「朔太」さんのページ

賭けごとの勝負師が主題の作品は数々ありますが、
多くは複雑なルールの中でいかに勝利の根拠を
英知で探り出すかが、興味を引きます。

本作品は、その点が弱く、ひたすら主人公の少年の
勝負への信念だけが頼りです。
対比的に確率論で勝利を導きたい相棒が出てきますが、
こちらの方が明らかに合理的なのに、
強引に主人公の勝利を導いてしまいます。
こうなると、やたらと強運の持ち主の少年の話で
あって、そんな馬鹿なとなります。
リスクを考えない荒唐無稽な少年向き作品は、
知的満足度の低いものとなりました。

また、私は絵の上手い下手はあまり拘りのない方ですが、
最近では見かけないレベルの描画スキルです。
人物は正面顔が多く、商業漫画のレベルを大きく下回っています。
この作品以降、あまり作品を出されておらず、
自身は描画を止めて原作者に転向されたのではないか、と想像しています。

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[投稿:2022-02-11 10:05:40] [修正:2022-02-11 10:05:40]

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