「gundam22v」さんのページ

総レビュー数: 644レビュー(全て表示) 最終投稿: 2010年12月06日

ネット上でもポツポツ宣伝されていて、絵柄はかわいいながらも丁寧。一話完結で読みやすく、魅力あるヒロイン高木さんとのやりとりが楽しめる作品。第一印象はかなり面白いと思いましたが、それだけに終始していますし、3巻にしてもうマンネリ感も出つつあります。話をそろそろ畳むか、何らかの手段で展開を変えるか分岐点にあるのではと思います。

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[投稿:2016-02-23 00:11:28] [修正:2016-02-23 00:11:28] [このレビューのURL]

「ピコピコ少年」シリーズが面白かった人にはこの作品も薦められると思います。ゲームネタ関係ない押切先生の売れない漫画家時代の話で絵柄が今と違い粗く、ゲームで発散していた爽快感はほぼありませんが、味がありセンスの感じる自虐エッセイです。俺クオリティ(突然不幸が降ってくる)の連続にはときに笑ってしまいました。これ単体でいきなり読むのには向いていませんから、まずはピコピコ少年を読んで相性を確認した方が良いかもしれません。

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[投稿:2016-02-12 20:21:11] [修正:2016-02-12 20:29:52] [このレビューのURL]

漫画やアニメとして記号化されてないリアルな意味でのケンガイと称される変わり者ヒロインとの恋愛話(主人公が振り向かせるための奮闘話)を描く作品。他の漫画じゃそうそう見れないリアルな意味で変人なヒロインとの関係(主人公同様に突き放されたり、理解出来なかったらショックを受け、気分屋的に喜んでたり懐いて来た時のヒロインには可愛さを感じてしまう不思議さ)、この手の話じゃ珍しく相当な底辺(フリーター同士)であること(派生して周辺の人間関係も面白い)、古典含めた映画趣味で唯一繋がっている状態など独自の面白みがある作品であったかと。残念なのが3巻で心の面じゃヒロインがやっと心開き始めたかな(一応交際は始まるが)という部分や過去に色々あったっぽいのですが、匂わせるだけで掘り下げないで終了してしまったところですかね(打ち切り?)。
続きが読みたかったと思わせるところでは異色の良作でしたが残念な部分でした。

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[投稿:2016-02-10 20:04:32] [修正:2016-02-10 20:04:32] [このレビューのURL]

売れない漫画家が福島原発作業員となり体験談を描いた作品。取材じゃなく実際現場で見てきたことを漫画という媒体でイメージして読めるのは助かります。素人が無理に漫画を書いて伝えようとしている訳ではなく、漫画家ですから技量が伴っています。2012年から2014年までの労働記ですから時事的にも今読んでおいた方が良いでしょうね。読み物としてはそこにはいつもの日常があり、普通の職場である的な作風は、暗い感じがなく前向きなのも助かります(下記のような問題点も孕むが)。

ただ、どうしても作者の一見聞に過ぎないとしても、主張が強くて福島や作業員への間違った偏見(作中でも触れているデマ。他作品の旅行で鼻血なども思い出した)を払拭したいという意図は賛同出来ますが、それを超えて長期滞在・従事など不透明部分を受け入れるかどうかの自己責任には触れず、大丈夫だから放っておいてくれ的なものを出してしまっていることは好意的には見れなかったです。これは一方で作者が批判する偏った主張をする人間と対極的かつ等価な人達のプロパガンダ的なものになり得るものです(実際作者のインタービューを最も紹介しているのがそんな雑誌や団体の方が多い。ちなみに福島在住子供の甲状腺がんの増加については、作者は個人の感想と前置かず、デマだと決めつけていますが、専門家の議論の分かれている論点なので、決めつけの点で逆向きのデマです)。

一方で作品では多重下請け構造の大変さとか、印鑑が作られてどうなってるか分からなかったり、待機が多かったり呼び出しが急だったりとか、放射能の影響も個人の体験談で危険地域で窓を開けても今は平気としているだけ(将来を考慮した放射能への意識が低いと思う)、上から変なこと言うなよとモーニングに忠告圧力があってそのせいか次の仕事がなくて1年半も待たされたこと(仕事に従事するにつれ作者の意見転向が怖いと思われる)、そして個々の労働の大変さも描写してるし、その割に給与が少ない(通算被爆量で短期しか働けず、待機日は5000円のみ)とか不利に読めてしまう現実も隠さず見聞を描いています。一貫してほぼ明るいノリですが読む人にはその辺の不安や闇も伝わってしまう。本作での漫画とインタビューで稼ぐお金があり(中古とはいえ車が買える)、50歳前後で実家暮らしと生活にゆとりがある作者としては、そこを苦しさを感じずに済んだという事情はあるのでしょうが。

個人的には衝撃でした。少なくとも通算100ミリシーベルトを超えれば発ガンリスクが向上するのが通説で命を賭けて働く訳で。十分な金銭面は保証されていると思いましたから。ここは作者の言う他の仕事と同じという言い方は同業者にも失礼な卑下ではないのか。むしろ違いを認め尊重されなければならない。個人的にこういう所にこそ国が優先的に補助するべきで「細部をみれば十分進んでる。放っておいてくれ」ではなく、作業員や帰還待機者への更なる除染のためにも言われなきゃいけないかと。上記のような過酷な環境にあることは間違いなく、漫画には描いてないがさらに上限を来年から緊急時という留保を付けつつ、累計250ミリシーベルと大幅に引き上げられ、上記状況で誘導的にそうなってしまう。作者はそれでも国が言うからには大丈夫、労働者はもっと働ける(現状圧倒的多数が実際もっと働かないといけない収入状況)と安易に肯定するのでしょうか。労働災害に関しても、因果関係の証明はかなり緩くして、たった年5ミリシーベルトで労働者救済として認定されているほど、国ですら暗示的に危険性を認めているような仕事です。

時事的かつとても興味では覗けないテーマを描いたものとして意義がある漫画ですが、作者の主張をあくまで「現在の生活に余裕があり、健康にも問題がない人間(こう書くと嫌味になるが作中作者の溢れるバイタリティ、やはり現地に行って誰かがしなければならない職に従事していること、読んでて感動すら覚えたボランティアに通うなどの人間性には敬意を感じる)」の一意見として捉えながら注意して読むことが大切になると思います。

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[投稿:2015-11-16 19:44:30] [修正:2015-11-29 02:32:58] [このレビューのURL]

高校なんでも事件解決部漫画。こんな設定はよくある中で本作は現実的なラインを意識しています。かといってそれじゃ漫画として面白みがないので、変わり者な特技あるキャラ達が出てくるのですが、それも非現実感を出しすぎないギリギリの塩梅が逆に独特。基本1話完結でちょっとした事件を解決して行く運びです(作者がトイレのお供にと言っているような軽く読める作品)。派手さはないのですが、ときにセンスを見せる青春回顧的な空気感が上手かったです。

なによりキャラの魅力があるので楽しく読めました。この部活楽しそうだなと思いましたし。絵も最初は等身バランス、顔の輪郭など粗かったですが、次第に向上して可愛げがある良い意味でアフターヌーン的な作品になったかと。軽い作品の欠点故に(欲言えばもう少し事件が捻れれば良かった)4巻で打ち切りだと思いますが、「振らなきゃ当たらない。まず振っていけ」的なテーマを語り切った作品だと思います。ただいきなり10年後くらいに飛んでラストの各キャラエピローグが唐突に見えたのは残念でした。学年あがるくらいで区切って良かったのではないか(最終巻表紙の感じ)と思います。作者が初連載だったようなので次回作があれば期待したいです。

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[投稿:2015-10-16 22:00:41] [修正:2015-10-16 22:00:41] [このレビューのURL]

水木絵に酷似した絵柄で有名文学作品を10ページ前後で扱う作品。コンセプトが面白くそれを及第点で実現出来ていると思います。中には無理がある作品もありますが、要約も全体的に上手くまとめていますし(未読の人がしったかぶれる程度)、作品末での作者の横顔的な似顔絵と解説も勉強になりました。本作を読んだ後で作品の論評や詳しい概要をネットで調べて、その作品の凄さや深みを知ることも多く、そういう契機(動機)になるだけのクオリティがあったかなと。まだまだ有名文学はあるので続編に期待します。

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[投稿:2015-10-04 07:04:38] [修正:2015-10-04 07:04:38] [このレビューのURL]

ガリレオシリーズで有名な原作者作品の漫画化だし、全2冊だから読んでみるか、映画化もされるようだしと思って読んでみた作品。内容は原作が20年前という先見性に驚く作品でした。サスペンス漫画としても面白いながらもメッセージ性が強く、原発という難しい問題の是非論よりもそれに向きあっていない国民多数「沈黙する群衆」を問題にしているところも好印象。漫画オリジナルでしょうが現在の時事にラストを繋げたのも良かったです。小説原作漫画は外れが少ないと再確認。ただ絵柄が表紙の通り(レディコミとかに多そう)なのでいまいち自分には合わなかった、時々人物作画が安定していない時がある、この辺に残念さはありましたね。

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[投稿:2015-09-09 23:54:50] [修正:2015-09-09 23:54:50] [このレビューのURL]

3巻まで既読。途中ですが原作1巻分まで漫画化されているようで現時点で一応の区切りが良いです。

古書には人に渡って来ただけの物語があるというネタをミステリーとしており、扱う古書ネタも面白いですけどあくまで味付け程度で本質はミステリーです。3巻終盤で今までの短編を纏めて伏線にしていたのにはちょっと驚きました。派手さはありませんが人が死なないミステリーとして珍しい分野の佳作ではないかと。もっと明るいものかと想像していたら人の暗部を描いています。古書で扱う純文学らしいと言えばそうですが。

演出、キャラデザからしてもう1つの少女漫画的な漫画版よりこちらのが好みですね。ただ画力がやや拙いのか人物の描き分け、等身に粗があるのはマイナスではありますが。
続巻が出たら読みたいのですが次が最終章と銘打ちながらもなかなか出ていないようです。原作は先まで結構あるようですがこの辺どう折り合うか難しいのでしょうね。

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[投稿:2015-09-06 14:12:00] [修正:2015-09-06 14:12:00] [このレビューのURL]

6点 GOTH

猟奇ミステリー作品としてページの少なさが結局残念と言った感じですが、原作の雰囲気自体は良く出せていると思います。僕と森野はイメージ通りですし。内容は原作読みをお薦めしますが、漫画1冊で手早く知りたいって感じならこれで十分かと。作者の代表作でライトノベルを越えた人気になっているだけの個性ある作品だと思います。

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[投稿:2015-09-01 02:02:07] [修正:2015-09-01 02:02:07] [このレビューのURL]

話としては驚きもなく普通だったので昔一度読んだ時は大して面白くないと思った作品でした。しかし今読み返すと作画の丁寧さに驚きました。描き込みの量とか凄いですし。題材も怪奇を史実を絡めて良く描けていた方かと。一見クールビューティな学芸員さんが話してみるとかわいい性格なのも良いですね。

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[投稿:2015-08-25 15:53:20] [修正:2015-08-25 15:53:20] [このレビューのURL]

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