「鋼鉄くらげ」さんのページ

総レビュー数: 292レビュー(全て表示) 最終投稿: 2007年10月28日

十個中十個全てが毒漫画。

例えば、ストーリーの一話一話が「お饅頭」だったとして。面白い話は「美味しい饅頭」。つまらない話は「不味い饅頭」。そして毒気のある話は「毒饅頭」。この三パターンに個別のストーリーを分類するとします。

そしてこの漫画の個別のストーリーを、上記の分類法則に則り、「美味しい饅頭」、「不味い饅頭」、「毒饅頭」。この三つの区分に分類するとします。するとどのような現象が起こるか。結論として、分類された個別のストーリー全てが「毒饅頭」のカテゴリーに分類されます。美味しさも不味さも無い。読んでいて感じるのは、只々強い「毒々しさ」です。

そう。この漫画のキーワードは「毒」だと思います。メインとなる話そのものは、模型部で模型製作をしている女子高生達の話なんですが、模型部の活動ストーリーなんてのは、最初の数話だけでほぼ終了し、そこから先は変人ばかりがストーリーの中で好き勝手暴れ回るだけのバーリトゥードな漫画に話の内容が変化していきます。

そのやりたい放題、傍若無人ぶりは、とても有害で有毒です。百害あって一利無しです。よく普通の漫画を「毒にも薬にもならない漫画」なんて表現しますが、この漫画は「毒にしかならない漫画」です。「毒にも薬にもならない漫画」の方が、よっぽどか健全で良心的です。

しかしそんな「毒」だらけで「有害」な漫画に、なぜか自分はハマってしまいました。

これはこの作品の持つ「毒」が、自分の脳細胞を破壊し、正常な判断を鈍らせているのか。
それともこの作品が持つ「毒」が、自分の体内で「薬」として化学変化を起こしたのか。
あるいはこの作品が持つ「毒」が、自分の脳内で「面白い」という幻覚を見せているのか。

事の真相は闇の中ですが、「毒と薬は紙一重」という言葉にあるように、服用量次第で「毒」は「薬」にもなりうるのかもしれません。ただ、「毒」と分かっているものを他人に薦めるなんて愚行は、たとえ「毒」の副作用で正常な判断を鈍らせていたとしても、とても自分にはできる事ではありませんが。

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[投稿:2011-11-24 20:44:12] [修正:2011-11-25 20:06:33] [このレビューのURL]

今更言っても詮無きことですが、この作品、実は何年間か前に一度読んだ事があるんです。

ただ、その時は大して面白いとも思えず、最初の一巻だけ読んですぐに捨ててしまったんですよね。ですから、この作品がアニメ化されると聞いた時は本当に驚かされました。

実際に読んで一度面白くないと思った作品はたとえアニメ化されようと何だろうと、その評価が覆る事はきっと無いので、この作品は単純に、自分には合わなかったのだと思います。

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[投稿:2011-11-11 19:45:43] [修正:2011-11-11 19:45:43] [このレビューのURL]

アニメ化決定の吉報に水を差すようで申し訳無いんですが、自分はそんなに(アニメ化するほど)面白いとは思えない作品。

言っちゃ悪いとは思いますが、結局これは、「話題作りのためのアニメ化」なんじゃないかと。
そんな事を思います。

あの作品とか、あの作品とか。
別マガにはもっと面白い作品があると思っていますので。
(というかこの作品は、自分の中の「別マガ面白い作品ランキング」下から三番以内なので。)

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[投稿:2011-11-11 19:45:09] [修正:2011-11-11 19:45:09] [このレビューのURL]

安っぽいラノベを読んでいるかのような、ありがちな設定とありがちな世界観。そしてそこから当然のように湧き上がる設定や世界観に対しての疑問点や理解不能部分。しかし、そういった矛盾点や疑問点を一切説明、解説することもなく、作者が自分の描きたいものだけをただ延々と描き続ける自己満足も甚だしい利己欲求追及漫画。
それがこの作品です。

SFとか、ファンタジーとか、多くの作家が平然と、しかも手軽に描こうとしていますが、その大体が科学に対する絶対的な不勉強で、空想だからと言って何でも許されると考えている作家があまりにも多いと思うんですよね。最低限、空想の世界で繰り広げられる物理法則の現象説明を、読者に納得させるだけの理論を構築した上で、SFやファンタジーを描きあげてほしいと切に願います。

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[投稿:2011-11-11 19:44:38] [修正:2011-11-11 19:44:38] [このレビューのURL]

結局のところ、話の取っ掛かりとなるネタの着眼点だけは面白かったものの、そこからの発想の広がりというか、ネタの発展性には乏しい作品だった。と、この作品の総評を一言で述べるならこんな感じでしょうか。

物語のネタも、発明品のアイディアも、思い浮かべるだけなら星の数ほど無数に浮かんできます。でもそれが実際に形にならなかったり、世の中に広く浸透していかないのは、有用性や発展性も思想の発展には求められているからなんじゃないかと、そんな事を考えます。

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[投稿:2011-10-21 23:38:19] [修正:2011-10-21 23:44:04] [このレビューのURL]

「地獄先生ぬーべー」のいわゆるスピンオフ的な立ち位置を取っているこの作品ですが、はっきり言ってスピンオフにさえ成りきれていません。1巻だけで作品の是非を判断するのは早計だと思い、2巻まで読んでみましたが、はっきり言って2巻まで読んでも全く面白くありませんでした。なので、私は2巻で読むのをやめました。

こういう作品を何と言うのか。昔とった杵柄と言うのか、虎の威を借る狐と言うのか、それとも親の七光りと言うのか。それは分かりませんが、これだけは言えると思います。これは、読者に何かを伝えるためとか、読者に何か新たな感動を与えるためとか、そういった能動的な目的を持って生み出された作品ではありません。これは、作者が「生活」するために生み出された、ひどく世俗的な作品です。まぁ、過去にヒットした作品を再び青年誌に掲載して作品を描くなんて行為のほとんどは、大体がそういう目的なんですけどね。(その行為自体は決して罪では無いし、責められるものでも無いのですが、何と言うか、その劣化を見ると色々な感情が沸き起こるんです。心の中に。だからせめてもの願いとして、まだ憧れの対象であってほしいと。そんな勝手な事を思うんです。読者は。)

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[投稿:2011-10-21 23:37:44] [修正:2011-10-21 23:42:43] [このレビューのURL]

退屈な授業のヒマ潰しに、ノートの片隅に描いた落書きが思いのほか良い感じのイラストに仕上がってしまい、そのままその勢いで漫画を描いていたら、気が付いたらコミック化してしまっていたというような作品。

しかしこれまた、唯一無二の個性を持った作品です。何故か事ある毎にヘンな漫画と遭遇する運命にある自分ですが、今回はまた一段と奇妙な、いや珍妙な作品と出会ってしまいました。例えて言うなら、未知の体験をしたくて四次元の空間へと突入したその先で、三次元の生物である一匹の亀が、二次元で存在する三角形や四角形などの図形たちに苛められている光景を目の当たりにしてしまったかのような、そんなこれまでの常識論や一般論を問答無用に、木端微塵に粉砕される出来事に遭遇してしまったかのような、そんな不思議な感覚です。

そんな感覚を抱くこの作品ですから、従来の一般的な物の見方や尺度である作品の評価点というものは、あまり意味を持ちません。そもそも今回、便宜上5点という点数が付いていますが、これがどういう意味の5点なのか、自分でもよく意味が分かりません。5点でもいいし、10点でもいいし、0点でもいい。もっと言えば、数学記号だっていいし、ギリシャ文字だっていい。携帯電話の絵文字表記でさえ、その点数表現に使えそうな気がします。点数では測れない何かがある。なんてカッコいい言葉を使ってみたりしますが、つまりは、これまでの評価基準が全く意味を成さない、途轍もなくイレギュラーな存在だという訳です。そうですね。測定する項目が何なのか。その主体が明らかになっていないのに、ただ闇雲に定規で長さを測り続けている。そんな間違った計測行為だと思います。だとすると、一体何なんでしょうね。この5点という点数は。

これまでの価値観や物事の考え方、常識論や観念論。そういった従来の常識が全て吹き飛んでしまうような、とんでもない作品です。

いや、しかし。そんな大仰な事は言っても結局は、頭が鳥に見える転校生がある日突然私のクラスにやってきた。というだけの、タダのギャグ漫画なんですけどね。

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[投稿:2011-10-07 23:19:12] [修正:2011-10-07 23:19:59] [このレビューのURL]

よく引き合いに出されるたとえ話ですが、地球のこれまでの歴史を「一年」の時間の中で表した場合、人類の誕生はほんの五日と少し前で、文明がある程度の形となって発達した時間でさえ、ほんの一分未満のわずかな時間しかありません。ましてや、高校生活三年間の時間なんてのは、たったの0.02秒ほどです。

そんな事を思うと、自分がこれまで生きてきた歴史というのは、宇宙全体の歴史から見た場合、ほんの一瞬の閃光のようなものなんだろうなと、そんな世の無常と儚さを感じさせてくれました。

さて、天文部の活動をテーマとしたこの作品。確かに地味で、読んでいて盛り上がりに欠ける部分は多々あるかもしれませんが、それでも読んだ後には思わず宙(そら)を眺めて、どこまでも果てしなく広がるこの遠大な宇宙に思いを馳せてみたくなる、そんな清々しさと爽やかさを持った作品です。

オススメではないですが、ずっと宙(そら)を見上げて夜空の星々に思いを馳せる、こういう高校生活もきっと楽しかっただろうなと、そんな憧れや羨望を抱かせてくれる作品でした。

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[投稿:2011-09-23 20:57:21] [修正:2011-09-23 21:35:06] [このレビューのURL]

確かに序盤は割と楽しめたんですが、終わってみれば、核心となる話が始まるまでが一番面白かったという、何とも映画の予告編のような感想になってしまった作品です。

まぁ、容赦も遠慮も無く、それでいて残酷で的確な、これ以上ないくらいに作り手のこれまでの苦労を一瞬で吹き飛ばす、あの悪魔の言葉を使ってしまえば、「ご都合主義」。
これ以外に、この漫画の欠点を言い表す言葉はありません。

作品全体では入念な下調べや準備を行なっていたかのように感じさせ、さもこれから緻密な計画を基にした、壮大なドラマが展開されるかと思いきや、終わってみれば精神論や、根性論、あるいは愛の力で全ての災厄を吹き飛ばしてハッピーエンドという、小中学生の書いたシナリオのような、しょぼいストーリー展開となった事が、この作品の評価を下げた大きな要因かもしれません。

かといって、論理的に見て破綻も欠陥も無い、完全無欠なストーリーを作る事は、それこそ実現不可能な事ですが、面白い話と言うのは、そういった完全無欠とは真逆の位置にある、ひどく不完全な造形美であると。そんな風に思っています。

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[投稿:2009-10-04 20:28:23] [修正:2011-08-27 22:46:09] [このレビューのURL]

自分にとって「設定」とは、あればあるだけ邪魔なもので、それを前提として理解していないと面白さが分からないという漫画は、それだけで興味の対象から外れてしまうというくらいに相性の悪い存在です。

そんな前提を基にこの漫画のレビューを書いた時、感想の90%が「読んでいて面倒くさい」となり、残りの10%が「ヒロインのパフィーが可愛い」という感想になってしまった事は、ある意味では当然の帰結だったのかもしれません。

最近のハイテクなRPGにありがちな事なんですが、世界観の設定とか、世界観を理解する上で重要な専門用語とか、やたら懲りすぎている技や魔法の名前だとか、キャラクターひとりひとりの(どうでもいい)重たすぎる過去とか、画面にやたらとアルファベットの略語が立ち並ぶ戦闘シーンとか、ホント、面倒くさいことこの上ないんですよね。いや、最終的には、そういう複雑な世界観やシステムが、プレーヤーの前に姿を現しても良いとは思うんです。ただ、ゲームを始めて(漫画を読み始めて)右も左も分からないような状態で、いきなりそんな複雑な世界観やシステムを初見の人間相手に強要しないでほしいと。そういう事を言いたいんです。

なんだか、話が逸れてしまいましたが、要するに、全三巻とは思えないくらいに、やたらと凝った漫画です。とりあえず、ファンタジーが好きという人は楽しめるかもしれません。

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[投稿:2011-08-27 22:45:08] [修正:2011-08-27 22:45:08] [このレビューのURL]

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