「gundam22v」さんのページ
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点数は細分化されているために結構迷います。
完全に主観ですが、6点以上なら及第点
で楽しめた作品という感じです。

7点 孤高の人
「岳」、「神々の山嶺」と並んで三大登山漫画と呼んで良い作品だと思います。この作品の抜けているところは画力です。現代的で初期から上手くて、途中からは画集レベルになっています。これは登山漫画としてはかなり重要なところかと。三大漫画の中で登山の技術論は巻末に用語解説があるように一番詳しいのではと思います(後半は減って来ましたが)。ストーリーは史実人孤高登山家加藤文太郎を主人公として、現代に彼が産まれたら的にアレンジした感じです。タイトル通りかなり暗い作品ですが、惹きつけられるものがあり、話題も現代だからこその時事が盛りだくさんで先が気になり、読むスピードが速くなりました。
欠点としては時系列が分かりにくいかなり癖の強い表現が多いです。序盤は良い意味で王道的なんですが、すぐに周囲人物に不快・善人っぽいのに一転堕ちてしまう人に溢れて、主人公が孤高どころかいじめ、振り回されている可哀想な人に見えてしまうことですね。「岳」の主人公三歩の方が泰然としてよほど孤高の人ではありました。この辺が人によっては途中で切ってしまってもおかしくないとは思いました。しかし、後半から主人公の理解者も出てきて、作風的にもある程度丸くなったなとは思います。結末も史実とは違いますが、アレンジ舞台設定なので許容出来る加藤文太郎という人物に思いを馳せさせるものでした。
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[投稿:2015-05-22 01:06:57] [修正:2015-05-22 01:22:51] [このレビューのURL]
7点 神々の山嶺
「岳」、「孤高の人」と並んで三大登山漫画と呼んで良い作品。漫画通にはその中でも最も評価が高い感じの作品です。個人的にもミステリー要素を取り入れつつ一番バランスがとれた登山漫画かなとは感じました。しかし、終盤のたたみ方は最も美しく良く出来ていたとは思うのですが、それまでの盛り上がりなどはやや乏しく、途中まであんまり面白くないなと個人的には思ってしまいました。女性がまるで男顔な濃い画風にも癖を感じました。逆に食事シーンはやたら美味しそうです(グルメ漫画より美味しそう)。三大登山漫画は長所と短所含めて互角の良作という感じだと思います。主人公の魅力と一話完結型なら「岳」、登山技術(前半)、画力と長編ならではの変遷なら「孤高の人」、比較的短編、バランスと終盤の締めなら「神々の山嶺」という感じだと思います。もちろん全ての作品がおすすめです。ただどれもこれ読んで山に行きたいと素直に思うような感じではないシビアさがあります。
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[投稿:2015-05-22 01:19:31] [修正:2015-05-22 01:19:31] [このレビューのURL]
7点 デジモンクロスウォーズ
「エレメントハンター」が面白かったのでこれも読んでみたいとデジモン知識皆無で読んだ作品。前作長所を継続した感じで今時珍しい少年漫画の王道。特に画力はキャラデザも好みで素晴らしいです。バトルもモンスター使役系の定番ですが迫力があります。デジモンファンへファンサービスが豊富らしいですが、自分みたいな皆無でも話は理解出来ました。キャラの掘り下げは前作よりも良くできており、感情移入が高まりしましたね。全4巻で特に詰め込んだ感も少なく話を纏めていました。「12歳前後だろ?」とビックリするくらいキャラの思考、言動がしっかりしている訳ですが、年齢層がその辺高めなのも幼稚さがなくて良かったです。
ただ前作より熱くなり過ぎて寒さを感じちゃうようなシーンも多かったかなと。バトルで突然歌詞とかが出てきたのも特にデジモンファンじゃないと寒さ感じるのは残念なところ。そして最後に後日談がWEB公開らしく(現在は見れない)それがないと散々伏線みたいに言ってたイレギュラーな主人公が2ケ月前のデジモン世界に導かれた理由が分からないのは痛い部分です。あと絵は本当に上手いのですがバトルがやや見にくいのはストレスを感じました。総合的には前作と変わらず良作といったところだと思います。王道少年漫画を現在水準の絵でみたいならという感じの作品です。
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[投稿:2015-05-13 03:06:02] [修正:2015-05-13 03:06:02] [このレビューのURL]
7点 シュマリ
北海道開拓史を題材に一人の男の人生を大河ドラマ的に描く作品。なかなか描かれないマイナーかつ死語になっている感もある日本の暗部たるアイヌ問題などを絡めつつ、現在に至っては希少性がさらに増す漫画。エンターテイメント要素も豊富で主人公シュマリのアクションも見どころ。主人公シュマリが偽悪家どころか本当に好き勝手やっていて悪事も行っているところも独自性があるかと(ブラックジャックは偽悪家みたいなもんなので)。
物語の部分、部分はキャラの心情がどうも分からない唐突さ、男女関係で縺れたり迷走しかかってるな感は感じながらも、逆に生々しさや先が読めない感を高めており、時代が変遷するにつれて立場が動いて重厚さを感じられる描写になって行ったと思います。だからこそ読み進めれば面白みが沸く作品であり、最後が特に綺麗に感動的に締められた部分も含めて手塚作品の中でも隠れた良作だと思います。
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[投稿:2015-04-14 23:33:08] [修正:2015-04-14 23:33:08] [このレビューのURL]
7点 アンラッキーヤングメン
事実を題材としたフィクションとしての歴史漫画(当然全部史実じゃない)の水準に十分に達しているであろう1968年を題材とした漫画。名前は仮名ながらもモデルにかなり近い人物が登場。それぞれの事件を事実部分を細かく拾いながら創作で掘り下げたり、リンクさせたりする描写が上手かったです。ヨーコが二人出てきて永田洋子はこっちなのかと後半で驚かされたところもありました。永山事件の死刑執行がかなり遅れた情状面の難しさも漫画を読めばイメージできるところもありましたし。3億円事件も実際の事実から独自の展開で考察して面白かったです。絵柄もスッキリして綺麗ですし、石川啄木の詩を混ぜながらの格好つけた暗さがある青春物語的でもありました(性描写が多いが不快さが軽減される)。犯罪者だらけですが、唯一現在華々しく活躍する北野武を想起する人物を主要キャラとして出してそれが一段と面白くしたと思います。彼をかなり創作部分で犯罪に関与している感じで描きつつも、魅力的なキャラなのがギリギリで訴えられないレベルで留まったのかなというほど思い返せば際どい物語でした(今の時勢だとこういうのさらに描けないかもしれない)。
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[投稿:2015-04-14 20:53:26] [修正:2015-04-14 20:53:26] [このレビューのURL]
7点 かぶく者
世にも珍しい歌舞伎業界を扱った漫画。画力と演出はなかなか素晴らしいもので、歌舞伎知識や業界の裏みたいなのも描かれており、勉強になった作品です。ただ李園の血統絶対主義を批判的に描いていた一方で、主人公も結局そういう産まれだから芸が上手いというモヤモヤした感覚。その勝手なヤンチャぶりが激しく作中で芝居壊しと呼ばれる台本無視を連発して、かなり引く部分があったのも事実です(脚本への敬意皆無でアドリブの域ではない)。この辺がまだ抑え気味で初期ストリートで色々やってた頃が一番面白かったかなと。打ち切りされてしまうほど人気が厳しかったのも納得です。題材のマイナーさはあんまり言い訳できないかなと思います。それでも長所が勝り、安定した話作り、打ち切りで第一部完ですがさほど尻切れ感はなく話を一応畳んだことは評価したいです。一読の価値がある良作だと思います。
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[投稿:2015-03-23 23:50:39] [修正:2015-03-23 23:50:39] [このレビューのURL]
7点 武田勝頼
超有名で今も武名が轟く武田信玄亡き後、それを勝頼が継いでたった10年で滅んでしまった衝撃的な事実。普通のドラマでは信玄死亡、途中で長篠敗北・武田滅亡とあっさりになりがちな行間を描いた稀有な作品です。結果論から導かれる通俗的な勝頼が暗愚で無能だったからという部分を否定しながらも、美化擁護というほどの演出にはなっていない(武将として信長や家康が恐れる優れた部分を描きながら、跡目を継いでも身内を纏めたり、抑え込めず勝機を逃したり、改革を先送りにしている部分などは可哀想の一言では済まない)ところには中立性を感じて評価出来ます。他は横山漫画の長所や短所を含めて同じですが題材の良さに個性を感じる作品です。展開に考えさせられつつ実質戦うことさえも出来ないでドミノ倒しみたいに武田が滅んで行く終盤の物悲しさは心に来るものがありました。
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[投稿:2015-02-28 20:27:31] [修正:2015-03-01 06:54:19] [このレビューのURL]
7点 長宗我部元親
四国の雄「長宗我部元親」戦国時代を勉強すれば誰もが知っている人物ですが、かといって詳しい人は少ないマイナーな域を出ていない元親を主人公にした作品。絵柄に癖あれど画力、迫力、演出が良くて単なる歴史語りになっていない、概ね史実準拠で話がまとまっているところなどからも学習用要素もあり評価出来るかと。四国から見た信長、秀吉との中央政権とのリンクにはニヤリとするところがあり新鮮な歴史を楽しめます。最近台頭する本能寺四国原因説をほぼ採用しているのも勉強になると思います(実際はあるとしても補助要素くらいかとは思いますが。斎藤利三は本作じゃそれが要因で謀反賛成ですが、史実的には無謀と反対していたようですし)。『センゴク』の主人公仙谷権兵衛の醜態は如何にも悪役なキャラはともかく概ねこの通りなのは事実ですし、知ってはいたものの衝撃です(その後復活したのも知っているからこそ尚驚き)。元親は大河ドラマでも主人公をやれそうな要素たっぷりな人物であり(仙石が要因である息子の死後は暗愚化しますがそのことはエピローグで触れている)、その魅力を描きながらも天下人には届かない限界という部分も描いており、単なる主人公賛美で終わっていないところも素晴らしいかと。歴史漫画として良作であり、作者作品は他にもこの手のが多いようなので読んでみたいと思える出来でした。
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[投稿:2015-02-12 02:34:21] [修正:2015-02-12 02:34:21] [このレビューのURL]
7点 麻酔科医ハナ
麻酔科医という地味なところに焦点を当てながら医療お仕事漫画として十分な水準に達しています。
画力もそれなりで手術や説明が分かりやすい。医療薀蓄も想像以上に過酷な麻酔医という視点から焦点を当てて、豊富で勉強になるところが多いです。女性主人公ですが嫌味がない可愛い性格なので感情移入出来る部分も良いかと。おそらく最初は1巻完結予定だったのか、そこで話は纏まっているところもあるので興味が薄い人もまず1巻だけという読み方も出来ると思います。そこから連載が続いてい上記の良さは出ているのですが、話が暗に傾く比重が多く1巻の方が楽しく読めていたなと。作者自身もあとがきで苦しみを吐露しており、連載ペースがかなり遅くなっているところが気がかりです。連載8年目ですがようやく5巻が来月に出る予定の模様。もう少し過酷でもそれをネタで笑い飛ばすようなところもあった初期の路線に戻って欲しいなと思いつつ、楽しめているのも確かなので風呂敷を畳んで出来るだけ早期かつ綺麗に終わることを期待しています。
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[投稿:2015-01-31 23:04:58] [修正:2015-01-31 23:04:58] [このレビューのURL]
7点 横浜線ドッペルゲンガー
ドッペルゲンガー現象・タイムスリップを利用して、現在と過去の自分同士をコンビとして自らに罪を着せられた連続殺人事件の謎を解くという物語。SF満載なので推理要素なんてあまりない結論に至るのではと思っていたら、終わってみると本質はミステリー作品だったと呼べるくらい推理部分が丁寧に出来ていました(事件を難解にする登場人物の突飛な心理や行動を、芸術至上主義を芸術家同士の身内事件というところで随所に適用してフォロー出来ている)。
だからこそ上記SF要素が独自のスパイスになった感じでしたし。真犯人発覚時は驚きました。てっきり他未来の自分自身が犯人だろうと匂わせるようなミスリードに自分は乗ってしまいましたから。絵柄に癖がある、終わり方が後味悪いなと思ってしまいましたが、全4巻で過不足を感じずに纏めたところが良かったです。作者にとって初連載らしいですが次回作にも期待します。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2015-01-22 02:19:49] [修正:2015-01-22 02:19:49] [このレビューのURL]
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