「鋼鉄くらげ」さんのページ

総レビュー数: 292レビュー(全て表示) 最終投稿: 2007年10月28日

0点 RANGEMAN

前作が割と良かった作者の次回作だっただけに、ある程度の期待をしていたのですが、はっきり言って面白くありませんでした。

正直、第1話から「あれっ!?」という感じがし、その後10話辺りから全く読まなくなりました。その最たる理由が、どっちつかずの結局何をしたいのか良く分からない漫画だからです。バトルものなのか、恋愛ものなのか、どっちともはっきりしないストーリー展開は正直見ていていつ打ち切りになるか分からない状況でした。

上手くいかなかった理由は色々あると思いますが、この作品の場合は、偏に作者の力量不足ではないかと思っています。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2008-02-03 20:32:34] [修正:2008-02-03 20:32:34] [このレビューのURL]

2巻から薦める漫画です。とりあえず何も考えずに2巻を読んでもらって、それで面白かったらその前の1巻や、その後の3巻を読んで欲しい。そういう漫画です。

しかしそれには理由があり、1巻の内容に品が無さ過ぎて、その内容に引いてしまう可能性が高いからです。その後、1巻の終盤辺りからヒロインの森さんが出てきたりして、話の質が安定してくるのですが、いずれにしても、1巻の序盤だけを見てそのまま避けられてしまうのは惜しい作品です。

2巻以降、話の内容としてはほのぼの漫画として進んでいきますが、後半、主人公やヒロインの恋愛物語が主軸となってからは、いまいち話の展開が普通過ぎて、それまで持っていた個性が薄れていってしまった様な感じがします。

頭と尻尾がつまらなく、中間が面白いという不思議な作品です。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2008-02-03 20:18:30] [修正:2008-02-03 20:18:30] [このレビューのURL]

2点 WILD LIFE

本誌での結末が、あまりに尻切れトンボだったため、正直言って正当な評価が出来る作品ではありません。と言うよりも、この作品自体、正当な評価をする事が出来ません。

なぜなら、端的に言ってあまりにも勢いまかせな作風だからです。一般の獣医師では解決出来ない問題が発生→鉄生登場→鉄生の奇抜な発想で問題を解決→ハッピーエンド。この流れをベースにして5年余りそれなりに続けてきた訳ですが、結局ワンパターンで、本誌においても流れの途中でそのまま読むようなポジションにしか、なり得ない感じです。

おそらくこのまま、「あ〜そんな作品もあったな〜」と、歴史の闇に埋もれていく作品だと思います。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2008-01-26 22:22:27] [修正:2008-01-26 22:22:27] [このレビューのURL]

料理で例えて言うなら、見た目は奇抜でグロテスクな盛り合わせなんだけど、実際に食べてみると、今までに無いようなとびきりのおいしさを味わう事ができる料理のような、そんな作品です。

正直満点を付けるのは、あまり好きでは無いのですが、長編であるにも関わらず、話に一本のスジが通っていて、かつブレる事なく最後まで走り続けたこの作品は、本当に素晴らしい完成度を誇っていると思います。

単純なようで実はとても難しい「描きたいものを描く」という漫画作りの基本を見事に体現させた、漫画の規範とも言うべき作品です。

こういう、出版社側の事情に左右されずに最後まで走り続ける事の出来る作品が、近年では本当に少なくなっているとつくづく感じます。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2008-01-13 20:17:21] [修正:2008-01-13 20:17:21] [このレビューのURL]

先日、本誌で連載が終了したという事で、後に単行本だけのオマケエピソードとかあるかもしれませんが、この作品の総括的な感想を書こうかと思います。

まず一言で感想を述べるなら、最後まで王道を走り抜けた作品でした。良い意味では手堅く、最後まで安心して読めた作品。悪い意味では真面目でスタンダード過ぎて、いまいちインパクトに欠けた作品。

しかし、ある程度面白い水準で物語を終えたこの作品は、近年のただダラダラと話を続けているだけの作品達と比べると、幸せに終われた作品だったかもしれません。

この作品の欠点を一つだけ述べるとしたら、それはおそらくストーリーの煮詰め方が甘いという事だと思います。作品全体の設定も、個々のストーリーも、話を面白くさせるだけの素地はあるのですが、どうにもそれを生かしきれていない。例えて言うなら一流の食材を普通の人に調理させているような、そんな歯痒い感じを受けます。

思えばサンデーには、こうした「面白くない訳ではないけれどイマイチパッとしない作品」が数多くあります。この作品は、そうした作品の代表例のようだったと思います。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2007-12-30 22:01:41] [修正:2007-12-30 22:01:41] [このレビューのURL]

個人的に物凄く好きな作品です。

何と言うか、例えて言うなら冬の寒い日にみんなでコタツに入りながらのんびりテレビを見ているかの様な、そんな空気感を持つ作品です。

この作品の大きな特徴は、「起承転結」の「転」が無い事だと、私は思っています。通常、物語は「起承転結」というストーリーの起伏をもって展開されていきますが、この作品には、そういった起伏がまるでありません。起→承と流れていき、転が無いまま、承のテンポで、結まで流れていきます。

そのため、あくまでストーリーとしての流れを重んじる人には、「オチらしいオチが無いまま終わる」という話の展開に、少し違和感を感じるかもしれません。

まぁ、思いっきりハマるか、全く共感が出来ないか、はっきり評価の分かれる作品だと思います。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2007-12-20 22:24:07] [修正:2007-12-20 22:24:07] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

「パンをモチーフにした料理バトル」というワンパターンのストーリー展開から最後まで抜け出せなった作品です。

新人戦、モナコカップまでは面白かったと思います。しかし、焼きたて25以降はヒドいものでした。正直もう読む気は無く、本誌で流し読みをする程度でした。

何よりヒドいのが、主人公がパンの道を目指すきっかけとなった憧れの人物、霧崎雄一が自分のパンを食べて人格が変わり、悪者になったという設定です。

これは完全に読者を馬鹿にしていると思います。いくらなんでもそれは無いだろと。せめて、東京で憧れのパン職人を目指してやってきたが、高みを目指す方法を間違えて、人間が歪んでいってしまい、今の人物になってしまった。そして、そうなった本人を救えるのは、かつて自分が夢を与えた主人公が作る「ジャぱん」なんだと。まだそれなら分かりますが、パンに責任転嫁するとは…、この設定は本当にヒドかったと思います。

そういう、主人公が、歪んでしまったおじさんを救う所が見たかったのに、完全に期待外れな作品となってしまいました。

いみじくも物語の途中で主人公が言っていたように、どんなに旨いものでも長く食べ続けていれば、必ず飽きます。だから日々旨いものに改良を重ねていかなければならないというのに、作者本人がそれを忘れてしまってはどうしようもありません。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-12-02 20:53:36] [修正:2007-12-02 20:53:36] [このレビューのURL]

まず一言で言えば、「重い」作品です。はっきり言って読んで楽しむための漫画ではありません。読んで悩み、苦しむための漫画です。

この作品が重いのは、決して埋まらない溝を、常にそのテーマとして書いているからだと思います。新生児編では、素直に受け入れられない親の葛藤を。ガン医療編では、死を間近にして決して完全には救われない患者の苦悩と、死を間近に控えた患者を真に理解出来ない医者の苦悩を。精神科編では、決して拭いきれない社会が持つ偏見とそれに苛まれる患者の苦悩を。

結末も、読んでいてすっきりしないのは、決して一つの問題が無事に解決した訳だからではなく、ただ一区切りついただけだからです。完全には救われていないのです。それが、この作品の持つ重さの正体なのではないでしょうか。

白でも黒でもない終わり方を受け入れることが出来るかどうか。それがこの作品に対する評価の一つの分かれ目だと思います。

ナイスレビュー: 2

[投稿:2007-11-26 22:59:47] [修正:2007-11-26 22:59:47] [このレビューのURL]

10点 SLAM DUNK

私の中で、良い漫画の条件の一つに「いかにその作品の持つ世界観に引き込まれるか」というのがあります。つまり、本棚を眺めていてたまたまその作品に目が止まり、ふと手にした一冊を読んでいく内に、気がつくと一冊読み終わってしまっている、といったような心を奪われてしまう感じです。

それがあるか無いかが、私の中で良い漫画だと言える一つの条件なのですが、この作品には間違いなくそれが備わっているような感じがします。特に、12巻から始まるインターハイ予選の決勝リーグは、自分でも不思議なくらい、本当に読み出すと止まらなくなってしまいます。おそらくこれがこの作品の持つ魔力なのでしょう。

こうした力を持つ作品は、今まで数える程しか出会っていませんが、いずれにせよ、この作品は恐ろしいまでのパワーを持った作品だと思います。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2007-11-18 12:49:42] [修正:2007-11-18 12:49:42] [このレビューのURL]

3点 D.Gray-man

ジャンプで好評を博し、アニメ化までされた作品ということで興味を持ち、読んでみましたが、はっきり言って面白くありません。

何が面白くないのかと言えば、全てにおいて中途半端だからです。キャラが中途半端。世界観が中途半端。一つひとつのストーリーの進め方や話の引き方が中途半端。漫画の方でも表現方法に個性がなく、ただ人気が出てしまったからそれっぽくダラダラと続けているだけの作品といった印象です。

一方でアニメの方も、表現方法を極力和らげ、子供が見ても安心できるように、無難な作品作りをしているだけといった印象を受けました。

おそらく、この作品の人気が出てしまった理由というのを、例えて言うならこういう事なんじゃないでしょうか。ある普通の学校のクラスに1人だけとびきり顔の良い男の子がいるとします。

そしてその子は、当然クラスの女子からモテモテです。なぜなら他の男子はみんなブサイクで他にいい男がいないからです。しかし、その子も他の男子からして見たら全く普通の印象でしかありません。

つまり、見た目の良さだけで、周りが無駄に持ち上げ過ぎてしまった作品なんじゃないかと思います。いずれにせよ、傍から見てて痛い作品だなと思います。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2007-11-17 20:35:27] [修正:2007-11-17 20:35:27] [このレビューのURL]

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