「朔太」さんのページ
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- 病弱だった少年時代から、読みたくて読みたくて仕方のない漫画が周囲に沢山ありました。他にすることもない寝床で読む漫画は、1ページ1ページが宝物のようで、丹念に時間をかけて食べるように吸収されていきました。漫画のある国に生まれて良かった、と思えるくらいの喜びでした。以来、数十年、私の周りには多数の未読の漫画本が常備されています。漫画がサブカルチャーと位置付けられて久しいですが、今や映画もドラマも漫画が原作でないものが珍しくなってきました。文化としての名作漫画を探しつつ、私個人の探訪歴(読書歴)として、このサイトを利用させてもらっています。

7点 男どアホウ甲子園
水島先生初期の頃の最初のヒット作品です。
水島作品は徹底して野球だけをテーマにされていますが、
たぶんこの作品以前は、いろいろ描かれておられた
はずですので、この作品の成功が契機になって、ドカベン、
あぶさんにつながっていったのだと想像しています。
藤村甲子園、豆タンなど、主人公、脇役の原型もここにあります。
しかし、よく見ると原作者は別におられたのですね。
意外でした。
以降の水島作品には、当たり外れが結構あったり、
やや歪んだシナリオ展開があったりしますが、
この作品はキチンとしていたように思います。
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[投稿:2020-03-23 20:08:21] [修正:2020-03-23 20:08:21] [このレビューのURL]
7点 僕だけがいない街
全8巻+番外編が破綻なく計画通りストーリーが
展開されたように思えるほどしっかりとした
サスペンスドラマ仕立ての作品でした。
後から思えば、2部構成であり、当初は連続殺人事件
だとも気づかないうちに先行的に主人公の特殊
能力の説明に時間が費やされます。
いつの間にか母親殺しの犯人として逮捕されると
いう衝撃的な1巻の結末から始まります。
しかし、時間遡行と本人の努力により何度も
その現実は塗り替えられるというドラマですね。
全く影すら見せない真犯人とその意図を図りかねる
うちに物語は進展するのですが、残念ながら早い
段階で真犯人は推測できてしまいます。
というのも、子供は多くとも大人の登場人物が
少なすぎますから、簡単に目星がつきます。
大半の興味がここで失われてしまう無念さがありました。
それも6巻で真犯人が暴露されましたが。
ここからが第二部ですね。
第一部に比べると、回想シーンが多くて心理描写の
絵が多く、少し冗長でしたね。
ページをめくるスピードも速くなり、アッと言う
間の最終巻でした。
ここはもっと詰めれたかもです。
ということで、最初の設定や伏線の面白さにどんどん
引き込まれましたので、とても面白く感じましたが、
いわゆる尻すぼみの無念さも残りました。
もうひとひねりできたかもしれません。
あと少しの工夫さえあれば名作になり得た感があります。
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[投稿:2020-02-18 18:55:21] [修正:2020-02-18 18:55:21] [このレビューのURL]
7点 ダービージョッキー
競馬に関心のない私も、競馬世界に興味をしっかり
そそられてしまいました。
何といっても、主人公上条圭が様々なレースを通じて、
日本ダービーを目指すその成長していく過程で、
強いライバル達の騎手との駆け引きと技術を駆使する
レースそのもののワクワク感が魅力です。
一方、一色登希彦氏の漫画は、やたらとセリフが多いことと、
独特の描画で劇画的であることが特徴です。
したがって、各巻で「プロ騎手とは?」「勝つとは?」
なんて哲学的な問答が多くなります。
人によっては、うざく感じることもあるでしょうが、
概ね自然な流れで語られています。
中でも、20巻では「チャンと生きるって何ですか?」
という上条の問いかけに、ベテラン脇役の財津が
「誰かを笑顔にできるということだな。」とサラッと答えます。
それに続く説明もあるのですが、これが長いこと。
でも、それなりに説得力があります。一色氏の独壇場でしょうか。
シッカリとした構成と展開で、面白く読めました。
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[投稿:2019-11-18 23:47:03] [修正:2019-11-18 23:47:03] [このレビューのURL]
7点 やったろうじゃん!!
19巻を揃えて2日で一気読みしました。
深読みする場面はありませんので、ガンガン読めてしまいます。
高校野球漫画の王道は、地方予選すら勝ちぬけそうに
ない弱体野球部がライバル達との切磋琢磨により、
どんどん成長していき、ついには甲子園に出場する
という成功物語です。
そのセオリー通り、本作品も何を考えているのか
分からない監督を迎えて、どんどん成長していきます。
その過程は14巻までドカベンストーリーそのものです。
エースの入れ替わりが一つの人間ドラマになっています。
納得できないのは喜多条監督の不可解な指導ぷりであり、
いつまでたっても説明はありません。
それは最後まで変わりません。
ただの奇をてらった展開としか思えません。
才能豊かな選手しか起用しないと明言しながら、
言動が一致しません。
15巻からは新たな主人公である江崎の物語が始まります。
話の展開は予定調和的なご都合主義のお話が続きますが、
ドラマチックではあります。
高校野球漫画らしくない後半の展開ではあります。
が、様々なテイストが混じりあいながら、
結局のところ人間賛歌になっているところが、
本来の原秀則らしさといえば言えそうです。
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[投稿:2019-10-12 15:13:20] [修正:2019-10-12 15:13:20] [このレビューのURL]
7点 重版出来!
漫画家さんは孤独で傷つきやすいナイーブな存在なんですね。
おだてたり透かしたりしてその気にさせて木に登らせる
のが担当編集者の役割です。
読者の声を代弁して、ネームも何度も訂正させて育てていく。
新人さんを育てて大きなホームランを打つのが編集者の夢。
大学柔道出身の編集者小熊は、夢を追いかける良い
個性を持っていて好感が持てます。
「売れるのではない、売ったのだ。」というセリフは編集者の矜持です。
そんなお仕事を楽しく見せてくれる漫画です。
漫画レビューワーにとって、漫画制作の裏事情を知って
おくことは大切と思いますので、必読の作品です。
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[投稿:2019-06-17 20:15:00] [修正:2019-06-17 20:15:00] [このレビューのURL]
7点 スカイハイ4
やや救いようのない結末が多かった前シリーズに
比べて、柔らかな結着が多いように思いました。
ザワザワした感じが少なく、落ち着いて読めました。
お馴染みのセリフに加えて、「お生きなさい」の
決めゼリフがスッキリはまります。
今のところ、今回のシリーズで完結でしょうか。
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[投稿:2019-05-29 01:59:25] [修正:2019-05-29 01:59:25] [このレビューのURL]
7点 スカイハイ 新章
命が尽きた時、人は動物はどうなるのだろう。
絶対に答えがないために、人は死後を恐れ理想郷である
天国や極限の恐怖である地獄を妄想している。
日本人の根底には、実は強い天国と地獄絵図がイメージ
されており、日ごろの勧善懲悪の思想や行動の原理に繋がっている。
言葉にはしないが、日本人には共通の死生感が存在するのである。
スカイハイは、共通の死生感を巧みに利用し、上手い
設定を生み出した。
「怨みの門」は天国と地獄の分岐点にある。
自殺や殺人を犯した人間は、文句なく地獄。
殺されたり不慮の事故で亡くなった人間だけがここに来る。
したがって、基本形は「怨み」を持つ魂の浄化のための門。
あとがきで高橋ツトム自身が記しているが、
世の中のあまりにも浮かばれない被害者の怨みに
焦点を当てた展開を構想したらしい。
しかし、案外怨みを超えた救いのお話が多くなっている。
やっぱり日本人の死生感にマッチするのは、怨みを浄化
してこの世からあの世は気持ち良く旅立ちたい。
つまり救われたい。
シリーズ3回目の本編では、それがテーマになってきた印象である。
相変わらず絵は上手い。
特にやくざや怨み顔を描かせれば、この作者の右に
出る者はいない感じだ。
ナイスレビュー: 2 票
[投稿:2018-12-18 17:28:20] [修正:2018-12-18 17:28:20] [このレビューのURL]
7点 オムライス
あだち漫画と同じく、お約束の匂いがすっかりしていた
時代の星里さんの作品です。
美人4姉妹と同じ屋根の下で同居ですから、事件が
起きないはずがありません。
毎日、家に帰ってくるのが楽しみですよね。
良き時代のハートフルコメディ、って感じです。
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[投稿:2018-12-12 18:01:35] [修正:2018-12-12 18:01:35] [このレビューのURL]
原作が昭和12年の本にもかかわらず、発売半年で200万部
突破のベストセラーとなったそうです。
ジャーナリストの池上彰、コピーライターの糸井重里も
絶賛、ジブリの宮崎駿は映画化するといいます。
明治生まれの児童文学者が、子ども向けに書いた原作が
平成最後の時代に大ヒットする現象が、さらに話題を
呼んで関心が拡がっているように思います。
基本は問題提議の書です。
小学生のコペル君の体験は我々にも普遍的な体験です。
世の中には、悪が対岸にあって突然に正義を貫く
苦しみが天から降ってきます。
自身は絶対に悪には手を貸さないと固く誓っていてもです。
それは仕方ないことと棚上げしながら、多くの人は
大人になり、力を得ることが先決と言って死んでいく
ことを繰り返しています。
そんな人生の末路を多くの人が、何か違うと感じているのですね。
これは人間の悩みの一つの例示なのでしょうが、
案外普遍的な気もします。
考えても考えても答えはありません。
自分を人間分子として小さな存在と位置付けた上で、
生産関係である世界、宇宙の中で、それでも自分で
自分を決定するしかない。
そんな風に結論づけています。
明治から大正、昭和、平成と世は変わっても、
人はあまり変わり映えしないということでしょうか。
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[投稿:2018-12-04 23:17:32] [修正:2018-12-04 23:27:24] [このレビューのURL]
書道漫画という売りがアピールされていますが、
地味な高校生の文科系部活動をテーマにする難しさを
上手く消化しています。
主人公のキャラ立ちも恋愛模様も競技的な対決、勝負の
行方も、それぞれ中途半端な地味さなので、本来なら
1,2巻で途中打ち切りが妥当なテーマ選定でしょう。
しかしながら、どんどん先を読みたくなる魅力は、ごく
普通の高校生の日常会話、生活がハッピーにみえることですね。
特段のできごとが起こらない何げない高校生活は、
読者の共通体験かもしれません。
欠かせないのは、脇役の部員たちですが、特に3年生先輩女子でした。
ヒールのような一面も見せますが、嫌いになれませんでした。
書道に対する知識、薀蓄は事前調査、取材が半端なく
充実していますので、それなりに楽しめました。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2018-10-29 18:35:26] [修正:2018-10-29 18:35:26] [このレビューのURL]
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