「朔太」さんのページ

総レビュー数: 747レビュー(全て表示) 最終投稿: 2010年01月09日

原作があって、キャラクター原案がある。
企画段階でしっかりとした戦略が感じられます。
流行りの異世界とグルメを合体させて、丁寧なキャラ
デザインを盛り込んだら、一体どんな漫画ができる
だろうか、なんて打ち合わせをした様子を想像してしまいます。

ストーリー自体は全く何ていうこともなく、何も起こりません。
一本、筋を通しているのは、日本人なら誰でも一度は
美味しいと堪能した料理で、その感動を毎回再現
しているんですね。
その感動を異世界の異人、まあ言わば海外からの
渡航人ですよね。
彼らに語らせるわけです。
異人が本当にそこまで感動しちゃうかね、とも思いますが。
でも、しっかり異世界に入り込んでしましました。
いや、本当に丁寧で面白い作品でした。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2021-10-01 00:49:56] [修正:2021-10-01 00:49:56] [このレビューのURL]

6点 君は008

毎回毎号のネームがよく推敲されている印象があります。
細部にわたり、何度も考え抜いた跡が感じられます。
設定もよろしい。
諜報員養成学校だとか死んだ親父が優しい諜報員だったとか。
登場する教師たち、同級生たちは皆個性的で、いわゆる
キャラがよく立っています。
特徴的でキャラが完全に独立して、一人として同じに
見える人はいません。
毎号、怒涛の展開ですから、ネタも出し惜しみがないですね。
逆にネタが尽きてしまうのではないかと、心配になりますね。
絵も美しく、綺麗な女性が多いです。

とまあ、褒めることの多い作品ですが、トータルで何か
エッセンスが欠けていて、面白い漫画になっていません。
ギャグ漫画としてもそこそこ、スパイ活劇としても
シリアスさにやや欠け、毎号しっかり乳房丸出し
(ここまでやる少年漫画を見たことがない)ですが、
お色気漫画では決してないし、立ち位置がはっきり
しないせいでしょうか。

よくできたインパクトのある作品とは思うのですが、
お勧めレベルはやや低いという、微妙な作品でした。
4巻まで。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2021-09-27 08:46:06] [修正:2021-09-27 08:46:06] [このレビューのURL]

吃音で苦しむ人の悩みは深い。
その苦しみを女子高校生を主人公に11話にまとめたが、
切り口が浅い感じがした。
最終話は安易にまとめられているが、こんなことでは
ないような気がした。
弱者の心情に入り込むなら、もう少し深堀してほしい。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2021-09-24 04:44:54] [修正:2021-09-24 04:44:54] [このレビューのURL]

全身美容整形で頂点を極めた芸能人の転落劇。
沢尻エリカ主演で映画化もされた。

まさに、沢尻エリカのための物語という感じで、
本人の実話ではないかと思うほど、
嵌まっている役どころだろう。
女性には、理解できるという共感の声が大きいが、
私には全くのところ理解不能の行動と欲望と
イラつき具合であって、全く共感できなかった。
特に、主人公のイライラ具合が理解できなかった。

したがって、退屈な漫画だった。
人生の積み重ねの中で価値観なり、幸福感が人格を形成する。
美容とファッションしか生きがいがない主人公は別世界の住民だ。
男の出世欲みたいなものなのかな。
少し染まってしまうと中毒になり抜け出せない、
というものだと理解しよう。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2021-09-21 08:48:30] [修正:2021-09-21 08:48:30] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

あだち先生の作品は相当読んでいますが、どの作品にも
共通して2人のヒーロー、ヒロイン高校生の淡い恋心が
テーマになっています。
悪く言えば、偉大なるマンネリとなりますが、どの作品を
読んでも読み飽きない、むしろ他の作品も読みたくなる
魅力があります。

本作品は、1980年、しかも少女漫画誌に連載されました。
その後の多くの作品の原型がここにあって、エッセンスが
集約されています。
敵役も決して悪役ではなく、むしろ非の付け所のない
好男子ですが、恋人であるこの好男子よりも身近にいる
(同じ屋根の下で暮らす)下宿人との距離を次第に
縮めていく日々が描かれています。

1部では得意の甲子園を目指す野球部での活躍が舞台に
なっています。
野球経験のない応援団長が活躍して、甲子園まで
もう一歩と大活躍するのは、いつもながら非現実的ではありますが。

本作品の良さは、2部以降での日常生活を通して恋心の
芽生えの過程が微笑ましく共感できるとことろです。
大きな出来事はないのに、日常の中で描かれる気持ち
の変化、心の機微が細かく表現されます。
脇役の有山君のあこがれである圭子ちゃんとの関係を、
主役の二人以上に応援したくなります。
あだち作品には不可欠の脇役のスパイスが効果的に味付けされています。

あだち作品の初期の原型でありながら、いまだに古臭くない代表作品でした。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2021-09-19 08:46:34] [修正:2021-09-19 08:46:34] [このレビューのURL]

TVドラマの方を先に見てしまいましたが、原作にほとんど
忠実な描き方をしていることに後で気づきました。
原作に流れるゆったりとした時間、幸福感を損なわない撮り方でした。
ということは、原作のそこがTVを通じて支持されたということ。

とはいえ、医療漫画なので緊迫した手術シーンはつきもので、
こんな天才外科医は、そんなにいないだろというぐらい
神がかり的な医術です。
一息ついては新たな事件が起こり、一息ついては新たな
深刻な病気という繰り返しがマンネリ感をだしているのですが、
離島ならではの癒し感が好きです。

追記
改めて三度目の読み返しです。
いいですね。
何度読んでも、心を揺さぶられます。

本土の大学病院を中心とした嘘くさい医療の実態は、ほとんど
事実に近いものだし、世間からスポイルされる側の人間の
心情が負の世界であるならば、古志木島のコトーや星野彩佳の
持つ優しさはまさに正の人間世界だと思えます。
島の人間を決して美化せず、それでも限りない優しさを表現
できる本作品は、まだまだ何度でも読み返したくなりそうです。
25巻まで。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2012-10-22 19:30:25] [修正:2021-09-15 09:46:30] [このレビューのURL]

[ネタバレあり]

貴志祐介氏の同名の小説が原作です。
初めて映画を見た時は、衝撃的でしたので、漫画も
読んでみることにしました。
当然ながら概ね展開が予測できましたが、三巻辺りまでは
様々な小さな悪事が積み重なっていくところは、
知能犯の手口を知り得て興味が深まります。
ただ、善良そうな主人公の正体が、意外に早い時点で
露見してしまうのは、もったいない気がしました。

原作を読まないで、かつ映画も見ない方が、本作品を
楽しめたようにも思えます。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2021-09-06 04:36:35] [修正:2021-09-06 04:36:35] [このレビューのURL]

両親に自分が悪魔に売られて、という、いきなりの
設定から始まります。
ここだけでもそれなりのストーリになりそうですが、
暗くなるだけなのですっ飛ばして、買った悪魔の孫に
なるところから、悪魔学校に入学するという怒涛の
展開がよろしい。

ギャグ漫画としては、笑いのレベルは相当低い(3点)ですが、
それなりのストーリーも楽しめて結構です。
位階や悪周期といった新しいアイデアをどんどん入れて
くるところで、努力を感じさせます。

トキワ荘プロジェクト出身者らしく、少年向け漫画として王道を行きます。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2021-09-03 01:10:52] [修正:2021-09-03 01:10:52] [このレビューのURL]

6点 BIOMEGA

第一巻で圧倒的な力で引き込まれました。
何と言っても、主人公の操るAIバイクが、疾走感を
200%表現できています。
各ページで、バイクの疾走する音が聞こえてきました。
もちろん、現代の燃焼系エンジン音ではなく、
シュルシュルという加速音です。
それほどに絵が上手い。

ストーリーへの入りが分かりやすく、程よいレベルの
SF設定でしたが、回を追うごとに、敵味方が混線して
きて、展開についていけなくなってしましました。
単に私の理解不足かもしれませんが、読者を置いてき
ぼりにしていることは否めません。
5巻辺りでは地球外に話が飛躍してしまい、世界観の
次元が拡大してしまいました。
人を選ぶ作品でしょう。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2021-08-31 03:21:25] [修正:2021-08-31 03:21:25] [このレビューのURL]

当初の過酷なお仕事を自虐的に笑いとばすハナのキャラが
魅力でした。それでもオフには、男漁りもする女医の世界で
良かったのではないですか?

同僚の医局長(とはいえ、大学に戻ればただの准講師)、
トラウマを抱える元凄腕医師、大学からやって来たセカ中の
自意識過剰医師など多彩な脇役も魅力的です。
医療漫画の中では、とてもニッチで、大概の人には新鮮で
ほとんど知識のない分野なので、途中までは引き込まれました。
途中からは、ここまで専門用語を連発して、しかも説明なし
かよ、という不満がたまってきましたね。

巨乳を強調した画風、コメディタッチのドラマと専門用語の
乱発とのバランスの悪さを感じてしまいました。
地味な割に、いかに過酷な仕事かを強調し過ぎていませんかね。
そこが、本作品の売りなんですが、三巻辺りで、
鼻につきだしました。

「3500万円もらってもやりたくない仕事。麻酔科医」の
キャッチコピーは、いかにもキャッチーですね。
そこを言われれば言われるほど、そんなに過酷か?
難しい仕事か?という疑念も湧いて来てしまいました。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2021-08-22 09:09:58] [修正:2021-08-22 09:09:58] [このレビューのURL]

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