「gundam22v」さんのページ

総レビュー数: 644レビュー(全て表示) 最終投稿: 2010年12月06日

どこかで見たような既視感ある世界観、流行りの「進撃の巨人」に影響受けてるなと思う部分、「ベルセルク」投げ出しで新作かよという部分などで評価はあまり高くない印象ですが、さすがにベルセルク作者作品だけに面白かったです。全1巻ですが主人公とヒロインはじめキャラは立っているし、バトルは迫力あり、それなりに纏まっているところも好印象(再開しようと思えば出来るししなくても良い終わり方)。息抜き的な佳作読み切りという感じです。

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[投稿:2015-05-23 02:36:36] [修正:2015-05-23 02:36:36] [このレビューのURL]

「岳」、「神々の山嶺」と並んで三大登山漫画と呼んで良い作品だと思います。この作品の抜けているところは画力です。現代的で初期から上手くて、途中からは画集レベルになっています。これは登山漫画としてはかなり重要なところかと。三大漫画の中で登山の技術論は巻末に用語解説があるように一番詳しいのではと思います(後半は減って来ましたが)。ストーリーは史実人孤高登山家加藤文太郎を主人公として、現代に彼が産まれたら的にアレンジした感じです。タイトル通りかなり暗い作品ですが、惹きつけられるものがあり、話題も現代だからこその時事が盛りだくさんで先が気になり、読むスピードが速くなりました。
欠点としては時系列が分かりにくいかなり癖の強い表現が多いです。序盤は良い意味で王道的なんですが、すぐに周囲人物に不快・善人っぽいのに一転堕ちてしまう人に溢れて、主人公が孤高どころかいじめ、振り回されている可哀想な人に見えてしまうことですね。「岳」の主人公三歩の方が泰然としてよほど孤高の人ではありました。この辺が人によっては途中で切ってしまってもおかしくないとは思いました。しかし、後半から主人公の理解者も出てきて、作風的にもある程度丸くなったなとは思います。結末も史実とは違いますが、アレンジ舞台設定なので許容出来る加藤文太郎という人物に思いを馳せさせるものでした。

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[投稿:2015-05-22 01:06:57] [修正:2015-05-22 01:22:51] [このレビューのURL]

「岳」、「孤高の人」と並んで三大登山漫画と呼んで良い作品。漫画通にはその中でも最も評価が高い感じの作品です。個人的にもミステリー要素を取り入れつつ一番バランスがとれた登山漫画かなとは感じました。しかし、終盤のたたみ方は最も美しく良く出来ていたとは思うのですが、それまでの盛り上がりなどはやや乏しく、途中まであんまり面白くないなと個人的には思ってしまいました。女性がまるで男顔な濃い画風にも癖を感じました。逆に食事シーンはやたら美味しそうです(グルメ漫画より美味しそう)。三大登山漫画は長所と短所含めて互角の良作という感じだと思います。主人公の魅力と一話完結型なら「岳」、登山技術(前半)、画力と長編ならではの変遷なら「孤高の人」、比較的短編、バランスと終盤の締めなら「神々の山嶺」という感じだと思います。もちろん全ての作品がおすすめです。ただどれもこれ読んで山に行きたいと素直に思うような感じではないシビアさがあります。

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[投稿:2015-05-22 01:19:31] [修正:2015-05-22 01:19:31] [このレビューのURL]

8点 エンマ

「ライバル」という低年齢向けとは思えない深くブラックな一話完結物語(掲載誌のせいで知名度低すぎ)。冥界で死者が出過ぎているため、使い魔人形のエンマが色々な時代・場所で死者を増やす罪人を先に殺す行動を行います。絵がまず綺麗でキャラデザが好みだから読みやすかったです。この絵の綺麗さが殺すために骨を抜くという独自の定番罰のエグさが軽減されているのも良かったです。人間ドラマに毎話メッセージが込められており、主人公エンマに関する物語も同時に少しづつ動いて行きます(彼女に苦悩が芽生えてくる)。余韻と切なさを残して終わる一話完結型の定番としてはレベルが高いと思います。落ちも話が進むたびにバリエーションも出てきますし(骨を抜いて殺せない人間が出てきたり)。罪人が純粋悪じゃないことがほとんどで、大害を防ぐには小害は見過ごすしかない的な勧善懲悪じゃないところも面白かったです(ただ根っからの悪人がもっと居ても良いとは思った)。最後は引き伸ばし感がなく、質を保ったまま本筋を畳み、綺麗に終えたところもマイナー掲載の長所だったのではと思いました。あと気になったところは罪人に史実人が出て来る回のそれは面白かったのですが、途中からは史実をほぼ踏まえてなかったです。史書の方が作中は後世のデタラメという設定なんでしょうが、やっぱりそこはエンマを絡めてももっと沿った方がと思いました。総じて今の少年誌には色々な意味で存在し得ない隠れた良作だと思います。

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[投稿:2015-05-18 21:39:10] [修正:2015-05-18 21:39:10] [このレビューのURL]

「LIAR GAME」作者の推理漫画。意外に正統派であること、一話もしくは数話完結で作者の頭の良さが発揮されている独特の作風は良かったと思います。欠点としてあまりにも定番の人情話オチが多くてそこら辺のバリエーションの少なさが気になりましたね。主人公小田霧の過去も謎ばかりのまま掘り下げが遅れて、脇キャラもあんまり立っているとは言い難く、毎回扱う事件も緊張感が乏しく物足りなさは否めません。ただ謎と解決は面白く既巻分は読んでしまいました。本筋的に配置していたであろうライバル作家との戦い・謎の事件などは完全に投げっぱなしで休載3年くらいになっているのは残念です。再開して「LIAR GAME」同様に一応の完結はして欲しいなと思います。

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[投稿:2015-05-16 06:16:03] [修正:2015-05-16 06:16:03] [このレビューのURL]

「エレメントハンター」が面白かったのでこれも読んでみたいとデジモン知識皆無で読んだ作品。前作長所を継続した感じで今時珍しい少年漫画の王道。特に画力はキャラデザも好みで素晴らしいです。バトルもモンスター使役系の定番ですが迫力があります。デジモンファンへファンサービスが豊富らしいですが、自分みたいな皆無でも話は理解出来ました。キャラの掘り下げは前作よりも良くできており、感情移入が高まりしましたね。全4巻で特に詰め込んだ感も少なく話を纏めていました。「12歳前後だろ?」とビックリするくらいキャラの思考、言動がしっかりしている訳ですが、年齢層がその辺高めなのも幼稚さがなくて良かったです。

ただ前作より熱くなり過ぎて寒さを感じちゃうようなシーンも多かったかなと。バトルで突然歌詞とかが出てきたのも特にデジモンファンじゃないと寒さ感じるのは残念なところ。そして最後に後日談がWEB公開らしく(現在は見れない)それがないと散々伏線みたいに言ってたイレギュラーな主人公が2ケ月前のデジモン世界に導かれた理由が分からないのは痛い部分です。あと絵は本当に上手いのですがバトルがやや見にくいのはストレスを感じました。総合的には前作と変わらず良作といったところだと思います。王道少年漫画を現在水準の絵でみたいならという感じの作品です。

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[投稿:2015-05-13 03:06:02] [修正:2015-05-13 03:06:02] [このレビューのURL]

8点 LIAR GAME

頭脳戦漫画としてドラマがヒットしているのもあって有名な作品。興味はあったのですが完結後に読んだ方が良さそうと思い敬遠していました。結果的にそれで良かったと思います(ルールが少し複雑でテンポも途中からは少し良くないので
一気読み向き)。正直最初は絵のレベルの低さ、1回戦のオチが読めまくっていたバトルで拍子抜け感が酷かったです。

しかし次第にゲームの内容・画力も迫力不足という問題は抱えながらも上達して行きました。特にゲームは少数決から終盤に至るまでには独自のゲーム性、駆け引きと逆転の連続で展開の面白さに引き込まれました。単なる個人勝負じゃなく囚人のジレンマ的な団体戦要素があり、その辺の駆け引きは毎回面白かったですね。主人公である直の成長、パートナーの切れ者秋山、オカマだけど「良い女」キャラのフクナガ、ライバルのヨコヤなどキャラも立って来て盛りあげました。心理学的要素を入れた解説も勉強になりました。

しかしライアーゲーム関連のオチはある程度予想出来た部分はあったのですが(なんだかんだでヌルかったですし)、やっぱりラストゲームの盛り上がりの乏しさといい良い締めではなかったなとは思います。投げっぱなしよりはマシ
だとは思いますが。あとカイジ系のゲームと比べると演出、オチとも関連するんですが緊張感をやや欠いてはいます。それでも毎回のゲームのレベルは高く、頭脳戦を代表する漫画という
評価は揺らがないと思います。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2015-05-11 01:53:35] [修正:2015-05-11 01:53:35] [このレビューのURL]

北海道開拓史を題材に一人の男の人生を大河ドラマ的に描く作品。なかなか描かれないマイナーかつ死語になっている感もある日本の暗部たるアイヌ問題などを絡めつつ、現在に至っては希少性がさらに増す漫画。エンターテイメント要素も豊富で主人公シュマリのアクションも見どころ。主人公シュマリが偽悪家どころか本当に好き勝手やっていて悪事も行っているところも独自性があるかと(ブラックジャックは偽悪家みたいなもんなので)。

物語の部分、部分はキャラの心情がどうも分からない唐突さ、男女関係で縺れたり迷走しかかってるな感は感じながらも、逆に生々しさや先が読めない感を高めており、時代が変遷するにつれて立場が動いて重厚さを感じられる描写になって行ったと思います。だからこそ読み進めれば面白みが沸く作品であり、最後が特に綺麗に感動的に締められた部分も含めて手塚作品の中でも隠れた良作だと思います。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2015-04-14 23:33:08] [修正:2015-04-14 23:33:08] [このレビューのURL]

事実を題材としたフィクションとしての歴史漫画(当然全部史実じゃない)の水準に十分に達しているであろう1968年を題材とした漫画。名前は仮名ながらもモデルにかなり近い人物が登場。それぞれの事件を事実部分を細かく拾いながら創作で掘り下げたり、リンクさせたりする描写が上手かったです。ヨーコが二人出てきて永田洋子はこっちなのかと後半で驚かされたところもありました。永山事件の死刑執行がかなり遅れた情状面の難しさも漫画を読めばイメージできるところもありましたし。3億円事件も実際の事実から独自の展開で考察して面白かったです。絵柄もスッキリして綺麗ですし、石川啄木の詩を混ぜながらの格好つけた暗さがある青春物語的でもありました(性描写が多いが不快さが軽減される)。犯罪者だらけですが、唯一現在華々しく活躍する北野武を想起する人物を主要キャラとして出してそれが一段と面白くしたと思います。彼をかなり創作部分で犯罪に関与している感じで描きつつも、魅力的なキャラなのがギリギリで訴えられないレベルで留まったのかなというほど思い返せば際どい物語でした(今の時勢だとこういうのさらに描けないかもしれない)。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2015-04-14 20:53:26] [修正:2015-04-14 20:53:26] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

近年減って来た蛙のマスクで変装した男による私刑執行を題材としたサスペンス猟奇漫画。絵柄が好みでない部分もありましたが続きが気になりどんどん読める良作ではありました。ラストが形式はハッピーエンドなのに内面に深い傷を残すバットエンド風なのも独特で良かったです。ただ犯人がどうやってこれだけの裁判員関連の個人情報を集められたのか、主人公である刑事にだけ部屋盗撮、ゲーム的な遊戯まで行い特に固執する理由が分からないなど粗っぽい部分があったのが残念でした。実質全2巻半であっさり完結しているところは読み易いです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2015-04-11 03:04:45] [修正:2015-04-11 03:05:37] [このレビューのURL]

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