「gundam22v」さんのページ

総レビュー数: 644レビュー(全て表示) 最終投稿: 2010年12月06日

7点 暁星記

テラフォーミング後の金星を舞台にしたSF漫画。
完全に縄文時代状態ですがその理由には伏線があります。
絵には不思議な魅力があり、画力も描き込みが多く、
世界観も独特なので見どころを感じました。
答えを明確にしていませんが霊だの精霊だのが関わる話(ときに
難解ではあるが)、最後の精霊のセリフの象徴されるメッセージ性も良かったです。
連載でこのペースだと途中で読むのやめただろうなという遅筆作品だからこそ一気読み出来る今の方が面白い作品かと。
一応話は畳んでますし。
欠点はキャラクターがもう一つ個性がない、絵がやや見づらい、視点がコロコロ変わる、この辺でテンポが良くない感じがします。
全8巻ですがボリュームは倍と言った体感です。総じて良作
ではありました。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2014-08-03 04:54:01] [修正:2014-08-03 04:54:01] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

日本のライトノベル原作のSF漫画。近日アメリカが映画公開するので話題なるであろう作品。全2巻しかないわけですが、話を広げずにループ・戦場でのボーイミーツガールに絞って畳んだのが好感が持てる作品です。テンポ良く話が進み、伏線をちゃんと拾っているのは読み返すとよく出来てると思いました。『デスノート』などで有名な小畑絵の美麗さも良かったです。ヒロインのリタの可愛さが引き立ちますし、バトルシーンは迫力がありました。世界観がギタイがただの宇宙侵略者ですし狭いというところ・SFとはいえ倒すと移って来るとまでするループ能力に無理がある部分があり、違和感が完全に拭えないところなどに欠点を感じましたが、ループもの特有の切ない結末といい短く纏めた良作だったと思います。映画向きの作品だと思うのでそちらの出来も気になるところです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2014-06-25 21:47:53] [修正:2014-06-25 21:47:53] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

一話か一編完結のパニックホラー物語を重ねながら、メインとなる王位継承争いの行方も同時に進める怪物王女の物語。絵柄が独特ですが雰囲気があり、徹底したホラー漫画じゃなく女性キャラは可愛く見えます。主人公兼ヒロインの姫のキャラに個性がありました(20巻もあるのに最後の最後まで安易な感じにデレなかった)。彼女を軸に仲間キャラが増えてきて、様々な敵と駆け引きになる様は毎回面白かったです。毎話レベル大きなレベルでも謎解き要素があり、伏線として平行世界系SF要素をたくさん出して、それなりに畳んだ終盤には驚きもありました(時間系は複雑ですが図にして書くとかなり精緻に出来ていることに気付きました)。毎回バトル要素もあってそこも面白かったです(姫が強すぎですが)。欠点は回ごとに出来不出来の差があったと思います。スッキリしないで粗っぽく終わる回もありました。ラストもそんな感じで主人公だけが戦いから降りられて、他の人間にまかせて逃げたような格好になった感じです。綺麗に終わるなら根本問題解決して王的な存在になって欲しかったなと思ったりします。演出がやや淡々だったかなとも思いますが、出来の良い回の素晴らしさは大したものであること、伏線回収の巧みさを考えてもアニメ化されたこともあるようですが、もっと評価されても良いのではと思う作品です。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2014-06-10 15:29:09] [修正:2014-06-10 15:29:09] [このレビューのURL]

恋愛成分多めのSFロボットもの漫画。シリアス中心。
アニメはたまに見ていましたが、ダラダラ間延びしたのと設定が難解だったのでリタイヤしてしまいました。アニメが全50話もある割に本筋に絞れば漫画全6巻でちゃんと纏まりを感じました。設定も分かり易い方で漫画を読んでこういうことだったのか、独自の世界観で面白かったのだなと初めて感じました。画力は文句なし。キャラデザからしてアニメとかなり似ています。キャラもアニメで描かれた不快な部分が良い意味で漫画は削られている感じなのでこっちの方が良いと思いました。
特にホランドの理不尽な暴力にはアニメは苛つきまくりましたが、
漫画は意味ある暴力1回だけに抑えてましたし。
欠点を言えばロボットものとしての戦闘成分が少なめだったことです。ややゴチャゴチャして見にくさもありました。人間ドラマにロボットが添え物というのはアニメも変わらない感じでしたが、アクションはやはりそこが良く出来ていたアニメには敵わないですね。それでもアニメリタイヤ、未見の人間には上記長所で漫画の方が薦められるのではと思えるほどの良作でした。コミカライズとしては相当に成功の部類ではないかと。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2014-05-20 17:53:54] [修正:2014-05-22 14:37:44] [このレビューのURL]

最初は野球漫画で全6巻ってつまらなさそうと敬遠していましたが、『吠えろペン』シリーズのノリが合うなら野球はただのネタなのでこの巻数で十分に感じるもので面白かったです。突っ込み役不在でシリアスなギャグを狙ってやってる漫画なので野球部分は突っ込むだけ無駄です。それでも作中語られるメッセージには真理の部分はあります。近年映画化されただけあるファンが多い作品というのは納得です。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2014-05-16 08:23:17] [修正:2014-05-16 08:23:17] [このレビューのURL]

7点

アニメ、漫画業界からエロ雑誌、
ホストまで主にオタク向け業界の金巡りを題材にした漫画
基本取材漫画な訳ですが、一編完結のストーリーとしても
それなりに纏めています。
主要キャラもそこそこ立っていますし、何と言っても説明
ばかりになりがちなのを適度に抑えて漫画としても読み易い
です。説明も頭に容易に入ってくるように噛み砕いてます。

絵柄も劇画調にならずに漫画チックで可愛らしいのも
題材・描写が生々しいだけに助かりました。
題材が裏業界ですが、一般人もどうしても触れなきゃいけない
銭というものについて勉強になる
のは間違いない上に考え方がどの分野にも普遍的に通じるものはあったかと。
知名度低いですが読んで損はない漫画だと思います。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2014-04-16 17:50:16] [修正:2014-04-16 17:50:16] [このレビューのURL]

前作『燃えよペン』の特徴(前作の評価に書いています)
は継続したままの基本一話完結の続きシリーズ。前作より架空の話運び(殺し屋や宇宙人が出たりする)が増して、面白くなった部分とつまらなくなった部分が半々ですね。
前作より前半は面白みがあがる話も多かったですが、後半は勢い落ちたかなって話も多かったです。それでも全体的に面白いの範囲でしたが。さらに続くシリーズも読んでみたいと思いました。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2014-03-16 09:36:08] [修正:2014-03-16 09:36:08] [このレビューのURL]

フランス革命を扱った現在でも唯一の長編名作漫画
少女漫画らしく恋愛の分量は多いながら(ちょく
ちょく恋愛パートに行く)、この作品の凄さは
歴史漫画としての要素が傑出して、この時代を扱う漫画
として唯一のものと言えるからではないか。
読み易さ、わかり易さ、詳しさ、史実としての公平さ(マリー・
アントワネットが主人公格だから美化要素はあるにしても、
彼女の非難されるべき部分もちゃんと描いている等)がありつつ、主人公のオスカルら架空人物を絡めながらの娯楽性も
しっかりしていて、悪い歴史漫画にありがちな事実並べてる
だけには決してなっていないのが大したものかと。
フランス革命を学ぶだけではなく、イメージ
し肉付け出来る漫画ならではの素晴らしさは普遍
だと思います。

絵柄も少女漫画的なものながら画力は高く、個人的には癖が少なかったですね。オスカル、マリー・アントワネットらは普通に美しく思えますし。フランス革命時代と思えばイメージにも
一致するのも有利な点でしょう。欠点を感じたのはアクションシーン、合戦の迫力が足りずにそこが盛り上がらない点でしょうか。そこは時代を感じた部分です(当時の画力水準はあるでしょうが)。あとは恋愛パートで詩のようにしつこく耽美部分があり、そこは食傷してしまいました。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2014-03-16 05:39:40] [修正:2014-03-16 05:39:40] [このレビューのURL]

短いけどコンパクトに超有名なダンテ神曲の原作
をほぼ準拠で纏めていたと思います。

学習用だけじゃなく神話的な死後世界巡り冒険譚として
成り立ってたのは良かったですね。
ドレの絵を動いているように意識したという作りが
成功して雰囲気が良く出ています。

内容面も異教徒はみんな悪で地獄にいたのはビビリましたが、そういうキリスト教の本音部分もちゃんと描写していました(ただ永井先生がこれに批判的なので主人公ダンテには疑問を呈させる
など改変はしています)。たまに述べる現実・神話エピソード
の紹介や哲学的なセリフ(神が作った人間が何故悪事を働くのか、なんで地獄が必要なのか等)には感銘を受けるところがありました。

本当はもっと長い方が嬉しかったですが、これ以上は原典に
当たれってところですかね。一般的にダンテの神曲読んだことあると知ったかぶれる程度の網羅性はあると思います。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2014-03-03 17:17:06] [修正:2014-03-03 17:17:06] [このレビューのURL]

バーテンダーが題材の職業系漫画
こういう系統に外れなしって感じでの酒の
薀蓄が幅広い上に深くタメになる、
画力がしっかりしている、人情話も説教臭い面はあるが
メッセージ性が高く良く出来ています。
一編完結の話作りの安定感も大したものです。
地味なのにサクサク読んでしまいます。

欠点を言えば後半ヒロインが空気になったこと(ヒロインから主人公への恋心が、結末投げっぱなしなのは仕方ないにしても
存在自体の凄まじい空気化)、作画(というか
キャラデザ)が初期の方がきめ細かく良かったこと、キャラの描き分けがやや甘いので同じ顔の人が散見したこと(特に
後半はキャラデザが簡略化したので髪型でしか区別つかない
キャラが増える)、もう一つキャラの個性が全体的に足りないなと思ったこと等散見しました。

『ギャラリーフェイク』、『コンシェルジュ』辺りの
職業薀蓄一編完結物語が好きなら親和性はあると思います。
「バーテンダーって実は凄いんだな」と思える辺りが芯がしっかりした作品なのは間違いないです。


ナイスレビュー: 0

[投稿:2014-02-28 23:44:43] [修正:2014-02-28 23:44:43] [このレビューのURL]

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