「s-fate」さんのページ

総レビュー数: 878レビュー(全て表示) 最終投稿: 2009年12月08日

6点 ONE PIECE

 事実から言えば途中までは繰り返し読んでいました。しかしそれは長いので途中から繰り返し読まざるを得ないという、受動的な理由です。
 また、連載当初は雑誌で読んでいました。その頃は、面白いけどこれが一番、というほど突出している印象はありませんでした。
 で、すごい部数の単行本が売れているというので、久しぶりにコミックスでなく雑誌で読んでみました。結果、「相対的にクオリティが突出している」と感じました。ジャンプそのものに連載開始頃の勢いが感じられない中でがんばっている作品だと思います。ジャンプならこれくらいの作品がひしめき合っていなくちゃ、と思ってしまうのは年喰ったせいですかね。
 7点としたいところですが、長い上に長い作品にありがちな雑な大ゴマ乱発みたいな手抜き感があまりないのが逆に災いして、ちょっと期間を置いてしまうと読むのに気力がいるので、−1点で6点としておきます。
 

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-03-26 12:59:02] [修正:2011-03-26 12:59:02] [このレビューのURL]

オリンピックのスキージャンプ女子が無いところに着目して親兄妹の因果を交えて女の子を主人公に持ってきたスキージャンプマンガ、という設定を作ったのは秀逸なアイデアだと思います。また、ポンポン話が進むので一気読み向けです。そんなに時間もかかりません。
ただし、主人公の女の子が幼少の頃は女だから、今は女であることを隠しているから、という理由で色々ヒドイ目にあいますので、その手の話に抵抗ある人にはオススメできません。
個人的には今のままではオリンピックで優勝しようが負けようが、その前にあきらめて普通の女の子に戻ろうが、スッキリした結末は無いような気がしていました。結局もっと矮小なオチでブッツリ終わっちゃって、いずれにしろスッキリしませんでした。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-05-15 23:45:48] [修正:2011-03-17 04:52:25] [このレビューのURL]

 普通に面白いマンガだと思います。久しぶりに読んだら一気読みしてしまいました。ただし、残念な事に発刊ペースが遅く、読みたいタイミングで新刊が出なさすぎ。そのためここ何巻か読まないでいた経緯があるので、−1点で7点としておきます。
 性格がアニメと違うカヲル君はマンガとアニメではツンかデレかの違いがあるだけで、作中の役目的には同じ役目を果たしていると思います。
 また、アニメはいろいろな意味で、あの難解さが魅力だったと思いますがマンガのほうは、じーっくり作り込んでいる上に活字がある分、わかりやすいです。どっちが、とはいえませんが個人的には順番通りアニメでガツンとやられてマンガを見ることができて良かったかな、と思います。点数はアニメのガツンとやられた部分は差し引いてあります。

 
 
 

ナイスレビュー: 1

[投稿:2011-03-01 21:08:01] [修正:2011-03-01 21:08:01] [このレビューのURL]

話はラノベのコミカライズであまりうまくいっていないタイプにありがちな感じです。学園という狭い世界に異能の者が集り、壮大な設定のわりには矮小な戦いを繰り返す。気がついたら全員異能の者ばかり。しかもゆるゆるな話も多い。あまり長編作りに向いた作家さんじゃないと思いますので、たぶん話の最初と最後は決まっていてメインは途中のゆるゆる展開、というパターンだと思います。とはいえマイナー誌ではそう珍しくないパターンではあると思います。事情があったようですが、「最後」の部分が始まりかけて未完で終わっちゃっていますので、絵は好きな作家さんなので贔屓したい気もしますが評価は評価なので点は低くせざるを得ません。
 この作家さんの絵が好きな人以外は忘れていい作品だと思います。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-11-23 11:03:58] [修正:2010-11-23 11:03:58] [このレビューのURL]

「若い未亡人の管理人、浪人生、隣人はピーピング趣味の正体不明の男とバーのお姉さん。ボロアパート」と設定を並べ立てると、官能小説となんら変わらない設定。高橋さんの作品は、うる星やつらしか知らない頃に同じ作者が青年誌でこんな作品もやっている、とその設定を聞かされたときは、あまりのギャップによからぬ期待をしたというか、子供なのに読んでいいものかどうか、葛藤しました。当時は今みたいに情報があふれていないので風評が頼りでしたので、「過激」な設定に踊らされました。で、読んでみたらやっぱり高橋さんの作品だな、という印象でした。うっすら毒を感じさせるものの、設定とは裏腹にエロい、という言葉が無いかのような世界。この辺はうる星やつらと変わらないな、と思いました。違うのはギャップの有無だと思います。浪人して三流大学受かって卒業したものの就職浪人でキャバレーの呼び込みやって、って何もそこまでやらんでも、というとこまでやって、ハッピーエンド。初期から最後の絵の変化もリンクしてギャップを与えていて、「ただいま・・・」といって一刻館に子供つれて帰ってくる、やさしいタッチの絵なんかが絵のギャップのピークだと思います。偶然の産物も含まれていると思うが、うまい。
当時はさんざん読み返しましたので8点としておきましょう。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-09-23 02:27:18] [修正:2010-09-23 02:27:18] [このレビューのURL]

タイトルにある心理学はたぶんどっかに忘れてきていると思います。心理学クイズがたまにありますが、絵的にクイズの名を借りたギャグです。下品にならない程度の下ネタを含め単発ギャグの応酬ですので、4コマじゃないですけど4コマギャグとか好きな人にはすすめられるかと思います。
個人的にはコント仕立てな見合い(なぜか女医の横に親じゃなくて同僚がいる)でドSの女医がサドの話で意気投合?する話と、オチで警察に取り調べを受ける系の話が特にウケました。
 原作は精神科医だそうですが、医者とは思えぬキレた笑いというか、医者だからこそギャグの狂気と正気の境目の寸止め加減が絶妙というか、まぁ、とにかく面白いです。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-09-16 00:13:38] [修正:2010-09-16 00:13:38] [このレビューのURL]

7点 ブッダ

「聖☆おにいさん」で本人?が号泣して読んでいたので、「そんなにw」という程度の軽い感覚で読みました。
号泣はしませんが良い作品だと思います。よくこのボリュームで抑えられたものです。
 この作品は手塚流のフィクションだそうですので、もとになる仏典とは違うみたいです。読み終わってあとがきも読んだら、主たるキャラクターが結構架空なのでちょっと驚きました。
 全体の話はブッダがもちろん中心ですが、そのまわりを固める人や、ある意味ブッダを超越した立場の人などもそれぞれ別に話を進めて行くので、ブッダ本人がなかなか出てきません。だから人によっては、伏線の長さに読むのを辞めてしまうかもしれません。ただ、そこをクリアできてブッダが登場し、各登場人物と繋がりができてくると、話が面白くなってきます。ブッダが中盤で悟りを開くあたりが感動のピークでしょうか。もちろん後半もさんざん前半で張った伏線が生きてくるので面白いです。
 また、ホントのブッダがどうなのかは知りませんが、この作品のブッダは非常に人間くさいです。もちろん奇跡や不思議な能力等に彩られ、選ばれた特別な人のような面もありますが、作品中では超越した存在という感じがしません。王族生まれのボンボンで、子供の頃から体が弱くて、意を決して出家してからも洞窟に引きこもってあまり人に会いたがらない時期の描写もあります。そして悟りを開いたあとも、ブラフマン(梵天)に同じところにいないで布教にまわれと尻を叩かれたり、幼少の頃からの友人(弟子)が、子供の頃に抱いた復讐心から逃れられず禁を破って戦いに身を投じて死んでしまったとき、自分の教えはすべてが無駄だったのではないかと迷う様などは、人間そのものだと思います。有名な入寂の場面も、絵は有名なそれですが、実はお尻が大変なことになっていて弟子が布を沢山手配するなど、寸前までとても安らかな感じではありません。
 個人的にはフィクションといえど苦難を乗り越え立派な道を歩んだ人の話として良くできていると思います。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-08-02 21:26:36] [修正:2010-08-02 21:26:36] [このレビューのURL]

演劇など100%知らない子供の頃に読みました。それでも面白かった。今読み返すとこんなに短かったっけ?という印象です。この作品に出てくる演劇はなんとなくあらすじを知ることができたので、その後何か読んだり話するときに演劇に言及されてもこの作品で紹介されていて何となくわかって助かる、ということが何回かあって人生に影響を与えている、かもしれません。ドタバタもあるし途中で妙にホモ犬にスポットが当たったり逡巡する時期がありますが(たしかブラックジャックと二本立てでしかも表紙みたいな無茶もしていたのでしかたない気もします)、大筋は決まっていてラストも良いです。
 この作品の特徴として時事ネタを取込む傾向があり、リアルタイム近くの頃に読んだ人なら「ああ、あの事件をベースにしているな」という話もあると思いますが、今となってはわからないと思います。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-07-18 09:50:06] [修正:2010-07-18 09:50:06] [このレビューのURL]

モノローグが大人視点の主人公(子供)を中心に、大人になるうちに記憶から削ぎ落とされるたぐいの子供の世界を見せつけてくれます。大人になってからこういう世界が描けるものなのかと感心しました。時代設定が個人的にほぼストライクなのでなおさらです。ただ、「ああ、懐かしいなぁ」で済む内容ではありません。カツアゲ、いじめによる自殺、DV、転校、果ては弟の失踪等、重い内容がたった4巻のなかにこれでもかと盛り込まれています。そしてモノローグだけが大人視点というのがミソで、こういった重い内容を単なる子供視点でつむぐ言葉ではとても表現できないことを語ることに成功しています。ストーリー構築法が秀逸だと思います。表紙からは想像できない密度の濃いマンガでした。
作者が早世されているのが非常に残念です。
 

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-06-26 02:02:23] [修正:2010-06-26 02:02:23] [このレビューのURL]

作者のプロレス好きが伝わってくる良作です。悪役の精神背景などは「柔道部物語」とあまり変わらない気がしますが、それをさておいても当時のプロレス事情を背景にした設定、そしてプロレスそのもの描写が良いです。
個人的にはほんの数ページですが馬之助が屋台村でマスクをかぶって空中殺法で戦うシーンにプロレスの面白さが凝縮されていて好きです。
ベテランが好きなジャンルを描いていて成功している例の一つと思います。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2010-04-29 12:08:24] [修正:2010-04-29 12:08:24] [このレビューのURL]

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