「s-fate」さんのページ

総レビュー数: 878レビュー(全て表示) 最終投稿: 2009年12月08日

 冒頭で「ラノベ原作 キャッチーなタイトル 本を食べる文学少女というあざといキャラ付け」というところから、それなりの出来でも良いかと思いましたが、期待以上でした。たった3巻で繰り返される主題を納めながら多段のオチを描いているのは見事です。
 太宰を題材にしてたたみかけるように、狭い視野でものを見る危うさを教えてくれる良い作品です。

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[投稿:2012-03-21 22:56:35] [修正:2012-03-21 22:56:35] [このレビューのURL]

 主人公が48歳ということもあって年配の方向けです。でもバンド、70年代ロック、フュージョン、とりわけエレクトリックギターに造詣の深い方にはグッとくるマンガだと思います。
 自称そこそこのマンガ家が、マンガはそこそこでもマンガ家の中ではギターじゃ負けねぇと意気込んでいたところ、ひょんなことでマンガ家を含むマンガ関係者のセッションに誘われて・・・というような話です。
 読んだ後バンド経験者なら「あー楽器でデカイ音出したいなチクショウ!」という気になると思います。

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[投稿:2012-02-26 20:46:07] [修正:2012-02-26 20:46:07] [このレビューのURL]

 一度は売れっ子になることはできても、返り咲ける人は滅多にいないと思います。このマンガはどん底期から見事返り咲いた手塚さんの話です。とにかく飽くなき探究心と新人賞の審査なんかしたくない、自分が応募したいというチャレンジャー精神には敬服を通り越して畏れすら感じます。凡人にはそこまでしないといかんのか、と思える鬼気迫る話を集めています。倒れる時は前のめりで、いつ何時誰の挑戦でもうける(仕事を断らない)という坂本龍馬とアントニオ猪木の格言?を両方実践するとどうなるかがこのマンガでわかります。
 絵は丁寧ですが手塚さんてこんな太ってたっけ?という感じですが、内容が内容なのでこのくらいやわらかめじゃないとホラーになりかねない(目覚まし時計のくだりは充分怖いですが)のでバランス的にこれで良いのでしょう、

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[投稿:2012-02-11 03:21:14] [修正:2012-02-11 03:21:14] [このレビューのURL]

プロ野球マンガですけど野球をあまり知らなくても楽しめる面白い視点で描かれたマンガです。年棒以外の数字もよく活用されていて、数字で見る野球、という感じです。二軍落ち、引退等がちらつく決して華々しいマンガではありませんが、年棒が自分より低いバッターにはやたら強いとかコミカルな面もしっかり押さえています。地味ですが青年向けとしてバランスの取れた作品だと思います。

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[投稿:2012-02-03 19:58:09] [修正:2012-02-03 19:58:09] [このレビューのURL]

 人生の落とし穴がよく描かれているとおもいます。最初はちょっとしたことでも、あっという間に転落していく様をこれでもかと描いています。自律という概念のない人がそのまんま転げ落ちることが多いですが、家族を初めとした周囲の利害関係者、リスク管理など逃れようのない要因で転げ落ちる様まで描いているところが怖いです。オチで立ち直りに前向きになる人が少ないのも怖いです。
 運動不足のとき運動を始めるときみたいに読み出すのに気力がいりますが、読み出すと数巻続きの話でも一本読ませる力があります。運動と違って後味は決して良くないですが。
 マンガの中まで金や納期に追われたくない、というときに読むのはオススメしません。
 

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[投稿:2012-01-15 11:15:51] [修正:2012-01-15 11:20:43] [このレビューのURL]

 なんでケンタウロスに着眼したのかはわかりませんでしたが、彼らが普通に社会に溶け込んだらどうなるか、というところが面白いですね。
 寿命の差による話の運び方や、そば屋に弟子入りしたけど厨房が狭くて入れないので出前ばっかり、とか公道で走ると捕まるなどの人との体格、体力の絶対的差によるハプニングなどがイロモノにならない程度に描かれています。突拍子の無い設定ですが短編なのでクドさも無く読めます。

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[投稿:2012-01-14 23:48:38] [修正:2012-01-14 23:48:38] [このレビューのURL]

 短編集です。すべて鉄道つながり、ラブストーリーではありますが、変化に富んでいて作家の実力を感じさせる作品郡です。別の作品の相撲の描写だけでもすごいと思っていましたが、色々な引き出しを持っている作家さんだとあらためて感心しました。

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[投稿:2012-01-14 23:23:22] [修正:2012-01-14 23:23:22] [このレビューのURL]

 ラッキーガールで宝くじが当たって資本ゲット、というすごい乱暴な導入部は置いておいて、さらっとお茶にまつわるいい話が続きつつ、人探しも淡々と進んでいくところがいいと思います。
 個人的には菓子や茶葉メインでなく、お茶でお金が取れる店ってあまりなさそうなので興味深いところがありました。
 一巻目で話が一段落するので興味がわけばとりあえず一巻だけ読んでみてもいいかと思います。

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[投稿:2011-10-08 18:25:09] [修正:2012-01-02 21:37:50] [このレビューのURL]

簡単に言うと、ある爺さんの半生を綴った話です。たまたま青年期に戦争があったため戦時の話と戦後も軍属で働いていたりと軍隊生活の話が多くなっています。しかし、血なまぐさい話はほとんどなく、人との出会いがメインでホントに普通の人の視点の話です。結構細かいところは細かく描写されており、読み応えがあります。人ひとりの半生ですからね。
少なくともサラッと読めるものではありません。
 絵は絵本で見たようであり、精緻な印象を与える部分もあり、日本のマンガではちょっと見ないタイプです。イラストでは見たことあるかな。ただ、四角いコマ割りのみで淡々と話を進める部分などは、小林源文さんの初期の劇画「黒騎士物語」とか「カンプグルッペzbv」などの戦況を説明する部分に似ているなと思いました。
 普通の人と言っても国をまたいであちこち行っているし、出会った人も国をまたいで色々な人がいます。本人も言っている通り金銭的には成功していません。しかし振り返ってみると結構波乱万丈な人生でした、という感じです。結構考えさせられる作品です。
 
 

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[投稿:2012-01-02 21:02:06] [修正:2012-01-02 21:14:43] [このレビューのURL]

 表紙とタイトルで出オチマンガか、と思いました。そして冒頭を読み、出オチの上に内容は今時ないだろうくらいのベタなマンガかな?と思いました。しかしヒロイン?の35歳バツイチという設定が生きていて充分ひねりの効いた短編となっています。うどんの女の男はうどん男でオチもうどんと徹頭徹尾うどんで終始しますが、シンプルイズベスト的な良さがあると思います。

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[投稿:2011-12-26 13:29:29] [修正:2011-12-26 13:29:29] [このレビューのURL]

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