「gundam22v」さんのページ

総レビュー数: 644レビュー(全て表示) 最終投稿: 2010年12月06日

料理と探偵ものを融合した一話完結系。ほぼ毎回安定して
16巻まで行ったのは大したものだと思います。
食知識の解説が詳しく、それを用いたトリックが斬新、
推理ものとして一定の水準に達する推理要素、豊富なギャグ時々シリアスなど良い意味でのB級作品です。
食に関しては身近な庶民的なものに対しても平等に高く評価
して取りあげているところに好感が持てました。

主人公の言動が個性越えて不快にみえる箇所が結構多い
のが欠点でしょうか。伏線めいたものも
結構投げた終わり方でした。総合的にドラマ化もされただけ
ある良作だと思います。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2013-10-29 02:40:47] [修正:2013-11-01 04:00:10] [このレビューのURL]

ドラマ化、アニメ化など各方面で評判良いんですが、個人的に合わなかったです。宇宙関係は他作品以上に添え物で少年少女の思春期学校生活という感じなので、それが好きかどうかでかなり相性変わるかなと(それも結構ジメジメした感じです)。

個人的に泣かせようと強引に狙うような話運び、初期からライオン
さんが素顔晒すことで神秘性がなくなった辺りも好きではなかった
です。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2013-10-28 21:58:50] [修正:2013-10-28 22:00:21] [このレビューのURL]

人物ごとのオムニバス形式での歴史伝記もの。
本作で現在も独自なのが
栄光を掴んだもののそれを最後は手放した人、生前認めらずに
死後になって評価された人、それらの人間に焦点を当てて
いることです。
最後はほぼ毎回
切ない気分になりますが良い勉強になります。

成功談からだけで終わる人の物語からは学べないものや
この作品みると天運という要素も如何に大きいかに
ついても実感します。

ギャグシーンがやや寒いですが画力があるのと熱いシーン、
悲劇シーンは演出が素晴らしく感動します。
巻末でページ合せの読み切りはちょっとつまんないです…
作者にこういう作品が如何に向いていたかを感じました。


ナイスレビュー: 1

[投稿:2013-06-26 04:18:18] [修正:2013-06-26 04:18:18] [このレビューのURL]

忍法なんて完全に越えた超能力バトルのバトルロワイヤル作品
舞台は史実を流用してなかなか上手い舞台だと思います。

一発芸大会なので「何の力持ってるの?」、「それを
破るにはどうしよう」って所が見どころです。
オチが大体読めちゃう作品だからこそそこが重要ですがこの巻数
でテンポが良く密度が高かったですね。
引っ張ることなくどんどん決着ついて犠牲者が出るのは
最近ある引き伸ばし
バトル漫画へのアンチテーゼになっています。

画力が高く、キャラも二十人もいますが読んでいるうちに
全員ちゃんと把握出来る辺り技量が高いです。
さっさと死んだキャラのために途中で前日談を入れているのも
上手かったです。一気に全巻読むことをお薦めしたいし、
それが可能な作品かと。

残念だったのはシンプルだからこそ良い面ともっと複雑な
バトルが見たかったなという矛盾するがどうしても残る気持ち
。ラストバトルが誰と誰がやるのかすぐに読めることです。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2013-02-10 06:16:17] [修正:2013-02-10 06:16:17] [このレビューのURL]

7点

画力も表現も及第点で、基本一話完結の構成も良く出来た
山岳救助漫画です。5巻くらいまでは話題になって、賞貰えるだけ
あるなと質が相当高く印象に残る山の厳しさを物語る救助
話でした。助けられない人間の数が多いのもリアルで心に
残ります。主人公の三歩の底抜けに明るく優しいがときに
厳しさや暗さを内包、天然かと思ったら緻密な
計算をしている的なキャラが魅力的でこれで物語
を引っ張れてるのはたしかです。シビアな物語も多いのに
緩衝されます。

しばらくしてから人情話、周辺キャラ話にシフトして、それはそれで今度は山の魅力を語って面白いのですが、最初の頃からするとインパクトで失速したな感は出ますね。
話のパターンもちょっと読めて来るのが増えます。
三歩を他キャラから間接的に語るシーンが中心になったのも熱量が
落ちたかなと。浮世離れした三歩をヒロイン久美が尊敬
して行くものの、山岳救助の師弟的な感じ
に終始して安易に恋愛にならなかったのは良かったですが
(この辺人間関係の機微も広く描けている)。

しかし15巻くらいで三歩の周辺に事件が発生で
酷いことになって衝撃を与え、三歩が限界登山に挑戦するという
最終章になって緊迫感が出てきます。日本アルプスに限定
されていたのが、世界の山へという形ではじまり最終巻で賛否
両論のようですが、また衝撃の結末で物語を終えました(個人的には肯定です。心に残りました)。

もっと巻数絞れたかな、人情話は上手いけどもっと登山の技術論
にも踏み込んでも良かったのではとは思いますが、良作漫画
だったのはたしかです。この漫画を読むと山は良いなと思いますが、シビアな面が濃いので行きたくなくなる気持ちも生じてしまいますね。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2012-10-27 14:29:45] [修正:2012-10-27 14:33:23] [このレビューのURL]

9点 ARIA

一話完結の未来異星世界を舞台にした日常系癒やし漫画。
前作「AQUA」を読んでいる時から面白いとは思ったのですが、
こっちの方がパワーアップしていますね。コマ割り、
台詞回し、風景描写とかこの漫画センスが高いなと自信を持って言えます。ただの延々と続く日常ものじゃなく、成長や移り行く時を描写しているのが印象的ですし、
一本の筋が通った形で終わりました。前半で独特の世界観、イベントの説明を終了した感じで、後半はキャラの掘り下げや成長を描写していますがそれが非常に上手いです。ただの綺麗な物語で終わらずブラック面にも足を突っ込みますが、深刻にならないで
説教臭くならないように優しい雰囲気は維持されています。画力は相変わらず高いだけじゃなく、最後に行くまでさらに加速して、丁寧なのに劇画的にはならない良い塩梅で終わった稀有な作品かと。
ダラダラやれそうなのにこの巻数で収めたのも良かったですね。
日常系の一話完結話や女性漫画家の作品では合わないのが多い自分でも楽しめた辺り幅が広い作品で人に勧めやすそうです。前作「AQUA」は読まなくても楽しめますが、読んだ方が終盤に繋げてくるので感慨が違って来ます。唯一主人公灯里(彼女の魅力は本作
の長所で強く描かれる)の師匠・先輩のアリシアが引退はともかく作中出てこない誰かと結婚までしたのは釈然としませんでした。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2012-09-10 06:46:57] [修正:2012-09-10 06:58:50] [このレビューのURL]

7点 AQUA

物語、漫画の地力にも「ARIA」の導入編といった感じですね。画力がこの頃からかなり高いのは安心して読めます。ここで合うか
どうかがこの漫画のポイントなので全2巻ってのもとっつき易い
入門編でリトマス紙になりそうです。「ARIA」から入った人も本作を読んだ方が「ARIA」終盤は感慨がひとしおだと思います。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2012-09-10 06:53:53] [修正:2012-09-10 06:53:53] [このレビューのURL]

9点 RED

キャラ、画力、演出、群像劇的描写から
全体が見えてくる手法、メッセージ性、バトル描写、人間模様全部詰まった凄い作品だと思います。アメリカ負の部分の象徴なインディアン政策に焦点当てた漫画って題材が唯一レベルですし、復讐をテーマに西部劇を描き切った大作かと。

ラストで復讐の先にある
主人公レッドが揺らがずに本懐を遂げたというカタルシスと復讐が結局何も残らず報いすら受けた無残な最期(魅力的なヒロイン二人から愛されていたので余計惜しく見えるのが上手い)
という両面を提示したのも考えさせられました。

こういう題材なので重く暗いですが、ちょくちょくコミカルな
シーンを入れる辺りに上手さを感じて読みやすかったです
(それでもエグい演出多数ありますが)。

唯一気になったのは、ラストシーンでヒロインスカーレットの子孫で主人公レッドの生まれ変わり的なキャラと親友イエローの子孫が出会うという演出意図は分かりますし感動はあります。しかし互いの相方が身内キャラだったので、悪い意味での余りものカプ感が強かったです。ここはスカーレットとイエローは生存で、アンジーとチリカは死亡演出が素晴らしかったためそのまま死んでいた(これが実は生きてたは…)、スカーレットとイエローの相方は不明で必要十分だったと思います。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2012-08-28 16:32:22] [修正:2012-08-28 16:32:22] [このレビューのURL]

桶狭間の末路の一点で暗愚とされがちな今川義元の再評価を
丁寧に行なっているのは素晴らしいです。
作中で魅力的なキャラですが主人公なので美化しすぎというのは確かでしょう。しかし、行跡に関しては
事実しか描いてませんし。敗れたのは漫画を読み終えれば
偶然が絡みつつやはり天下人な信長という相手が悪かったのだという思いを強くします。素晴らしいのに評価されてない
武将という点では主役として良いところに目を付けたなと
思いました。
信長についても桶狭間でメジャーになる前の尾張統一辺りからしっかり描いています。後の天才天下人とはいえセンゴク本編に比べて
弱さや青さが覗く辺りも上手い信長の造型だったかと。
あまりこの時代の信長は題材にならないので有名人ですが新鮮な気分で読めました。

合戦過程について義元が俗説の天下とりではなく、領土拡大だけを狙ったというここはもはや現在の通説的見方をとっていること、
油断していた義元をしてやったりの奇襲で信長勝利という従来の奇襲説(俗説、二次創作は全部こうなっていますね)と信長が単に一矢報いるため、偶然突いたのが本陣だったというだけという最近有力な偶然奇襲説を折衷して偶然要素にも助けられた奇襲説というバランスのとれた見方を採用している辺りは漫画という媒体でここまで
鋭いのかと感心しました。

最後の最後の力の部分で統制はしていても一点の綻びに対処出来ない悪く言うとマニュアル今川兵が、未完成だがそれ故に暴れ馬の緒田兵にけちらされてしまったというオチや米から銭へと時代は移りつつあり、銭への執着・人間の欲に忠実な信長を時代は選んだというメッセージも説得力があったと思います。ただ小氷河期理論は勇足だった感は否めないと思いますが…

漫画としての面白みや絵の丁寧さがあり、合戦シーンは迫力があります。独自の説も見られますが、背景から歴史解説や現代に通じるメッセージを示すスタイルが多少読みにくさはありながらも読めてしまう辺り作者の技量は高いです。
センゴク無印本編よりは実績豊富で大将クラスの人物を主人公に据えただけにオリジナル話や脚色が少ないのも長所かと。

ただ欠点をあげると盛り上がるのが桶狭間合戦のある最終巻近く
なので、それまでが政治駆け引きなどに偏り多少読者選んじゃうかなとは思いました。もう少し合戦を詳細にして(信行との対決である稲生の戦いなんか過程も面白いのにダイジェストだけでしたし)他は絞るなど工夫した方が山は作れたかもしれません。

総じて厚めの全5巻でこのテーマに関しては詳細に切り込みまくっている歴史漫画として上質の作品だと思います。
俗説と史実のギャップが激しい義元の再評価のためにはもっと読まれた方が嬉しいのですが。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2012-02-14 08:17:55] [修正:2012-02-14 08:17:55] [このレビューのURL]

ジャンプ黄金期を支えただけあって凄い作品だと思います。
大魔王を倒して世界を救うという目的を一貫して終了
させて、引き伸ばし感はありませんでしたし。

RPG的王道少年漫画ですが、
勇者ダイが人間じゃないということで、恐れられるシーン、
ラスボスから自分を倒すとさらにそれを受けるという指摘に
反論しなかったシーンなど、少年漫画的じゃないブラックな要素
もあって印象に残りました(ダイの最後も)。

ストーリーの組み立てが上手く、なかなか飽きさせません。
伏線もミストバーン、キルバーン辺りに驚くものもありました。

脇キャラからもう一人の主役と言ってもいいくらい成長を遂げる
ポップやラスボスとしての風格、大義を維持し続けて、最後の最後
まで小物化しなかったバーンなどキャラ達の魅力も上手く描かれています。

画力は少し古いですけど、それでも今でも読めるくらい十分な高さはあります。

欠点はヴェルザー関連をそのままにして終えたことと、
あれだけ死んだと思われてた唐突にも見えるアバン先生の実は
生きていた展開くらいでしょうか。
それでもメッセージ性も強く高く評価したい作品です。





ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-12-14 01:47:02] [修正:2011-12-25 02:06:20] [このレビューのURL]

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