「gundam22v」さんのページ

総レビュー数: 644レビュー(全て表示) 最終投稿: 2010年12月06日

ダーツは完全に小道具状態な頭脳戦漫画。しかしながら最近の頭脳戦漫画でもかなりレベルが高い作品ではないかと。演出、ハッタリのセンスが高いのも好印象(絵が上手い)。
主人公最強漫画ながら展開と仕掛けで毎回魅せる作品。一戦ごとのテンポも良いです。人気と知名度がもう一つだったのか完結巻数が短めですが、しっかりと終わってるのでダラダラ続くよりは良かったのかもと思います(終盤はややバタバタ、黒幕はじめ拍子抜けもありましたが)。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2017-05-04 08:20:08] [修正:2017-05-04 08:20:08] [このレビューのURL]

競技ダンスという珍しい題材、全く凡人初心者の主人公とヒロイン、を扱いながら楽しんで読めたかなりの良作でした。次に来る漫画大賞、アニメにして欲しい作品などに選ばれたネット高評価には頷けるものがありました。分かりやすさ、熱さ、暖かさ、コミカルさなど河合克敏作品に通じて現代版にしたような作風でした。読み切り版よりも絵柄も格段に進化して親しみやすいです。

ただ、結果ではないスポーツを通しての成長、トップレベル競技者にも再確認させるものがある、など凡人主人公の活用が上手かったとは思うものの、最後の3巻は主人公脱落でほぼ踊っていないなど難しい部分も感じました。あと主人公とヒロインの恋愛面はもっと掘り下げて良かったかもしれない(将来的には鉄板でしょうが)。

少年ジャンプ連載としてはミスマッチもあったのか、駆け足で打ち切り気味ではという感じもありましたが、スタッフロールを交えたラストダンスを見た時の読後感は良くて余韻に浸れました。引き伸ばされずまとまって完結している点では今後アニメや実写などの原作になってもおかしくないのではと思います。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2017-04-18 17:15:48] [修正:2017-04-18 17:15:48] [このレビューのURL]

「海猿」と同じ原作者の作品でこちらの方が知名度がずっと低いですが、個人的な面白さではかなり上でした。この系統でさえマイナーなサルベージ業の解説には興味が惹かれますし、毎回のミッションも緊迫感、熱さやカタルシス(「海猿」との大きな違い)があって読み応えがありました。
絵が綺麗で見やすいのも特徴的。男女ともに主要キャラはこの業種のイメージと異なり美形ですが、それも違和感なくむしろ良かったです。最後が駆け足感がありますが十五巻でまとまっています。序盤主人公のウザさ(前の方が仰る通り。次第に成長して行く)、終盤の駆け足感もあってサブヒロインの扱い、伏線めいたラスボス的存在のあっさり感など惜しい点もありますが、もっと評価されても良い作品だと思います。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2017-04-10 19:21:48] [修正:2017-04-10 19:22:54] [このレビューのURL]

タイトルと題材で敬遠されそうなのは間違いないですけど、18禁ゲームに限らない弱小ゲーム会社についての実録(業界ウンチクには感心)を上手くオブラートに包みつつ描かれた作品だと思います。他業種にも当てはまるような哲学を持つお仕事漫画として成立しているだけじゃなく、描き方を間違えると欝になりそうな話ですが、基本明るい方向でカタルシスを与えてくれる技量には感心しました。絵柄もかわいらしいながら画力がしっかりしています(女性キャラがかわいいながらも余計な恋愛要素がないのも好感)。編ごとに話が区切られているのも読みやすかったです。全4巻で短めなのが多少残念ですがまとまって綺麗に完結しています。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2017-03-30 21:09:16] [修正:2017-03-30 21:09:16] [このレビューのURL]

8点 蟹工船

原作を一度読んだことはあるのですが、古典だけにイメージがあまり沸かないでしばらくすると忘れてしまったというのが正直な
ところでした。この漫画版は画力・演出(絵が綺麗なのが悲惨さを多少は和らげて、演出は熱い)などクオリティが高くて、分かりやすさと物語の面白さを担保しつつ、最近再びブームになっただけの名作である原作が現代に突きつける鋭い問題提起もしっかり表現されているのではないかと。とっつき易く、面白くなったと感じるだけのコミカライズなので思想を越えて多くの人に読んで欲しいと思いました。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2017-03-26 11:47:35] [修正:2017-03-26 11:47:35] [このレビューのURL]

読んだの結構前なのですが、ビートたけし似の主人公弁護士の造形が素晴らしく、よくある偽善的じゃないかといって小汚い訳でもないザ・弁護士を描いた秀作だと思います。漫画賞も受賞しています。各話のレベルが高いです。まあ絵が下手で下ネタが事件に関係していないのも多いですが。ヒットしたドラマ「リーガルハイ」にも影響を与えたのではと思えました。何か揉め事が起きたらしく中断がありましたが(たしか勝訴したはず)、続編の二審も機会があれば読みたいです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2017-03-25 08:24:59] [修正:2017-03-25 08:24:59] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

連載誌の看板にもなったダークファンジーバトル漫画。
悪く言えば良くある世界観ですが、駆け引きありの能力バトル、エグい描写やキャラの容赦ない死など凄惨さを個性に立たせて行った力作だと思います。たまに挟むギャグは面白く、熱血展開にも引き込まれました(根は王道な感じ)。序盤から最強と断言され実際それだけの存在感を放ったラスボスの美人将軍エスデスも印象的(ちゃんと最初に断言された人間がラスボスなのは一貫性があり)。無駄な引き伸ばしもなく程よい巻数でちゃんと終わりました。

何より絵がどんどん向上して、美麗かつ迫力あるものになったのが大きいです(バトルは見やすい)。女性キャラが特にかわいい、美人なキャラデザなのも良かったですし。気になったところはタイトルにもある主人公アカメと彼女より比重があった主人公的存在のタツミのバランスに困った感じですかね。どっちが主人公と言われれば困るかつ二人で一人とも言い難い関係に見えてしまいました(タツミに他の恋人が出来たのもあるが)。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2017-03-05 21:05:24] [修正:2017-03-05 21:05:24] [このレビューのURL]

8点 カレチ

鉄ちゃん向けのみならず、職業物・人情物漫画としてレベルが高い一話完結漫画だと思います(毎話レベルで面白い)。国鉄が舞台ですが古き良き時代性、人情的な職場(職人の情熱や厳しさ)を描く物語かと思いきや、次第に傾いてJRに向かう国鉄組織の暗部、それぞれの苦悩、合理最優先な時代の流れも包み隠さず描き切りました。

後半は暗すぎるのではとも思いましたが、故に前半へのノスタルジック感を読者としてもより強く感じられる仕様に。最終回での主人公の選択、途中で描かれた最終回後の時系列でクレイマー老人と化している回(途中結婚しているが最終回選択後は離婚した可能性も高い。妻帯者がそうそう選べるものでもない上に妻のポリシーからは許したかは微妙)を思うと国鉄と主人公人生のリンクにこみ上げる切なさがあります。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2017-02-25 02:15:26] [修正:2017-02-25 02:15:26] [このレビューのURL]

ハイテンション将棋漫画。将棋部分がしっかりしつつ、ルールが分からない人でも伝わるであろう迫力と熱さそして奥深を伏せ持った作風です。作者自身がプロの一線にでも駒落ちなら勝てる強さだけはあるかと。次第に超展開にもなって行きますが、キャラの個性が光りつつ続きが気になり、三十半ばの長編なのに楽しみつつ読めました(最後も上手く畳んだ方)。

一番の問題は次第に増えて行く将棋と関係ない格闘部分ですが(女性キャラがぽっちゃりし過ぎなのもこの辺が影響か)、ここは一気読みで良かったと心底思いました。それでもまだ多く感じるほどです。しかし、それを考慮してもやはり将棋漫画を代表する作品からは外せないだけの力がある名作だと思います。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2017-02-18 16:54:32] [修正:2017-02-18 16:54:32] [このレビューのURL]

ネオ時代劇と掲げていて、洒落た感じもたまに盛り込んでいますが(奇抜な衣装、武器など)、エログロありのバトル漫画が本分の作品だと思います。作者が美大卒で絵が相応に上手く(女性キャラに独特の妖艶さがあり)、連載中もさらに向上して行くため一見の価値があります。世界観も徳川家斉治世という微妙な時期を選びつつ、その時代だからこその敵勢力の理念や行末などを絡めて、一定の考証が出来ていたのではないかと。滅びの美学的に容赦なくキャラが輝き散って行きますが心に残りました。展開が三つ巴、四つ巴になりときに中だるみや迷走では思うような場面もありましたが、収束して連載20年近い壮大な物語はしっかりと締められて余韻を残しました。来年実写映画化が予定されて(この出来は不安しかないが)、タイムリーな作品でもあるのでしっかり完結した後の今こそ未読の人にも薦められる作品です。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2016-11-12 00:35:39] [修正:2016-11-12 00:35:39] [このレビューのURL]

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