「朔太」さんのページ

総レビュー数: 839レビュー(全て表示) 最終投稿: 2010年01月09日

[ネタバレあり]

タイトルに興味が湧いて読んでみました。
想像とは異なる内容でしたが、知ってそうで知らない
アメリカ社会の病巣を紹介してくれています。

私はアメリカに家族とともに2年間の滞在経験がありますが、
見聞きした内容が懐かしく思い出されます。
例えば、アーミッシュ、全米ライフル協会による銃規制
反対運動、カラードに対する声なき人種差別、などなど。
しかし、銃所有が権利だと考えても、実際には銃を見たこと
もない人が大多数であることは、意外と知られていない
ことなど、一歩踏み込んだところまで作品内で紹介され
ていれば、なお良かったですけれどもね。

全編を通じて、恋人を探す旅なんですが、ゴールはあっけ
なく、双六のような駆け足なので、感動はないですね。
途中、人の飼い馬を助けるためにカジノで数万ドルと
自身を賭けるというのは、ナンセンスを通り越しました。
この幼稚な場面は必要だったのかな。
これで作品価値をぐっと下げました。

全体を通して、従来にない別の視点での作風でしたので、
少し目先が変わって面白いなとは思いましたが、
二度読みすることはないでしょう。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2022-07-09 05:02:43] [修正:2022-07-09 05:02:43] [このレビューのURL]

バブル全盛期の中、恋人たちは東京発最終便新幹線を
シンデレラ・エクスプレスと呼びました。
山下達郎のBGMが似合うCMも流れた世の中です。
20秒足らずのCMを見ても、美しい物語は頭の中を巡りました。

漫画なら、あるいは女性作家ならもっと心温まる
ストーリーが展開されるだろうと期待したのですが・・・。
何が期待外れなのか分析はできませんが、シンデレラの
名にふさわしいのは、もっとピュアな恋心のような気がします。
また、一つステレオタイプの恋愛漫画を読んで後悔しましたとさ。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2022-07-03 11:22:09] [修正:2022-07-03 11:22:09] [このレビューのURL]

従来にない設定が変わってて良いが、女子高生に殺されたい
という主人公の欲求が、理解不能だ。
残念ながら、感情移入できない。
まだ、サイコパスの思考や論理の方が理解しやすいかもしれない。

したがって、面白いとか、次を追いかけて読みたいとかいう気持ちになれなかった。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2022-05-15 09:26:23] [修正:2022-05-15 09:26:23] [このレビューのURL]

古典的な匂いのする初期のSFもの。
同人誌作家さんが志向するベクトルと同じものを感じる。
現代的なエンターテイメントとは真逆の方向にあるが、
これが堪らないと思うファンもいるだろう。

また細ペンだけで描かれた細密画のような緻密な画風にも、
郷愁を感じる向きも多いだろう。
現代に蘇る昭和初期の作風といった作品だった。

一握りのコアなファン層が獲得できれば、良いという潔さが感じられる。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2022-02-23 11:24:53] [修正:2022-02-23 11:24:53] [このレビューのURL]

松本次郎という作家に興味を持ったので、読んでみました。
松本大洋と同世代であり、かつ画風も大洋ほどエキセントリック
ではありませんが、名前と同様にやや類似性を感じます。

戦時下での三人の男女の青春大河ドラマという触れ込みで、
屈辱にまみれた悲惨さが先行します。
本作品は一編の映画のようなドラマを見せていますが、
娯楽性に乏しく商業的には成功はしていません。
「僕らはどこで間違えたのだろう?」というセリフが印象的です。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2022-02-18 08:52:20] [修正:2022-02-18 08:52:20] [このレビューのURL]

1巻を読んだ時点で、いわゆる移り替わりの物語か
と思いましたが、まもなくその点は否定されます。
ネタバレにならないように表現しますと、
多人格形成にまつわる「ぼく」の真実を探す旅になります。

デリケートな精神の葛藤が根底にある問題ですね。
麻里、ぼくともに、さらには柿口依にしても、
コンプレックスの塊というか、薄っぺらな人間関係では
救えないほど弱りはてた人種ですから、
容易に問題は解決しません。
神経質な人間が集まって、抱き合って、ぼくはどこに
行ったんでしょう、というようなファンタジーには、
正直に言えば付き合いきれないです。
私は、登場人物の中で共感できる者は一人も現れませんでした。
こんな人種も世の中にはいるんだなあ、程度の感想です。

繊細さを表現するための演出だとは思うのですが、
コマワリが大きく、無駄に無言、風景描写が多く、
心情が理解しにくいシーンが多発します。
したがって、9巻をあっと言う間の数時間で読み切る
ことができます。コスパの悪い作品でした。

押見修造さんの作品は、いくつか読みました。
繊細な人間心理を表現するのが上手な作家さんと評判です。
ここでのレビュー評価も高いですね。
しかし、私との相性は悪そうです。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2021-11-13 08:37:03] [修正:2021-11-13 08:37:03] [このレビューのURL]

アクションシーンが基本的に売りです。
しかし、ストーリー自体は、極めて退屈です。
台詞回しの気が利いている一面はありますが、多過ぎて頭に入りません。
人を選ぶ漫画でした。

ナイスレビュー: 1

[投稿:2021-10-02 03:28:13] [修正:2021-10-02 03:28:13] [このレビューのURL]

内容を褒めるレビューを見て、試し読みをしましたが、
一向に面白さが分からないまま終わりました。
今や特段に特別視されていないSMの世界を紹介したいのか、
その特殊な世界でのし上がっていく女性のバトルを描きたいのか、
焦点が定まらない印象です。
引き込まれる人もいるようですが、私には退屈な作品でした。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2021-08-14 16:43:28] [修正:2021-08-14 16:43:28] [このレビューのURL]

男性でも読みやすい高校生の恋愛物語です。
男性がカラッとしてる性格なので救われていますが、
いわゆるイケメンでモテモテ3高男子なんで、
余裕をもって主人公の女子を扱っている感じです。
ここまで一方的に男性に優位性がある場合には、
ちょっと一般的には女性は不幸になるのが世の常です。

こんなにイカす男性なのに、こんなにダメな私でも、
こんなに沢山のライバルがいるのに、
それでも彼は私のことだけを考えてくれている・・・、
なんて幸せなの。
っていう内容の恋愛漫画でした。

ちょっと現実的ではないですが、少女の理想なんでしょうか。
2巻で撤退します。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2021-08-08 08:26:04] [修正:2021-08-08 08:26:04] [このレビューのURL]

3点 血の轍

テーマは、母子相関か、あるいは、壊れる人格か。
狂気と異常な親子偏執愛も絡んで、どこに焦点が
合っているのか判然としない。
先を読めば、これも明らかになってくるのだろうか。
しかし、3巻まで読み進めても、事件が一つあっただけで、
遅々として展開しない。

興味が続かないのは、母の狂気の原因と子の恐れる
気持ちが理解できないためと思う。
残念だが、ここで撤退を決めた。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2021-07-15 07:33:33] [修正:2021-07-15 07:33:33] [このレビューのURL]

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