて、離婚されていないのもある意味スゴイ!
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[投稿:2010-11-21 22:24:43] [修正:2010-11-21 22:24:43] [このレビューのURL]
8点 機動警察パトレイバー
ロボットものという感じだが、作中において「レイバー」は自動車と同等の扱いで登場しているので、登場人物には「ロボット」を操って戦っているという認識は希薄だろう。
つまり警棒なんかと同じで「戦うための道具」といった位置付けだろうか。(ただし、主人公の野明はそれ以上の思い入れがあったが)
この漫画の見所は派手な「レイバー」を使っての格闘戦ではなく、首都を守る「お巡りさん」の近未来の日常的風景ではないか。
少年雑誌で女の子が主人公というのも珍しいが、見事に成功している。
右肩あがりで成長してきたバブル期ならではの漫画と言えなくもない。
サンデー連載作品では「うしおととら」が横綱とすれば十分に「大関」の位置を取れる作品。
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[投稿:2010-11-21 19:26:09] [修正:2010-11-21 19:26:09] [このレビューのURL]
スーパージャンプ連載の美術品を題材とした漫画。
簡単に言うと細野先生の「ギャラリーフェイク」をもっと劇画調にし、主人公を藤田よりも「超人の域」まで高めた作品。
古今東西のすでに失われてしまった人類史上の遺産の数々である美術品を
「製作者本人になりきる事」で完璧に再現する奇跡の腕を持つ男・通称ゼロ。
そして綴られる古今東西のあらゆる美術品にまつわるエピソードの数々。
本物を再現する(ゼロの製作するものは偽物ではなく、もうひとつの本物なのだ)報酬として、依頼者に「全財産」もしくは「人生の全て」を要求するゼロの姿は手塚先生の「ブラック・ジャック」にも通じる孤高・唯我独尊の境地。
もうすでにコミックスが通算して60巻を超えているというのに話のレヴェルに全く衰えは見られない。
今日も孤高の男・ゼロは世界を股にかける・・・・。
彼の通った跡には、人類史上の遺産が鮮やかに現代に甦った奇跡の目撃者たちの驚嘆と感謝の声が
木霊(こだま)のように鳴り響くのである。
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[投稿:2010-11-18 23:53:49] [修正:2010-11-18 23:53:49] [このレビューのURL]
9点 Papa told me
現代社会の「童話」と言う言葉が相応しいと思う作品。
小説家のお父さんと2人暮しの小学生の知世ちゃんの目から語られる日常。
まるでドラマさながらの家族設定で、実際に後にドラマ化もされている。
だが、この小学生の知世ちゃんの視点はなかなか侮れないものを秘めている。
この作者は社会において当たり前とされている常識を疑ってみる。
例えば、作中でお父さんの妹で知世ちゃんには叔母に当たる女性が結婚せずに仕事をこなしているということに代表されるような
未だに「女性にとっての1番の幸せは結婚」であるとか、「女性は結婚したら家庭に入るのが当たり前」とかいう保守的な思想に対して「本当にそうか?」と疑問を投げ掛ける。
本来ならばこの社会において「異端」として扱われてしまうような人々に知世の目を通して応援歌を送るのだ。それは現実の厳しさや辛さをオブラートに包み込むようなものだが、決して「現実逃避」でもなく、ましてや「現実無視」でもない。
頑張る人たちに向かって「戦っているのはあなた1人じゃないんだよ」「独りぼっちの孤独な戦いではないんだよ」というメッセージは作中で一貫しているテーマだ。
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[投稿:2010-11-18 23:49:40] [修正:2010-11-18 23:49:40] [このレビューのURL]
9点 壬生義士伝
浅田次郎の原作小説・壬生義士伝「新撰組でいちばん強かった男・吉村貫一郎」を中心に滅び行く武士階級を描く。
明治の世。幕末の喧騒も何処へやら。東京で文明開化の見世物が流行る中、居酒屋を営む老人の元へ一人の若者が訪ねてくる・・・。
男は老人に昔話をせがんだ。かつては新撰組の隊員であった老人に同じく隊員であった吉村貫一郎の話を聞くために!
幕末の京都で尊皇攘夷派の志士たちを震え上らせた会津藩お抱えの剣客集団「新撰組」。
池田屋事件で尊攘派志士たちを一網打尽にし、一躍名を上げた彼等は新規の隊員を募集。
行き場のない食い詰め浪人を中心に、それでも多くの新規隊員を加えることになる。
その中に奥州は津軽藩から脱藩して新撰組に加わろうとしていた男がいた。
一見して優男のその男は実は北辰一刀流の免許皆伝の腕前。
新撰組でも腕利きの剣客として知られていた二番隊組長の永倉新八を立会いで追い詰めるほどであった。
その男こそ「吉村貫一郎」その人であった!
吉村と新撰組の徳川時代の終焉を彩る物語の幕がここに上がる!!!
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[投稿:2010-10-31 13:59:52] [修正:2010-10-31 13:59:52] [このレビューのURL]
7点 Q.E.D. 証明終了
「金田一」や「コナン」に対抗できるだけの巻数を重ねながらも終始「地味」な推理漫画。
とにかく見開きページで決めゼリフを派手に決めるようなシーンもなく、「探偵グッズ」が次々と登場するわけでもない。
絵的にアピールするという意味では上記の2作品と比較して弱い点は否めない。
けれど、この作品はその分「謎解き」という面において特化していて、人間ドラマは極力省いて「贅肉を削ぎ落とした筋肉質の作品」としている。その証拠に、毎回の犯人が見つかった後はすぐに終了となっているし、エピローグなどをダラダラと続けたりはしないのだ。
主人公が「理系の天才」という設定も、作者がお得意らしい数学的知識をふんだんに盛り込むという意味では効果的。
同じ天才のはずなのに「理由不明で学業が振るわない金田一一」などとは違うのである。
推理漫画である以上「殺人事件」が起こらないと話にならない・・・という問題点はこの漫画でも解決はされていないのだが、それでも全体的な比率からすると五割前後で、九割突破が確実な「金田一」「コナン」よりもずっと抑えている点も好印象。
ひとつの事件がコミックスのその一冊の中で解決する設定は画期的。
次巻に跨ぐと展開を忘れてしまうという欠点がどうしても出てきてしまっていたが、その問題点をクリアした。
レギュラーは頭脳労働担当の「燈馬」と肉体労働担当の「可奈」の2名にキッチリと分けられているのも「コンビ」という意味においては成功。
前述のようにミステリ系の漫画としては明らかに「金田一」「コナン」の2作品よりも出来が上なのだが、掲載誌が隔月発行ということもあって、コミックスがまともに置いていない書店さえ結構あるというのが現状。
そんな恵まれない環境にあってもコミックスは25巻を突破。
講談社の隔月掲載の漫画の最高記録保持作品なんだそうです。
つまり・・・コアなファンでないと存在自体に気付くことの出来ない漫画でもある・・ということなんでしょう。
ぜひ「金田一」「コナン」とのコラボで調子に乗る金田一一と江戸川コナンを懲らしめて欲しい。
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[投稿:2010-09-12 20:43:23] [修正:2010-09-12 20:43:23] [このレビューのURL]
7点 クレヨンしんちゃん
長期連載のギャグ漫画でありながら、結構頑張っていると思います。
「サザエさん」や「ドラえもん」と同じでキャラが年をとらないという設定なので、下手したら永久に話が続けられる反面、ネタ切れによるマンネリ化の危険と常に隣り合わせなので自分で自分の首を絞める可能性も高いです。
それを考えても、毎回毎回のギャグはちゃんと笑えるし、絵は上手いとは言いがたいけれど(ま、もともとギャグ漫画で絵が上手いというもの自体あまりないですが)、「ドラえもん」クラスとまでは言わないものの、教訓めたいものや人情話が「さり気なく」ラストに挿入されていたりで「なるほど」とも思わされます。
登場人物も基本的に「悪人」はいません。みんな「いいひと」ですね。
勿論、我等が「しんのすけくん」も含めてですよ(笑)。
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[投稿:2010-09-12 20:40:00] [修正:2010-09-12 20:40:00] [このレビューのURL]
5点 ビーナスは片想い
この漫画の掲載雑誌「LaLa」は少女漫画雑誌にしてはちょっとクセのある、所謂普通の男女の恋愛が主題ではないSFや伝奇などを絡めた、男性でも読みやすくてしかも面白いという漫画が多かったのだが、これはその連載陣にあって1番普通の漫画である。
とにかく絵柄から見ても、「爽やか系純愛路線」であることは分かり、ドロドロや嫉妬などはおよそ似合わない天然系のキャラたちによって物語は紡がれていくのだが、「それ故」の欠点も同時に存在していて、なかなか大ヒットには現在に至るまで繋がっていない。
確かに特徴の薄い漫画だから、起爆する要素に乏しい。
新しい作品をスタートさせて、舞台を変化させても作風は変わらないわけだし・・・。
それと、この「絵柄」で男女の肉体関係を描写なんかしても、まるで
「小学生同士でセックスしたような」
有り得なさ感が広がるだけです。止めたほうがいい。
ただ、この作品は一応10巻を超えるほどに連載が続いたので「なかじ作品」の中では1番のヒットと言ってよかろう。
でも、それでも「普通」の評価は変わらず・・・・。
絵柄が見やすいくらいしか誉めるところはなく、と言って「どこが特筆して悪い」ってわけでもない・・・
っていう何とも歯切れの悪くなってしまう漫画。
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[投稿:2010-09-12 20:37:18] [修正:2010-09-12 20:37:18] [このレビューのURL]
5点 ジョーダンじゃないよ!
サンデーで連載してた地味なバスケ漫画。
小さな主人公が名門バスケ部に入部して、徐々に活躍していく・・・という、確かにサンデーで連載してた「健太やります!」と設定でも画の雰囲気においても類似点を多く感じさせられる作品。
バスケ漫画は「SLAM DANK」を頂点として、「ディアーボーイズ」が追撃して、「ハーレム・ビート」、そして新鋭の「あひるの空」辺りが続く・・・っていうような勢力地図になっている印象あり。
サンデーは「ダッシュ勝平!」なんていう古典もあるんだが・・・この作品共々、大ヒットを出したとは言えないジャンルになってしまいます。
この作品は全11巻という「小ヒット」で終わってしまった辺り、やや「小粒にまとまり過ぎ」の印象は間違いではないでしょう。画の見やすさなんか結構お気に入りだったんですが、「起爆する要素」が足りなさ過ぎた作品ではなかったかと思います。残念。
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[投稿:2010-09-12 20:27:05] [修正:2010-09-12 20:27:05] [このレビューのURL]
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