「朔太」さんのページ

総レビュー数: 820レビュー(全て表示) 最終投稿: 2010年01月09日

野球少年は必ず読んでいた少年漫画の金字塔の一つ。
第一巻の表紙絵を見て分かるように、ドカベンは当初その体格ゆえに、柔道しかできない少年
であった。明訓高校野球部の岩鬼、殿馬、微笑三太郎、ドカベン、里中のスーパースター達も
登場当初は皆、体格やキャラでコンプレックスやハンデを持っていた。
どこにでもいる少年達が、野球脳を駆使して、不知火ら野球エリートを倒していく
痛快さがたまらなかった。
水島漫画の素晴らしいところは、敵キャラが一様ではなく、やはり体格ハンデのある敵など
様々なアイデアを駆使してくるところ。

健全な少年育成、日本の漫画文化や野球文化への貢献は計り知れないぐらい影響力を持った
作品と言わざるを得ない。

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[投稿:2016-02-24 03:09:12] [修正:2016-02-24 03:09:12] [このレビューのURL]

全編、暴力の嵐。不良とかヤンキー、やくざとかの生ぬるい言葉では語れない世界。
時折、自制できず殺人までも起こる。ただ、作者の哲学か、性犯罪の描写はない。
国語辞典で鬼の意味を調べると、ぴったりの定義があった。放逐された者や盗賊など,社会からの逸脱者,また先住民・異民族・山男などの見なれない異人をいうとのこと。

ということで、登場人物も20名ほど出て誰がだれだか分からないこともあって、寄せ付けない読者もかなりの割合でいそう。
12巻までははっきり言ってクソ漫画、鎖国島編が始まった13巻以降はなんとかそれなりの展開に。考える必要がないので、21巻まで一気に読破。

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[投稿:2016-02-21 15:39:59] [修正:2016-02-21 15:40:58] [このレビューのURL]

8点 SLAM DUNK

名作中の名作。井上雄彦がこの1作しか世に出せないまま絶命しても納得してしまう。
山王工業戦を終えた後のあっけないプロローグさえも十分自分なりに満足でした。
なんとなれば、それだけの燃え尽き感があったもの。
6年連載の中で、7戦、時間にして高1の春から初秋までの数か月なんだよな。
凝縮した青春という言葉がぴったりの感動だw。
自分も全巻を2日で読まずにいられなかったのでした。

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[投稿:2016-02-15 22:03:31] [修正:2016-02-15 22:03:31] [このレビューのURL]

幼少期に巡り会った少年ならば誰でも、終生影響を受け続けざるを得ないと確信するほど、
力強い発信力を持っていた。
9人の仲間の国籍も超能力もそれぞれが異なっており、異なる個性がある。
人の心を持ちながら、人でも機械でもない存在の悲しみを、彼らに語らせていた。
さらに、001はなんと0歳児である。こんな着想が50年前に存在したとは。

少年たちは自分だけの空想の世界に浸るために、9人の名前に始まり、超能力、誕生日まで
調べ、競って記憶しただろう。ウルトラマン怪獣やエピソードを記憶するごとく。
超能力やサイボーグを日本という国に定着させた功績は、理科系少年を多くこの国に育てた
一因になったというのは暴論だろうか?
少なくとも私は、この漫画のゆりかごの中で育ったと断言できる。

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[投稿:2016-02-13 17:27:30] [修正:2016-02-13 17:27:30] [このレビューのURL]

火の鳥と並んで天才手塚治虫の集大成とも言える作品です。
人間として生まれてくるべきでなかったかもしれないほどのコンプレックスを持った
主人公ブラックジャックとそれ以上の悲しい運命を以降も背負うピノコの二人が
医療を舞台にヒーローでありヒロインになる痛快さが根源にある。
医療に救われる命や運命が、ブラックジャックが求める法外な治療費以上の価値があることに気づく。
なんということだろう、40年以上前に漫画という世界でこれを伝えようとした手塚がいた。

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[投稿:2016-02-08 22:23:09] [修正:2016-02-08 22:23:09] [このレビューのURL]

一言でいえば、感じるはずのない熱を持った作品、である。
その熱さに浮かされて、考え方を変えさせられる人もいるかもしれない。
巻頭言の中で新井が、「人間の生命力に、生きていくたくましさ、しぶとさに、
美しさを感じます。」等の自身の価値観を毎巻掲載している。
他にも、「好きか嫌いかで物事を判断してきた。」、「我の強い人間が好き。」、
「生きている時間が有限だから仕事に意味や目的が欲しいです。」・・・
宮本に投影された考え方が並んでおり、まさにその通りの不器用生き方を物語として見せてくれる。

前半はビジネス編、後半はリベンジ編とできるだろう。
もっと続編をと望む向きも当時はあったろうが、熱に浮かされるのは宮本といえども、
実は人生の中でわずかな時間でしかないのかもしれない。

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[投稿:2016-02-07 16:45:39] [修正:2016-02-07 16:45:39] [このレビューのURL]

「チャー・シュー・メン!」の掛け声は、本編を読んだことがない人まで何となく知っている
くらいに流行した。
少年サンデーのプロゴルファー猿は、少年誌的なアクロバットな技が連発していたが、
その連載を終了するタイミングに合わせたかのように、本編の連載が始まる。

天才というよりも艱難辛苦の努力型主人公が、プロの心理戦も含めた大人テイストの
戦いで魅了する。10年に亘る連載だったが、基本はプロテスト編、東太平洋オープン編、
全英オープン編に大別される。連載中は進展の遅さが気になるも、完全版総集編11巻では
破綻なく読める。

ゴルフ漫画、特に少年誌における金字塔とも呼べる作品である。

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[投稿:2016-01-31 18:07:39] [修正:2016-01-31 18:09:03] [このレビューのURL]

7点 銭ゲバ

1970年連載開始ですから46年前の当時の時代背景を考慮して読むべき作品と思います。
戦後25年復興を懸命に進めた過程では、弱肉強食の資本主義自由主義の旗の下、
社会的な弱者が現代に比べるもなく底辺にうごめいており、切り捨てられた時代です。
泣けども叫べども救いのない時代を何とか凌いで、戦後25年で少し落ち着いてきた中で、
弱者が弱者でなくなった時に過去を振り返って、時代の驕りを表現したといえます。
戦後復興期には混乱に乗じて、裏社会に暗躍し一挙に成り上がった財閥もあるそうです。
彼らは、一般市民から”銭ゲバ”と呼ばれていたように思います。

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[投稿:2016-01-23 10:07:19] [修正:2016-01-23 10:07:19] [このレビューのURL]

推理・トリック面を楽しんでいるお子様は果たしてどれだけいらっしゃるのでしょうか?
物理的・機械的に偶然に頼った仕掛けが多く、眠り探偵をはじめとして「そんなアホな」と
納得できない謎解きの連続です。

むしろ、黒の組織から追われる恐怖や組織の謎が一種ドキドキ感を高めており、
推理ものとしての楽しさよりもサスペンスとしての読み物として支持されてきたのではない
のでしょうか?
そう割り切れば、ここらでひとまずサスペンスとしての決着をつけて、今後は
スピンアウト編をライフワークにされてはいかがでしょうか。
はっきり言います。22年間読まされる読者としては、飽きました。

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[投稿:2016-01-17 17:45:29] [修正:2016-01-17 17:46:41] [このレビューのURL]

星里さんの作品が、ラブコメ嫌いの男性誌でも受け入れられるのはただただヒロインの
可愛らしい笑顔でしょう。
1990年代の恋愛事情はもっとバブルな感じだったと思うけど、一方で昭和的なはにかみながら
距離を近づけたり離れたりの繰り返しのじれったい関係構築が一般的だったような。
ラブコメはその時代の背景を映す鏡なんでしょうか?
ほっこりドキドキ昭和感覚を感じたい方は、一読をどうぞ。

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[投稿:2016-01-16 17:57:00] [修正:2016-01-16 17:57:00] [このレビューのURL]

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