「gundam22v」さんのページ

総レビュー数: 644レビュー(全て表示) 最終投稿: 2010年12月06日

作者作品で一番長編ですが、王道少年バトル漫画として上手く纏めた作品だと思います。第一部は平凡ですが、第二部に主人公交代が効いて尻上がりに面白くなって来ます(各キャラに見せ場が与えられて上手い)。ただ敵側が物足りないのが残念でしたね。無の民に脅威を感じずあっさり退場。ラスボスは救出というのが予定調和で。バトルに遊びという作中でも評される要素が悪く作用してしまった気も。エピローグにしっかりページ使ってまとめてくれたところは良かったです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2016-09-16 20:52:06] [修正:2016-09-16 20:52:06] [このレビューのURL]

話としては地味です。しかし良い意味で和風なセンスがあり読ませるものがあります。そして最後は伏線めいたものは回収して、余韻がありすっきりした心地に。出来の良い邦画を丁寧に漫画化という感じです。これを評価して賞をくれた海外もなかなか見る目があるんだなと感心しました。全1巻漫画ではおすすめの作品。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2016-08-03 23:30:56] [修正:2016-08-03 23:30:56] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

完結後の評価になります。近年増えてるデスゲーム系作品。絵が非常に綺麗なのが印象的。ただオチはやっぱり実はこの世界は作られた系に該当しちゃいましたね(現実との一定のリンクはあるにせよ)。前半はゲームがシンプルながら運動系含めて種類が豊富で緊張感もありました。世界観もビザ期限を用いての時間切れ死亡制度など独特です。群像劇的な番外編で主人公アリス以外の人間を描くのも面白い試み。しかし後半はゲームより哲学的な論戦、作者の主張が出過ぎている感じだったり、主人公アリスがもうゲームには金輪際参加しない宣言から、番外編で本筋に絡まない人間模様を延々と見せられてグダグダしてしまった感が。後半で例外的に面白かったどくぼうゲームの勝者コンビ(今際の国完全肯定)がまさか終盤に全く絡まないとは悪い意味で想像出来ませんでしたし。このオチやるなら全十数巻くらいで番外編をもっとカットして主人公アリス(とヒロインウサギ)の物語に集中させスムーズに終わった方が良かったのではないかと(一貫してアリスが地頭良い程度のチート感ない主人公でウサギがかわいい運動系ヒロインなのは良かったが)。ただ後半の欠点を考慮しても、近年のデスゲーム漫画ではかなりの良作だったと思います。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2016-05-24 20:11:45] [修正:2016-05-24 20:11:45] [このレビューのURL]

実録の失踪生活を描いた漫画(終盤はアル中治療記)。作者の他作品を知らないで読んだのですが、絵柄の親しみやすさや描写力がさすがベテランだと思います。ホームレス生活までしていた訳ですが(後半は配水工として働いてる)、丁寧かつ面白くおかしく描き、楽しそうにみえるという凄い作品だと思います。こうなっても人間生きていけるんだって感じなので、こっちの方が下手な他の元気づけることを意図してる作品よりも元気が出る漫画かなと思ったりしました。

意図的に暗い感じを排除していると前置きしつつも、実際に作者が失踪生活している間は作中にもあるように、実社会の欝から抜け出して活き活きとして、規則正しい生活と後に襲ってくるアルコール中毒から逃げられている、警察に発見されなければ戻るつもりは一切なかったところは考えさせられるところでした。巻き込まれた家族は大迷惑という大前提の突っ込みがあるので、この辺は目くじら立てずに読める人向けの作品ではありますが、色々な賞を得たり話題になっただけの作品ではあるかと。ただ終盤のアル中病棟話が半端だなあと感じました。続編が出ているらしくそれも読まないと一段落してない終わり方でした(読む予定ですが)。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2016-04-24 08:55:41] [修正:2016-04-24 08:55:41] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

時間系作品では「過去を直接変えられない」という制約を課しつつ、再現を体験して今の生き方を変えるという独自のコンセプトがある作品。清潔感ある画風が良くて、画力も高いです。主人公である研究所所長亜紀が魅力的でした。一話完結依頼話と大きな軸である研究所の因縁に謎解き話が平行するのも面白かったです。

ただ全体としては良かったものの、ややご都合色ある良い話だな系が多くワンパターン的(後味がどうしようもなく悪い話があっても良いと思う。そこから今に活かせるものだってあるはず)。大きな軸も伏線回収は良いのですが、平行世界を用いたのはともかく、あちこちに「実はこうだった」と説明調にまくし立てた感が(もっとシンプルな方が良かった)。それでもラストシーンを見た時の余韻はなかなかでした(ずっと片想いされていた所長が今度は片想いになり、本当に初対面でしかない平行世界の助手に再会し声を掛ける)。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2016-03-17 23:22:06] [修正:2016-03-17 23:22:06] [このレビューのURL]

世界観と設定が斬新な作品。裏都庁とか本当にあるのかもと思わせるものがありますし、難民や外国人問題も連載時以上に注目度の高い問題なだけに10年越しでドラマ化決定したのも納得出来ます。正直序盤はやや低調だなって感じだったのですが、主人公久保塚がシステマを覚えて戦えるようになった辺りから話もキャラが立ち、時事やバトル要素を絡めて面白さが増しました。

勢力や思惑も絡んで複雑化する中でさりげなく問題提起する姿勢も良かったです。序盤から貼っていた伏線も随所に絡めて消化して行きました。欠点と言えば絵にかなり癖があること、そのため外国人はともかく日本人も外国人と同じような顔に見えてしまう。扱うテーマを考えてもこれはマイナスでした。あと終盤はかなり急いで話は畳んだものの、あれだけ窮地で複雑だったのがあっさり解決したように思えました。久保塚を憎悪する因縁の殺し屋が放置のままだったのもスッキリしない。気になる箇所は序盤と締めにあったものの、全体的にはドラマが良い出来で原作人気も再燃することを願いたいなと思えるほど印象深い作品でした。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2016-03-12 14:09:22] [修正:2016-03-12 14:09:22] [このレビューのURL]

弁護士に比べ圧倒的に目立たない難関資格公認会計士を題材とする漫画。年代にしては絵柄が相当古いため打ち切りになった気がします。「美味しんぼ」の初期に近い感じ。でも慣れれば漫画としても読みやすく、大丈夫だと思います。原作を現役公認会計士(アニメオタクらしい)が担当しているだけに、内容はビジネスミステリーとして職業知識を絡めて、一話完結を原則に面白いです。キャラも主人公萌ちゃん(名前と違って姉御肌のツンデレ系。現役女子大生である意味は謎。仕事ばかりで大学通ってる感じもない)と相棒カッキー(萌より相当年上なのに部下)の掛け合いが楽しめました。

打ち切りでありながら全3冊で会計士の実情を掘り下げ、内容的にもまとまりがあるので(萌ちゃんとカッキーの恋愛関係も暗示を感じる)、続きが読めない残念さはありつつも、隠れた良作だったと思います。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2016-03-01 18:07:49] [修正:2016-03-01 18:07:49] [このレビューのURL]

7点 HaHa

「ピコピコ少年」、「猫背を伸ばして」など先生の自伝作品では大きな役割を果たす先生のお母さんの半生を描いた作品。その意外かつドラマチックな過去には驚きました。教訓的で説教臭い面はありますが、実話の重みもあり引き込まれます。ただこの作品も「押切母の過去」という面が頭にあるからこそ深みがある作品なので、先生の自伝作品を先に読んでいる人向けで、この作品だけ読むのには向いてないかもしれません。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2016-02-12 20:27:17] [修正:2016-02-12 20:27:17] [このレビューのURL]

一旦完結後仕切り直しで前シリーズの続編です。内容的には劣化はないので世間の裁判員制度を騒ぐブームが終わったせいかもしれませんが、2巻が出てから長く続きがないのが本当に残念です。主人公北尾の傍聴仲間が出る前に停止した感じ(弁護士、検事の星川姉妹は出てる)。このまま終わっても元が一話完結的で大きな伏線とかある物語ではないため支障はないですが。前シリーズを読破した人にはお薦め出来ます(2巻で殺意の有無を見極める話は裁判の難しさを感じる踏み込んだ話で特に出来が良い)。続刊を是非期待したいです。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2016-02-08 21:54:22] [修正:2016-02-08 21:54:22] [このレビューのURL]

裁判長シリーズの漫画担当者の弟が売春
紹介で逮捕、裁判になった
顛末を描いた番外編。本編同様のクオリティを保ち
つつ、好奇心で傍聴出来た本編と違い当事者になった
大変さが描かれています。

身内だから弟に同情的な美化作品になるのではと
心配していたら、心から反省しているとは思えないと感じている
こと、真の更生のため厳罰を望んでいることなど(弟を愛する
母親を泣かせるなとしか思っていない)冷静な
スタンスなのも好印象。

全1冊で完結していますし、本編を不謹慎と感じる
人はどうしてもいるでしょうから、その辺がないこっち
を読むのだけでもお薦めです。勿論本編を読んだ人
にはさらに厚みを増させる外伝的なものとして薦められます。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2016-02-08 20:22:54] [修正:2016-02-08 20:22:54] [このレビューのURL]

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