「gundam22v」さんのページ

総レビュー数: 644レビュー(全て表示) 最終投稿: 2010年12月06日

一話完結の感動話集(ARIA的な)を想像して読み始めて、そういう話もありますが、少年漫画の割にダークな要素が豊富です(後半辺りは切ないオチや種明かしが急増。後述のラストも)。その独特の世界設定や雰囲気があり、バトルや世界の謎や真実などに迫る大筋への比重が大きいのには驚きました。その絡め方が上手く途中からは目が離せないほど熱中しました。完結後の一気読みまで待って良かったです。

まず絵が相当に上手い。流石月刊誌連載という描き込みが活かせてます。キャラデザも素晴らしい(美人の女性が似ている傾向はありますが)。バトル描写も迫力は勿論何をしているのかすぐに把握出来る見やすさも重要なポイント。

中だるみ感がなく長期連載を謎をほぼ残さないで畳んだところは評価できますが、終盤はかなり急いでいたのが伝わったのが残念でしたね。首都関連は肩透かし感がありましたし、重要人物が敵に回った時は「おおっ」という感じでしたが、結局大事をなさない尻すぼみ的扱いで終わりました。

ラストも考え得る落としどころではあったものの、好きなラストかと言われると持って行きようが他になかったのかなとも(シルベットが可哀想で。ラグへの「だいすき」を思うと余計に。ニッチがヒロインながらマスコット的だったのも)。終わってみるとモヤモヤしたものも残ったのはありますが、全体のクオリティは最近完結の少年漫画ではそうそうないのではというほどだと思います。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2016-01-28 01:49:17] [修正:2016-01-28 01:49:17] [このレビューのURL]

前作同様に面白いです。前作が好きだった人には
お薦め出来る作品だと思います。ここから、次回作
から読んでも問題ない作りです。
ゲーマー中心の前作より
アニメオタク的な話が増えている(次回作にも続く)
のが余計間口を狭めているかもしれませんが、理解
出来たので十分面白かったです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2016-01-17 12:14:10] [修正:2016-01-17 12:30:35] [このレビューのURL]

著作権侵害問題の最中に出版されたのでテンションが
低い話が増えている感じですが、それでも前二作同様に
面白さがあります。
例の騒動については出版中に係争中ということがあって
作中の最終回でボカして
いますが、現在は和解したのでいつか作者からみた詳細が
語られるかもしれませんし、知りたいところ
でもあります。

和解した瞬間の近況は現在オーディンスフィア
のリメイク作紹介漫画としてweb無料で読めます。
外伝そのもので面白かったです(ゲーム会社訪問記で
もある)。イメージダウンが避けられない騒動
ではありましたが(和解とはいえ)、これもネタに
出来るくらいに今後も活躍して欲しいと思います。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2016-01-17 12:28:19] [修正:2016-01-17 12:28:19] [このレビューのURL]

押切先生の自伝的少年時代のゲーマー懐古作品。
30、40代くらいの
ゲーム経験者じゃないと分かりにくそうなネタが
多いですが、そこをクリアするとノリが良く非常に面白い
です。一話完結の実録ギャグ漫画としてハイレベル。
そしてノスタルジックさを感じさせてくる作風で感動
もあったり。もともと先生の他作品も好きでしたが、
これはあんまり面白くなさそうと敬遠していたことを後悔しました。ネタとしては後の二作も読みましたが、本作が一番
キレがあります(これで終わりの予定だった
ので先生が一番出したいのを真っ先に懐古したと
考えられる)。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2016-01-17 12:06:59] [修正:2016-01-17 12:06:59] [このレビューのURL]

四コマとは思えないくらい取材がしっかりしていて、業界のこと
を分かりやすく紹介しています。この分野は特に世に言うブラック企業が多いようで、美化せずに実録的な紹介がされているのは他業種のブラック企業についても学べるところでは
ないかと。主人公(ヒロイン)がとにかく明るく可愛く前向きで、作風がそういう感じなのは読んで
いて同情しながらも楽しさもありました(ときに皮肉的な笑いに)。
打ち切りっぽいですがネタ切れ感はなかったですし、むしろ良い引き時だったかなと。
全2巻でダレずに読めます。その本格さから手放しに軽く笑える4コマ漫画の本旨とは
ズレてしまった異色さはあったかもしれませんが、普段4コマはあまり好きじゃなかった自分としては
そこが合っていたのではないかと思います(可愛いながら絵も上手いです)。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2016-01-14 22:49:18] [修正:2016-01-14 22:49:18] [このレビューのURL]

近年でこんな青春作品って珍しいかもしれません。絵に癖はあれど画力は高いこと、熱すぎるほどの演出、各キャラにスポット当てた心理描写(特に恋愛面は印象的に。絶対に報われない片想いに苦しむキャラの心情には感情移入)、女性キャラの可愛さ(実は私はで今人気があるのも納得。絵の可愛さではないものがある)など漫画として上手かったです。全5巻で短く最後は打ち切りっぽさがありながらも、序盤で不思議だったところはほぼ回収して、綺麗に畳んでいるところも良かったかなと。

青春特有の悩み自体はそんな難しい話じゃないだろ、こんな拗れるのかって話もあり、解決も安易と言えば安易なのは引っかかるところ(定番の大事な人の死を忘れられない系にも結構頼ってる)。しかし、「もう一歩」という話の主題からすると難解で重すぎるのもどうかと思えるし、テンポ良く読めたのは事実なので難しいところ。タイトルと違って言うほどギスギスしてないのも賛否割れそうなところですが、個人的には賛寄りです。何気ない日常描写が良かったのもあり、軽い感じで一気に読める青春漫画を探している人には薦められる作品だと思います。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2016-01-11 22:01:32] [修正:2016-01-11 22:01:32] [このレビューのURL]

売れない漫画家が福島原発作業員となり体験談を描いた作品。取材じゃなく実際現場で見てきたことを漫画という媒体でイメージして読めるのは助かります。素人が無理に漫画を書いて伝えようとしている訳ではなく、漫画家ですから技量が伴っています。2012年から2014年までの労働記ですから時事的にも今読んでおいた方が良いでしょうね。読み物としてはそこにはいつもの日常があり、普通の職場である的な作風は、暗い感じがなく前向きなのも助かります(下記のような問題点も孕むが)。

ただ、どうしても作者の一見聞に過ぎないとしても、主張が強くて福島や作業員への間違った偏見(作中でも触れているデマ。他作品の旅行で鼻血なども思い出した)を払拭したいという意図は賛同出来ますが、それを超えて長期滞在・従事など不透明部分を受け入れるかどうかの自己責任には触れず、大丈夫だから放っておいてくれ的なものを出してしまっていることは好意的には見れなかったです。これは一方で作者が批判する偏った主張をする人間と対極的かつ等価な人達のプロパガンダ的なものになり得るものです(実際作者のインタービューを最も紹介しているのがそんな雑誌や団体の方が多い。ちなみに福島在住子供の甲状腺がんの増加については、作者は個人の感想と前置かず、デマだと決めつけていますが、専門家の議論の分かれている論点なので、決めつけの点で逆向きのデマです)。

一方で作品では多重下請け構造の大変さとか、印鑑が作られてどうなってるか分からなかったり、待機が多かったり呼び出しが急だったりとか、放射能の影響も個人の体験談で危険地域で窓を開けても今は平気としているだけ(将来を考慮した放射能への意識が低いと思う)、上から変なこと言うなよとモーニングに忠告圧力があってそのせいか次の仕事がなくて1年半も待たされたこと(仕事に従事するにつれ作者の意見転向が怖いと思われる)、そして個々の労働の大変さも描写してるし、その割に給与が少ない(通算被爆量で短期しか働けず、待機日は5000円のみ)とか不利に読めてしまう現実も隠さず見聞を描いています。一貫してほぼ明るいノリですが読む人にはその辺の不安や闇も伝わってしまう。本作での漫画とインタビューで稼ぐお金があり(中古とはいえ車が買える)、50歳前後で実家暮らしと生活にゆとりがある作者としては、そこを苦しさを感じずに済んだという事情はあるのでしょうが。

個人的には衝撃でした。少なくとも通算100ミリシーベルトを超えれば発ガンリスクが向上するのが通説で命を賭けて働く訳で。十分な金銭面は保証されていると思いましたから。ここは作者の言う他の仕事と同じという言い方は同業者にも失礼な卑下ではないのか。むしろ違いを認め尊重されなければならない。個人的にこういう所にこそ国が優先的に補助するべきで「細部をみれば十分進んでる。放っておいてくれ」ではなく、作業員や帰還待機者への更なる除染のためにも言われなきゃいけないかと。上記のような過酷な環境にあることは間違いなく、漫画には描いてないがさらに上限を来年から緊急時という留保を付けつつ、累計250ミリシーベルと大幅に引き上げられ、上記状況で誘導的にそうなってしまう。作者はそれでも国が言うからには大丈夫、労働者はもっと働ける(現状圧倒的多数が実際もっと働かないといけない収入状況)と安易に肯定するのでしょうか。労働災害に関しても、因果関係の証明はかなり緩くして、たった年5ミリシーベルトで労働者救済として認定されているほど、国ですら暗示的に危険性を認めているような仕事です。

時事的かつとても興味では覗けないテーマを描いたものとして意義がある漫画ですが、作者の主張をあくまで「現在の生活に余裕があり、健康にも問題がない人間(こう書くと嫌味になるが作中作者の溢れるバイタリティ、やはり現地に行って誰かがしなければならない職に従事していること、読んでて感動すら覚えたボランティアに通うなどの人間性には敬意を感じる)」の一意見として捉えながら注意して読むことが大切になると思います。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2015-11-16 19:44:30] [修正:2015-11-29 02:32:58] [このレビューのURL]

4巻まで既読。元寇という珍しい題材を軸にした作品。ノストラダムスで有名なタイトルは中々秀逸。作者が初連載とは思えないほどクオリティが高いです、史実要素と奇説要素(義経伝説、安徳天皇生存説)も上手く配合しながら進めています。

主人公の外見や性格に「皇国の守護者」(流人の元御家人はそういう人物が資料にいたらしく良設定。有能過ぎるくらい有能だが、それくらいなので圧倒的な蒙古と対抗出来るカタルシスがある)と被るところがあります。そして熱く迫力がある作風や無双などに「キングダム」の影響を感じますが、現状は双方の良いところ取りができていると思います。ヒロインの姫様もこの手の漫画じゃ珍しいくらい美人でかわいいです。

テンポも非常に良く続きが気になります。マイナー掲載で連載中ですが、この質を維持して元寇をキリ良く描いてくれたらと期待します。そのためにももう少し知名度があがれば良いのですが(アマゾン売上ランクでは比較的上位常連になりつつあるが)。ただ3巻くらいから絵がやや雑になり、4巻と最近の連載分を見るとかなり落ちている気がします。ネット連載の状況がどうなのかは分かりませんが。今後の復調に期待したいです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2015-08-29 05:28:44] [修正:2015-11-22 01:21:44] [このレビューのURL]

サザエさん時空で行くのかと思いきや進級したのに驚きましたが、今のところ中身は同じですね。主人公想のキャラが常識人化していたのが、面倒臭がりでクールな以前の変人的な感じに戻っているのは良いと思います。相変わらず面白いのですが進級を活かしたネタが出てくれれば。想と可奈の関係の変化にも期待したいですし。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2015-10-21 00:11:23] [修正:2015-10-24 04:31:36] [このレビューのURL]

QEDの二番煎じ的にキャラ、配置などが似ているというのは
大きな欠点だと思います。

しかし一方で題材としては文系的、歴史的な話が多く、やや
混同はありますが、理系的な
話が主のQEDと差別化しようとする意図はあります
ので、読んでいるとこれはこれで面白いです。

特に最近は現在のQEDより上ではないかというくらい話の質もよくなっているような気がします。
こっちの話題の方が話がネタ切れしにくく、豊富だからかもしれませんが。まだ途中なのでとりあえずはこの点数ですが、今後次第ではもっと点数を上げたい気分です。

追記 30巻時点。6点→7点にアップ

レビュー後半で述べた感じで、最近は面白い1発ネタを短編なのですぐに取り入れて話を作り、ハイレベルな短編集になっていると思います。QEDより面白い話も多くなって来た感じです。ヒロインはQEDと被りまくりで影薄いですが、準レギュラーヒロイン的なマウが個性を出しています。今後にも期待したい作品だと思います。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-12-15 02:01:31] [修正:2015-10-21 00:21:10] [このレビューのURL]

月別のレビュー表示