「朔太」さんのページ
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- 病弱だった少年時代から、読みたくて読みたくて仕方のない漫画が周囲に沢山ありました。他にすることもない寝床で読む漫画は、1ページ1ページが宝物のようで、丹念に時間をかけて食べるように吸収されていきました。漫画のある国に生まれて良かった、と思えるくらいの喜びでした。以来、数十年、私の周りには多数の未読の漫画本が常備されています。漫画がサブカルチャーと位置付けられて久しいですが、今や映画もドラマも漫画が原作でないものが珍しくなってきました。文化としての名作漫画を探しつつ、私個人の探訪歴(読書歴)として、このサイトを利用させてもらっています。
5点 魔入りました!入間くん
両親に自分が悪魔に売られて、という、いきなりの
設定から始まります。
ここだけでもそれなりのストーリになりそうですが、
暗くなるだけなのですっ飛ばして、買った悪魔の孫に
なるところから、悪魔学校に入学するという怒涛の
展開がよろしい。
ギャグ漫画としては、笑いのレベルは相当低い(3点)ですが、
それなりのストーリーも楽しめて結構です。
位階や悪周期といった新しいアイデアをどんどん入れて
くるところで、努力を感じさせます。
トキワ荘プロジェクト出身者らしく、少年向け漫画として王道を行きます。
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[投稿:2021-09-03 01:10:52] [修正:2021-09-03 01:10:52] [このレビューのURL]
前作ソウルリヴァイヴァーの時も原作は藤沢とおる氏
だったようで、今度は自身が焼き直しされたようです。
前作同様の設定で、死界を自由に行き来できる能力者
たちのお話です。
沖縄を舞台にしたので、SOUTHということなんでしょうが、
基軸はその能力を悪用しようとする者との戦いになって
おり、前作とほとんどテイストは変わりません。
むしろ、人間同士の戦いですから、スケールが
小さくなったように感じています。
すばらしい設定を活かしたもっと面白い話が作れそうな
気がするだけに、もったいないの感が否めませんでした。
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[投稿:2021-08-16 07:56:40] [修正:2021-08-16 07:56:40] [このレビューのURL]
5点 HORIZON
イントロダクションとなる第一話は、なかなか迫力の
ある出来栄えでした。
命知らずの男たちの物語が始まるのかと思いきや、
第二話以降はぬるい学園ものに急展開していきます。
テンションの高さが次第に落ちていくという、期待外れの展開でした。
しかし、シーンごとの登場人物の個性は、しっかり表現
されており、全体の印象は悪くなかったです。
ここでの面白さは、次の「ガンバ!」に継続されていきます。
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[投稿:2021-08-02 03:06:45] [修正:2021-08-02 03:06:45] [このレビューのURL]
5点 衛府の七忍
面白い設定と豊富な古語知識とうん蓄のおかげで、
つかみはOKかと思います。
つまるところ、怨忍ができあがるまでの経緯が、
関心を引きます。
山口氏の個性的な描画は、好き嫌いが激しいでしょう。
特に、残虐なシーンは、迫力があり過ぎて、
直視できないものがあります。
独特の世界観は、人を選ぶかもしれません。
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[投稿:2021-07-12 07:32:14] [修正:2021-07-12 07:32:14] [このレビューのURL]
5点 黒博物館 スプリンガルド
英国を舞台にロンドンの怪奇伝説をモチーフに、
おどろおどろしい漫画が描かれました。
藤田氏らしい作品です。
最初の設定というか、登場には引き込まれます。
ただし、読み終えた時点では、それほど起伏はなく、
驚きも少なかったという感想になってしましました。
異聞の章に至っては、蛇足気味かな。
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[投稿:2021-06-15 08:08:00] [修正:2021-06-15 08:08:00] [このレビューのURL]
5点 ひかりのまち
生きることが、簡単ではない、生き苦しさを登場人物
全員が感じています。
例えば、犬だったら、生きることに飽きることや
絶望なんてありません。
生きるために、その日の食い物をひたすら追いかけ、
ねぐらを確保するだけです。
満たされなければ、ひたすら耐えるしかないです。
その先に、絶望なんかないです。
ただ、ひたすら生き延びるために、動くだけです。
人間だけが、閉塞感を感じたり、行き詰ったり、
絶望したりと忙しいことです。
面倒くさい生き物、人間について深く考察するのが、
浅野いにお氏です。
本作品は浅野いにおワールド全開といったところです。
哲学的な雰囲気も感じますが、しょせん人間なんてと
笑いとばして、なんとか一つの救いを感じさせて頂いて、
話を閉めてもらいたいところです。
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[投稿:2021-06-09 08:45:52] [修正:2021-06-09 08:45:52] [このレビューのURL]
5点 骨の音
岩明氏のちばてつや賞入選作品がデビューの
きっかけになったのですね。
絵柄は平凡で、昔の同人誌にありがちな描画力です。
お世辞にも、決して上手な部類の作家さんではないですね。
しかし、何を主張するわけでもなく、人間の日常の
不思議な感情を表現するのが最高にうまいです。
むしろ、小説家を目指してもあるレベルで成功されたかもです。
そんな文芸的な短編集でした。
初期の岩明氏の作風は、現在に確実につながっており、
寄生獣やヒストリエが生まれたわけですね。
岩明ファンは一読が必須でしょう。
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[投稿:2021-05-04 08:21:58] [修正:2021-05-04 08:21:58] [このレビューのURL]
綿流し編に対応した解答編です。
ただし、推理小説のような事件全容の解明にあたる
わけではないので、相当なモヤモヤが残ります。
綿流し編は、圭一の立場で話の展開が進められ
ましたが、ここでは、悟史と魅音・詩音姉妹との
関係性がキーになって、詩音の立場で展開が進めら
れており、綿流し編でのそれぞれの場面に対する
それぞれの思いが説明されています。
比較的すっきり感があります。
ひぐらし全般にわたって抱えるモヤモヤ感が残り
ますが、一応の納得性のあるひとつのエピソードが
完結した感があってよろしいです。
ヒグラシはある意味、ここで終わっても良かったのかもと、思いました。
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[投稿:2021-04-21 10:12:07] [修正:2021-04-21 10:12:07] [このレビューのURL]
5点 なんと孫六
間抜けだが強くて弱きを助けるステレオタイプの
ヒーロー像を拒否し、むしろ間抜けで短期で
ダーティーな強さを誇示する孫六です。
とにかく、善悪を超えて常軌を逸した喧嘩っぷりや
行動が魅力です。
いわゆるハチャメチャです。
従来の主人公は、乱暴ものなりに正義のポリシーが
あるとか、友情を最上位において行動するとか、
共感を呼ぶのが普通です。
さだやす圭が描く主人公に共通しているのは、
善悪の判断や情にほだされる前に、優先するのは
自身の目の前の欲求に正直になることなんですね。
そのために長期的な展望が描きにくい話が多いです。
それでも長期連載でなんと81巻完結だそうです。
連載開始時には、学園内の権力闘争から地域
、全国の覇権争いに発展した本宮ひろ志のような
“男一匹ガキ大将”か、あるいは投球をさせれば
超一流の甲子園を目指す高校野球ものなのか、
どちらへも可能性があったはずです。
最後まで読むに至りませんので不明ですが、
おそらくその都度の展開が安定しないものとなり、
第三の道が示されるのではないでしょうか。
他のさだやす圭さんの作品が皆そうであったように。
時間をかけて読んでみましょうか。
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[投稿:2021-03-01 17:05:47] [修正:2021-03-01 17:05:47] [このレビューのURL]
5点 うらたろう
1巻あたりまでの印象と全巻読んだ後の印象が大きく
変わっていきます。
というのも、最初のうらたろうは不老不死で
「死の到来」を望んでいる、いわば不死身の主人公です
から、絶対のパワーがあったうえでの旅を始めるわけです。
その旅での騒動を中心に物語が展開されると思いきや、
所々で話の展開がくるくると回転し始めます。
あげくには、5巻では第二幕に突入という予想外の展開に入ります。
話の展開は期待以上に変化があって、面白さはあった
と評価いたします。
しかし、キャラの立て方や描画の質などトータルで
青年誌掲載のレベルにはなく、大人の鑑賞に堪えない作品でした。
少年誌での掲載を選択しなかった編集部の責任は
残ったのではないかと思われます。
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[投稿:2021-01-28 08:08:10] [修正:2021-01-28 08:08:10] [このレビューのURL]
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