「朔太」さんのページ

総レビュー数: 820レビュー(全て表示) 最終投稿: 2010年01月09日

独りよがりな主人公には共感できませんが、むしろサブ的に散りばめられた周辺の漫才師たちの
プロフェッショナル魂のストーリこそ本編の神髄ではないかと思います。
デジタルきんぎょの天才金本と相方藤川の敬愛しながらもライバルにある微妙な関係、
ねずみ花火の芸への処し方など人間ドラマの見せ方は、いつもの森田まさのり氏の
ものでした。10巻まで。

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[投稿:2016-01-12 22:26:22] [修正:2016-01-12 22:26:22] [このレビューのURL]

6点 MW

映画かTVドラマ用シナリオを絵コンテ付きで表現したかのような作品。
決してこき下ろしているわけではなく、今どきのシドニィ・シェルダンあるいは
湊かなえ、夏樹静子かのごとくサスペンスドラマ調のテイストである。
実際のところ、2009年に玉木宏、山田孝之主演で映画化された!
現代の我々が読む分には、6点という評価になってしまうほど、漫画文化は進化した。
しかし、1976年という時代背景を考えれば、先鋭的と言わざるを得ず、天才手塚治虫のなせる
技としか言いようがない。

先人たちの功績に合掌。

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[投稿:2016-01-06 20:35:14] [修正:2016-01-06 20:39:04] [このレビューのURL]

4点 宙舞

前作D-ASHに近いテイストで、「翔ぶ感覚の共有」がキーワードになっているラブコメ。
翔ぶことができると信じられる二人が周囲を巻き込んでいく恋愛模様だが、
途中グダグダの軟弱な少女漫画風になってしまったのは残念。
結局、最終回への展開は自然な成り行きでした。
青年コミック誌では、私も含めて支持はされなさそう。

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[投稿:2016-01-01 18:24:05] [修正:2016-01-01 18:24:05] [このレビューのURL]

ダウジング他能力者集団がくりなす死体にまつわる騒動記というところです。
ウィットも微妙な男女の駆け引きもあって、なかなか大人のテイストではありますが、
もう一味何かが不足していて、どんどん次も読みたいとならない感じが残念です。
14巻まで読みましたが、これで止めます。

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[投稿:2015-12-30 11:11:29] [修正:2015-12-30 11:11:29] [このレビューのURL]

5点 SINfinity

原罪をテーマにしつつ、さほど深刻にならないレベルで人の存在意義を問題提議している。
難しい内容だが、娯楽性もあって何より絵が上手く、2巻表紙絵の美少女には
最大の賛辞を送りたい。
思春期の「人間とは?」と考え続ける少年少女に読んで欲しい。


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[投稿:2015-12-26 17:32:01] [修正:2015-12-26 17:32:01] [このレビューのURL]

バガボンドとは、英語で放浪者、漂泊者の意味。
まさに武芸者の体を借りて、剣術や生を一生をかけて追及する放浪者を描いている。
道を求める哲学者のごとく武芸者、墨絵のごとく描画術(実際、筆で書くらしい)が美しい。
時代の極限性、戦いの恐怖はもちろん飢えの現実等、生死が紙一重の時代背景も一層引き立つ。
佐々木小次郎がろう者であったりと、キャラクターや物語には独自のアレンジが加えられており、
吉川英治の宮本武蔵で作られた既存の武蔵像を超えた美しさと思う。
37巻読破。

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[投稿:2015-12-23 16:27:18] [修正:2015-12-23 16:27:18] [このレビューのURL]

合戦の戦術戦略の巧妙さで、途中で読むことを中断できなくらい引き込まれる面白さがある。
織田信長はその冷徹な戦いぶりで、順調に領土を拡大したくらいの知識だったが、
武田信玄や本願寺、浅井・朝倉側の事情で運良く勝ち残った背景が理解できた。
一度は朝倉和睦のために土下座して謝罪したくらい。

それぞれの武将の知略の見事さは秀逸である。武田の三方が原の戦い、木下藤吉郎の金ケ崎の退き口など史実をメイキングしたかもしれないが、ドラマチックである。
朝倉の一乗谷、浅井の小谷城の難攻不落の構造もさることながら、
一夜にして攻め落とす知略も読みごたえが有る。

仙石秀久のキャラやお蝶、斉藤龍興ら傍流話は、添え物であって評価の対象外。
大人買い、一気読みにて15巻読破の価値あり、でした。

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[投稿:2015-12-12 11:19:51] [修正:2015-12-12 11:25:04] [このレビューのURL]

成仏できなかった幽霊の姿が見ることができるMAKOTOとのコラボレーションが新しい
設定です。彼のお蔭で推理の根拠が読者には明白になり、シナリオが上手く運べます。
作者郷田マモラには、大阪愛が相当根深く、青木雄二や東風孝広の影響が大きいのかも
知れませんね。しかし、ひかるのウェットさは彼らにない持ち味でもあります。

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[投稿:2015-12-06 12:01:49] [修正:2015-12-06 12:01:49] [このレビューのURL]

医者の正義感で「目の前の人を助けたい。だから自分の腎臓を提供する。」という
無茶ぶりはとても子供っぽく、読むのを止めようかと思わせるくらいでした。
しかし、或る一点を突き抜けると、彼の自我(エゴ)ともいえる医者の本能というもので
説明されると納得できるようになってきましたから不思議です。
同様な反応していた主人公の周囲も同じでしたね。

難しい課題を背負う主人公ですが、最終巻あたりでは敵対してきた教授達が実は彼に
好意的だった等、スッキリとした完結で良かったと思います。

蔵書にして、この先何度も読み返したい作品でした。

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[投稿:2015-11-21 01:02:01] [修正:2015-11-21 01:02:01] [このレビューのURL]

6点 BILLY BAT

浦沢直樹作品は、ほぼ読破しましたし、偉大な日本が誇る漫画家の一人と評価しています。
手塚治虫のライフワークであった「火の鳥」を意識した地球時間あるいは宇宙を制御する
神の手をモチーフにしている気がします。
しかし、7年かけてばらまき続ける伏線あるいはプロローグの連続は、読み手を既に
疲弊させているように思います。
全巻読めば分かる、あるいは全巻読んで分かる人だけ評価して欲しい、という姿勢は
浦沢直樹という実績を積んだ作家だけに許される特権です。
これを許すか許さないか、編集部と読者が決めることですが、「火の鳥」のような
未完のまま終焉を狙いにしているなら、「今」の読者は支持しないように思います。

9巻まで読み進めた感想です。完結後(ないかも知れないと想像していますが)
再度レビューさせて頂きます。

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[投稿:2015-11-15 09:44:01] [修正:2015-11-15 09:44:27] [このレビューのURL]

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