「朔太」さんのページ
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- 病弱だった少年時代から、読みたくて読みたくて仕方のない漫画が周囲に沢山ありました。他にすることもない寝床で読む漫画は、1ページ1ページが宝物のようで、丹念に時間をかけて食べるように吸収されていきました。漫画のある国に生まれて良かった、と思えるくらいの喜びでした。以来、数十年、私の周りには多数の未読の漫画本が常備されています。漫画がサブカルチャーと位置付けられて久しいですが、今や映画もドラマも漫画が原作でないものが珍しくなってきました。文化としての名作漫画を探しつつ、私個人の探訪歴(読書歴)として、このサイトを利用させてもらっています。
7点 JUDGE
映画「Cube」に似せた設定で、拉致された9名の中で10時間ごとに1名ずつ死ぬべき人物を
互いの多数決で決めなければならないという極限状況から始まります。
逃げ場がない、全員が揃っていること、多数決であることで、疑心暗鬼の状態が作られます。
過酷な選択を迫られ続ける中、生き残り4名を目指すメンバーですが、このゲームは
一体だれのためのものでしょうか?
最終巻では全容が破綻なく説明されることになって、数時間一挙読みの私は一応の
満足を致しました。映画化もされたようですが、とんでもなく非現実的でもない
設定ですので、あなたの身にも起こるかもしれない恐怖は残ります。
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[投稿:2015-11-01 17:34:23] [修正:2015-11-01 17:34:23] [このレビューのURL]
7点 シガテラ
毒素に汚染された魚介類を摂取することで発生する食中毒が、シガテラの意味だそうな。
連載当初から、青春時代を食中毒状態に例えた日常と非日常を描こうとしていたんだと
読後に気づかされた。
その毒の部分が不快極まりなく(谷脇のパシリが永遠に続くような絶望)、1巻読後に
放り投げてしまいたくなったけれども、2巻以降の南雲さんとの出会いで救われた。
「この幸せは平和の下に成り立っているんだな。確かに選挙に行かなくっちゃ。
頼むよ、この国のエライ人たち。もっともっと平和な国にしてください。」と
無表情で幸せの絶頂ぶりを語らしせしめる。
その上で来ました伝説の最終回。
青春ってそうだような、大人になる階段を上がるってそうだよな、と自分に重ね合わせた
日本人は何万人といるんじゃないか?
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[投稿:2015-10-11 14:10:21] [修正:2015-10-11 14:12:25] [このレビューのURL]
7点 ああ探偵事務所
一言でいうと、「心地良い日記風ラブコメ仕立てのホームドラマ」かなあ。
探偵っていっても、ほとんど仕事がなく、バイト三昧ですからね。
ハラハラドキドキの場面は、探偵物語なのにほとんど出てきません。
心地良さの理由は、シャーロキアン(ホームズオタク)で変人で極貧だけど男前の探偵の
魅力と、涼子さん、大家さん、イワオなどの脇役キャラの醸し出す雰囲気ですね。
全巻読破。シナリオで読ますというより、キャラで読ます作品でした。
極貧でも、面白可笑しく生きてさえいれば、人生は捨てたものじゃない、って感じが
好感度を上げている気がします。
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[投稿:2015-08-09 08:55:20] [修正:2015-08-09 08:55:20] [このレビューのURL]
7点 クライング フリーマン
読者を惹きつけて止まないシナリオライター天才小池一夫と美女や肉体美、格闘美の表現は
日本一の池上遼一がタッグを組んだ全盛期の作品である。
面白くないわけがない。
池上遼一の描く美女は、同じ顔と同じボディに見えるけど。
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[投稿:2015-03-21 23:15:36] [修正:2015-03-21 23:15:36] [このレビューのURL]
7点 PLUTO
浦沢直樹氏の手塚治虫への愛を感じる作品。
アトムを読み通して、子供なら誰でも絶対にワクワクしてしまうのが、「地上最大のロボット」の巻
だろう。アトムとともにプルートの記憶は一生消えない子どもの一人が浦沢氏だったわけで、
後に手塚治虫の影響を受けた天才漫画家に成長したわけだ。
文字通り、原作プルートへのオマージュである。
一種の文学作品のごとくテイストで、しかしあくまでも漫画というお気楽メディアの制約の中で
読者の支持を取り付けながら、浦沢氏の手塚治虫への愛、リスペクトを最大限に表現した。
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[投稿:2015-02-20 03:18:25] [修正:2015-02-20 03:18:25] [このレビューのURL]
7点 エアマスター
ストリートファイトをベースに濃いキャラ、強敵ライバルが
際限なく登場してくる。ライバル同士の組合せもあり、再戦もあり。
ストリートファイトは、「ホーリーランド」があるけど、非力な主人公が目覚めながら
成長していくので、返ってリアルでなかった。
先行して連載されたこちらは、荒唐無稽な突き抜けたマンガらしい痛快さが
持ち味で、マキちゃんの活躍振りをどんどん読みたくなります。
マキちゃん友人関係で10巻辺りまで良い味をだしてきたのに、戦いがエスカレート
してくると、置き去りにされたのは残念。全巻完読。
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[投稿:2012-07-08 21:24:05] [修正:2015-01-24 09:39:13] [このレビューのURL]
7点 QP
不良高校生もいずれは大人になる。
暴力を糧に権力を志向する者。暴力は思春期のにきびのようなものと考え、当たり前の人生が幸福と考える者。お互いに理解できても、向こう岸には渡れない河がある。しかし、昔は分かり合えたという友情は心の底にあって、友情のためには命もくれてやる。
高校生暴力の本質を描いているように思う。展開に破たんがなく、8巻を一気に読み終えた。
なお、サブストーリー的に上田秀虎というホンモノの男が出てくる。主人公もこの男にだけはなついてしまう。男の中のオトコという言葉があるが、そんな奴は見たことがないという方は必見です。
秀虎に接するだけでもこれを読む価値があります。
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[投稿:2015-01-18 09:47:03] [修正:2015-01-18 09:47:03] [このレビューのURL]
7点 加治隆介の議
政権交代可能な2党あるいは3極への政治改革、北朝鮮への対応、国連平和維持軍への合流、
あるいは常任理事国参画運動など、当時のどちらかというと保守寄りの考え方を
支持した政治漫画。
2014年の現代から見れば、鳩山や菅に代表される民主党リベラル派の荒唐無稽な
理想論は夢物語に終わり、今や安倍晋三が国民の反発を買いながらかつ経済政策と
セットで上手く実現させようとしている。
振り返って見ると、一気に加速するかと思えた中道穏健路線へは、なかなか進まず
結局経済とともに失われた20年とも25年とも思える。現実はそんなに一度に変わらない。
古臭さを感じさせない政治感覚は見事ととも言え、一読を進めたい。
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[投稿:2014-12-10 21:00:29] [修正:2014-12-10 21:00:29] [このレビューのURL]
7点 GANTZ
有無を言わせず戦闘員に仕立てられ、いやむしろ戦闘員になっていることの説明すらなく、
逃げ出せば死、武器の使い方も分からず圧倒的に強く不気味な敵を前に、絶望的な状況と
信頼しきれない仲間たち。
類まれな設定が効果を発揮して、当初20巻は名作の仲間入りかと思いきや、25巻あたり
から急失速してしまう。ネタバレ後では読者には前半の絶望感、すなわち読み進めるための
動機がなくなってしまうことに作者も編集者も気づかないのは残念だった。
名作になり損ねた勿体ない作品でした。
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[投稿:2014-11-02 20:28:41] [修正:2014-11-02 20:28:41] [このレビューのURL]
7点 ほしのふるまち
冬物語、電車男と同様、現実逃避型で闘争心ゼロで、いわゆる軟弱情けない系男子が主人公。
故に、第一巻あたりは放り出したくなるほど、嫌悪感で一杯になった。
しかし、東京を逃げ出して、文字通り「星のふる町」で再生していく主人公の逞しさ、
成長が共感を呼ぶ。
世界でいちばん優しい”再生”ラブストーリー。
ベタ過ぎてちょっと・・と思われる方も、まずは7巻まで読んでみて下さい。
”ほしのふるまち”で生きてみたいと思うかも。
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[投稿:2014-08-10 03:13:39] [修正:2014-08-10 03:13:39] [このレビューのURL]
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