「朔太」さんのページ

総レビュー数: 821レビュー(全て表示) 最終投稿: 2010年01月09日

最終巻あとがきに、作者の制作経緯が述べられており、
お台場から新宿まで防災マップを片手に脚本を練ったようだ。
国とか専門家、評論家の類の登場はなく、「帰宅困難者の
七日間」に焦点を絞ったそうだ。
その意気込みは良しなのだが、地震災害に遭遇した
サバイバル物語にしては、想像力の偏りを感じた。

災害被害は時間とともに内容が変化していくはずで、
レイプや暴動、宗教布教など偏った外部との遮断状況
事例の列挙とそのくせ、制服警官が警備に当たったり
悪党たちだけは衣食住に困ってないとか、
いろいろな前提が狂っている感じがした。
情報遮断の上、作者だけが知り得る外部設定をしっかり
確定(例えば、日本沈没のごとく、日本列島全体の
危機なのか、関東一円だけの被害なのか)した上でないと、
ちょっと違うのではと違和感を感じまくる展開だ。
圧倒的な絶望で言えば、「日本沈没」、「ドラゴンヘッド」
の方が読み応えがあった。
細かな点で指摘すると、時間経過に誤りがあったり、
「守る方法」どころか主人公が度々お荷物状態になって
たりで看板の掛け違いもある。

過去に扱い尽くされた感のあるテーマなので、慎重に
シナリオを練った上で進めて欲しいところだった。

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[投稿:2022-01-08 09:05:15] [修正:2022-01-08 09:05:15] [このレビューのURL]

作者自身があとがきで語っていますが、面白い漫画は、
○○漫画と呼べることが条件だそうです。
それでは、本作品はギャグ漫画でもストーリー漫画
でもなく、一体どの範疇なんでしょうか?
面白いかと言われれば何がどうということもなく、
しかし面白くないわけでもなくという不思議な
テイストです。
というのも、まず主人公が悪女に絶対的にもてると
いう設定が奇抜ですね。
ここがキモになって、お話が始まります。
そのことによって起こる非日常が、想像外のことを
生み出す面白さでしょうか。
なんとも言えない魅力が生まれました。

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[投稿:2021-11-19 03:21:15] [修正:2021-11-19 03:21:15] [このレビューのURL]

その筋では、レジェンドとして語り継がれる作品でした
ので、今回読むことにしました。
一話読むごとに、とてもエネルギーを消費して、疲れます。
まるで、太宰治の「人間失格」や「斜陽」を読むかのようです。

60年前、昭和の半ばでは、漫画家さんも市民権を得ようか
という黎明期だったと想像されます。
漫画家という職業だけが特別ではないのですが、小説家に
通じるような人間に対する考察をし続けるべき職業として、
永島先生は極めてストイックに考えられた感があります。

絵は個性的ではありますが、可愛くも思える一方で、
とてもモダンで見やすく、ピカソのような芸術性すら感じます。
1960年代に活躍された永島先生の他の作品も、もっと
読んでみたい気持ちになりました。

因みに「刑事」という漫画誌があったのですね。
初めて知りましたが、なんで「刑事」なんだろう?

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[投稿:2021-11-11 08:50:52] [修正:2021-11-11 08:50:52] [このレビューのURL]

自身の体を改造した組織に復讐するために、暗殺稼業を
請け負いながら世の中の悪を滅していくという
二人の男女のお話です。
必殺シリーズと仮面ライダーorサイボーグ009を
連想させる内容でした。
しかも、数回ごとに読み切り形式で、分かりやすいです。

予定調和の感が否めませんが、絵も可愛らしく、
咎人会という組織の設定など、見るべきところも多く、
まあまあのテイストでした。

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[投稿:2021-11-07 06:16:26] [修正:2021-11-07 06:16:26] [このレビューのURL]

雰囲気を楽しむ漫画。
急いで、ページをめくってはいけない。
次にどうなるのだろうと、期待をしてはいけない。
時には、行ったり来たりして読むべし。
場合によれば、最初まで戻って読み直すのも良い。
読み終わった後には、江豆町の住民になっている。

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[投稿:2021-10-18 09:20:48] [修正:2021-10-18 09:20:48] [このレビューのURL]

両親に自分が悪魔に売られて、という、いきなりの
設定から始まります。
ここだけでもそれなりのストーリになりそうですが、
暗くなるだけなのですっ飛ばして、買った悪魔の孫に
なるところから、悪魔学校に入学するという怒涛の
展開がよろしい。

ギャグ漫画としては、笑いのレベルは相当低い(3点)ですが、
それなりのストーリーも楽しめて結構です。
位階や悪周期といった新しいアイデアをどんどん入れて
くるところで、努力を感じさせます。

トキワ荘プロジェクト出身者らしく、少年向け漫画として王道を行きます。

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[投稿:2021-09-03 01:10:52] [修正:2021-09-03 01:10:52] [このレビューのURL]

前作ソウルリヴァイヴァーの時も原作は藤沢とおる氏
だったようで、今度は自身が焼き直しされたようです。
前作同様の設定で、死界を自由に行き来できる能力者
たちのお話です。
沖縄を舞台にしたので、SOUTHということなんでしょうが、
基軸はその能力を悪用しようとする者との戦いになって
おり、前作とほとんどテイストは変わりません。
むしろ、人間同士の戦いですから、スケールが
小さくなったように感じています。

すばらしい設定を活かしたもっと面白い話が作れそうな
気がするだけに、もったいないの感が否めませんでした。

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[投稿:2021-08-16 07:56:40] [修正:2021-08-16 07:56:40] [このレビューのURL]

5点 HORIZON

イントロダクションとなる第一話は、なかなか迫力の
ある出来栄えでした。
命知らずの男たちの物語が始まるのかと思いきや、
第二話以降はぬるい学園ものに急展開していきます。
テンションの高さが次第に落ちていくという、期待外れの展開でした。

しかし、シーンごとの登場人物の個性は、しっかり表現
されており、全体の印象は悪くなかったです。
ここでの面白さは、次の「ガンバ!」に継続されていきます。

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[投稿:2021-08-02 03:06:45] [修正:2021-08-02 03:06:45] [このレビューのURL]

面白い設定と豊富な古語知識とうん蓄のおかげで、
つかみはOKかと思います。
つまるところ、怨忍ができあがるまでの経緯が、
関心を引きます。
山口氏の個性的な描画は、好き嫌いが激しいでしょう。
特に、残虐なシーンは、迫力があり過ぎて、
直視できないものがあります。
独特の世界観は、人を選ぶかもしれません。

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[投稿:2021-07-12 07:32:14] [修正:2021-07-12 07:32:14] [このレビューのURL]

英国を舞台にロンドンの怪奇伝説をモチーフに、
おどろおどろしい漫画が描かれました。
藤田氏らしい作品です。
最初の設定というか、登場には引き込まれます。
ただし、読み終えた時点では、それほど起伏はなく、
驚きも少なかったという感想になってしましました。
異聞の章に至っては、蛇足気味かな。

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[投稿:2021-06-15 08:08:00] [修正:2021-06-15 08:08:00] [このレビューのURL]

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