「鋼鉄くらげ」さんのページ

総レビュー数: 292レビュー(全て表示) 最終投稿: 2007年10月28日

決して面白くない訳ではないけれど、面白さの尺度には用いてほしくない作品。これは、そんな作品です。

というのも、この作品の持つ面白さというのは、言ってしまえばごく普通で、平凡で、ありふれたものだからです。

生まれて初めて読む漫画として、この作品を読めば、(他に優劣を測る作品が記憶の中に無い分)多少は面白いと感じるかもしれませんが、より多くの作品に出会っていけば、自ずと評価は下がっていくのではないかと思います。

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[投稿:2009-12-16 20:10:36] [修正:2009-12-16 20:19:27] [このレビューのURL]

前半8点。後半6点。間を取って、総合7点。

後半、よく分からない学園ドラマになってしまったのが少し残念な作品です。自分は、どちらかと言えば前半のような、日常から半歩隔絶された不思議な世界観を持った話の方が好みでした。

まぁそれはさておき、こういう話を読むと、日本の民話というのは実に多様性に富んでいて、実に想像力豊かな伝承が多いと感じます。そして、それとともに、そうした物の怪や妖怪の類とバトルをするという、最近の漫画にありがちな発想は、実は、かなり野蛮で罰当たりな発想なんじゃないかとも思います。

「温故知新」という言葉の重みを、それとなく感じる事のできる、心優しい作品です。

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[投稿:2009-12-02 20:09:11] [修正:2009-12-02 20:09:11] [このレビューのURL]

他の人達のレビューから興味を持った作品。成程、これはまた随分と、渋い作品です。

総括的な意見として、短編集全体を通して感じる事は、ひどく空虚な感情が物語を支配しているという事です。

これは、作者自身の心の中にある、絶望とはまた違った、ある種の諦念が生み出しているものではないかと私は考えています。しかし、その中でも心のどこかに寄り添える場所を求めている。そんな深層心理が窺えます。

おそらく完全に万人受け、メディア受けしない短編集ですが、こういう表現方法を採る漫画家もいる、という事で一度読んでみてもいいと思います。好みかどうかは別として、漫画に対する見方の幅が広がるはずです。

そして、この短編集をどう感じたかで、自分の人生の立ち位置が何となく分かるはずです。

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[投稿:2009-11-20 20:31:48] [修正:2009-11-20 20:31:48] [このレビューのURL]

自分の中で、最後まで「探偵ごっこ」の域を出なかった作品です。

この作品、最後までと言いつつも、実は最後まで読んでいません。それどころか途中の12巻くらいで読むのを止めて、本のゴミの日にあっさりと捨ててしまいました。それくらい自分の中では期待外れだった作品です。

この作品のヒドい所を挙げるとすれば、それはもう、いくらでも集中砲火を浴びせられるくらい挙げられるんですが、そのうちのいくつかを、簡単に箇条書きで列挙すると…

?根本的に主人公が身体的・精神的に幼すぎる。日本の未来を担う名探偵候補とするには不適格の様に感じる。

?サブキャラクター達も、ビジュアル・性格とも地味で平凡なために、5人集まったとしても全然迫力が無い。特異な能力を持った集団なのだから、もっと豪快なキャラ付けをするべきだった。

?肝心の冥王星を巡るストーリーも至って平凡。そもそも冥王星自体に、世界を股にかける大犯罪者組織集団の様なスケールの大きさが感じられない。ただの近所に住む、小悪党のような集団にしか見えない。そのため話のスケールが小さ過ぎて、結局は学園と冥王星の近所同士のいざこざにしか思えない。そして設定の出し方、つまりはストーリーの盛り上げ方も下手。肝心要の出し方が下手だから、次から次へと読者に先を読まれてしまう。

?絵が雑。下書きをそのままペン入れしたかの様な、細く雑な線。プロを名乗るのだから、もう少し丁寧な絵を描いて欲しい。

キャラクター、ストーリー構成、絵柄とも全てが赤点で、とてもまともな評価のできる作品ではありません。一応完結はしたみたいですが、正直、結末は全く読む気になれません。

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[投稿:2009-11-06 20:05:03] [修正:2009-11-06 20:05:03] [このレビューのURL]

藤田和日郎先生のファンの人達には申し訳ないんですが、これは面白くありません。自分も先生の作品だから、きっとこれから面白くなるんじゃないかと期待していたのですが、今現在、一向にその兆しが見られません。

この作品には「先生らしくない」所が随所に見受けられます。まず、ストーリー全体に熱さや厚み、奥行きが感じられない。そして、登場キャラクター一人ひとりに物語に対する情熱や、筋の通った行動力が感じられない。

ストーリーそのものも、今までの重厚で幾重にも折り重なった複雑怪奇なストーリーとは全く違った、行き当たりばったりのストーリー展開の様に感じます。

何より、そもそも分からないのが、「月打」でおかしくなった御伽噺の世界を、月光条例の執行者が元の世界に正すというその設定。他人が作り上げた世界を勝手にいじくっていいのかという疑問と、他人が出した結論に改まって文句をつけていいのかという疑問。先生が大前提となるこの設定を通して、読者に何を伝えようとしているのか。私にはどうしてもその意図が掴みきれません。

これから先、よほどの大逆転が無い限り、この作品に対する評価の変更は難しいと思います。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2009-11-06 20:03:07] [修正:2009-11-06 20:03:07] [このレビューのURL]

「神様をギャグにする」という、無宗教を謳う日本人ならではの作品です。きっと他の国では下手したら発禁になるんじゃないかと思います。

ギャグ漫画としても割と面白いんですけど、釈迦やイエスに対してある程度の知識があった方が、この作品の繰り出してくるボケを理解しやすいですね。まぁ、無くても何となくどういうボケをしてるのかは分かるんですけど。

ただまぁ、宗教に関して厳しい人達は、この作品を罰当たりだと強く非難してしまう気がするので、あくまでギャグ漫画として許容できる人にだけ読んでほしいです。

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[投稿:2009-10-28 20:22:28] [修正:2009-10-28 20:22:28] [このレビューのURL]

2点 FAIRY TAIL

例えて言うなら、1パック98円で売られているレトルトカレーの様な、安っぽい作品です。

まぁ、面白くないという訳ではないんですが、この作品が持つ面白さと言うのは、「カレーを嫌う人はほとんどいない」と言うのと同じ理屈だと私は考えています。

つまり、カレーというのは誰からも程よく好感を持たれ、また、実際にカレーを作ったとしても、適切な調理方法と適切な分量を守っておけば、よっぽど失敗する事が無い、実に無難で安全な料理な訳です。

この作品にも同じ様な事が言え、程よい世界観と程よいキャラクター。差し障りの無いストーリー展開に、差し障りの無い画風。全てが無難で手堅い、実に保守的で模範的な作品です。しかし、だからこそ、この作品の裏に垣間見える「あざとさ」や「きな臭さ」が好きになれません。

この作品を好んでいる人達が、「騙されている」とまでは言いませんが、「上手く乗せられている」様な感じはします。一体、どれだけの人が自発的な意思を持ってこの作品を好きになる事が出来るのか、私にはそれが不可能な事のように思えます。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2009-10-14 19:49:25] [修正:2009-10-14 19:49:25] [このレビューのURL]

「ぬしよ。わっちはな、面白くないとは言っておらん。それは分かるな。」
「ああ。」
「うむ、じゃがな、物語には、やはりそれぞれに見合った表現方法があると思っておるのじゃ。」
「そうだな。」
「それにな、このペースでこのまま行ったら、わっちらの所まで追いつくには、一体どれだけの時間がかかるというのじゃ…、わっちは気が遠くなりんす。」
「そうだな。」
「これぬしよ、マジメに聞いておるのかや!?」

とまぁ、冗談はここまでにしておいて、正直な話、漫画よりも、原作の小説の方がずっと面白いです。漫画は、あくまで原作の補完という形で充分だと思います。

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[投稿:2009-10-04 20:26:34] [修正:2009-10-04 20:26:34] [このレビューのURL]

6点か7点か、悩んだ末での6点。

7点を付けなかったのは、あと一歩面白いと感じる何かが足りなかったから。全体的には良い話ばかりで好感を持って読む事が出来たのですが、やはり、自分の中では必ずしも「良い話=面白い話」ではないため、6点を付けました。

もう少し具体的に言えば、全体的に美談ばかりで話の内容にバリエーションが無かったから。まぁ、良い話を書くことに対して否定はしませんが、さすがにそればかりだと読む側としては少し退屈です。

辺り一面ゴミだらけの汚すぎる部屋はイヤだけれど、チリ一つ落ちていない綺麗すぎる部屋もイヤという、そんな感じです。

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[投稿:2009-09-17 20:10:16] [修正:2009-09-17 20:10:16] [このレビューのURL]

完全に「設定負け」している作品です。

この作品、巻末に作品の世界観やら設定やらが色々書いてあるのですが、どうにも世界観や設定だけが大き過ぎて、それらが作品に全然反映されていません。しかも登場人物達の描き分けも甘く、画面全体の描き込みも弱いです。ダメな漫画の欠点を見事に網羅しているかのような作品です。

一方、ストーリーの方もご都合主義全開で、結果を導き出すまでの過程に「根拠」がありません。まぁ他にも欠点を挙げればキリが無いのですが、それらはいずれも、単に作者自身の表現力、構成力の無さ、そして説明不足から来るものだと思います。

正直、周りの人にはオススメ出来ない作品です。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2009-09-02 20:33:02] [修正:2009-09-02 20:33:02] [このレビューのURL]

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