「朔太」さんのページ

総レビュー数: 742レビュー(全て表示) 最終投稿: 2010年01月09日

親父が元貧乏人なんですが、商売が成功してブルジョアに
なった息子が弁護士として、世直しに努めるというお話です。
まあ、道楽で弁護士稼業をしているという意味でしょうか。
したがって、ブルジョアジーと貧困の苦労が両方で
理解できるということなんですね。

弁護士の活躍ものは、やはり多数作品がありますが、
扱う事件はやはりどこにでもある種類ものです。
問題は解決方法なんですが、金持ちならではの解決もあって、
少しご都合主義的なものもでてきます。

絵面のせいか、予定調和、めでたしめでたしのお話が多いです。
ややシリアスさに欠けますが、一方で深刻でない法律
教室的な読みやすさも感じられます。
12巻と長いですが、思いのほか飽きずに読めました。

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[投稿:2022-10-15 07:28:40] [修正:2022-10-15 07:28:40] [このレビューのURL]

生身の人間をカードの中に閉じ込める、という設定は
とても新鮮で、恐怖心をあおられます。
その魅力的な設定を使って、先々にどんな展開が
待っているのか期待が膨らみます。
だけど、それは1巻まででしたね。

折角のアイデアを持て余してる印象です。
2巻以降、新たな登場人物が多過ぎて、謎がばらまかれ
そのまま放置されることが繰り返されます。
時折、力を入れてページ数と号数を稼ぐのは、無駄な
追跡劇だったり、敵基地への潜入だったりして、
結果的に展開が遅くなりストレスがたまってきました。
5巻まで読みましたが、恐らく原作者の限界だと
見切ってしまいました。

なんだか、とてももったいない作品でしたね。
それと失礼ながら、「DEATH NOTE」を連想
させる展開と描画ですね。
連想というか、はっきり言って○○りなんじゃないかな。
「FAIRY TAIL」ほどではないけど。

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[投稿:2022-09-30 07:40:03] [修正:2022-09-30 07:40:03] [このレビューのURL]

核戦争によって人類が死滅した後の世界を映画「猿の惑星」が
最初に描きました。
その結末は極めてセンセーショナルなものでした。
本作品は、これに少なからず影響を受けたものと考えられますが、
飢餓状態になった人類の有様から始まる冒頭は相当ショッキングです。
やがて、思わぬ展開になりますが、他に登場人物がいなければ、
必然的な展開かと。

小島剛夕氏がこんな作品を残していたたとは、という感慨も
あって楽しめました。
一方どこまでも小島剛夕だなと思わせる設定(4話あたり)も
あって愉快でした。

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[投稿:2022-07-25 07:39:23] [修正:2022-07-25 07:39:23] [このレビューのURL]

世にも奇妙な物語風のストーリーを集めた短編集でした。

妖怪ごとく、異界ごとくなど原因に言及はされずとも、
風説を作品にしたかのような味わいです。
恐ろしいとか気持ち悪いとかいうレベルではないので、
許容される範囲です。
内容の割に絵が可愛らしく、好感が持てます。
気持ちよく読めました。

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[投稿:2022-07-24 09:27:39] [修正:2022-07-24 09:27:39] [このレビューのURL]

他の作品からこの作者さんを知って読んだのですが、
いつも本質をついているというか読んでよかったと
思える作品です。
こののぞき屋はいわゆるのぞきというより真実を
のぞいているという感じがしてすごく面白かったです。
新のぞき屋に続いていく原点の作品でした。
おすすめします。

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[投稿:2022-07-12 05:58:10] [修正:2022-07-12 05:58:10] [このレビューのURL]

6点 激突

小池一夫、小島剛夕両氏のコンビの代表作に「子連れ狼」が
ありますが、その他の長編大作の執筆も終えて、
集大成にかかる時期の短編です。
それまでの蓄積の片鱗を感じさせる作品です。

4代将軍の幼少期の世継ぎを巡る幕閣同士の思惑が対立する中、
武士同士の攻防が見どころです。
さっとひと読み出来る1巻の長さで読みやすかったです。

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[投稿:2022-07-03 11:34:29] [修正:2022-07-03 11:34:29] [このレビューのURL]

前作は8巻で突然休載されてしまいましたが、とても
満足度の高い作品でした。
最近、続編が本作品の形で出ていることを知り、探して読みました。

1巻辺りは、全作品の焼き直しのような形で、誰のための
繰り返しかと残念に思いましたが、中盤から中学生になり、
将棋への熱意と勝てないプレッシャとの板挟みになる
展開が待っています。
しかし、決してグッドエンドでなくとも、何か爽やかさが残る
雰囲気を醸し出す良さがあります。
前作休載の理由についても、あとがきに掲載されており、
良い作品だったけれど、隠された苦労があったことを知りました。
また、チャンと続編としての結末を描いて下さったことに感謝します。

南Q太さんの作風は好みです。
他の作品も読んでみたいと思います。

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[投稿:2022-05-30 09:08:55] [修正:2022-05-30 09:08:55] [このレビューのURL]

フェティッシュだけど「すけべ」(紹介文より)ではないと思う。
作者も周辺の見知らぬJKや若い女性たちを眺めながら、
可愛いと心底感じるらしい。
男性はもちろんそんな気持ちになっていることは想像できたが、
女性もそんな気持ちになるらしい。
微かなエロスはあるけど、それは女性の体が本来的に持つものと気づいた。

この作品は何だか気に入っています。
この手の作品って、作者が自分に酔っていたり、
独りよがりっぽかったりすることも多いのですが、
こちらはそうではありませんでした。
一話読み終えるたびに、微笑しながら鼻歌が出る感覚です。
絵柄もシンプルで女性特有の柔らかさが出ていて、好みでした。

意外な掘り出し物でした。

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[投稿:2022-04-09 11:19:42] [修正:2022-04-09 11:19:42] [このレビューのURL]

6点 ヘヴィ

ヘヴィ級世界チャンピョンを目指す青年の物語です。
主人公は日本人ですが、NY貧民街育ちですから、
アメリカンドリームの再現のような展開、
いわば漫画版ロッキーでしょうか。
登場する人物たちには全員、悲惨な過去があって、
そのトラウマにとらわれています。
これは、村上氏の作品作りの特徴ですね。

ボクシングの方は、とても勝てそうにない難敵が二人登場します。
この二人をいかに撃破するかが興味をそそります。
意外だったのは、ヒルトンとの戦いですね。
ここは、上手い決着を考えたものです。

少し古い作品ですが、古さをあまり感じさせません。
8巻を一気読みしました。

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[投稿:2022-04-05 09:05:55] [修正:2022-04-05 09:05:55] [このレビューのURL]

帯に「日本漫画史に残る奇才、三山のぼる。
最後のメッセージ」とあったため、これは是非に読まねばと思った次第。

当方の無知のせいか、さほど名を遺したような気がしないが、
一部のコアなファンが存在したのは確からしい。
あとがきには原作者の嶋本周氏の、途中には関係者や同業漫画家たちの
追悼文も寄せられており、51歳急逝時には大変な衝撃があったことと
想像できる。

「ファウストの天使」は後の「ファウストの女神」の原型が残る。
個人的には「薫ゆる秋」が良作と感じた。
目標を見失った中年男女のよくある話といえばそうだが、倦怠感が
よく表現できており、最近この種の文芸的漫画は見当たらない。

読んで損はなかったと思う。

ナイスレビュー: 0

[投稿:2022-03-31 08:49:20] [修正:2022-03-31 08:49:20] [このレビューのURL]

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