「朔太」さんのページ

総レビュー数: 818レビュー(全て表示) 最終投稿: 2010年01月09日

子供は時に残酷で、平気で人を傷つけ、傷つけたことを忘れ何事も無かった

かのように大人になっていく。正義の味方であるはずのケンジですら

そうなのであって、凡人の私達はなんと罪深い存在か。

その罪が”ともだち”を生み出したのである。

このように理解すれば、長編ではあるが、どこにも破綻はなく

”ともだち”は彼らである必然性がある。


長編ではあるが、全ての伏線は、最終話に終結してきているではないか。

20世紀少年達のひりりとした悲しみを痛みを21世紀に持ち越して。

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[投稿:2011-09-13 21:08:24] [修正:2011-09-13 21:08:24] [このレビューのURL]

家出をして東京に出てくる兄弟が、最初に出会う人物がイトキン。

上野動物園への案内をしてもらうが、これが有料。漢字も読めない上、

腕っ節もからっきしで、姿も異様。良い部分を見つけるのが困難な人物で、

第1話に登場する脇役か、と思っていたら、なんと最終話まで付いてくる

準主役ではないか。

すぐ夫という主人公のネーミングからいい加減で、これも徹底した駄目男である。

通常では、とてもこの二人を中心に物語は構成できそうにないが、ところどころで

オンナにもてたり、周囲の信頼を得たりして駄目人間でも生きる意味を与える。

しかし、結局はギャグマンガの宿命であるが、それが伏線として更なる笑える逆境となって落ちる。

日本一億総中流時代だった20年前の世代やそこに育てられた子供には笑えても、

戦中戦後世代あるいは今後の就職難民世代は笑えるのだろうか。

いつまでも、すぐ夫やイトキンは架空の人物として笑いたい。

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[投稿:2011-01-08 17:38:38] [修正:2011-01-08 17:38:38] [このレビューのURL]

What’s Michelでギャグに特化し過ぎた分、純なスポ根でまとめてみたい

思いが生まれたのでしょうか。ギャグの配分が減って、本気具合が増えています。

しかし、小林まことならではのピュアなお笑いは健在で、これがなければ

小林まことではない訳で、程よいバランスのとれた作品に仕上がりました。

結局、その後これを超えるものは出てこず残念ではありますが、これが代表作品になりました。

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[投稿:2011-01-03 10:35:24] [修正:2011-01-03 10:35:24] [このレビューのURL]

通常なら決して手を出さない女性漫画家の作品ですが、

市民図書に置いてあって、出会えた幸運の一冊です。

似鳥さんのキャラが好きです。

看護婦さん漫画の原型になったんではないでしょうか?

一遍一遍が丁寧なストーリー運びで、好感が持てます。

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[投稿:2011-01-02 10:05:50] [修正:2011-01-02 10:05:50] [このレビューのURL]

市民図書に何年も前から置いてあり、それこそ2年に1度くらいの割合で

文字通り、何度も読み返しています。

女性漫画家の欠点である動きのない人物描写が、逆にのんびりした

癒しの世界を醸し出しています。

登場者全てが、なんとも憎めない愛すべき人物に仕上がっており、

愛犬チョビと仲間に囲まれて、いつまでも雪国の中で暮らして生きたい

って、すっかり感情移入してしまいます。

佐々木倫子は、森本梢子に並んで私が受け付けるたった2人の女性漫画家

といえます。

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[投稿:2011-01-02 10:00:43] [修正:2011-01-02 10:00:43] [このレビューのURL]

前半と後半で魅力が変わる。

前半は、潜水艦vs艦隊or潜水艦のバトルで、読者の想像力を超えた戦術を披露する。

潜水艦一艦で何ができよう、いずれ浮上する運命、独立国?何やそれ、という

読者の嘲りの中を、被弾させることなく敵を粉砕していく小気味良さがある。

特にお勧めは、ロシア潜水艦”スコーピオン”との戦い。(10年前位前に読んだにも関わらず、まだしっかり記憶しているヨウ)

潜水艦でも、戦術の長けた指揮官1人で相当なことができそう、って感動した。

後半は、政治イデオロギーの論争劇だな。世界的に見れば、答えは出てるが、

我が平和ボケ日本では、不可欠な議論をしている。

当時よりますます平和ボケした政治家が闊歩している現状(民主党、社民党・・)

では、「この漫画でも見て、抑止力の教科書にして」と言いたい。

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[投稿:2011-01-02 09:17:12] [修正:2011-01-02 09:17:12] [このレビューのURL]

銀行ってこんな仕事が本来の仕事なんだ、って気づかせてくれました。

主人公の女性原島浩美は、日本にもっと必要でしょうね。男性だけで進めるプロジェクト

に女性が入ると判断が遅く足手まといで、補佐的な役割しかできないので

多くの男性リーダーは嫌います。

しかし、異なる切り口、バックアップ策が必要な暗中模索的な案件では、

女性的なアプローチも有効だと思えることもあり、またチームが冷静になれ

る効果もあります。

世界に通用する日本であるためには、本当に彼女のような女性が職場に

もっと増えないと。

エンターテイメントとしても、本作品は堪能できました。8点。

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[投稿:2010-12-30 19:05:21] [修正:2010-12-30 19:06:15] [このレビューのURL]

毎度仕掛ける難解で解決不可能な問題も代打屋にかかれば、たちまち解決です。

本業は駄目公務員のトーゴーも、副業代打屋ではスーパーマンです。

必殺仕掛け人の中村モンドと重なります。

作者が仕掛ける難題に毎回、解決策を挑んでみますが、

本作の結末ほどきれいなシナリオは出てきません。

作者の長年の苦労が推し量れます。

25全巻保有。

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[投稿:2010-11-28 21:55:02] [修正:2010-11-28 21:55:02] [このレビューのURL]

もちろんギャグ漫画なので、前野と井沢の2人のバカが前面にクローズアップされて、

これが主旋律で十分楽しめるます。ですが、誰も指摘しないので敢えて言うと、

田中、田辺のバカが彩りを濃くし、竹田、木之下の偏りのある常識派が突っ込み、

こんなバカには絡まないだろうはずの岩下、神谷の女性達が微妙に

一般社会性を維持してくれています。

王道漫画の定石として、脇を固める俳優達のきらりと光る個性が重要ですが、

本編もやはり配役の妙が冴えています。

彼らの頑張りで突飛さと安心のバランスが取れたお笑いが醸成されます。

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[投稿:2010-10-03 18:05:48] [修正:2010-10-24 18:40:57] [このレビューのURL]

表題通り、研修医の実態を女性医師の卵であるなな子先生の日常をコミカルに描く。

オンナであることを時に忘れ、修行に近い研修生活である。

研修医は、先生と呼ばれはしても看護婦さんにも劣る人種である。

しかし、一方で若者でもあり、いっぱしの悩みも持つのである。

女性誌での連載だが、十分青年誌に堪えたのではないか?

「ごくせん」に並ぶ森本梢子の会心作。一読の価値あり。

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[投稿:2010-09-14 20:46:08] [修正:2010-09-18 16:42:29] [このレビューのURL]

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