「gundam22v」さんのページ

総レビュー数: 644レビュー(全て表示) 最終投稿: 2010年12月06日

作者本人すら飽き飽きする引き伸ばしはありましたが、それでも
質の維持に粘って、落ち気味程度で完走した凄い作品だと思います。

やはり絵柄が良いですね。丸みを帯びた親しみ易い絵柄ですし、
それで画力が高くて、絵の見易さすらあります。
バトルは迫力満点でもあり。初期のギャグ冒険からバトル漫画
に移行しますが、読んでいる時は違和感感じなかったですし。

後付け設定も連発ですが、初見なら斜め上を行くのが多くて、
「もう詰んじゃったな・・・」と何度思っても、それを切り抜けさせる上手さも凄いです。これによって次回が気になりましたし。
後付けに関しても、悟空、ピッコロの正体など上手く繋げたな
と思われるものも多いです。

他の漫画色々当たって、ドラゴンボール読み返すとその凄まじさ
が改めて分かるような気がします。売り上げは絶対的指針でないと
思いますが、この作品はそれが作品の良さそのものに直結している
と考えても良い作品かと。




ナイスレビュー: 7

[投稿:2010-12-14 01:30:19] [修正:2010-12-14 01:30:19] [このレビューのURL]

相撲を題材にジャンプでこれだけの巻数を連載出来たという時点で面白さは間違いないです。緻密に作られている一方で、独創性では今一つなのが地味めに感じる時もあり、玉に瑕ではありましたが。近年の情報を踏まえての相撲漫画ではバチバチよりも完結したこと、灰汁や癖の少ない読みやすさでは軍配が上がると思います。相撲に大して関心ないが熱いスポーツ漫画を探している人にもお勧めしたい作品です。

ナイスレビュー: 4

[投稿:2020-11-03 11:13:40] [修正:2020-11-03 14:32:33] [このレビューのURL]

異世界なろう系の変化球に見せかけて、おっさんの典型的な鈍感最強ハーレム回想を聞かされるだけの肩透かしでした。
これ系のコミカライズはせめて絵は上手い作品が多い中で、こんな風だと拙さがいっそう目立ちます。マニアックなレトロゲームネタを色付けにしているのも寒いです。

ナイスレビュー: 3

[投稿:2021-07-04 16:43:06] [修正:2021-07-04 16:43:06] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

他漫画関係者の不祥事とは決して同列には語れない明確な被害者を生み出した原作者の卑劣な前代未聞の性犯罪。当然の打ち切りを迎えて墓前シーンで投げ出す締めとなったのはシニカルでもあり、それのみでも評価以前の問題です。

内容にも波及して黒山墨字(ネーミングも変)なるイキリきったキャラクターが大衆は愚かだと常に見下して、そいつらが作ったルールなんて破るのが正しいと主張、拉致から始まるヒロインを用いての奇行によって周囲から称賛限定の教祖様扱いは原作者の歪んだ自己投影先だったと露呈してしまいました。逮捕が近づいた頃に劇中で不祥事には気をつけろとヒロインが警告される描写(しかし賠償が大変など自分のことしか考えてない自己中心さが窺える)は一体どういう神経で入れたのかなと別のところしか気にならなくなります。

絵は画力が低く進んでも向上していません。ただ、作画担当者にとっては不意のアクシデントでの連載終了でしかなく、そこには同情します。

ナイスレビュー: 3

[投稿:2021-03-10 19:57:03] [修正:2021-03-11 16:05:50] [このレビューのURL]

少年時代のとんち話一休さんしか知らない人にとって、衝撃的な一休宗純のその後を含めた一生を描いた作品。青年期以降の奇行や破戒っぷりは凄いものがありますが、本作はそうなる心理過程、時代背景も詳細かつ丁寧に描かれており、「偉人にみせて駄目人間だった」(こういう切り抜き特集が最近増えてる)と嘲笑うようなことはなく、人間臭く一周回って胸に迫る哲学で切り込んでくるような作風。「プラネテス」、「ヴィンランドサガ」の作者が本作に最も影響を受けたと語っていたらしくなるほどと思わせられました。

作者にとって遺作になったことは残念ですが、運命的な余韻も感じました。「石の花」よりも構成はしっかりしている一方で、ややテンポに欠ける教科書的な空気にもなっている(必要性があったとはいえ前述の時代描写)のが欠点ですが、綺麗に話が終わっています。現在文庫、単行本とも入手に厳しいものがあるので、再販されてもっと多くの人が楽に読めればと思うほどの名作です。

ナイスレビュー: 3

[投稿:2017-09-30 06:25:17] [修正:2017-10-19 18:52:12] [このレビューのURL]

最近完結した作品ですが面白かったですね。吸血鬼(といっても伝承が盛っているという設定で危険性は大したことない)と人間の共存が軋轢を抱えつつなされている現代世界観ですが、違和感なくそれが受け入れられるような設定と空気感、内包する差別や対応する行政の実態などは現実感があります。加えて猟奇殺人を軸としたミステリー作品なのにどことないユルさやキャラ達のやりとりが個性的で流石ベテラン漫画家だと感心しました。

熱さや緊張感には乏しく地味と言われたら否定出来ない面はありますが、それも持ち味なのかなと。毎巻ごとに区切りはありつつも、ゆっくり核心へと迫って綺麗に畳んだ作品なので、完結した今こそ一気読みが薦められる作品です。

ナイスレビュー: 3

[投稿:2017-07-09 07:15:14] [修正:2017-07-09 07:16:53] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

突出した要素はないかもしれませんが、丁寧な描写で魅せて積み重ねて行く、総合力勝負の素晴らしいスポーツ漫画(サッカーが題材だが)だと思います。40巻にも及びますが中だるみなく加速感があります。他漫画より試合で負けることが多かったり、試合展開も単調にならないように意識している感じも良かったです。もっと知名度あっても良いのではと思うほど。

気になったのは画力と迫力と見やすさはあるのですが、描き分けが少し甘い部分、独自性ではあれど後半の軸となるマネージャー(ヒロイン)の死に逝く過程が常に影を落とす(その辺事故死のタッチって上手かったかも)のが爽快感をやや削いだかなとも思いましたが。

全体的な完成度は素晴らしいです。サッカー漫画の中でも近年ということもありますが(理論が新しい)、相当に上位を争うのではと思います。

ナイスレビュー: 3

[投稿:2016-02-19 01:54:43] [修正:2016-02-19 01:54:43] [このレビューのURL]

三国志の方が原作が演義なだけに史実要素が薄いのに対して、秦滅亡から漢樹立まで描いた本作は史実重視、長さも短か過ぎず、長すぎず20巻程度で綺麗に終わっているという点でこちらの方が完成度が高いと思います。横山漫画特徴のやや淡々としている雰囲気、キャラの描き分けの甘さという欠点はあるにせよ、情報量やテンポが良い流れの持って行き方は素晴らしいです。ある程度項羽と劉邦には予備知識があったのですが、それでも勉強になる箇所がたくさんありました。同じ題材を扱った熱い漫画である「赤龍王」とすべての点で対照的なので両方読んだ方が良いかと思います。どちらか1つならば両方読んだ今となっては情報量でこちらを推したいです。項羽と劉邦の両雄だけではなく周辺人物の活躍描写が全然違うレベルですから。劉邦のその後(赤龍王はラスト1ページで示唆はしている)は描いていませんが、後日談的な同じ横山作品の「史記」も読んでみたいと思うほどの作品だったです。

ナイスレビュー: 3

[投稿:2014-11-05 01:47:11] [修正:2014-11-05 01:47:11] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

遂に完結した漫画版エヴァ。18年の歳月は正直長すぎ
だと思います。世代を越えるほどはストーリー漫画でどうかと
思うんですよね。アニメが原作の作品ではありますが。

キャラデザの人が描いている作品だけあって、作画は問題ないし
綺麗です。ストーリーは原作のラインをなぞりつつ、キャラ付け
の変更、既存エピソードのカット逆にオリジナルエピソードなど盛り込んで味付けしていたと思います。皮肉屋でちょっと強気なシンジとか人間味が増した綾波とか、加持さんのオリジナルエピソードは良かったですね。逆に動かし辛い感じだったアスカとか持て余してた感がある変態なカヲルとか苦しそうなのもありましたが。

補完を拒否して戻ってくるシンジの決断がアニメの「どうせ人は
分かり合えないんだけど、それでももう一度会いたい」ってところがこの作品では「本当に人は分かり合えないのか、自分でたしかめないといけない」ってなったところが最大の変更点であり、肝だったかなという気がします。

ただ最終回付近の他はかなり雑でしたね。アニメと違いシンジが憎いと言い切ったゲンドウがいきなり「生きろ」とか和解を示した謎、最終回では世界がリセットして再構成、全員記憶をなくしシンジまでも記憶をなくして、特に綾波、トウジら死者の記憶すら忘れて、アスカとボーイ・ミーツ・ガールな出会いをして幕を閉じる。少しアスカのことだけは覚えていて、最近シュタインズゲートとかで見たようなエンディング。どんな形でもせめてシンジだけはすべての記憶を背負って生きて欲しかった。表面上幸せそうな世界でもやっぱりそこは赤い海に覚悟決めて帰った原作の方が上だったと思いますね。この作品の綾波レイは原作以上に優遇された描写であり、シンジにおそらく恋愛感情的なものまで抱いていたと思いますが、死亡は原作と同じでも、最後はシンジの記憶の中から抹消される始末で全く報われていません。トウジの死も漫画独自なのになかったことにされました。逆にこのエンドをするならシンジとアスカの繋がりは
原作並に描かないといけないのにカットなど変更が多かった気もします。この辺諸々がどうもスッキリしない読後感でした。

ナイスレビュー: 3

[投稿:2013-06-08 03:55:03] [修正:2013-06-08 03:57:30] [このレビューのURL]

多くの人が語ってくれていますが、内容面はすごい
です。これだけ話広げて伏線バラまいて回収して全17巻って
ところに凄さを感じます。スケールも
銀河レベルの宇宙戦争を本気
で描き切りました。
画力も相当高いのですが、絵柄と
女性キャラの裸が多いのが癖があります。特にヒロインのリプミラ
の髪型が他の女性キャラ以上に古いなと思われる理由かと。

それでも内容は本当に王道を踏みつつ、先が読みにくく、
伏線や謎はちゃんと解答して、個性あるキャラ・
熱さ・笑い・涙・全てが詰まった
SF冒険漫画として燦然と輝いています。
SF設定も多彩ですが、話に軸をおいて盛り上げるためにのみ道具として簡潔に説明して使うという姿勢もあくまで漫画という媒体においては成功だったのではないかと。

面白い漫画探してるという人には時代の壁がありますが、
読み進めると越えられると思っているので是非読んでみて
欲しいです。

ナイスレビュー: 3

[投稿:2012-12-08 15:08:52] [修正:2012-12-09 18:44:59] [このレビューのURL]

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