「gundam22v」さんのページ

総レビュー数: 644レビュー(全て表示) 最終投稿: 2010年12月06日

漫画の出来としては同作者の「元親」の方が良いです。地方の王者歴史ものとして基本スタンスは同じですが、こちらの作品では秀吉、家康の中央天下人が典型的な極悪・小物なだけ(両名ともがこうなっている作品は珍しいが)で島津にやり込められて悔しい演出になっており、美化伝記だなと感じる要素が強いです。島津の戦上手かつ一本気で真摯な部分は十二分に描けていますが、一方での頑固さやプライドの高さが災いして後半の失敗に繋がる部分は無視した格好になってしまっています(元親は結局俺は井の中の蛙だったのだな、秀吉の器量の圧倒される部分も触れている)。
関ヶ原直前に夜襲を提案して蹴られて、三成と喧嘩をしてやる気を失くした島津義弘のどっちもどっちの史実的な醜態を描かずに、歴史に残るがただの撤退戦を家康を奇襲で討つための示し合わせた作戦、あともうちょっとだったとかしている部分等も明らかに無理がありました。
それでも島津を主人公に扱った歴史漫画が他にはないこと、前半の九州統一辺りまでは突っ込みどころも少なく出来が良い作品であること、漫画でイメージを持ちつつ足跡を知ることで勉強になる部分がある作品であることは間違いないですが。

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[投稿:2015-02-18 00:49:08] [修正:2015-02-18 00:49:08] [このレビューのURL]

6点 サユリ

前半はありがちなホラー漫画でしたが、後半は婆さんが覚醒してからそれに抗うという独自性が出て来た感じです。
突出したものはありませんがなかなか良く出来た佳作だと思います。

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[投稿:2015-01-10 03:46:44] [修正:2015-01-10 03:46:44] [このレビューのURL]

6点 BIOMEGA

「ブラム」より絵の構図は若干分かりやすくなった分話がごちゃごちゃして難しくなった感じです。相変わらず作者独特のセンスが垣間見えて面白いのですが、前作に比べると探索冒険感がないこと、バケモノバトルは二回目の既視感、仮面ライダーと重なる部分でどうしても落ちている感じが否めなかったのも事実です。おそらく打ち切りでしょうが一応畳んでますし、変に引っ張らなかったのはそれはそれで良かったかなと思います。

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[投稿:2015-01-06 23:50:57] [修正:2015-01-06 23:50:57] [このレビューのURL]

ポケットモンスターの妖怪版的なお話。
話題作で映画版まで空前のヒットのようだからとりあえず読んでみるかと思った映画のコミカライズ版です。原作ゲームもアニメ本編も何も知らない状態ですが、予備知識はほぼなくても読めました。ギャグをやる時に凄まじいキャラ達の顔芸には引き気味になりましたが、子供向けとはいえ王道を丁寧にやるストーリーは面白かったです。漫画1巻分で劇場版ドラえもん的に話をやり尽くしてちゃんと畳んだところも好印象。マスコットキャラ的なジバニャンはカワイイし、要所で大活躍するので人気が出るのも納得でした。割とシリアスなシーンが多かったのが意外かつ印象的。自分がリアルタイムで子供なら間違いなくハマったと思います。

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[投稿:2014-12-28 04:34:38] [修正:2014-12-28 04:34:38] [このレビューのURL]

6点 電車男

本当かどうか別にして「電車で美女を救って交際が始まる」ネットで実話として公開され、社会的にも話題になった恋愛物語。恋愛ものとしては地味な内容ですが、ネット民衆の反応、応援が加わることが独特のスパイス(ネットの正部分が良く描けている)となって、面白く読めました。展開としては波乱など全くないですが、創作を銘打つ恋愛話の方が次々と困難連発なのがある意味不自然なのかもしれません。全3巻でまとまっています。噂で前から知っていた作品ですが、女性本人を直接助けたのかと思いきや少しズレてたりして、作品には直接触れなきゃ分からないところもあるなと再確認しました。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2014-12-21 12:22:56] [修正:2014-12-21 12:22:56] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

本当に直木賞作家原作かよってほどお下劣で主人公がただの気持ち悪いデブというのは意表を突かれました。一話完結型で様々な心の病の人間が登場しますが、この主人公は引っ掻き回すだけで治療を狙っていた訳でもない、でも結果的に解決してしまうのが毎回です。正直ホラー漫画系の絵柄もあって引いてた上に途中で切ろうか迷ったのですが、慣れてくるとコメディとしてだんだん面白みを感じるようになって来ました。最終回で言っていた精神的な悩みなんて命の危機があれば即解決するだけのしょうもないもの(ある種の贅沢病)という問題提起には一理あるなと思いました。当人にはそれぞれ辛いものではあるから完全に肯定はできませんが。

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[投稿:2014-12-14 15:35:58] [修正:2014-12-14 15:35:58] [このレビューのURL]

三菱財閥の創始者で成り上がりの岩崎弥太郎を主人公に据えた異色の作品。主人公だけにどの作品に出てくる弥太郎よりも破天荒かつ魅力的に描かれていると思います。三菱の歴史も分かって勉強になった部分もあります。創業期はこんなに大変だったんだなと。
同じ土佐藩出身で主人公になることが圧倒的な坂本龍馬とは関係者が違って、吉田東洋など悪役そのものな描き方なのが、こちらでは真逆になっていたりして人間の二面性に触れられる部分もありました。全4巻でまとめていますのでお薦め出来る作品です。

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[投稿:2014-11-05 02:04:43] [修正:2014-11-05 02:04:43] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

ボーイ・ミーツ・ガールの王道少年バトル漫画としてテンポ良く話が進むし、全10巻(読み切り飛ばすと9巻半)で話を畳んで良く出来ていた方ではないかと。画力がそこそこ高いですし、先が気になる引き、能力バトルの駆け引きあり。主人公が自分は偽善者かもと悩むことに意義があったのは良いと思います。ただ個性ある蝶野やヴィクターのような敵役が可哀想な面が強調され最後にあっさり和解してラスボスになり得なかったのが、盛りあがりを欠いたなとの思いはあります(蝶野なんてご都合的に人間達にアイドル的に受け入れられるというおかしな終わり方ですし)。最後は巨大な敵を倒すという終わり方であって欲しかったなと。目立った要素はない作品ですが、総じて同作者で有名な「るろうに剣心」よりはイライラすることもなく、中だるみ感なくすっきり終わるので良いのではと思いましたが。

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[投稿:2014-09-04 02:13:19] [修正:2014-09-04 02:13:19] [このレビューのURL]

現在男女コンビでミステリーをやっている多数の作品の原点になっているであろう漫画。30年前とは思えないほど現在にも通じる人間の本質問題に切り込む人情描写は秀逸かと。一話完結なのも良いと思います。良い感じで飄々としたおっさん主人公(推理を微妙に外すことがままあるのもこの手の作品じゃ珍しいので驚く)と年下ヒロインコンビの微妙な距離感恋愛が入ってるのが楽しいです(勝ち気で小悪魔的なヒロインがかわいい。本当はおっさんに真剣に惚れてるんだけどなかなか明確には出さない)。ただ話題がエロに偏ってる感じがするのと犯人が証拠がないのに自白をすぐにしてしまう等粗もそこそこ多い、地味な展開で一話完結で出来不出来があるという点が弱点でしょうか。それでも全体的には楽しめました。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2014-09-03 15:04:08] [修正:2014-09-03 15:04:08] [このレビューのURL]

前回唐突な終わり方から始まる第二部。前半のゴルフ、100枚ポーカー、ビール勝負と前回とほぼ変わらないか、前回終盤よりはむしろ面白いのではというスタートだったのですが、後半宝探し編からの引き伸ばしだけが残念です。この話自体は絞れば面白いと言えるもので後味も良いのですが、とにかく中だるみが酷く推理もこじつけレベルが連発。こんな意味なく二転、三転、四転する暗号を出して助かりたくないのかと喜十郎を疑うほど。何気に今後への伏線を貼って一区切りしたところで終わったので、今度は命張るギャンブル勝負に戻り、テンポ良く進んですべてが完結する第三部に期待します。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2014-08-26 08:22:53] [修正:2014-08-26 08:22:53] [このレビューのURL]

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