「s-fate」さんのページ

おそらく「がきデカ」を知っている世代以外には、理解不能なマンガだと思います。したがって「がきデカ」を知っているという前提でレビューします。
話自体は昼メロ的なものを土台にして「がきデカ」の世界観と山上さんの芸風を青年誌向けにしながら、見事に再構築されていると思います。「がきデカ」は、リアルな背景の中でギャグをやる、というのが当時斬新といわれていたかと思いますが、今はリアルな背景のマンガは山のようにあるので目新しさは無いものの、同じスタンスを保っているのは、嬉しいところです。また、こまわり君が「がきデカ」時代からのおなじみのキャラの中では、比較的幸せな人生を送っているというのが意外です。というか、ひどいことになっているキャラが主に二人ほど(見方によってはもっと)います。ただ、山上さんのマンガに耐性のある人なら、まぁこういう展開もありかな、という範囲だと思います。個人的には久しぶりに山上さんのあまり知られていない地方をそれとなく取り入れる作風や、こまわり君が天然系の人にいじられてズッコケる姿が見られて、面白かったと思います。
しかし帯にアシスタントとして参加したとある江口寿史、泉晴紀、田村信という顔ぶれも、ある世代には懐かしい面子だと思います。作中に参加を感じさせるところは見当たりませんでしたが。

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[投稿:2010-08-01 10:58:32] [修正:2010-08-01 10:58:32]

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