「gundam22v」さんのページ

総レビュー数: 644レビュー(全て表示) 最終投稿: 2010年12月06日

6点 Another

推理小説家の原作(アニメ化、映画化も決まっている最近話題の作品)を漫画化したもの
らしく、原作未読ですが4巻で良くまとまっているとは思います。
絵が丁寧でときおり入るギャグが無理矢理な気もしましたが、
テンポ欲く続きが気になる感じで進みますし、
ヒロイン鳴も正体分かるまで怖いんですが引きつける魅力
があります。
ミステリー要素が入ったホラー作品という言い方が正確であり、
ミステリー部分については死者の正体、ヒロインは幽霊なのか
など伏線や仕掛けが良く出来ています。
しかし、結局はホラーであり、誰かが一連の事件を仕組んでる
とか推理すると肩透かしを喰らうでしょうし、物語の結末
も26年前の因縁という根本の原因は「そういうもの」で踏み込まないで、「そういうもの」とされる対処療法
でその場凌ぎで幕を閉じてあまりすっきりしません。
まずまず楽しめて及第点ですが、
もう少しミステリー部分に踏み込んで欲しかったなというのが正直な感想です。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2012-02-15 13:47:49] [修正:2012-02-15 13:47:49] [このレビューのURL]

桶狭間の末路の一点で暗愚とされがちな今川義元の再評価を
丁寧に行なっているのは素晴らしいです。
作中で魅力的なキャラですが主人公なので美化しすぎというのは確かでしょう。しかし、行跡に関しては
事実しか描いてませんし。敗れたのは漫画を読み終えれば
偶然が絡みつつやはり天下人な信長という相手が悪かったのだという思いを強くします。素晴らしいのに評価されてない
武将という点では主役として良いところに目を付けたなと
思いました。
信長についても桶狭間でメジャーになる前の尾張統一辺りからしっかり描いています。後の天才天下人とはいえセンゴク本編に比べて
弱さや青さが覗く辺りも上手い信長の造型だったかと。
あまりこの時代の信長は題材にならないので有名人ですが新鮮な気分で読めました。

合戦過程について義元が俗説の天下とりではなく、領土拡大だけを狙ったというここはもはや現在の通説的見方をとっていること、
油断していた義元をしてやったりの奇襲で信長勝利という従来の奇襲説(俗説、二次創作は全部こうなっていますね)と信長が単に一矢報いるため、偶然突いたのが本陣だったというだけという最近有力な偶然奇襲説を折衷して偶然要素にも助けられた奇襲説というバランスのとれた見方を採用している辺りは漫画という媒体でここまで
鋭いのかと感心しました。

最後の最後の力の部分で統制はしていても一点の綻びに対処出来ない悪く言うとマニュアル今川兵が、未完成だがそれ故に暴れ馬の緒田兵にけちらされてしまったというオチや米から銭へと時代は移りつつあり、銭への執着・人間の欲に忠実な信長を時代は選んだというメッセージも説得力があったと思います。ただ小氷河期理論は勇足だった感は否めないと思いますが…

漫画としての面白みや絵の丁寧さがあり、合戦シーンは迫力があります。独自の説も見られますが、背景から歴史解説や現代に通じるメッセージを示すスタイルが多少読みにくさはありながらも読めてしまう辺り作者の技量は高いです。
センゴク無印本編よりは実績豊富で大将クラスの人物を主人公に据えただけにオリジナル話や脚色が少ないのも長所かと。

ただ欠点をあげると盛り上がるのが桶狭間合戦のある最終巻近く
なので、それまでが政治駆け引きなどに偏り多少読者選んじゃうかなとは思いました。もう少し合戦を詳細にして(信行との対決である稲生の戦いなんか過程も面白いのにダイジェストだけでしたし)他は絞るなど工夫した方が山は作れたかもしれません。

総じて厚めの全5巻でこのテーマに関しては詳細に切り込みまくっている歴史漫画として上質の作品だと思います。
俗説と史実のギャップが激しい義元の再評価のためにはもっと読まれた方が嬉しいのですが。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2012-02-14 08:17:55] [修正:2012-02-14 08:17:55] [このレビューのURL]

アニメとしては評価が高く名前は聞いていましたが、
たった3巻でファンタジー漫画なんて出来るのかよと敬遠
していましたが、実際読んでみるとそれを可能
にした作品です。
色んな要素を詰め込みまくりなのにギリギリのところで
消化して、話を畳んだのは大したものだと思います。
こんな巻数で笑いアリ、シリアスあり、熱い展開あり、
大きな物語になり、伏線あり
でそれなりに冒険したなっていうのは凄いと思います。
重くなりすぎないように
描写することを意識しているだけで、設定
自体は重いです。登場人物の重い過去を含めて死者多数
出てますし。

この巻数の何倍くらい掛けてもこれだけ描けているのは
そう多くないと思います。
絵柄が可愛く画力が高いのでそこも高評価です。ヒロインの
パッフィーが可愛かったですね。リューも格好良かったです。

欠点はこの巻数で設定が複雑なので細かい部分は疑問を
感じながら読むであろうこと(大筋は一読で理解出来ますが)、
キャラの掘り下げがどうしても薄くなったこと(主人公の
熱血バカ含めてテンプレート的な性格に留まっている)、
バトルがたまにゴチャゴチャして見にくいシーンがあるという
辺りでしょうか。
全3巻クラスじゃ最高レベルの作品ではないかと思いますので、
作風が合いそうな方には是非お薦めしたいです。


ナイスレビュー: 0

[投稿:2012-02-12 03:32:04] [修正:2012-02-12 03:35:26] [このレビューのURL]

大体のキャラが「今日から俺は」とモロに被るのと絵柄も過渡期
なのか安定感がないですね。
たまに入るギャグは面白いのとブツ切りで
良いシーンはありますが、コテコテで世界観も最後までハッキリ
しないのが残念です。
話も全4巻しかないので常に急展開で進んであっさり終わります。
ヒロイン死亡という展開だけは衝撃でした(元の世界でのヒロイン似
の女の子が生まれ変わり的なものとして救済はあります)。
西森作品ということで期待して読んでみましたが
個人的には残念な出来でした。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2012-01-25 04:42:04] [修正:2012-01-25 04:42:04] [このレビューのURL]

西森節は健在ですね。話自体は暴力
不良要素ありでも、落ち着いた話で好感が持てる一方で、
個人的にインパクト不足かなとは読んでいて思いました。

そこを部長卒業後でももっと掘り下げられないかと思いましたが、
脱不良漫画になっている以上厳しかったのでしょうね
(単なる茶道漫画では先生の作品の魅力を引き出すのは難しい)。
マーくん、山田、部長、夏帆などキャラ面
では印象に残る人物が多かったですし、画力の向上
を感じたためキャラに絵的に惹かれる部分も多かったです。
総じて良作の全10巻レベルで手軽に読める作品だと思います。


ナイスレビュー: 0

[投稿:2012-01-20 05:17:19] [修正:2012-01-20 05:17:19] [このレビューのURL]

西森先生らしいギャグは相変わらずセンスが良いです。
道士郎の滅茶苦茶レベルの強さ、腕力がない健介がリーダー
となるという発想も面白かった。
打ち切り説も強い全8巻ですが、一応話を畳んだところも
さすがプロです。

一方でヤクザとやり合うレベルに話がなったのでやたら終盤が
重い展開で解決が安易にも見えるようになったこと
道士郎が人間味がないキャラなのと無敵すぎるので
出番がどんどん減ったところ、それに伴って健介に
比重が偏りすぎて成長の域
じゃ片付けられないほど胆力・知力がつきすぎて二人の
コンビ物語とするにもバランスも悪かったところ、
過去2作に比べると仲間周辺の絆(そもそも道士郎と
健助すら怪しい。丁寧なのは恋愛面での健介とエリカ
の方になった)が薄いため健助的「力なきリーダー」像を
自然な形で描くには粗くなったなど欠点が過去
2作よりも巻数の都合もあるが違和感をおぼえる
ところが目立ちました。

全体的には良作の範囲ではあると思いますが、過去2作より
落ちるのは否めません。全8巻なので手頃さはあると
思います。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2012-01-18 02:01:36] [修正:2012-01-18 02:02:14] [このレビューのURL]

男から女に変えられたとされる女性
主人公めぐの可愛さを活かしたキャラ設定、周辺の仲間達、
前作「今日から俺は」にはない大きな物語としての伏線
とその回収、相変わらずところどころのギャグの巧さ
などは良かったですね。全体的には良作ではあると思いますし、
作者の幅の広さは感じました。

ただ全体的にテンションが低めなのと(今日から
俺はに比べて明らかに重い雰囲気の話がある)
、「今日から俺は」と違い
敵キャラの個性が薄いためバトル展開になると面白みが落ちた
気がしました。岳山や柳沢は敵としても
面白みの薄いキャラでしたし。
もっと魔本の秘密関係の比重を重くした方が面白
かったのではないかと思うのですが。小悪魔とやり合って
痛い目を見たり、秘密を探る時が一番面白かったですね。

話の理解のために最終巻だけ外伝込みの完全版だけは買った
方が良いと思います(単行本19、20が全部重なる部分です)。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2012-01-14 07:20:22] [修正:2012-01-14 07:22:30] [このレビューのURL]

手塚先生の偉大さは誰もが知っているところでこの漫画
もそこはちゃんと抑えているが、同時にダークサイドも
オブラートに包みつつ示しているところに好感が持てる
作品。絵が個性的だが漫画としてのレベルもまずまず高いです。
手塚先生、漫画製作の舞台裏に興味がある人、全1巻
での面白い作品を探している人にお薦め出来ます。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2012-01-10 20:31:52] [修正:2012-01-11 00:07:58] [このレビューのURL]

不良漫画ってことで敬遠していたことを後悔
するくらいの名作だと思います。不良漫画色もありますが、格闘ギャグ漫画色、恋愛含めた青春漫画色が薄めている方かと。
主人公達も言うほどの不良活動はしていませんし。

作者のセンスが巧みで、ギャグ&シリアスがしっかり出来ている
から読んでて飽きません。ギャグはたまに抱腹ものがあります
、シリアスも胸が熱くなるシーンがあります。

キャラの個性が素晴らしく、主人公コンビはもちろん、ギャグ
でいつも笑わせて、たまにキメる時は感動
さえさえてくれる名脇役の今井のようなキャラ
まで輩出していますし(彼主役の外伝話も作られましたしね)。

10巻入るくらいまではまずまず面白いかくらいだったのですが、
そこから最後まで勢いがついて最後まで失速することなく、綺麗
に38巻を完走したのは稀な作品でしょう。
不良漫画苦手って人にもおすすめしたい名作です。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2012-01-10 20:49:31] [修正:2012-01-10 20:49:31] [このレビューのURL]

ジャンプ黄金期を支えただけあって凄い作品だと思います。
大魔王を倒して世界を救うという目的を一貫して終了
させて、引き伸ばし感はありませんでしたし。

RPG的王道少年漫画ですが、
勇者ダイが人間じゃないということで、恐れられるシーン、
ラスボスから自分を倒すとさらにそれを受けるという指摘に
反論しなかったシーンなど、少年漫画的じゃないブラックな要素
もあって印象に残りました(ダイの最後も)。

ストーリーの組み立てが上手く、なかなか飽きさせません。
伏線もミストバーン、キルバーン辺りに驚くものもありました。

脇キャラからもう一人の主役と言ってもいいくらい成長を遂げる
ポップやラスボスとしての風格、大義を維持し続けて、最後の最後
まで小物化しなかったバーンなどキャラ達の魅力も上手く描かれています。

画力は少し古いですけど、それでも今でも読めるくらい十分な高さはあります。

欠点はヴェルザー関連をそのままにして終えたことと、
あれだけ死んだと思われてた唐突にも見えるアバン先生の実は
生きていた展開くらいでしょうか。
それでもメッセージ性も強く高く評価したい作品です。





ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-12-14 01:47:02] [修正:2011-12-25 02:06:20] [このレビューのURL]

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