「臼井健士」さんのページ

総レビュー数: 439レビュー(全て表示) 最終投稿: 2010年06月18日

「水色時代」の作者による性教育漫画。

「ちゃお」で活躍していたはずの作者が近年はどういう経緯かは知らないが「小学○年生」に移籍して作品を連載しているのだが、絵がかなり変わった。とにかくキャラの目が大きくなって、幼稚化しているのが最大の難点だ。

「性」というテーマを高学年の読者に教える・・・・という意図は別に悪くはないが、やらせる人を間違えてるでしょ。このジャンルはまだ大ヒットは出ていない分野だと思うので、空白地帯に切り込んでいく人が出てきてほしいのだが・・・・この作者ではないな。

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[投稿:2010-11-23 20:40:27] [修正:2010-11-23 20:40:27] [このレビューのURL]

水沢めぐみの連載作品の中では初期のものに入るが、個人的にはこの作品と次の「チャイム」の頃が最盛期だったような気がします。「姫ちゃんのリボン」から始まる描写やキャラの幼稚化もまだ始まっていないし・・・・。

「赤毛のアン」を意識したと作者はコメントしていますが、実際には「赤毛のアン+ラピュタ」と言ったほうが正しいような。主人公は実は「お姫様」だし。飛行石みたいな(笑)石を持ってるし。
舞台となった時代は19世紀の初頭か?
外国が舞台の漫画は当時の掲載雑誌「りぼん」では異色の存在だったのではなかろうか?。
「メロディ」は水沢作品の中では1番愛らしい主人公だと思います。

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[投稿:2010-11-23 20:33:15] [修正:2010-11-23 20:33:15] [このレビューのURL]

「キートン」の原型として興味深い作品。
「キートン」が文系のプロなら「ジュド・豪士」は理系のプロと書くと分かりやすいか。

画はキートンほど洗練されておらず「ぎこちない印象」は拭えないものの、基本的には「キートン」同様1話完結の「ストーリー」で読ませる作品。そこに「歴史」「紛争」「軍隊」というキートンよりは狭い枠内に的を搾った専門知識の味付けがなされていて十二分に楽しめる作品に仕上がっている。

好きなエピソードは「聖者現る」。マフィアの幹部だった男が組織の追っ手から逃れて田舎の村に牧師として住み付き、希望を失い「生きる屍」と化していた村人と村を勇気付け甦らせていく話。
読後の満足感が何とも言えない。

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[投稿:2010-11-23 20:14:22] [修正:2010-11-23 20:14:22] [このレビューのURL]

美術という一般人には馴染みの薄い世界を舞台に活躍するアウトローな主人公。

毎回の話に絡む美術の造詣も深いが、政治的な部分の関わりも多く「美」は時の「権力」に支配されていた側面を否定することはできないのだと知った。「美術史」というよりも「歴史」を学べる。
レギュラーは少ないのだが、忘れた頃に以前の登場人物が再登場するので油断ができない。
藤田との対比という意味なのか「地蔵さん」がよく話に関わる。
欠点は画が洗練されていないことか。ただ、アウトローな主人公で「綺麗な絵」は似合わないだろうが。

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[投稿:2010-11-23 20:11:00] [修正:2010-11-23 20:11:30] [このレビューのURL]

画がハッキリ言って下手ですね。巻を重ねるほどに下手になる作家も珍しい。
ヒロインの女の子に特にそれが顕著。
最初のほうが可愛らしくて、後になるとデッサン自体が狂ってきて可愛らしさが無くなった。
そのヒロインも最初のほうでは全然、九十九の力を信用しないで九十九がいくら「大丈夫」と言っても疑って掛かっていたのに、第3部ではテレビの前で九十九の敗北を徹底的に否定。異常な程の肩入れをするようになっていた姿が見てられない。「頼むから黙っててくれよ」と叫びたくなった。
戦いもなんか淡々としている。あんな会話ばっかりしててどこが「戦い」・・・・?
ただストーリーや多くの格闘技が激突する展開自体は悪くない。
ようやく沈黙を破って再開されました。
完結はまだ・・・・・先?

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[投稿:2010-11-23 20:07:00] [修正:2010-11-23 20:07:00] [このレビューのURL]

やっぱり藤本先生のほうが作家としての実力では安孫子先生よりも上なんだということが良く分かった作品。

主人公が中学生の女の子という点が異色。しかもあまり売れない画家の父親を持ち、バイトでヌードモデルをしているなんていう設定も。ドラえもん的なキャラの配置がされておらず、アドバイザーの高畑君との二人三脚で事件を解決することで魔美自身の心も成長していくという展開は好きです。

話は重苦しいものも多く、決してハッピーエンドばかりでは有り得ないところもあるものの、いいお話が多かったと記憶しています。

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[投稿:2010-11-23 13:02:10] [修正:2010-11-23 13:02:10] [このレビューのURL]

近未来。人類がついに宇宙へと本格的な進出を始めた頃から話はスタートする。

登山家だった五郎は相棒のロストマンと共に世界各地の高峰を征服していたが、最高地点「エベレスト」を征服し終わったとき、その目に映ったのは・・・・・天空に光り輝く「月」だった・・・。

宇宙に飛び出した人類が最初に征服する地は・・・・当然最も近い地球の衛星である月・・・ということで、大規模な調査団が米国の主導で編成される。

宇宙に飛び出す初期には「頭のいいエリート」が優先されるが、やがて基地や施設の建設が当然に必要とされる・・・とくれば、所謂「ガテン系」の工作機械や建設用重機を多数操縦する技術を持った者が活躍する場が来る・・・と五郎は読んでいた。準備を進める五郎。

やがて時代は五郎の読み通り「月の本格的な開発時代」に突入する。
物語は初期は「宇宙で起こる様々な事故・トラブルに関わる人間ドラマ」が描かれていたが・・・
徐々に米国と対立する各国との利害の戦場・・・つまり「宇宙戦争」の場へと移行していく。
地上とおなじように・・・いや、ある意味「地上以上の悲惨さ」を以って行われるテロ・犯罪行為。
過酷な宇宙環境での戦いに勝ち残るために開発されるロボット・・・。

かつて石ノ森章太郎先生の名作「サイボーグ009」にて描かれた
「やがてくるであろう宇宙戦争時代」の姿がここにはある。

人がいかに進歩しようと決して無くならぬ「闘争本能」という名の罪業。
神ならぬ身で天空を支配しようとする傲慢にいずれ鉄槌が下るのか?、
もしくは何者かによって下されるのか?

「ノストラダムスの予言書」などよりも余程リアルな「近未来夢想劇の渦中」にダイブするなら今しかあるまい!

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[投稿:2010-11-23 12:58:01] [修正:2010-11-23 12:58:01] [このレビューのURL]

8点 JIN -仁-

名作「六三四の剣」を世に送り出した村上もとか先生の作品なので、総合的な完成度の高さは言わずもがな。

皆さん、浦沢直樹先生の漫画「MONSTER」はご存知でしょうか?
この漫画は、その「MONSTER」の主人公・天才外科医「テンマ」が、過去の世界にタイムスリップして患者の治療に大活躍する漫画!と書くと判りやすいかもしれません。
多士済々の「医者漫画」のジャンルに「過去の世界へのタイムスリップ」というエッセンスを加えたことで、新たな魅力を引き出すことに成功した。
現代医学では「常識」の知識・技術ですらも百年の時代を遡れば「超人・神の所業」へと変貌する。

しかも時は「黒船来航」に端を発した幕末の動乱期の入り口。
数年後には二百年以上も続いた「徳川の世」が終焉を迎えることとなる。動乱期には多くの英雄・英傑が揃う。
主人公がもし「力や武力や勇気に秀でていたのなら、龍馬や海舟と共に維新回天の立役者となる」道もあったことだろう。
けれど、主人公は格闘家でもなく、戦術家でもなく、只の医者でしかない。

しかも神ならぬ身では、たとえ最新の知識を持っていたとしても救えない命とて当然のように出てくる。
そんな時、他の多くの人が「孤独と絶望の淵に身を任せたがる中」この男はあくまでも一人の医師として、その時代を生きる病に苦しむ人々を救うために立ち上がる道を選ぶこととなる。

そんな姿勢は「龍馬」や「海舟」や「西郷」等の、後の世の偉人と称される者たちと何ら変わらぬ熱い魂を持つことの証明でもあった。
そして道は違っても「同じく熱い魂を持つ者」を磁力を互いに持つかのようにして引き合わせていく。
彼等はいずれも徒手空拳ながら「持つ者よりも強く見える」は何故?

とにかく医学的知識もそうだが、幕末の江戸の描写が丁寧かつリアル。
余程綿密な取材を行っていないと、この描写は出せまい。
いよいよ完結!ラストシーンまで見逃せん作品!

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[投稿:2010-11-23 12:56:34] [修正:2010-11-23 12:56:34] [このレビューのURL]

煩悩だけが「取り得」で、美神に低賃金でこき使われるが、美神の色気の前に文句も言えない「横島」が初期はほとんどギャグを担当していました。
が・・中盤にゴーストスイーパーとしての素質に目覚めてからは準主役級に昇格してかなりカッコイイ役どころになりました。スケベは変わらずも意外に「人情家」でお人好し、さらには本人は意識していませんでしょうが、おキヌちゃん・小鳩ちゃん・ルシオラと彼の本当の良さに気付いている女の子にはもてます。

実際、このうちの誰か1人とでもくっ付いてしまっても全然幸せにはなれたとは思いますが、横島はそれでも「美神さん」に結局のところ行き着くのですね。でも美神さんよりはおキヌちゃんのほうが読者人気は高かったような・・・・。最後は、本当に2人の結婚でも良かったと思う。美神さんの横島に対する気持ちも数々の場面でそれとなく描かれていたしね。

サンデー連載作品では「パトレイバー」と並んで「大関クラス」の出来。
でも心配なのが、この作品の後、椎名先生が低迷しているような気がするのですが・・・。
一体、どうしてしまったのだろうか???。

歴代サンデー連載作品中で番付を付けたら「大関以上」は確実でしょう。
ただ、藤田和日郎先生の「うしおととら」を向こうに「横綱」を張れるかというと断言はできないけど。

ギャグとシリアスのテンポの良さに加えて椎名先生の絵柄が決して作風をドロドロした暗いものとしないのが素晴らしいと思います。
全39巻は少し引っ張り過ぎかなとも思いますが、基本的にキャラは年齢を経ない設定だったので下手したら50巻以上は続けられた(続けさせられた?)ところを完結に持ち込めて幸運かと。

椎名先生は実力のある方なのですが、この作品が終了した後の次回作が大コケするなどちょっと低迷されていたのは、どういうことだったのだろう?

でも「絶対可憐チルドレン」で見事に復活されました。「GS美神」と並ぶ代表作となりそうですね。

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[投稿:2010-11-23 12:54:56] [修正:2010-11-23 12:54:56] [このレビューのURL]

医者漫画の最近の御三家「ブラックジャックによろしく」と「医龍」そして「これ」だ。

絶海の孤島での離島医療という点で他の作品と差別化を図っているが、テーマからして地味な印象。
主人公が性格的に「いい人」でのんびりしているということもあって他作品と並べると個性が薄いのかも。
ただドラマ性は高いですし、漫画としてつまらないというわけではありません。
医者漫画はプラックジャックを頂点と考えた場合、非常にレベルの高い作品ばかりの多士済々。
なので並以上くらいの作品では「医者漫画」という枠の中では下のほう・・・ということになってしまうのでしょう。
主張も決して強く前面に出ているとは言えないし。惜しいな・・・・・。

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[投稿:2010-11-23 12:51:20] [修正:2010-11-23 12:51:20] [このレビューのURL]