「朔太」さんのページ
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- 病弱だった少年時代から、読みたくて読みたくて仕方のない漫画が周囲に沢山ありました。他にすることもない寝床で読む漫画は、1ページ1ページが宝物のようで、丹念に時間をかけて食べるように吸収されていきました。漫画のある国に生まれて良かった、と思えるくらいの喜びでした。以来、数十年、私の周りには多数の未読の漫画本が常備されています。漫画がサブカルチャーと位置付けられて久しいですが、今や映画もドラマも漫画が原作でないものが珍しくなってきました。文化としての名作漫画を探しつつ、私個人の探訪歴(読書歴)として、このサイトを利用させてもらっています。

10点 ああ播磨灘
一度でも負ければ即引退、の宣言から始まる極限状態での格闘技型相撲漫画です。
播磨灘の奔放なワンマンぶりは、回を増すごとに拡大し、オーラを感じるくらいです。
セリフもその内なくなってしまうのは、喋らない王者の方がすごみがあるのですね。
一戦ごとに敵役の覚悟や本気ぶりの背景をキチンと示して戦いを盛り上げた後に
決戦となりますので、何といっても取り組みが楽しみになるわけです。
もちろん負けたら終わりなので、播磨灘が負けるわけがないのですが、
それでもワクワクドキドキの格闘技の真髄が味わえました。
相撲協会を否定する一力士の反乱としても、今では荒唐無稽ではない話ですし、
相撲自体も有り得ない勝負ではない現実味のある範囲で、これだけ楽しませてもらえました。
一生記憶に残る漫画でした。
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[投稿:2018-10-01 20:13:20] [修正:2018-10-01 20:13:57] [このレビューのURL]
10点 ゴリラーマン
記憶に残る最高傑作のひとつです。
主たるシナリオはなく、真面目不良高校生の青春日記です。
無口なゴリラーマンの謎が気になって、ぐんぐん引き込まれます。
周囲の不良達の価値観も無定形なんだけど、魅力的です。
主人公は一言もセリフはないため、何もかも謎だらけですが、
彼を取り巻く仲間たちのペーソスを誘う楽しくも健気な日々なんです。
最高の魅力は、繰り出すギャグなんですね。
何気ない言葉の応酬と行動は、今どきの高校生にも
大いに参考になるでしょう。
めったに付けない最高得点を差し上げましょう。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2010-11-21 23:09:15] [修正:2018-01-10 19:04:24] [このレビューのURL]
10点 カムイ伝(第一部)
漫画が文化の一つとは誰も認めなかった時代に、白土三平の
孤独な試行錯誤がありました。
50年以上の月日が経って、サブカルチャーとしての漫画が
確立された今、同じ視線で評価を与えることは難しいです。
彼らの時代背景を考えれば、娯楽としての作品作りを
目指していたはずであり、決して高尚な歴史小説まがいの
作品を志向していたはずもないでしょう。
商業的な成功を目指していたはずであり、雑誌の廃刊を
最も恐れながらの活動であったはずです。
にもかかわらず、社会の底辺にある問題提議や深淵な
人間の営みの不可思議さ、いわば曼荼羅模様の世界感を
表現し、品格ある文学作品に仕上げています。
壮大な大陸の開拓者でありながら、先駆的な求道者を
連想させる作者に頭が下がる思いです。
数百年後の今に残る商業的絵画が人類の資産と呼ばれる
ように、カムイ伝もまた後世で同様な評価を得るように
なるように思います。
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[投稿:2017-11-07 18:01:01] [修正:2017-11-07 18:01:01] [このレビューのURL]
10点 巨人の星
何年経っても全編のあらすじが頭に蘇ってくるほど、しっかりと読み込んだ記憶があります。
現在以上にプロ野球の王者巨人軍だった時代がありました。
川上、長嶋、王、堀内が成し遂げたV9時代が背景にあります。
しかし名門巨人軍の影の部分を設定し、復讐をモチーフにする少年誌からぬ不純ぶり。
一方で純粋に野球を追求し続け、才能に恵まれない肉体をいじめに苛め抜く主人公とライバル達。
高校野球編までは、貧乏と常軌を逸した鍛錬ぶりに引き込まれていきますね。
高校野球編が一旦終結し、苦労が実る瞬間があります。
宿敵川上監督が、謝罪とともに背番号16を禅譲してまで巨人軍に勧誘に来る場面では、ここで話を終えても良いのではと思えるぐらい幸福感満載です。
しかし、第二部と言えるプロ野球編において、伝説の大リーグボール1号、2号、3号が炸裂します。
この辺りになると、原作者梶原一騎の天才ぶりも炸裂しています。
ライバルが命を懸けて対抗する、父が親友が大リーガーが敵になる。
何といってもすごいと思うのが、常に登場人物たちに、自身の行動の根拠となるマインドを論理的に整然と語らせるのですよね。
例えば、親友伴忠太や姉明子には星飛雄馬から離れていく理由を、花形にはなぜ命を懸けてまで特訓するのかという気持ちを、左門豊作には花形が羨ましくて仕方ないと吐露させ、オズマにまで飛雄馬は野球ロボットだと語らせます。
登場人物に多くを語らせることで、細やかな人物描写を成功させます。
そして、いずれも真剣で硬派の人間達が頑張れるだけ頑張るお話だから、魅力的なんですね。
私はと言えば、それほど感動して読んだことはないのですが、野球好きもあっていつの間にか体に沁み込んでしまった人生の一冊と言える存在になってしまいました。
やはり不朽の名作と言って良いと思います。
ナイスレビュー: 2 票
[投稿:2017-10-11 03:32:36] [修正:2017-10-11 03:34:24] [このレビューのURL]
10点 封神演義
1700万部世に出たらしい。
何といっても魅力的な登場人物が続々登場する点で、ワクワクさせる。
まずは太公望。
彼は12歳で両親や家族を失ったらしいが、その悲しみを表面に出さず、
頭脳戦が得意な崑崙一の策士として大活躍かと思いきや、仲間からは
尊敬されない普通の人を装う。
マイペースで飄々としたリーダーは、時に赤穂の昼行燈のように支持されるようだ。
聞仲も素敵な敵役だ。
たった一人で十二仙や元始天尊を撃破していく強さと部下に敬愛される
ストイックさがある(この点、太公望と真逆)。
しかし、何か悲しげな背中が魅力である。
妲己は、典型的な悪女であり、世の皇帝をたぶらかして悪政を引くトンでも女子。
しかし、常に語尾にハートマークを付ける可愛らしい喋り方は憎めない。
表面上の敵役だったことが,後編で分かるので、なお哀れな感じもする。
四不象は、太公望の片腕というか秘書というか乗り物だが、基本は
ツッコミ役である。戦いでボロボロになる時もあったりして、涙を誘った。
そしてラスボス、女禍。
これが登場する頃になると、戦闘の意味や世界感が一気に宇宙的規模、時空を
超えた哲学の世界へと誘う。やや難解な世界感でもあるが、それがまた
サプライズをもって受け入れられたのではないか。
本来は中国明代の小説が原作のはずだが、まったくもってとんでもない漫画に
仕上げてくれた点で、めったにあげない10点を差し上げたい。
感動した。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2017-01-01 07:07:56] [修正:2017-01-01 07:07:56] [このレビューのURL]
10点 サイボーグ009
幼少期に巡り会った少年ならば誰でも、終生影響を受け続けざるを得ないと確信するほど、
力強い発信力を持っていた。
9人の仲間の国籍も超能力もそれぞれが異なっており、異なる個性がある。
人の心を持ちながら、人でも機械でもない存在の悲しみを、彼らに語らせていた。
さらに、001はなんと0歳児である。こんな着想が50年前に存在したとは。
少年たちは自分だけの空想の世界に浸るために、9人の名前に始まり、超能力、誕生日まで
調べ、競って記憶しただろう。ウルトラマン怪獣やエピソードを記憶するごとく。
超能力やサイボーグを日本という国に定着させた功績は、理科系少年を多くこの国に育てた
一因になったというのは暴論だろうか?
少なくとも私は、この漫画のゆりかごの中で育ったと断言できる。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2016-02-13 17:27:30] [修正:2016-02-13 17:27:30] [このレビューのURL]
10点 佐武と市捕物控
45年前の作品というから驚く。
シナリオと絵の構成が確かであり、以後の漫画家らの水準を決めたとも言える。
市を案じる佐武、佐武を命に代えて守る市の気概を中心に、江戸の人情と情緒も
表現されている。美しい日本を今でなく45年前から意識していた。
余談ながら、40年くらい前にTVアニメ版が放映されていたのを子供の
頃、視聴した記憶がある。アニメといっても、動画ではなく台詞つき静止画の
スタイルだった。動画も可能な時代だったが、敢えて静止画にした演出だった。
これが返って、とても良い味を出していた。大人向けに製作した証拠に
放映時間は10時だったと思う。10時からの放映に耐えるアニメって想像できますか?
日本漫画界の至宝とも呼べる傑作の一つ。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2011-04-17 22:44:04] [修正:2011-04-17 22:44:04] [このレビューのURL]
10点 人間交差点
矢島正雄氏+弘兼憲史氏の油が乗り切った渾身の集大成作品。
青春時代に本編に巡り合えた幸福を感じます。
毎回、読み切りのオムニバス形式なので、原作者矢島正雄氏の貢献大なるも
以降の同氏作品にも色濃く影響が残っていますので、
原作者と漫画家の分担というより、文字通り共同作業がうまく共鳴したと
感じさせます。裏方さん達のご苦労も偲ばれます。
中にはハズレもありますが、珠玉の作品群が一級品の名作の輝きを
放ちます。
私にとって、日本が世界に誇る最高級の漫画と言わざるを得ません。
ナイスレビュー: 1 票
[投稿:2010-11-14 10:15:03] [修正:2010-11-14 10:18:43] [このレビューのURL]
10点 ケイの凄春
小池一夫と小島剛夕のコンビの代表作は、なんといっても「子連れ狼」だが、それに続く不朽の名作はこれ。サムライの筋の通し方が常にテーマである。本編では、証刑一郎と可憐の愛がベースにあるが、公への身の処し方を優先した愛の姿を表現する。貫きたい自我と、悲壮な自己の抑制の姿のバランスが主人公の周辺ならびに読者の魂を揺さぶる。
日本人が美しいと思う精神を見事に表現してくれている小池一夫と小島剛夕の作品は、世界に類を見ない日本固有の文化であり、後世にわたりこの日本の精神文化を分かり易く世界に紹介できるツールに成り得る。
多くの日本人に共感を呼ぶはずの精神世界。思い出してほしい、日本人のこころ。
ナイスレビュー: 0 票
[投稿:2010-06-06 06:33:21] [修正:2010-06-06 06:33:21] [このレビューのURL]
10点 めぞん一刻
青春時代の一冊。主人公五代の管理人響子さんに対する恋心に感情移入してしまっていた頃を思い出す。現実の恋人にまで管理人さんを投影してしまっていたのではと感じる位、共鳴した。
”青春、恋心”をこれだけ爽やかに表現した作品、同時にギャク化できた作品はなかった。天才高橋留美子のなせる業だろう。
間違いなく私の人生に影響を与えた作品だ。
ナイスレビュー: 2 票
[投稿:2010-01-16 16:47:57] [修正:2010-01-16 16:56:11] [このレビューのURL]
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