「鋼鉄くらげ」さんのページ

総レビュー数: 292レビュー(全て表示) 最終投稿: 2007年10月28日

結構好きな作品だったのですが、何故か急に、しかもやけにあっさりと終わってしまいました。

まぁ、後書きで作者も語っている通り、あまり話を広げられるタイプの話では無かったので、この辺で終わるのは妥当なところかなとも思います。

常に伯爵か男爵のような喋り方をして、尊大で傲岸不遜な態度を取り続ける、喋る猫「とんぬらさん」。しかしなぜかそれが嫌味にならないのは、あくまでネコだから。あくまでネコだから「まぁいいか」で許してしまう可愛さとズルさが「とんぬらさん」の魅力なんじゃないかと思います。

ちなみに、絵柄はけっこうアクが強く、初見だと軽く引いてしまうようなタイプの絵柄なんですが、中身は至ってフツーのコメディ漫画なので、絵柄さえ気にならなければそれなりに楽しめるんじゃないかと思います。

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[投稿:2013-06-28 23:08:30] [修正:2013-06-28 23:17:06] [このレビューのURL]

いかにも優等生な印象の坂本が、他者からの嫉妬攻撃や日々襲い掛かるトラブルに対して、エレガントかつ華麗に切り抜けていく○○漫画。

○○漫画と表記したのには理由があり、かつ、それがこの作品の抱える問題点でもあると思い、そう表記しました。

この漫画は何漫画か? と考えた時「ギャグ漫画」と結論付けるのが一番無難かと思うんですが、しかし第3話以降では話の方向性がやたらシリアスな内容ばかりになります。ここが気持ち悪い。というかすっきりしません。

ギャグならギャグで。シリアスならシリアスで。話の方向性を統一してくれれば読み手もそれに合わせて読んでいけますが、話全体の方向性がギャグなのか、シリアスなのか、どうにもはっきりしないので、ひどく不完全で中途半端な印象を受けます。

結局のところ面白いのは1話と2話のファーストインパクトだけで、それ以上の面白さは見出せない作品です。

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[投稿:2013-05-24 22:21:33] [修正:2013-05-24 22:58:52] [このレビューのURL]

ネット上の様々なところで「伝説の打ち切り漫画」みたいに言われているので、どれほどつまらない作品なのかと思って読んでみたのですが、思いのほか普通だったので肩透かしを食ってしまいました。というか、個人的には結構好みの内容でした。おそらくこの作品は、ジャンプじゃなく他の掲載誌だったら、あともう二・三巻くらいは続けられたんじゃないかと思います。

しかしながら、優等生ばかりが集まる週刊少年ジャンプでこの作風は確かに「浮いてしまう」と思います。そんな「浮き」の象徴とされるのが、かの有名な「巻末コメント」だと思いますが、自分はそんなに気になりませんでした。ちょっと変わったコメントくらいの印象です。どちらかと言えばこの作品の弁護側に立ちたい自分ですが、当時のジャンプのラインナップを見てみると、やはり十週打ち切りは仕方が無かったと思います。

時代と環境と読者。この三つを見事に味方に出来なかった不運な作家だったと思います。

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[投稿:2012-09-28 23:19:23] [修正:2012-09-28 23:27:13] [このレビューのURL]

最近やたらとジャンプ本誌で姿を見かけ、アニメ化も決定しているということなので試しに読んでみたんですが、どうにも自分とは合いませんでした。

キャラクターの造形とか、台詞回しとか、ストーリーの展開とか、そういった作品全体を取り巻く雰囲気や空気感みたいなものが、どうにも自分とはしっくりこず、2巻くらいまで読んでみても結局その印象は拭えなかったため、この作品は自分とは合わないと判断し、きっぱりと読むのをやめました。ただこれは、作品そのものの優劣というよりも読み手個人の嗜好の問題だと思うので、仕方が無いかなと思います。

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[投稿:2012-07-20 23:14:09] [修正:2012-07-20 23:29:05] [このレビューのURL]

2巻で、この作品の推薦コメントを書いていた伊坂幸太郎先生には申し訳ないんですけど、自分は全然面白くありませんでした。というより肌が合いませんでした。その原因を簡単に説明すると、

この作品はまず、ある日の夕方、子供とおじさんが見知らぬ男たちに誘拐されてしまいます。そこで、残された家族は不思議な術の力を使って、世界の時間を止めて二人を助けに行きます。そこまではいいんです。問題はそこからです。誘拐犯のアジトを突き止め、攫われた二人を助けようとしたその時に、部屋の外から見知らぬ男たちが次々と現れ、助けに来た家族へ続々と襲いかかっていくんです。自分は、このシーンが納得できませんでした。

おいおい、ちょっと待ってくれと。時間を止めてるんじゃないの?
なのに何で、他の人たちがその停止空間に侵入してくんの?
しかも何でそこから「管理人」とかいう訳の分からない木の怪物みたいなものが出てくるの?

そのあと話を読み進めていっても、これらの疑問に対して納得のいく解答は得られず、『神ノ離忍』だの、『止者』だの訳の分からない専門用語が次から次へと連続攻撃をかましてくるので、みるみる内に自分の中の「読む気メーター」が下がってしまいました。

まぁ確かに。停止された時間空間内に他者が侵入することはできない、なんてことは一言も言っていない以上、停止空間内に他者が入ってきても何らルール違反ではないとは思いますが、何と言うか、そういうのはせめて今起きている誘拐事件を一段落させてからやってほしかったというか。基本ルールを理解している段階でいきなり例外ルールを見せられても、読む側としては混乱するだけです。

そんな、時間停止に関する物語の前提条件が納得できない時点で、もう既に九割方この作品に対する興味を無くしてるんですが、更に言えばキャラクターの方にも全く親近感が湧きませんでした。拉致された男の子とニートのおじさん。時間停止の術を使えるおじいさんに、その辺のことを何も知らないおじいさんの孫娘。そして拉致った敵はヤクザのような、若しくはチンピラのようなガラの悪そうな男たち。何とも華が無い登場人物たちです。この登場人物のラインナップで、自分の中の「読む気メーター」は完全にゼロに枯渇してしまいました。

釣りをする場合、何を釣るかによって餌の種類を変えるものですが、自分と言う魚は、この作品が吊るしてきた餌には感興が湧かなかったようです。

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[投稿:2012-05-25 22:46:35] [修正:2012-05-25 22:51:16] [このレビューのURL]

ある本を読み終わってからの経過時間と、その本に付けた評価点の正当性は正比例の関係にあると思う今日この頃。

つまり、読み終わった直後はまぁまぁ面白く、良い作品だったような気がしてみても、読み終わって、しばらく経過してから再度その作品を評価してみると、そんなに高得点を付けるほど面白い作品でもなかったなと。そんなことを考えさせられる今日この頃です。

そんな中、この作品も上記の例に漏れず、読み終わった直後は7点くらいかなと思っていたんですが、よくよく冷静になって考えてみると、やっぱり5点ぐらいが妥当かなと。そんな結論に至って今回、この作品には5点を付けました。

さて。前置きが長くなりすぎましたが、肝心のこの作品は「至って普通の少女漫画」です。最初こそ多少の個性はありましたが、話数を重ねるごとに普通の恋愛漫画に傾倒していきました。まぁ、ありがちな話です。思うんですが、せっかく主人公に「お金にがめついケチな性格」という設定を付けたんですから、それを(それこそ1巻辺りの話のように)上手くストーリーに絡めさせていけば、もっと面白く個性的な話になったような気がします。まぁでも、少女漫画にとって恋愛という要素は、少年漫画にとってのバトル展開と同じくらいに主要な要素ですから、それを無くすというのは、なかなか無理な話なのかもしれませんね。

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[投稿:2012-01-27 23:29:59] [修正:2012-01-28 00:23:42] [このレビューのURL]

結局のところ、話の取っ掛かりとなるネタの着眼点だけは面白かったものの、そこからの発想の広がりというか、ネタの発展性には乏しい作品だった。と、この作品の総評を一言で述べるならこんな感じでしょうか。

物語のネタも、発明品のアイディアも、思い浮かべるだけなら星の数ほど無数に浮かんできます。でもそれが実際に形にならなかったり、世の中に広く浸透していかないのは、有用性や発展性も思想の発展には求められているからなんじゃないかと、そんな事を考えます。

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[投稿:2011-10-21 23:38:19] [修正:2011-10-21 23:44:04] [このレビューのURL]

退屈な授業のヒマ潰しに、ノートの片隅に描いた落書きが思いのほか良い感じのイラストに仕上がってしまい、そのままその勢いで漫画を描いていたら、気が付いたらコミック化してしまっていたというような作品。

しかしこれまた、唯一無二の個性を持った作品です。何故か事ある毎にヘンな漫画と遭遇する運命にある自分ですが、今回はまた一段と奇妙な、いや珍妙な作品と出会ってしまいました。例えて言うなら、未知の体験をしたくて四次元の空間へと突入したその先で、三次元の生物である一匹の亀が、二次元で存在する三角形や四角形などの図形たちに苛められている光景を目の当たりにしてしまったかのような、そんなこれまでの常識論や一般論を問答無用に、木端微塵に粉砕される出来事に遭遇してしまったかのような、そんな不思議な感覚です。

そんな感覚を抱くこの作品ですから、従来の一般的な物の見方や尺度である作品の評価点というものは、あまり意味を持ちません。そもそも今回、便宜上5点という点数が付いていますが、これがどういう意味の5点なのか、自分でもよく意味が分かりません。5点でもいいし、10点でもいいし、0点でもいい。もっと言えば、数学記号だっていいし、ギリシャ文字だっていい。携帯電話の絵文字表記でさえ、その点数表現に使えそうな気がします。点数では測れない何かがある。なんてカッコいい言葉を使ってみたりしますが、つまりは、これまでの評価基準が全く意味を成さない、途轍もなくイレギュラーな存在だという訳です。そうですね。測定する項目が何なのか。その主体が明らかになっていないのに、ただ闇雲に定規で長さを測り続けている。そんな間違った計測行為だと思います。だとすると、一体何なんでしょうね。この5点という点数は。

これまでの価値観や物事の考え方、常識論や観念論。そういった従来の常識が全て吹き飛んでしまうような、とんでもない作品です。

いや、しかし。そんな大仰な事は言っても結局は、頭が鳥に見える転校生がある日突然私のクラスにやってきた。というだけの、タダのギャグ漫画なんですけどね。

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[投稿:2011-10-07 23:19:12] [修正:2011-10-07 23:19:59] [このレビューのURL]

確かに序盤は割と楽しめたんですが、終わってみれば、核心となる話が始まるまでが一番面白かったという、何とも映画の予告編のような感想になってしまった作品です。

まぁ、容赦も遠慮も無く、それでいて残酷で的確な、これ以上ないくらいに作り手のこれまでの苦労を一瞬で吹き飛ばす、あの悪魔の言葉を使ってしまえば、「ご都合主義」。
これ以外に、この漫画の欠点を言い表す言葉はありません。

作品全体では入念な下調べや準備を行なっていたかのように感じさせ、さもこれから緻密な計画を基にした、壮大なドラマが展開されるかと思いきや、終わってみれば精神論や、根性論、あるいは愛の力で全ての災厄を吹き飛ばしてハッピーエンドという、小中学生の書いたシナリオのような、しょぼいストーリー展開となった事が、この作品の評価を下げた大きな要因かもしれません。

かといって、論理的に見て破綻も欠陥も無い、完全無欠なストーリーを作る事は、それこそ実現不可能な事ですが、面白い話と言うのは、そういった完全無欠とは真逆の位置にある、ひどく不完全な造形美であると。そんな風に思っています。

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[投稿:2009-10-04 20:28:23] [修正:2011-08-27 22:46:09] [このレビューのURL]

今このレビューを読んでいる人は漫画が好きで、まだ自分の知らない面白さを秘めた漫画にもっと出会ってみたいと思っている。また知的好奇心が高く、未知の世界を覗いてみる事に対して強い興味や関心を持っているが、その一方で、実際に新たな出会いに対して積極的な行動を起こす事は少し苦手な傾向にある。

1巻の表紙にある「誰にでも当てはまりそうな文面」を少し真似してみました。

さて、この作品ですが、心理学と銘打ってはいるものの、心理学をテーマにした話では必ずしもありません。この作品の内容を簡単に言ってしまえば、登場人物達が一つのテーマにちなんだ日常生活の様々な出来事を、自身の考えや妄想と絡め併せて、しょうもない雑談を延々と繰り広げていくだけの内容です。なので、本気で心理学の分野を漫画の形を通して学びたいと考えている人は読まないほうがいいと思います。あくまでギャグ漫画ですので。

ただまぁ、一話ごとに出てくる心理テストは結構楽しめます。

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[投稿:2011-07-28 22:27:30] [修正:2011-07-28 22:39:59] [このレビューのURL]

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