「朔太」さんのページ

間抜けだが強くて弱きを助けるステレオタイプの
ヒーロー像を拒否し、むしろ間抜けで短期で
ダーティーな強さを誇示する孫六です。

とにかく、善悪を超えて常軌を逸した喧嘩っぷりや
行動が魅力です。
いわゆるハチャメチャです。
従来の主人公は、乱暴ものなりに正義のポリシーが
あるとか、友情を最上位において行動するとか、
共感を呼ぶのが普通です。

さだやす圭が描く主人公に共通しているのは、
善悪の判断や情にほだされる前に、優先するのは
自身の目の前の欲求に正直になることなんですね。
そのために長期的な展望が描きにくい話が多いです。

それでも長期連載でなんと81巻完結だそうです。
連載開始時には、学園内の権力闘争から地域
、全国の覇権争いに発展した本宮ひろ志のような
“男一匹ガキ大将”か、あるいは投球をさせれば
超一流の甲子園を目指す高校野球ものなのか、
どちらへも可能性があったはずです。

最後まで読むに至りませんので不明ですが、
おそらくその都度の展開が安定しないものとなり、
第三の道が示されるのではないでしょうか。
他のさだやす圭さんの作品が皆そうであったように。
時間をかけて読んでみましょうか。

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[投稿:2021-03-01 17:05:47] [修正:2021-03-01 17:05:47]

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