「s-fate」さんのページ

総レビュー数: 880レビュー(全て表示) 最終投稿: 2009年12月08日

このゆったり感はすばらしいですね。ストーリー的には特筆するところは無いですが、主人公も含めこの雰囲気に呑まれてしまっているように見えます。そしてそれは幸福な事だと思います。このマンガはすごくサッパリしていてその後味の良さが好印象な作品だと思いますので、ガツーンとくるようなマンガを所望の方には向きません。

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[投稿:2010-10-10 11:52:01] [修正:2010-10-10 11:52:01] [このレビューのURL]

藤田さんの作品のエッセンスが端的に収録されていると思います。「瞬撃の虚空」は「邪眼は月輪に飛ぶ」に受けつがれているし、「美食王の到着」は雰囲気がちょっと「月光条例」っぽい。「ゲメル宇宙武器店」は藤田さんの人脈と特有のワルノリが炸裂しています。「空に羽が…」も初期作品のころから感じられる藤田さんの主調低音が息づいていると思います。寄せ集めの短編集じゃなくてこの時点での藤田さんを表現している良い短編集だと思います。

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[投稿:2010-10-09 13:24:27] [修正:2010-10-09 13:24:27] [このレビューのURL]

「勧善懲悪でなく、忙しい展開がないタイプの時代劇」風の設定がシブイですね。ゆったりした雰囲気に見えるけどキッチリ話は進んで行くので引き込まれます。内容は前半では謎めいていた弥一の素性等が明かされていくうちに、様々な「連関」がわかっていくところが面白い。最後もスッキリしていて読後感も良く、巻数も手頃ですのでサラッと読めます。
絵は好き嫌いあるかもしれませんが、個人的には味がある良い絵だと思います。

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[投稿:2010-10-09 02:32:47] [修正:2010-10-09 02:32:47] [このレビューのURL]

表紙の絵のうまさで読んでみようかと思って読んでみたら、当たりでした。バレーマンガと言えばバレーマンガですが登場人物がそれぞれ異なる背景を持っていてそれを融合させ話を展開するためにバレーを持ち出しているので、実はバレーでの勝ち負け自体はそんなに重要じゃないタイプのマンガだと思います。それから、絵も含め時代感があまり感じられない(今風でも昔風でもない)ので、古くさくなりづらい、意外と後々残る作品になるかもしれません。

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[投稿:2010-02-20 13:47:42] [修正:2010-09-30 00:11:10] [このレビューのURL]

たしか大山倍達さんが戦後失意のうちに破れかぶれでゴロツキの用心棒やってヤバくなって潜伏している間に宮本武蔵の本をむさぼり読んで昭和の武蔵になると山ごもりしてちょっと大会に出たら軽く優勝しちゃって当時の空手界に疑問を感じ(相手につけさせるための)防具を持参で道場を渡り歩くが満足できる相手に会えず、人間相手じゃラチがあかないので牛を倒して、ついには熊に挑戦・・・みたいな感じだったと思います。また、片マユ剃り、剣道三倍段、自然石割り、指立て伏せ、コイン曲げ、なんていったその後の格闘マンガに良く出てくるネタも豊富です。その後世界へ旅たち、「キル・ザ・ジャップ」の罵声の中、超アウェイ状態で戦ったり、地下プロレスで戦ったりと、やはり後の格闘マンガに出てくる描写が多い。ルーツ的マンガじゃないかと思います。ただ、作画が変わった前後から、大山倍達さんの話じゃなくて極真会の当時の猛者の話が多くなってきたところが個人的にはパワーダウン感が否めないところだとおもいます。
 このマンガはどこまでホントでどこからフィクションか、みたいな話が良く取りざたされますが、個人的にはミステリアスなほうが面白いのでどうでもいいと思います。おかげで真に受けて本当に強くなっちゃった人の話とか、実在の登場人物へのインタビューで興味深い話がある等、面白い後日談が増えた事だし。
 点数は難しいですね。部分的には何回も読んだし後半はあまり読まなかったからトータルで7点くらいでしょうかね。

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[投稿:2010-09-26 02:57:33] [修正:2010-09-26 02:57:33] [このレビューのURL]

再放送アニメから入ったクチです。魔球マンガの筆頭だと思います。アニメは大盛り上がりで終わりましたが、マンガのほうは最初にすでにモリ師(クジラを銛で捕る漁をする人)の丹次の話で暗示されている通りの終わり方です。モリ師の丹次はクジラに飲まれるものの、クジラの腹かっ捌いて生還する。しかし胃液により体はドロドロになり無事に帰る事は無かったと。その通りで、主人公番場蛮は最後マウンドで体に負担の大きい分身魔球を投げたあと絶命します。ビデオとか再生機器がそんなに無かった頃だったのでアニメの代わりに集めたら後半あまりに違うので驚きました。
 また、八幡先輩の扱いはマンガのほうがいいと思います。もともと冴えないピッチャーだったが、ノーコン時代から番場の豪速球を体で受け止め、なおかつ魔球を作り上げる過程でバッターボックスに入りボコボコにされたり打ったりしているうちに、打者としての才能が萌芽しそれを川上監督が見抜きます。アニメのほうでは確か、分身魔球が取れないといって包丁投げつけられてましたから、えらい違いです。
個人的には巨人の星とかよりわかりやすくて子供の頃は大好きでした。

そういえばこの主人公大往生の最終回もトイレット博士でパロってましたね。

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[投稿:2010-09-24 23:21:12] [修正:2010-09-24 23:21:12] [このレビューのURL]

7点 神罰

当時発作的に表紙買いしてしまいました。題名、帯、吹き出し文字まで似せた絵。装丁だけで笑いが取れているので、つい。そして中身はほぼ全域アホな下ネタ。そしてわかる人にはわかるパロディ。例えばガンダムの一場面をパロッたものとか。でも下ネタ。コアファイター(もしくはアムロ)がアレになっているのはこのマンガだけでしょう。
 グロ系の下ネタではないですけど、とても万人にはオススメできません。ただし、あまりにも気合いの入った似せ具合は見物です。
 それから表紙はまだ面白いところがあって、帯をはずすと、「なんで永谷園?」とツッコミたくなるキャラがいたり、表紙が両面印刷で、裏側はブラックジャックが手塚さんにギャルゲー指南を受けるというマンガが載っています。しかもメルモ攻略してます。
夢中になるというより、あっけにとられる程のチャレンジャーぶりと、この内容で手塚プロ承認という偉業に対して7点。

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[投稿:2010-09-18 17:42:50] [修正:2010-09-18 17:42:50] [このレビューのURL]

タイトルにある心理学はたぶんどっかに忘れてきていると思います。心理学クイズがたまにありますが、絵的にクイズの名を借りたギャグです。下品にならない程度の下ネタを含め単発ギャグの応酬ですので、4コマじゃないですけど4コマギャグとか好きな人にはすすめられるかと思います。
個人的にはコント仕立てな見合い(なぜか女医の横に親じゃなくて同僚がいる)でドSの女医がサドの話で意気投合?する話と、オチで警察に取り調べを受ける系の話が特にウケました。
 原作は精神科医だそうですが、医者とは思えぬキレた笑いというか、医者だからこそギャグの狂気と正気の境目の寸止め加減が絶妙というか、まぁ、とにかく面白いです。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-09-16 00:13:38] [修正:2010-09-16 00:13:38] [このレビューのURL]

7点 寄生獣

ストーリーががっちり出来上がっているところがすばらしいです。また、10巻という手頃な長さで完成しているのも手を出しやすい。確かに人がやたら死ぬし、白い背景に化け物、というのはグロいと思う人もいるかもしれませんが、個人的には今となってはそうグロい表現でもなくなってきたようなきもします。余計な寄り道感もなく、サクッと読める割に満足感の高い良いマンガだと思います。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2010-08-07 18:17:44] [修正:2010-08-07 18:17:44] [このレビューのURL]

7点 ブッダ

「聖☆おにいさん」で本人?が号泣して読んでいたので、「そんなにw」という程度の軽い感覚で読みました。
号泣はしませんが良い作品だと思います。よくこのボリュームで抑えられたものです。
 この作品は手塚流のフィクションだそうですので、もとになる仏典とは違うみたいです。読み終わってあとがきも読んだら、主たるキャラクターが結構架空なのでちょっと驚きました。
 全体の話はブッダがもちろん中心ですが、そのまわりを固める人や、ある意味ブッダを超越した立場の人などもそれぞれ別に話を進めて行くので、ブッダ本人がなかなか出てきません。だから人によっては、伏線の長さに読むのを辞めてしまうかもしれません。ただ、そこをクリアできてブッダが登場し、各登場人物と繋がりができてくると、話が面白くなってきます。ブッダが中盤で悟りを開くあたりが感動のピークでしょうか。もちろん後半もさんざん前半で張った伏線が生きてくるので面白いです。
 また、ホントのブッダがどうなのかは知りませんが、この作品のブッダは非常に人間くさいです。もちろん奇跡や不思議な能力等に彩られ、選ばれた特別な人のような面もありますが、作品中では超越した存在という感じがしません。王族生まれのボンボンで、子供の頃から体が弱くて、意を決して出家してからも洞窟に引きこもってあまり人に会いたがらない時期の描写もあります。そして悟りを開いたあとも、ブラフマン(梵天)に同じところにいないで布教にまわれと尻を叩かれたり、幼少の頃からの友人(弟子)が、子供の頃に抱いた復讐心から逃れられず禁を破って戦いに身を投じて死んでしまったとき、自分の教えはすべてが無駄だったのではないかと迷う様などは、人間そのものだと思います。有名な入寂の場面も、絵は有名なそれですが、実はお尻が大変なことになっていて弟子が布を沢山手配するなど、寸前までとても安らかな感じではありません。
 個人的にはフィクションといえど苦難を乗り越え立派な道を歩んだ人の話として良くできていると思います。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-08-02 21:26:36] [修正:2010-08-02 21:26:36] [このレビューのURL]

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